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2006/01/22

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  • 「サユリ」

    新しく買った家に移り住んだ一家が、そこに出没する怨霊に祟られて次々と死んでいくという展開はありがちだが、中盤からのぶっとんだ展開には度肝を抜かれて笑ってしまった。「ロッキー」が入ってくるとは思わなかったぞ。中央が吹き抜けになった三階建てという七人家族が住むにせよムダの多い作りの家なのを、吹き抜けを活かして二階三階を見通せるようにした装置の工夫がいい。原作マンガとはかなり違っていて、マンガだと絵柄そのものが禍々しいのに対して映画では生身の人間の生命力自体が写っているのに合わせて調整している。サユリのキャラクターも原作にかなり書き加えてある。-YouTube「サユリ」-公式サイト「サユリ」-映画.comSayuri-IMDb「サユリ」

  • 「ポライト・ソサエティ」

    新宿ピカデリーは「バーフバリ」「RRR」などインド映画の封切が多いのでインド映画かと思ったら、ロンドンが舞台で、監督脚本のニダ・マンズールはパキスタン系のイギリス人、主演の姉妹役はインド系イギリス人、ほかニュージーランド出身など、イギリス中心で組み合わせができた感じのスタッフキャスト。姉妹という設定のふたりだけでなく、仲間の女の子たちの人種も黒人白人インド系と取り揃えてあり、狭義でも広義でもシスターフッドものということになる。マザコンの息子と猛女の母親が仇役で、彼らの目的が明かされるところでインドが代理母大国で、実際に産む女性には報酬はほとんど払われず夫があらかた持って行ってしまうという内容のドキュメンタリーを思い出した。後味すっきりに仕上げてはあるが。-YouTube「ポライト・ソサエティ」-公式サイト...「ポライト・ソサエティ」

  • 「箱男」

    この映画にスマートフォンって出てきたかな。自分の箱に閉じこもる性向のアナロジーとしては、現にスマホが登場しているのだから超えられてしまっているのではないか。いったん撮影中止になって27年ぶりに再開するまでの間に追い抜かれた感もある。冒頭で70年代の匂いをちょっと出してはいたが。段ボールハウス=浮浪者という連想に続いてか、段ボール箱自体がすごく汚い。「天地無用」と正しく読める方向にラベルが貼られているのがなんとなく可笑しい。覗き窓から眺める四角く切り取られた外界はかなりの程度映画館のスクリーンの暗喩だろう。段ボールのキャラクターがちょこちょこ歩きまわる格好が昔のロボットみたいで可愛い。原作がすでにそうなのだが、お話あるいは構成が、どうにもとりとめない。-YouTube「箱男」-公式サイト「箱男」-映画.co...「箱男」

  • 「エア・ロック 海底緊急避難所」

    バードストライクで飛行機が海に墜落し、機体全体が浅瀬に沈み海底の崖で辛うじてバランスをとっているところにサメが襲ってくるという、「エアポート'77」にサメ映画を足したようなてんこ盛り設定の割にマジメな作り。もっと安くてぶっとんでるのかと思ったが、いい意味でそうでもなかった。70年代のパニック映画みたいに乗客のキャラクターが描き分けられていて、ノースター映画だから死ぬこともあって、けっこうシリアスな調子。死んだのかとなと思うと実はというあたりの趣向そのものはいいが演出の手際が今ひとつ。見終わってからはいろいろ言いたくなるが、時間が短い(93分)ので飽きずにみられる。-YouTube「エア・ロック海底緊急避難所」-公式サイト「エア・ロック海底緊急避難所」-映画.comNoWayUp-IMDb「エア・ロック海底緊急避難所」

  • 「デッド・エンド」

    戦前のニューヨークのイースト・リバー沿いの下町(DeadEnd=どん詰まり)を舞台にしたシドニー・キングスリー原作、リリアン・ヘルマン脚色、ウィリアム・ワイラー監督、サミュエル・ゴールドウイン製作、グレッグ・トーランド撮影と一流スタッフが揃った1937年作。金持ちと貧乏人とが生活空間を接しているというのは、今では考えにくい。第二次世界大戦前とあって銃や麻薬があまり出てこない。ハンフリー・ボガートがギャング役で善良な頃の尻尾を残しているという過度期的役柄。大セットに下町全体を作るという、いかにもクラシックな映画作り。どこから撮ってもコンパクトに画になる代わりに箱庭がかって見える。グレッグ・トーランドの撮影はところどころスクリーンプロセスが目立つが、パンフォーカス的な効果を「市民ケーン」以前に狙ったともとれる...「デッド・エンド」

  • 「フォールガイ」

    オープニングを除くと、スタントマンのライアン・レイノルズが芝居としての危険ではなく本当に陰謀に巻き込まれて危険な目にあうようになるまで(時計=スマホは見ないので)エンジンがなかなかかからない。写真↑のスタントシーンにエミリー・ブラントがカラオケを唄うシーンが割り込んでくるあたり、危機また危機で押し通せないものかと思った。劇中のプロデューサーがVFXで済まそうするのを生のスタントでやりきるよう強引に押し切るなど小ネタを散りばめてあるけど、撮影後の合成その他の処理についてはスルー気味。キャスト交替などおおごとでしょうに。ブラントが撮影助手だったのが18か月後には監督に昇進したというあたり、プロデューサーが便利に使うためという理由はついてるにせよ、どの程度そういうことがありうるのかと首をひねった。ちょっとづつだ...「フォールガイ」

  • 「ニューノーマル」

    ホラー系オムニバスなのだが対象は幽霊など超現実的な存在ではなく、クレーマーとかSNSとか不吉な予感がする相手が案の定不吉な正体を全開にしてくる繰り返し。日本だと「トリハダ」系ですかね。話が進むにつれて日付が遡るのに何か意味があるのかと思ったら全然ないといった具合に思わせぶりに過ぎるところはある。第二話に出てくるものすごく古い集合住宅など、どこから探してきたのだろう。エレベーターなど作ったのかもしれない。-YouTube「ニューノーマル」-公式サイト「ニューノーマル」-映画.comNewNormal-IMDb「ニューノーマル」

  • 「インサイド・ヘッド2」

    大人になるのに子供の時の感情に加えて新しい感情が上書きされる、というところまではいいのだけれど、その新しい感情が半分以上仇役みたいになるのはどんなものだろうか。新旧の感情は葛藤はしても敵対はしないと思う。旧感情の方もポジティブかネガティブかで優越をつける風になっているのが、どうもひっかかる。一応フォローはしているのだが。思春期になったライリーが歯に歯列矯正器をはめているという画は考えてみると珍しいのではないか。実写でやったら画にならない公算が高いし、どこまで矯正器を見せるかをコントロールできるのはアニメの強みだろう。脱線するが、「エクソシスト」のリーガンに矯正器をつけさせるという案があったという。つまり矯正器をつけているのを見せることで、どれほど外観が変わっても同じリーガンだということがわかるという仕掛け...「インサイド・ヘッド2」

  • 「ブルーピリオド」

    素朴な疑問として、主人公は藝大に入った後、どうするのだろうと思った。「ビリギャル」もそうだったが、大学に入ること自体が自己目的化するというのはわかりやすいし、後で行き詰まるとは限らないのだから、一定の猶予期間が設けられるのは違いないけれど、遅かれ早かれ結論は出る。原作だともう少し画を学ぶプロセスが描き込まれているし、参考作品の実物の引用をしたりして説得力を増しているのだが、どうも映画の尺に押し込むと簡単に済んでしまう感じ。-YouTube「ブルーピリオド」-公式サイト「ブルーピリオド」-映画.comBluePeriod-IMDb「ブルーピリオド」

  • 「ポトフ 美食家と料理人」

    まあ、綺麗な映画。出てくる料理をずいぶんと丁寧に撮っていて、撮影そのものがまた美しい。美意識そのものを見るといった性格の映画。贅沢を言うと綺麗過ぎしなかと思うくらい。トラン・アン・ユン監督は初期の「青いパパイヤの香り」や「シクロ」で出身地ベトナムのローカルなモチーフを扱っていたが、ベトナム戦争を逃れて十二からフランスに移り住んでいて、最近では氏より育ちといった本音を出している感。-YouTube「ポトフ美食家と料理人」-公式サイト「ポトフ美食家と料理人」-映画.comLaPassiondeDodinBouffant(ThePot-au-Feu)-IMDb「ポトフ美食家と料理人」

  • 「ボレロ 永遠の旋律」

    タイトルバックでさまざまな演奏・振り付けの「ボレロ」が短いカットの集積で描かれる。ここでどれだけ多様な「ボレロ」か現にあるのかを見せておいて本題に入る。ボレロというのは何もラヴェルの独創ではなくてスペインの三拍子の舞曲がもとにあったというが、そこに至るラヴェルのいくら作曲しても芽が出ない苦心と、いったん売れたら調子よく持ち上げる評論家のイヤミな豹変ぶりがいかにもありそう。中央で踊るダンサーのエゴイズムも印象的。「愛と哀しみのボレロ」のモーリス・ベジャール振り付けによるジョルジュ・ドンのソロの印象が先にあるだけに女性であるジャンヌ・バリバールのソロがかえって目新しく見える。早坂文雄作曲の黒澤明監督の「羅生門」でボレロのリズムを採用していて、ラヴェルの盗作あるいは剽窃呼ばわりされたものだが、なんでボレロのリズ...「ボレロ永遠の旋律」

  • 「劇場版 アナウンサーたちの戦争」

    NHKのアナウンサーたちが政府の情報局の統治下で偽情報を偽と知りつつ「情報戦」の一環として流していたことをはっきり描いている。今でも似たようなことやってるだろ、とツッコミ入れたくなりますが、それをわからせるのが限界もウソもありながらもドラマの役割ではあるだろう。天気予報も重要な機密情報だとして禁じられたことがあったとは聞いていた。橋本愛が語り手を兼ねて出演しているのだが、終始着物姿。それも菊などの花をあしらった柄で、相当に良い着物ではないかなあ。ああいう着物を実際に着ていたのか、役作りなのか、気になった。着ていたのだとしたら、給料はどのくらいだったのか、男女で差はあったのか。高良健吾が真珠湾攻撃の第一報を伝える館野守男役を演っているのだが、その「大本営陸海軍部、12月8日午前6時発表。帝国陸海軍は、本8日...「劇場版アナウンサーたちの戦争」

  • 「墓泥棒と失われた女神」

    貧しい生活を描く埃っぽい場面が大半を占めるのだが、監督のアリーチェ・ロルバケルの姉のアルバ・ロルバケルが仕切る豪華ヨットで開催されるオークションの場面だけ場違いにケバい。貧富の格差を絵に描いたようだが、実のところカネがある側も尻に火がついていて意外と余裕がないのがオークション頼りの態度からうかがわれる。ヨットの甲板で背後の海を見せているうちにこの後の展開が予感されるのがスリリング。放り込まれた彫刻の首の主観で海の中を漂うショットが喪失感に満ちて印象的。ラストでこの時の喪失感がやや唐突に取り戻される。しかし首を切り落とすというのはずいぶん乱暴。バチ当たりというか。-YouTube「墓泥棒と失われた女神」-公式サイト「墓泥棒と失われた女神」-映画.comLachimera-IMDb「墓泥棒と失われた女神」

  • 「フレイルティー 妄執」

    1955年に生まれ2017年に亡くなった俳優ビル・パクストンが唯一監督主演した映画で、「最も過小評価されたスリラー、ホラー」というリストに載っていたので、見たら、なるほど納得。ビルの経歴を見ると、高校時代は8ミリを作っていて、十八の時にロジャー・コーマン製作のもと「ビッグ・バッド・ママ」の美術をつとめるといった具合に俳優より先にカメラの後ろにいたのがわかる。コーマン製作、ジョナサン・デミ監督の「クレイジー・ママ」でデミに出演を勧められ俳優デビューし、あとは俳優としてのキャリアを積むことになる。DVDにはオーディオコメンタリーが三種類、監督、脚本家、プロデューサー+編集者+音楽がある。・子役の出番が多いので出演時間が限られるため効率的に撮れるようセット撮影を多くした。・手のモチーフにこだわった。・マシュー・...「フレイルティー妄執」

  • 「金子文子と朴烈(パクヨル)」

    朴烈も金子文子もアナーキストで、日本の、というより「国」を基本にした発想から自由な「外からの目」を持ち込んでいるのにいささかたじろぐ。「天皇の」軍隊が1923年(大正12年)の大震災時の朝鮮人虐殺に加担したとはっきり言っている。韓国映画ならではですね。「福田村事件」でもこう踏み込んではいない。大逆事件とは皇族を狙って危害を加えようとする事件の総称で、大震災と同じ年の暮れに起きた難波大助という衆議院議員・難波作之進の息子が当時の皇太子(のちの昭和天皇)を襲撃した、いわゆる虎の門事件が起こった際、内閣でコメツキバッタのようにぺこぺこしながら報告する警察官僚は、正力松太郎のことだろう。文子役のチェ・ヒソは日本語に訛りがまったくないので吹き替えたのかと思ったら小学二年から卒業まで大阪で育ったのだという。これが主演...「金子文子と朴烈(パクヨル)」

  • 「新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!」

    学校新聞の記者が何人かの友人の助けを借りて学校の理事長の専横な権力に支配された不正を暴くという、記者「ごっこ」遊びともとれる描き方だが、正義感の描き方に関しては画面の感覚がライトで肩肘はっていないが、大マジメ。どんでん返しが上手くいくであろうことをあらかじめ予感されるのでハラハラする一方ある程度安心して見ていられる。高嶋政広の理事長が、大きな身体とくっきりした顔立ちを生かした誇張気味の演技で敵役として魅力的。-YouTube「新米記者トロッ子私がやらねば誰がやる!」-公式サイト「新米記者トロッ子私がやらねば誰がやる!」-映画.com-IMDb「新米記者トロッ子私がやらねば誰がやる!」

  • 「幸福なナザロ」

    初めのうちどんな方向に向かおうとしているのか、どんな時代設定なのかよくわからなかったが、中盤の目をむくような展開から加速度をかけたようにタイトルのナザロの意味もわかってくる。画面は無造作なリアリズムで、実話ネタだというのだが展開の飛躍と周到な小道具の使い方が寓話性に向かう。ラザロ役のアドリアーノ・タルディオーロが自然にイノセントな感じを出した。タンクレディってヴィスコンティの「山猫」のアラン・ドロンみたいな役名だなと思っていたら監督によると意図的にそうしたのだそう。「プリズン・ブレイク」の女医さんのサラ・タンクレディはどうか知らないが。-YouTube「幸福なナザロ」-映画.comLazzarofelice-IMDb「幸福なナザロ」

  • 「このろくでもない世界で」

    タイトルそのまんまの内容。十八歳の高校生ホン・サビンとその母、母の再婚相手の男と連れ子の女の子キム・ヒョンソという家族構成で、この再婚相手というのが酔ってはバットを振り回して暴れるかと思う酔いが醒めると急に義理の息子にぺこぺこ謝るのだが、かえってヤバい感じ。バイク盗むのがヤクザのシノギって、どうにも貧乏くさい。街の政治家候補も権力者未満という感じで、大物感はあまりない。街全体に活気がない。日本のヤクザは指つめるけど、韓国のヤクザは爪剥がすのね。背が高く二枚目で、ただ耳に切れ込みが入っている兄貴分ソン・ジュンギが釣りにかこつけて寓話的なエピソードを語る。兄貴分の弟分としては先輩が良い気になってんじゃないぞと凄むなど、いかにもホモソーシャルな世界な一方、疑似恋愛関係にある義理の妹や母親など対女性の関係も濃厚。...「このろくでもない世界で」

  • 「この子を残して」

    長崎の原爆を描いているのだが、ピカドン式の描写を前半は外し気味にしているのは意外だった。原作者にあたる永井隆博士役の加藤剛が原爆投下前にレントゲン用防護服を身につけていたりするのが目に見えない原爆症がじわじわと迫ってくる感じを暗示的に出していたと思う。その後の描写もたんたんとしてサイズも引き気味、固定画面が主体で、色彩も抑制が効いている。ただし開かれた戸の外に広がっている焼け跡の廃墟のスケールがさりげなくすごくてびっくりする。木下恵介とすると「笛吹川」で戦国時代の合戦を再現しながら一向にエキサイティングにしようとせず、百性たちの生活の背景としか描かなかったようなものだろう。武張った描写を避けるのは根っからの体質と思える。「ウルトラマン」の特殊造形で有名な成田亨が特殊効果を担当したラストシーンで一気に大破壊...「この子を残して」

  • 「劇場版モノノ怪 唐傘」

    絵の凝りようは大したもので、特に和紙のでこぼこしたマチエールを模倣しているのにはびっくりした。この手の劇場版の常で、その前段階の設定を知っておかないと理解しがたいところがある。ふたりのヒロインのうち一人が髪の色からして外人かなと思ったら特にそういう設定ではなさそう。エンドタイトルでずらっとクラウドファンディングした人の名前が並ぶ。スタッフに中国人や韓国人っぽい名前が並ぶのはおなじみみたいなものだが、どの程度分担しているのか。-YouTube「劇場版モノノ怪唐傘」-公式サイト「劇場版モノノ怪唐傘」-映画.com「劇場版モノノ怪唐傘」-IMDb「劇場版モノノ怪唐傘」

  • 「お隣さんはヒトラー?」

    ウド・キアって、そういえば「ブラジルから来た少年」のヒットラーのクローンの少年時代と似ているな、と思った。ヒットラーそのものに似ているとは実は思えないのだが、目のエキセントリックな印象がヒットラーのイメージと重なるということだろう。-YouTube「お隣さんはヒトラー?」-公式サイト「お隣さんはヒトラー?」-映画.comMyNeighborAdolf-IMDb「お隣さんはヒトラー?」

  • 「キングダム 大将軍の帰還」

    役の大きさも見せ場も大沢たかおが圧倒的で、なんだか大将軍を目指す若者の話から大将軍そのものの話になっちゃったみたい。後半、回想がたびたび入るのが怒涛の流れを断ち切る感じで渋滞こそしないもののどうも関心しない。盛り上がるだけ盛り上がり、見ている間は圧倒されるけれど、同時に終わりそうで終わらないという結果にもなっている。-YouTube「キングダム大将軍の帰還」-公式サイト「キングダム大将軍の帰還」-映画.com「キングダム大将軍の帰還」-IMDb「キングダム大将軍の帰還」

  • 「ツイスターズ」

    タイトルはいくらも違わないけどヤン・デ・ボン監督「ツイスター」のリメイクなので、さほど期待しておらず、「ミナリ」のリー・アイザック・チョン監督が辛うじて頼みの綱のつもりで見たら、キメの細かさと大作感を立派に両立させていた。主演のデイジー・エドガー=ジョーンズはあまり馴染みがなかったけれど、キャリアを見ると主にテレビシリーズをやっていて、「ザリガニの鳴くところ」の主演と知ってそういえばそうでした。どちらでも美人だとは思ってたのだが、結びつかなかった。イギリス出身の26歳。肌がきれい。細かい伏線の対応が豊かで、人物の過去を順々にわからせていくのも上手い。「オズの魔法使い」のヒロインのドロシーという愛称を前作の機械につけたのを受けて、3D対応の三つの機器にちなんでそれぞれライオン、カカシ、ブリキと名付けたりして...「ツイスターズ」

  • 「デッドプール&ウルヴァリン」

    ディズニーがフォックスを買収したというのに合わせて、フォックスのロゴが地面に半ば埋まっているという楽屋オチをやっているのだけれど、なんだかシャレにならない。知名度のあるキャラクターを一網打尽にでもしようというのか、こうもまとめて買い占めてどうする。他に渡したくないというか、渡すわけにはいかないという資本主義の独占論理と見るのは僻目か。見覚えはあるけれど、このキャラ、マーべルでしたってと思うようなキャラクターが続出する。もとのキャラクターを知らない人間が見たらどうなのかという思考が完全に抜け落ちている。飽和状態というか、とにかくてんこ盛り状態でまんぷく。だから面白くないかというと面白いには違いないのだから困る。-YouTube「デッドプール&ウルヴァリン」-公式サイト「デッドプール&ウルヴァリン」-映画.c...「デッドプール&ウルヴァリン」

  • 「シチリアーノ 裏切りの美学」

    冒頭、画面に数字が出てくるので何かと思ったら、抗争で殺されたマフィアの人数。画面に出る殺し場以外にもずいぶん殺されているのが、数字がたびたびとぶことからもわかる。ブラジルの警察の取り調べというのが平気で被疑者を拷問するのも、イタリアの刑務所に女の「差し入れ」というのがあるというのもびっくり。法廷の後ろの方に鉄格子があってそこで正装した証人(受刑者でもある)がいて、どうかすると被告と論争したりする。罰金一億リラと言われても、もとのリラがどの程度の価値があるのかわからないのと、今はユーロに変わっているものでどうもピンと来ない。この法廷の場面は演劇的、オペラ的と捉えていいと監督のマルコ・ベロッキオがメイキングインタビューで語る。-YouTubeヒ「シチリアーノ裏切りの美学」-映画.comIltraditore-...「シチリアーノ裏切りの美学」

  • 「めくらやなぎと眠る女」

    キャラクターデザインに相当違和感があった。日本人の顔というのは傍から見るとこういう風に映っているのかと(原作者が日本人で、映画の作り手も敬意を払っていると思えるだけに)日本人一般のセルフイメージとはかなりの落差がある。村上春樹の長編はほとんど全部読んでいると思うが、短編となると怪しくなる。それでいて、このテイストなるほど村上春樹っぽいと何度か思った。村上春樹は昔は短編の名手という印象だったが、ある時期から意識的に長編にギアチェンジしたと自分で言っている。-YouTube「めくらやなぎと眠る女」-公式サイト「めくらやなぎと眠る女」-映画.comSaulesAveugles,FemmeEndormie-IMDb「めくらやなぎと眠る女」

  • 2024年7月に読んだ本

    7月の読書メーター読んだ本の数:24読んだページ数:5446ナイス数:0【Amazon.co.jp限定】世界はラテン語でできている(DL特典:書き下ろし原稿)(SB新書641)読了日:07月01日著者:ラテン語さん告白三島由紀夫未公開インタビュー(講談社文庫み4-4)読了日:07月02日著者:三島由紀夫虚人魁人康芳夫国際暗黒プロデューサーの自伝読了日:07月02日著者:康芳夫怪物はささやく(創元推理文庫)読了日:07月04日著者:パトリック・ネスこち亀づくし金:集英社リミックス(SHUEISHAJUMPREMIX)読了日:07月04日著者:秋本治薬屋のひとりごと(1)(ビッグガンガンコミックス)読了日:07月07日著者:日向夏,ねこクラゲ薬屋のひとりごと(2)(ビッグガンガンコミックス)読了日:07月07...2024年7月に読んだ本

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