超訳とは何か?・・・そのまやかし (随想録―59) 以下は、2010年のウエブ上の記事。翻訳の仕方にも様々なものがある。 例えば原文に忠実に訳す「直訳」、原文の意味に捉われることなく意味を汲み取りながら翻訳する「意訳」などだ。 しかし、ここ最近、よく聞く言葉がある。「超訳」だ。 ディスカヴァー・トゥエンティワンから1月に出版された『超訳 ニーチェの言葉』(白取春彦/著)は発売1ヶ月で10万部を突破。ニーチェの思想をかいつまんで知ることが出来ると評判だ。他にもミシマ社から出版されている『超訳 古事記』(鎌田東二/著)や祥伝社新書の『超訳『資本論』』(的場昭弘/著)、など「超訳」という言葉にタイト…
手塚治虫『火の鳥』と輪廻転生とオウム真理教(随想録―58) 「マンガの神様」・手塚治虫には、完成度が高く、その意味するところ深遠な作品が多数あるが、中でも「火の鳥」は、彼のライフワークである、との呼び声が高い。たしかに、私が小学校中学年だった1970年代には連載されていたし、彼が亡くなった1989年でも完結していなかった。 火の鳥・鳳凰編 この作品は連作であり、特に鼻が異常に大きなキャラクターが狂言回しのように各話に登場して、ゆるやかに各話を有機的に結び付ける。この人物は、輪廻転生(りんねてんしょう)を繰り返すのだ。そう、『火の鳥』は、「輪廻転生」こそが主人公なのだ。 なかでも印象に残るのは、…
生命保険の論理:破綻するとしか思えぬが。(随想録―57) 私の亡父は、生命保険が好きで、本人と私の弟に、生命保険を掛けていた。(私には掛けていなかった。)中堅企業の工場長ということで、収入も多かったが、「もしも」の時への備えとして、生命保険に執着したのであろう。 ところで、生命保険とは、何なのだろう。平たく言えば、「生命(体)」を「金銭」と交換する金融商品なのだろう。命を金銭に変えるというのは、「(生命)保険殺人」の温床になるのは、周知の通りだ。 そして、父が認知症になり、見境いなく、スナック(ぞっこんになっていたママに貢いでいたのだ)通いの資金元としてサラ金に手をだすに及び、私は父の金銭管理…
坂本龍一と“energy flow”:闘病生活をする彼に捧げる (随想録―56)
坂本龍一と“energy flow”:闘病生活をする彼に捧げる (随想録―56) https://youtu.be/90zQT7FnQasenergy flow 私は、坂本龍一さんと出会い、大きな影響を受けた。専門の進路を変えてしまうくらいに。面識はないけど、100年の知己のような気がする。 iirei.hatenablog.com 以下、wikipediaより 『ウラBTTB』(ウラ・ビー・ティ・ティ・ビー)は、1999年5月26日にリリースされた坂本龍一のシングル。(3曲収められているが、そのうちの一曲:引用者注) 1999年3月から三共『リゲインEB錠』として使われた。放映開始当初は、ス…
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