月を見て何を思う?和歌から垣間見る月の神さまの立ち位置について
“さやかなる鷲の高嶺の雲井より影はやはらぐる月よみの森” ----by 西行法師(1118-1190) "やみ深き 浮世をてらす ちかひには 我まどはすな 月よみの神" ---by 鴨長明 (1155-1216) どちらも伊勢にある月読宮(つきよみのみや)を訪れた時に詠んだ歌とされています。実は伊勢には伊勢神宮の内宮の別宮である「月読宮」と外宮の別宮である「月夜見宮」があり、どちらも(つきよみのみや)と読んだりします。紛らわしいことこの上なしで彼らはどちらを訪れて歌を詠んだのでしょうか? 西行の歌に関しては角川ソフィア文庫「訳注新古今和歌集」で内宮の方と書かれていますが、鴨長明の方はちょっとよ…
2024/09/29 18:55