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―石垣のヘビ― ※ヘビ写真あります
古い石垣の隙間から、すらりと伸びた白いヘビが現れた。私はその上を音もなく飛ぶ。ヘビは私に気づいたが、首をもたげることもなく、ただ静かに視線を送ってきた。敵意…
2025/05/09 21:09
うたちゃんがいない午後
いつもなら、午後になるとレジの上で羽根をたたんでいるうたちゃんが、今日はどこにも見当たりません。ちょっぴりさみしくなって、ふと棚のすみに目をやると――そこ…
2025/05/09 20:08
―はこばれたもの―
昨日、桃猫が落としたらしい紙切れ。私は、木の上からそれを見つけていた。けれど運ぶには風が強すぎたので、ミュミュが代わりに小さく運んだ。私は、その位置を空から…
2025/05/08 21:09
はこばれた手紙
朝のテーブルに、折りたたまれた手紙がひとつ。昨日なくしたはずのものです。うたちゃんが空から見つけてきたのか、ミュミュが耳で器用に運んできたのか。ふたりは知…
2025/05/08 20:08
―昼寝する鹿―
陽が高くなったころ、森のはずれで若い鹿が草の上に横たわっていた。私は彼を驚かせぬよう、旋回の高さをさらに上げる。見下ろすと、鹿の耳がぴくりと動き、私の気配を…
2025/05/07 21:09
夜の本屋はランプのにおい
閉店前、本屋の灯りをランプに切り替えると、ほのかなオイルの香りが、空気にじんわり広がっていきます。昼間のざわめきが少しずつ静まり、紙の匂いと木の床の音だけ…
2025/05/07 20:08
―古木とリスたち―
森の中心にある大きな古木。その枝々には、朝になるとリスたちが現れる。私は空を旋回しながら、彼らの間をすり抜ける。リスたちは驚くことなく、むしろ楽しげに尾を振…
2025/05/06 21:09
くしゅん、の合図
朝、ひんやりした空気のなかでくしゃみをひとつ。するとミュミュが、そっと紅茶のカップの隣に、ふわふわのストールを添えてくれました。「たおまお、冷えちゃだめ」…
2025/05/06 20:08
―朝露のウサギ―
森の奥へ入ると、朝露をまとった草原に、小さな白いウサギがいた。彼は私の羽音に気づくと、ぴくりと耳を立てたが、逃げることはなかった。私は高く飛ぶことをやめ、あ…
2025/05/05 21:09
苔色のページをめくる
く 新しく届いた植物図鑑を開いたら、苔のページに、秘密の入口のような気配がありました。深い緑に目を凝らすうち、いつのまにかわたしは、本の中を歩いているような…
2025/05/05 20:08
―風の測定器―
窓辺に、すみれ色の布が置かれた。あれは、なかなか良い色だった。私は何度もそこに止まり、羽根を動かして風を感じていた。桃猫はそれを「知らせてくれてる」と解釈し…
2025/05/04 21:09
うたちゃんの好きなスカーフ
すみれ色のスカーフを窓辺に置いた日、うたちゃんが何度も、その上にとまりました。羽根と布とで、風を測っているかのよう。きっと「今日は風がいいよ」と、知らせて…
2025/05/04 20:08
―若葉の雨音―
若葉が日差しを受けて、あざやかに光る朝。私は枝から枝へ飛びながら、微かな湿り気を感じ取った。空は青いが、葉の裏に、ぽつりと雨粒の気配がある。午後には、細く優…
2025/05/03 21:09
お昼寝の言い訳
く 陽だまりの椅子でうとうとしていたら、開いたままの本の上に、花びらがひとひら落ちてきました。これはきっと、妖精のいたずら――そう思うことにして。ほんの短い…
2025/05/03 20:08
―羽根の行方―
棚の上から落ちた私の羽根を、ミュミュが遊び道具にしていた。くるくる、ふわふわ。まるで舞う花びらのようだったが、ミュミュは真剣だったらしい。最後に羽根がレジの…
2025/05/02 21:09
ミュミュと羽根あそび
ある昼下がり、うたちゃんが落とした羽根を、ミュミュがちょん、と前脚で突いて転がしました。それは本屋の中をふわふわと巡って、最後にはレジの上にぽとり。今日の…
2025/05/02 20:08
―ひとひらの蝶―
草むらの奥、淡い黄の蝶が一輪の花にとまった。私が飛び降りると、ふわりと舞い上がり、また別の花へ。その軽やかさに、少し心がやわらぐ。言葉ではなく、舞い方で語る…
2025/05/01 21:09
レモンのかおりで目を覚ます
少し眠たい朝でした。そんなときは、わたしの秘密兵器――レモンのハーブティー。酸っぱさとほんのりとした甘さが、まだ曖昧だった今日という日を、しゃんと立たせて…
2025/05/01 20:08
―苔の上のイモリ― ※イモリ写真あります
ぬれた岩の影から、黒く光る小さな体がのそりと現れた。イモリだ。私は枝にとまり、しばし見守る。静かな呼吸のように、彼は苔の上を進んでいく。派手さのない動きにこ…
2025/04/30 21:09
ミュミュのおくりもの
今日は、涙ぐんだお客さまがいらっしゃいました。何も言えずにいたその足元に、ミュミュが忘れな草の花をそっと置いていきました。ぴょん、と跳ねて去っていく後ろ姿に…
2025/04/30 20:08
―ひなたのハリネズミ―
木洩れ日の下、ふくらんだ落ち葉の山が小さく揺れていた。ハリネズミだ。私はすぐそばの枝にとまって、静かに羽根をひとふり。彼は気づいていたようだが、まどろみを妨…
2025/04/29 21:09
雨粒の音を読みとる
く 午後になって、空がしずかに泣き出しました。屋根を叩く雨粒の音は、ぽつぽつとリズムを持っていて、まるで、どこか遠くの国の詩を読んでいるみたい。観葉植物たち…
2025/04/29 20:08
―旋律の共鳴―
古い楽譜の匂いは、春の朝露に似ている。そのページを開いた瞬間、“鳴け”とでも命じられたかのように、私の声が出た。「ルルリリ、ルルル」――旋律は、紙の中にだけ…
2025/04/28 21:09
鳴きまねをする本
古い楽譜集のページから、誰かの手書きの文字が浮かびました。「春の朝、うぐいすの声で始まる旋律」と。開いた瞬間、うたちゃんがその通りに鳴きました。 まるで、…
2025/04/28 20:08
―のそのそとカメ―
小川のほとり、ぬるりと甲羅が動いた。カメがゆっくり歩いている。私は頭上を飛びながら、彼の速度に合わせて羽ばたきを緩めた。急ぐ必要のない者たちも、森の一部であ…
2025/04/27 21:09
森のドレッサー
お昼前、鏡の前でスカーフを結ぼうとして、何度もやり直してしまいました。うまく結べない朝は、どうしてか気持ちまでぐずぐずになりがち。ふと窓の外を見ると、山桜…
2025/04/27 20:08
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