ブログみるアプリ
日本中の好きなブログをすばやく見られます
無料ダウンロード
ブログ村とはIDが異なります
メインカテゴリーを選択しなおす
フォロー
96 定本 高浜虚子全集 第一巻『五百句』より
Ryo Daimonji Blog道のべに阿波の遍路の墓あはれ 虚子 弘法大師さまの御跡である八十八ヶ所霊場を巡礼することが遍路だと言われています。今でも多くの人たちがお参りしておられます。人生のお礼に参られる人、今まさに人生に願をかけお参りする人もあるのでしょう。第
2024/02/29 16:44
132 『名句の所以』(著:小澤實)から
Ryo Daimonji Blog恋猫や鮑の貝の片思ひ 内藤鳴雪 内藤鳴雪は、幕末の伊予松山藩の武士、明治期の官吏、明治・大正期の俳人とある。「鮑の貝の片思い」は万葉集にも見られる古い成句である。故に鳴雪が俳句に引用したことは成句の引用ということだけをもってする批判は
2024/02/28 11:54
65 芭蕉を読む(芭蕉全句:小学館)
Ryo Daimonji Blog我ためか靏はみのこす芹の飯 芭蕉 この句は、山店子なる人がわざわざ芹飯を持つてきてくれたことへの謝意を句にしたものであった。その芹を鶴が食べ残したものと鶴を配することによって高尚な趣で謝意を表そうとしている。前書きの「金泥坊底の芹」は
2024/02/27 14:48
95 定本 高浜虚子全集 第一巻『五百句』より
Ryo Daimonji Blog船の出るまで花隈の朧月 虚子 花隈は、神戸市中央区の、花隈城のあった辺りで神戸港の発展に伴い高級料亭が立ち並ぶ商業地域。昭和十年四月二十四日、播水 (五十嵐)の招きによる宴席で詠まれたものであるようだ。私は花隈町なるところに土地勘はまっ
2024/02/26 11:22
131 『名句の所以』(著:小澤實)から
Ryo Daimonji Blog恋猫に颯とたてがみのやうなもの いのうえかつこ 恋猫に颯爽とした馬の立髪のような毛が生えているという。猫にさかりがつくと、どの猫でもそうなるのであろうか。いやそうではあるまい作者の猫がそう見えるのである。恋をする私の猫はかっこいい雄猫
2024/02/25 14:22
64 芭蕉を読む(芭蕉全句:小学館)
Ryo Daimonji Blog誰が婿ぞ歯朶に餅おふうしの年 芭蕉 どこの婿さんであろうか、餅に正月飾りの歯朶をつけて背負って行く丑年であることよ。そして、その牛には嫁さんを乗せているとの説もある。芭蕉ががこういう昔ながらの習慣を故郷に見て懐かしんでの歳旦吟であるら
2024/02/24 14:54
94 定本 高浜虚子全集 第一巻『五百句』より
Ryo Daimonji Blog椿先づ揺れて見せたる春の風 虚子 この句、椿が春の風を揺れて見せた、との擬人法であります。一般的に俳句の擬人法は避けた方がよいとされます。その理由はいろいろ言われますが、つまりは嘘であるからでしょう。鳥は歌わないし、花も微笑みはしませ
2024/02/23 10:54
130 『名句の所以』(著:小澤實)から
Ryo Daimonji Blog春寒のケシゴム一行の字をそげり 鷲巣繁男 暦の上では春なのだが冬へ戻ったような寒い日、作者は一行の字を消した。この一行の字とは俳句のことであろう。「消す」ことを「削ぐ」と表すところに作者の苛立ちを感じる。単に表現技術に苛立っているの
2024/02/22 14:21
63 芭蕉を読む(芭蕉全句:小学館)
Ryo Daimonji Blog火を焚て今宵は屋根の霜消さん 芭蕉 門人・濁子の細君から冬籠もりの料(薪炭)が寄せらたので、と「芭蕉全句(小学館)」に説明がある。火を焚いて屋根の霜を消そう、という句意だが、霜を消すには家を温かくしてということが省略されている。この省略に
2024/02/21 14:19
93 定本 高浜虚子全集 第一巻『五百句』より
Ryo Daimonji Blog 園丁の指に従ふ春の土 虚子園丁とは造園を職業とする人、庭師のことを言うらしい。春の土という季語も幅があって俳句に用いにくい。そこを園丁の指に従うと土いじりの作業に細かく絞り込んでみせたのである。あえて春の土を擬人化したところに園
2024/02/20 17:54
129 『名句の所以』(著:小澤實)から
Ryo Daimonji Blog心臓はひかりを知らず雪解川 山口優夢 心臓に持病を持つ私は、ひかりを知らずなどと人ごとのように詠嘆する余裕はない。穏やかに正確に鼓動を打ってくれるのを願うばかりである。夜寝落ちするまでの心臓にさまざまに向き合うことになる。季語雪解川に
2024/02/15 12:00
62 芭蕉を読む(芭蕉全句:小学館)
Ryo Daimonji Blog蝶よ蝶よ唐土のはいかい問む 芭蕉 これは難しい。この句の句意自体はわかるのだが、芭蕉翁の俳句としてその価値に感応する能力が私にないことで難しくなるのだ。まづこの蝶は『荘子』の「荘周の夢の蝶」を意味するようだ、次に唐土のはいかいとは
2024/02/14 14:22
92 定本 高浜虚子全集 第一巻『五百句』より
Ryo Daimonji Blog 一を知つて二を知らぬなり卒業す 虚子 「一を聞いて十を知る」と言う言葉が論語にある。孔子の弟子子貢の言葉であるそうな。ともあれこの句、この言葉をもじって一を知って二を知らぬほどの愚かなまま卒業したことだと自嘲、謙遜している。自
2024/02/13 12:02
61 芭蕉を読む(芭蕉全句:小学館)
Ryo Daimonji Blogおきよおきよわが友にせむぬるこてふ 芭蕉 天和年間(1681〜1684)の作。『荘子』「昔ハ荘周、夢ニ胡蝶ト為レリ」(小学館 芭蕉全句)による。胡蝶を愛しみ強く呼びかけている。その心持ちは寂しさではなく、友愛に満ちた春に寄せる弾むこころである。
2024/02/12 11:38
128 『名句の所以』(著:小澤實)から
Ryo Daimonji Blog書を校す朱筆春立つ思いあり 柴田宵曲 宵曲は生涯にわたって、編集出版の仕事にたずさわったと、「名句の所以」(小澤實著 毎日新聞出版)にある。その校正を朱筆で行なっているのだ。文を正すと言う行為には何がしかの緊張が伴うと思われるが、この
2024/02/11 12:12
60 芭蕉を読む(芭蕉全句:小学館)
Ryo Daimonji Blog元日やおもへばさびし秋の暮 芭蕉 めでたいはずの元日に遠く秋の暮を思い、さびしいよ言う。何とも幸せである時にふと不吉な想像をしてしまうことっていつの時代の人間であれあるのだろう。そんな当たり前の取り越し苦労にささやかではあるが人間の
2024/02/10 10:42
91 定本 高浜虚子全集 第一巻『五百句』より
Ryo Daimonji Blog里方の葵の紋や雛の幕 虚子 この句わかるようで私にはわからぬ句である。注釈に昭和十年三月三日。武蔵野探勝会。麻布廣尾、近藤男爵邸雛祭とある。ネットで近藤廉平男爵邸跡と言うこの句に近い写真があったのと麻布廣尾についてはピタッとくる情報
2024/02/08 11:57
127 『名句の所以』(著:小澤實)から
Ryo Daimonji Blog恙なしや今日立春の鳥獣 北原志満子 恙なしや、異常なく息災である。寒が明けて立春とはいえまだまだ寒い、そんななか鳥獣の命のありように気がいく。季節を越えて生きゆくものは人に限らない。春立ち一斉に生きとし生きるものは芽吹く。
2024/02/07 10:44
59 芭蕉を読む(芭蕉全句:小学館)
Ryo Daimonji Blogかさもなき我をしぐるゝかこは何と 芭蕉 解説では謡曲調の口吻で、時雨に興じているとある(小学館 芭蕉全句)が、私は興じると言うより嘆じているのだと解したのだが。しぐれそのことを詠んでいるのではなく、かさもない自分がしぐれにあっている、何
2024/02/06 14:14
90 定本 高浜虚子全集 第一巻『五百句』より
Ryo Daimonji Blog藪入の田舎の月の明るさよ 虚子 奉公人が正月に家元へ帰ることを許される日、薮入りは奉公人本人はもとより家元の親、家族もそれは楽しみに待っている。家はもとよりそんなささやかな喜びに満ち満ちた家の上に輝く月もその幸せを写すように光り輝くの
2024/02/05 16:08
126 『名句の所以』(著:小澤實)から
Ryo Daimonji Blog羽子のせしまゝ羽子板を次の人へ 原月舟 羽子遊びには二つあって、一つは二人が一つの羽子を送りあって競う追羽子と、一人が数え歌を口ずさんでつく揚羽子があると、小澤實主宰編著「名句の所以」にある。 私は、この句からバトミントン遊びでの一
2024/02/04 18:37
58 芭蕉を読む(芭蕉全句:小学館)
Ryo Daimonji Blog馬をさへながむる雪の朝哉 芭蕉貞享元年(一六八四)野ざらし紀行 子供の頃目覚めに雪が降って少しでも積もっていると、訳もなくはしゃぎ外へ飛び出したものである。この歳になってもはしゃぎこそしないがその美しさに目を見張る思いになることが多い
2024/02/02 17:36
89 定本 高浜虚子全集 第一巻『五百句』より
Ryo Daimonji Blog神慮今鳩をたたしむ初詣 虚子 初詣の境内の鳩が一斉にたった、その瞬間の人と鳩の驚きの中に神の意を感じたのだ。鳩がたつという事実事象に神慮を感じる、そのことを初詣にかけて詠む。私はこういう俳句をアニミズム俳句だと思うのだ、鳩の驚きの中に
2024/02/01 17:03
2024年2月 (1件〜100件)
「ブログリーダー」を活用して、Ryo Daimonjiさんをフォローしませんか?