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  • ウォルター少年と、夏の休日

    ◎ウォルター少年と、夏の休日(SecondhandLions)ハーレイ・ジョエル・オスメントは見るからに好い子で、なんでこんな子が強欲のかたまりのようなキーラ・セジウィックのひとり息子なのかっていう出だしで、そこへもって偏屈のかたまりのような大叔父がロバート・デュバルとマイケル・ケインっていう展開はいかにもコメディの鉄則を踏んでるんだけど、まあ、おもしろかった。豚が一匹、犬たちに混じっていつもへこへこついてくるのも、愛嬌あるし。ウォルター少年と、夏の休日

  • 竜馬暗殺

    ☆竜馬暗殺(1974)初めて観たのは文芸地下だっただろうか?1980年代だったような気がするけど、よく覚えていない。とにかく、原田芳雄のかっこいいことといったら、ない。発声も演技もその独特さが際立ってて、松田優作が憧れて真似しようとしたっていうのは、とってもよくわかる。ぼくもご多分に漏れず『祭りの準備』や『君よ憤怒の河を渡れ』の原田芳雄をどれだけ真似したことか。ていうくらい、原田芳雄は影響力が凄まじく、役者としての破壊力があって、それがそのまま坂本龍馬の化身になり、幕末の志士たちってこんな感じじゃなかったんだろうかっていう気にしてくれる。もちろん、龍馬たちがええじゃないかの騒ぎに紛れて白塗りのまま出歩いたりしたかどうかなんてわからないし、たぶんなかったとおもうんだけど、そんなことはどうでもいい。原田芳雄の...竜馬暗殺

  • 聖地には蜘蛛が巣を張る

    ☆聖地には蜘蛛が巣を張る(عنکبوتمقدس)イラン、マシュハド。聖地なのかな?冒頭、こうある。人は、避けたいものと出会うものだ。そのとおり。いや、これは凄いそ。最初に登場した子供を残して朝まで商売に出る娼婦をおいかけてくから、あ〜彼女が危機におちいって証言しつつ、連続娼婦殺人事件を解明していくのかとおもいきや、あっさり廃墟のアパートで殺されちゃうとか、ありか?主人公メフディ・バジェスタニはそのあと出てくるんだけど、化粧が濃いかどうかの差しかわからず、同一人物かとおもっちゃうじゃん。そしてその娼婦つまり蜘蛛殺しの取材にきた女性記者が主人公なのね。予約してあるホテルで早くも女性差別を受けるんだけど、Gパンを履いてるのが体制への反感みたいな話なのね。町を浄化してる奴を警官が捕まえるか?妻は子供の「誰と戦った...聖地には蜘蛛が巣を張る

  • ゴースト・オブ・ミシシッピー

    ゴースト・オブ・ミシシッピー(GhostsofMississippi)娘がベッドにお化けがいるといって泣きついてくる。部屋に入ると窓から出ていったと。パパの子どもの頃もお化けがクローゼットにいた、おばあちゃんがミシシッピーの古い歌を歌ってくれると、お化けは出ていった。それを歌ってと娘に頼まれ、ディクシーランドを歌ってやる。そう、映画の象徴になるのはここだね。お化け、つまり、人種偏見だね。全体にあざといけどね。ま、役者たちのわざとらしさとかはあんまり関係なくって、つまり、1963年のメドガー・エヴァース射殺事件の30年後に行われた公判をどう伝えるかっていうことが肝要なんだもんね。スザンナ・トンプソンと『推定無罪』を観てる。アレック・ボールドウィンはこの頃、かなりハリソン・フォードを意識してたんだろうね。映画...ゴースト・オブ・ミシシッピー

  • ボディ・バンク

    ◎ボディ・バンク(ExtremeMeasures)追悼ジーン・ハックマン。実に、おもしろかった。脚本がよく練られてて、ひさしぶりに物語の展開に感心できる映画を観られたっていう感覚がある。ヒュー・グラントは21世紀に優しさとトロさに磨きが掛かってしまって、こういう活劇には似合わなくなっちゃったけど、いやいや、なかなかやるじゃん。反対に、ジーン・ハックマンはこの頃から正義をごりおしする悪役の印象が強くなってきちゃうんだけど、まあ、そんなふたりが共演するっていうのも、うん、おもしろかったな。伏線の張り方がうまく、ヒュー・グラントと恋愛関係にあるんじゃないか的な看護婦サラ・ジェシカ・パーカーも、FBIなのにジーン・ハックマンに操られてるデヴィッド・モースも、おなじくニューヨーク市警のビル・ナンも、家族の快復を願う...ボディ・バンク

  • PLAN 75

    △PLAN75(2022年)倍賞さん、上手いなあ。わざと下手に『林檎の樹の下で』を歌うんだけど、音程は外せないようでしっかりしてるのは微笑ましいけど、うらぶれた感じはよく出てる。カラオケのところと、佳境、PLAN75を受け入れて病院で安楽死をしかけるものの、結局できず、帰り道(どこへ帰るのか、アパートも出ちゃったから行くところがないんだけどさ)に夕陽を眺めながら歌うところなんだけど、枯れてる観が好いね。にしても、だらだらしてるなあ。つまんないなあ。フィリピン人の掃除婦のちょろまかし話はいらんなあ。ていうか、これ、生活保護をはなっから受け入れる人もいるわけで、そういう人については追いかけないのな。PLAN75

  • 夜の鼓

    ◎夜の鼓(1958年)はじめだらだら。有馬稲子、妖艶。金子文雄をかたくなに拒んでから、森雅之にせまるところ、凄い。からだが夜泣きしてる。三國連太郎が叩き通しに叩いたあと、でも愛しているからちから加減がある。だから顔を見ずに一刀両断する。顔を。凄い。森雅之を京都に追い詰め、新しいオンナと鱧を味わう祇園祭の中、月鉾の近くで斬る。見物人に、見届けるために来たのか。つきそいか。これはお上に届け出ている仇討ちだから騒ぐなという乳母、凄い。祇園囃子が流れる。斬る。効果音なし。凄い。夜の鼓

  • 死と処女

    ◇死と処女(DeathandtheMaiden)あれ?冒頭、シガニー・ウィーバーの袖無しのブラウスの下の黒いブラジャーが透けてたのに、ローストチキンをむしりとってワインをあけて胡座をかいて食べ始めてから、吹き降りのベランダに出るまでにブラジャーだけ外してる。雨に濡れて乳首が透けるところを撮りたかったのか、ほかに理由があるのか、どうせ洗面所でブラウスを脱いじゃって上半身は裸になっちゃうから意味ないような気がするんだけどなあ。女はみんな陵辱されたのは知ってたでしょ?なぜ言わなかった?話すとわたしたちの間にあいつの影が入ってくる。そらそうだろ。14回も犯されたわ、とか、そんなことをのちの恋人には話せんだろ。シューベルトの『死と処女』を強姦し続けた医者がかけ続けてて、その音楽が耳について離れなくなってるっていう設...死と処女

  • キリング・オブ・ケネス・チェンバレン

    キリング・オブ・ケネス・チェンバレン(TheKillingofKennethChamberlain)2011年11月19日午前5時20分、ニューヨーク州ホワイトプレーンズでひきおこされた68歳の黒人の強制捜査事件だろう。映画では3人の警官の中の元中学教師だけが冷静で、古参のふたりは街に毒され、とくにガムを噛んでる警官が暴力的に描かれてるけど、まあ似たり寄ったりのことが起きたんであろうことはよくわかる。それにしてもこのおんぼろアパートの玄関のやりとりだけで80分ってのは、かなり冒険的な脚本だなあ。でも、そうか、舞台ならアリか。ケネスの独り言に誰かと会話してる、中に誰かいるとおもいこんだ警部補の緊急連絡のせいで、警備会社の電話越しの引き上げ要請は無視され、スワットまで投入され、駆けつけた姪の静止まで無視される...キリング・オブ・ケネス・チェンバレン

  • 特捜部Q 知りすぎたマルコ

    ◇特捜部Q知りすぎたマルコ(Marcoeffekten)コンビのふたりが変わってしまった…。ニコライ・リー・カースがウルリッヒ・トムセンに、ファレス・ファレスがザキ・ユーセフに。ふてぶてしさと得体の知れない堪え性が妙に支え合ってる観があったのに、なんだか、これといって特徴の無いふたりになっちゃった。すくなくとも、ぼくはそう感じた。中身も、これまたトーンダウンしてる。煙草を吸わなくなったとかいってガムをしきりに噛み続けるウルリッヒ・トムセンがなんだかしょぼくれてるしね。まあ、なんていうのか、ロマのマルコが父親のもとへ辿り着きたいっていう心情と行動に絡んで、失踪した小児性愛者とされる役所の職員の真実を探求していくにつれ、アフリカの援助金の横領を調査していて罠に嵌められたのではないかっていう疑念が生じてくるのは...特捜部Q知りすぎたマルコ

  • 愛欲のまぼろし

    愛欲のまぼろし(Orso)「ぼくにも経験はあるよ。相手を怒らせ、愛情をためす。自信がないからだ。ためす必要なんかないのにな」そうおもうけどなあ。眠ってる男の背中に落書き。「わたしたちには永遠と1日がある」よくわからん。佳境、行方知れずになり、留守電。「今は森の中かどこかにいて電話に出られないの。伝言を残してくれたら折り返すかも。永遠と1日のうちにね」姉は告白する。妹は死んだと。6か月前に橋から転落したと。橋の欄干に腰掛けてる不安定なとこはこの伏線か。愛欲のまぼろし

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