和歌山県の静かな山々に囲まれた高野山は、日本仏教の一大聖地として知られています。その中心に位置する金剛峰寺(こんごうぶじ)は、弘法大師空海が開いた真言宗の総本山であり、古くから多くの巡礼者が訪れる場所です。今回の旅では、この神聖な地を訪れ、仏教の奥深さと霊性を感じる機会に恵まれました。早朝、山の澄んだ空気を感じながら金剛峰寺へと向かいました。参道に立つと、古くからの石畳が静かに迎えてくれ、その先には壮麗な寺院の門が見えてきます。この地には、数々の寺院や塔頭が点在しており、それぞれが長い歴史を持ちながらも、現代に至るまで信仰の灯を守り続けています。金剛峰寺の境内に足を踏み入れると、目の前には広大な石庭と重厚な木造建築が広がります。寺院の建物は、まるで自然と一体化するかのように静かに佇み、その佇まいは訪れる者...高野山金剛峰寺――神聖な霊峰で感じる仏教の深奥と心の静寂