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歴史のちょっと良い話 https://rekishidaisuki.hateblo.jp/

私たちがよく知る歴史上の人物たちが、教科書では語られなかったちょっと人間くさい横顔をそっと紹介します。

歴史大好き
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2025/06/17

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  • 第2話 野口英世(Part1)『火傷と筆と借金と――天才が生まれるまで』

    ある寒村の片隅に、ひとりの男の子がいた。その手は、幼き日の不注意で、ひどい火傷を負っていた。 彼の名は、野口英世。後に世界の細菌学者として名を馳せるその少年は、しかし幼き頃から神童でもなければ、勤勉でもなかった。むしろ、どちらかといえば、いたずらっ子で、泣き虫で、どこか「大物になる奴」の匂いがしなかった。 だが、母の愛だけは、深く、そして揺るがなかった。母・シカは、英世の焼けただれた左手を見て、こう思ったのだという。「この子が、人様の前で手を隠さず、堂々と生きていけるようにしてやりたい」 この“母の祈り”こそ、英世の背中を押しつづけた見えない力であった。 やがて彼は、医者を志し、上京し、医学専…

  • 第1話 福沢諭吉、誤植を笑い、誠実を貫く、ある明治のうっかり者

    その日、慶應義塾の講堂には、冷たい北風を押しのけるほどの熱気が立ちこめていた。 高座の上には、例のごとく目をぎらりと光らせた一人の男。 福沢諭吉、御年五十路を迎えるも、その声の張りと文句の切れ味ときたら、若い門下生すら舌を巻く。 「諸君、学問とは、貴族の飾りでも、商人の道具でもない。己の身を立て、人の役に立つ、それが学問の本懐じゃ」 と、例によって語気鋭く言い放ち、黒板を板書のチョークが滑る。 しかしこの日の諭吉先生、いつもとどこか様子が違った。 チョークを持つ手が、ややふるえている。 時折、頭をかく。 「……えー、ここのところ、少し記憶が怪しいが……まあよい!」 生徒たちはクスリと笑い合う。…

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