紅葉の季節に現れる巫女
秋の紅葉が美しい山奥のある神社には、毎年この季節になると、必ず赤い着物を着た女性が現れるという噂がある。 その神社は地元でも「神隠しの神社」として知られていて、昔から参拝者や村人が忽然と姿を消す事件がたびたび起こっていた。 Sさんがその神社を訪れたのは、ちょうど紅葉が見ごろを迎えた時期だった。 境内は秋の実りとともに鮮やかな赤や黄の葉で埋め尽くされ、周囲はひっそりと静まり返っていた。 Sさんはその雰囲気に感動しながら参道を歩いていたが、ふと気づくと木々の間に赤い着物を着た女性が立っているのが見えた。
2024/09/12 07:35