私の身体に向かってくる何かの気配を感じて、ハッとする。何かを考える間もなく、体が自然とその何かとは反対側に委縮する。自分の身に何も当たっていないことを確...
ふところかみにかきちらし。日々思いついたことや考えたことをただ適当に書き散らしたブログ。中の人は同人サークル シマウマダンスで編集担当をしています。
地方の駅前、錆が浮いて色あせた広告看板を見るとニヤリとしてしまう。コーラやカメラのフィルムなど、誰しもが知っているようなブランドの、数十年前の広告がその...
ひょんなことから折り紙を何枚か手に入れることになった。特に何か用途があるわけでもなく、持て余してしまったのだが、まあそのまま捨てるのももったいないからと...
別に最近どこかのファミレスに行ったわけではない。外食するとすれば牛丼屋、定食屋、麵類屋が多くて、ファミレスに行くなんて何か理由がない限り無いのだが、たま...
子供の頃はあれほど嫌がっていたはずなのだが、今ではどういうわけか、自分で予約を取って、まあ嬉々としてではないがそれなりに自分の意志で病院に向かっている。...
歩いていると、自分の歩みに合わせて地面が揺れるような不思議な感覚がして、思わず軽く飛び跳ねた。トランポリンのような感覚もするが、変に反発感もあるような気...
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私の身体に向かってくる何かの気配を感じて、ハッとする。何かを考える間もなく、体が自然とその何かとは反対側に委縮する。自分の身に何も当たっていないことを確...
見上げるとそびえ立つ灰色、黒、隙間から覗かせる薄い水色、そして足元の黒にアクセントを加えるような黄緑。「都会」という言葉はあまり好きではないのだが、いわ...
いつものようにガラガラと音を立てるコンプレッサー。独特な音を奏でながら駆け抜けていく車体。何度も見返している映画を再生した時のように、窓ガラスはいつもと...
故郷で一番好きな景色がある。祇園新橋という橋から、太田川の下流側を眺めた景色である。日本三景とも言われる名勝を抱える土地柄、言うまでもなくもっと綺麗な場...
スタートの位置に立って、呼吸を整える。心拍数が上がってくるのを感じて、目の前のコースに全ての意識を持っていく。スタートの号令が聞こえると、右足を前に出し...
窓を覆い尽くしていた雑木林が消え去り、視界が一気に開ける。飛び込んでくる色は緑から深青に変わる。手前には水面からまだらに顔をのぞかせる岩、そして地平線ま...
窓ガラスに無数の線を描いていくように、少し歪に、あるときはほとんどまっすぐに、水滴が動いていく。それはやがて上から下ではなく、右上から左下になっていき、...
カーテンを開けて、真っ暗な空の下にいくつか照明が灯るビル群が目に入る。少しだけ窓を開けてみると、ほどよく冷たくて心地いい風に体が包まれるような感覚がする...
もうずいぶん前の話、小学生か中学生くらいのころだっただろうか、テレビで放送されていたドキュメンタリー番組のワンシーンがなぜか脳裏に焼き付いている。「その...
気がつけば川土手の散歩路が桜色に染まっている。いつものように歩いていくと両脇にはレジャーシートが並んでいて、お酒を片手に陽気な笑い声が聞こえてくる。この...
時計の針がてっぺんを指す。イヤホンを耳に差し込み、いつものページを立ち上げると、何度も聴いたオープニングが流れ始める。そしてパーソナリティの声が聞こえて...
13年くらい前の自分に会うことができたとして、自分ならなんと声をかけるのだろうか。偶然、なかなか行く機会のない珍しい場所に行くことがあった。記憶を思い起...
温かいその紙コップを傾けてみる。口に入ってきたそのコーヒーは、解像度の高い4Kや8Kの映像を見たときのような鮮やかさがあって、雑味が全くない。苦みが真っ...
木漏れ日が足元に散らばる世界、少し冷たい空気を鼻から一気に吸い込む。澄んだ綺麗な何かが鼻腔の奥深くに入り込んでいく。鼻の奥から額のほうに冷たい空気が抜け...
目当てのジャンルが書かれた棚の目の前に足を進める。"か"行の目印のあたりに目線を合わせて、1枚ずつその背表紙を見つめていく。気がつけば"さ"の目印のとこ...
自宅のベッドの上で目が覚める。電気はついていて、目の前の机に置いてある時計の短針は9を指す。頭の上に大きな"はてな"が浮かんで、記憶を辿り始める。ふと手...
特に予定もない昼下がり、特に何も考えずに行先を足に任せて歩いていくと、故郷のアンテナショップに辿り着いていることがある。店に入ってみると、故郷の名産が山...
1か月ほど前のこと、所用で栃木の少し山のほうの駅に降り立った。都心でも雪が舞ったかどうかという日の数日後のこと、その駅の日陰のほうには数センチの雪が積も...
今年もこの季節がやってきた。季節といっても、この先冬くらいまで続いていくから、やってきたというよりも、オフシーズンが終わるという言い方のほうが適切なよう...
別に惜しんでいるわけでもないのだが、タイミングが分からないままもう3か月近くたってしまった。別に賞味期限が近づいているわけでもないのだが、まあそろそろ取...
家から少し離れたところにある蕎麦屋でも行こうかと家を出て、道を歩いていく。その意志は固かったはずなのだが、ラーメン屋とファストフードが連なっているあたり...
「razor……、R A Z O R、ok?」こんな感じだっただろうか、もう半年ほど前になるが、所用で中国の宿に泊まった時、部屋にカミソリが置いていなく...
水の張られた水田から背の低い小さな薄緑が点々と浮かぶ。隣では大きめのトラクターや田植え機が動いている。そんな様子を見たのが久々な気がして、ハッとした。直...
野暮用で実家のあたりに用事があって、別に当日移動しても良いのだがついでに帰省してしまえとほぼ最終便に近いような時間の新幹線に乗り込んで、今この原稿を書い...
親指を滑らせて瓶の蓋を開ける。左手のほうに傾けて丸薬を3粒ほど手のひらに乗せてみる。先にそれを口に含んで、軽く瓶の蓋を閉めると、意を決したように水で流し...
ふと空を見上げると、普段よりは少し霞んでいるような気はするが雲ひとつなくて、地平線に向かって徐々に水色になっていく美しいグラデーションができあがっている...
本屋の中を歩き回っていて、とある棚が目に留まった。乗り物、特に鉄道関係のコーナーだったのだが、いくつか走行音を収録したCDが並んでいた。所謂鉄道オタクで...
先週の日曜日、東京流通センターでM3という音系同人即売会が行われていた。高校生の頃に同人音楽の作品に偶然出会ってから色々なものが動き始めて今に至るから、...
席を立って吊り革を持つ。窓を流れていく景色は徐々にゆっくりになって、やがて止まる。一息つく間も無く、すぐにドアが開いて、乗客が全員降りていく。この駅に降...
何がきっかけなのかわからないのだが、ノートパソコンに向かいながらデスクワークをしていると、小学生の時に父親が運転する車の中でよくかかっていた曲のサビの部...
少し前の休みの日のこと、買い物でもしようかと山手線の少し大きめの駅で電車を降りて、人混みのほうに向かった。一通り用事が終わって、時間もあって特にやること...
未だ齢25の青二才ではあるが、今までを振り返った時に、人生が変わる分岐点になった日がいくつかある。色々な側面の色々な日があるが、2006年3月5日と20...
今でも定期配信を続けているメールマガジンなんて幾つあるのだろう。アーティストや芸能人のファンクラブとか、行政の情報発信とか、探せば案外沢山あるのかもしれ...
少し前のこと、最寄り駅の近くに新しいラーメン屋が開店した。いわゆる家系のラーメンというやつで、その付近にいくつかラーメン屋は他にもあるのだが、家系の店は...
少し気分でも変えてみようかと思って、今までとは違う理髪店に行ってみた。長年理容室を営んでいるという老舗で、店主が一人でやっていて居心地がよく、ふと会話が...
昨夜、何気なくSNSを眺めていたら、北陸地方の写真が大量に目に留まる。そうか、敦賀まで新幹線が開業するのか。大阪・名古屋~金沢間を結ぶ特急の最終列車の様...
夕方、家から少し離れた街を散歩していた。ちょうど、少しアーチが買った橋の頂上あたりにさしかかって、ふと足を止めて目の前を見る。日没の時間、目の前の木々や...
芝生広場:家族、グループでピクニック気分が味わえます。とある海辺近くの都立公園の入り口に立っている看板の中にそんな文字列を見つけて、ふと立ち止まった。普...
休日の13時過ぎ、ベッドに転がりうたた寝をしながらタブレットを眺めていたのだが、さすがに昼でも食べようかと起き上がる。朝から予定があれば普通に外出するの...
休みの日、適当にスカイツリー近辺を散歩していて、たばこと塩の博物館という博物館の看板を見つけた。時間もあるし、調べてみれば入場料が100円というから、気...