時代の速さとともにつまらなさも加速する? ―金木書店の閉店に想ふ―
2023年の春、浦和にあった古書店・金木書店が閉店した。寂しいの一言に尽きる。浦和へ行く楽しみが1つ減った。金木書店で『新編埼玉県史資料編6』を購入したその足で大学へ行ったのは懐かしい思い出。分厚いその本はバッグの8割のスペースを削り、重量も相当なものだった。でも、手に入ったことが嬉しくて、よせばいいのに電車の中で立ち読んで、周りの乗客に迷惑がられた。他県の資料集や『武蔵国郡村誌』を歯抜けで買ったのも金木書店で、あるとき幼い息子をつれて行くと、電車の本をプレゼントしてくれたのを覚えている。古書店は年を追うごとに数を減らしているのではないだろうか。僕が学生の頃は、町ごとに1店舗の割合で存在していた気がする(町の規模によるが)。埼玉県羽生市にも、1979年生まれの僕は3軒の古本店舗があったのを知っている。駅前...時代の速さとともにつまらなさも加速する?―金木書店の閉店に想ふ―
2023/09/13 06:30