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2022/09/01

  • キッチンカウンターの上の冒険

    ポテがついにキッチンカウンターに登った。 ポテは滅多に高いところに上がらない。キャットタワー代わりに階段状のシェルフを置いてあるのだが、全く興味を示さない。上下運動といえばせいぜい人間のベッドに登ってくるぐらいである。 ところがある夜、キッチンでポテの食事の準備をしていて、ふと振り返るとカウンターの上に黒い物体がのっていた。びっくりした。我々はお互いの顔を見ながらしばらく固まっていた。カウンターにはコンロも包丁もあるし、危ないから降りてもらわないとと思った。でも同時に、さすが猫だな、やっぱり猫だったんだなとも思った。何より嬉しかった。公園の地面に腹ばいになって、高い所へ逃げる元気もなかった野良…

  • 黒猫の視認性

    引越しをして床が薄い木の色からダークブラウンに変わった。新居の内装は個人的に好きな色合いだし、黒猫がとても絵になる。 朝の監視業務中 ただ、視認性は下がった。旧居ではこんな感じだったポテが… 邪気のない顔でごはんを待つ様子 新居ではこんな感じに見える。 邪気しかない顔でごはんを待つ様子 なるべく同じ構図で写したかったのだが何枚撮ってもこの顔をしていた。まぁどちらも最高に可愛いのでそれは良いとして、部屋が薄暗くなる夕方以降は特にポテを見失いがちである。この間は珍しい場所にいるなと思って声をかけながら近づくと脱ぎ捨てられた衣服で、本猫は少し離れた場所から真顔でこちらを見ていた。これは黒猫あるあるで…

  • 最低な人生でもあなたとなら(エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス)

    エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(以下、EEAO)を観た。 www.youtube.com スイス・アーミー・マンの監督兼脚本家であるダニエルズコンビによる作品で、コインランドリーを経営するくたびれた中年女性がマルチバースとの遭遇を経て世界を救う話らしい。こいつは必見だぞと思っていたところ、各映画賞でノミネートされまくっているというではないか。これには困惑した。スイス・アーミー・マンの監督の作品がオスカー候補…?スイス・アーミー・マンは、孤独な青年が無人島で出会った死体が各種便利機能を搭載した屁を操るという筋書きである。ディック・ロングはなぜ死んだのか?のダニエル・シャイナー…

  • 猫と引越し②(完)

    猫と引越し ① / ②(完) 翌日は朝からバタバタだった。午後に引越し業者が来るので、それまでに車を借りて残りの荷物とポテを新居に移す必要がある。その合間に旧居の掃除やガスの閉栓立会いもこなさなければならない。入念なシミュレーションの結果、まずはポテをキャリーに入れることにした。病院のトラウマのせいでポテはキャリーが大の苦手なので、これが本日の最難関ミッションといって良い。 嫌な予感がする 本猫は食事を終えて、カーテンのなくなった窓を興味深そうに見ている。そこを背後からそっと抱き上げ、素早くキャリーに放り込んだ。案の定ワーワー怒ったが仕方ない。残った荷物を運び出すのに玄関扉を開け放すので、ポテ…

  • 猫と引越し①

    この度、猫のポテを連れて引越しをした。 前の家も悪くなかったが、2人と1匹に1K(ぎりぎり1DK?)は狭かった。意気揚々と探検に出かけたポテが洗面所をちらりと覗いただけでテクテク戻ってくる様子など見る度に、もっとスペースがあった方が楽しいのかなぁと思ったりしていた。それに西向きで日が差す時間が少ないのも気になっていた。 そこへ間取りや立地が条件に合う物件に出くわし、まぁ見るだけなら…と内覧を申し込んだのが去年の11月。日当たりの良い部屋で、内覧した時にひなたぼっこするポテの姿が目に浮かび、それで結局その日のうちに決めてしまった。他の物件と比較することもしていない。我ながら大丈夫なのかと思う即決…

  • 猫、窮鼠を噛めず

    ポテお気に入りのじゃらしがボロボロになってきたので、ネズミのじゃらしを見つけて買ってきた。 よろしく ふわふわで尻尾もついていて、なかなか立派なネズミである。ポテの反応やいかに。 謎の飛行体を発見 上から吊り下げてみたところ目で追っている。そしてちょっと見失っている。食いつきは上々だ。 こうして…! こう!!! 物陰からのぞかせるとたまらないようで、夢中で飛びついてきた。ネズミの体内にはビーズのようなものが入っていて、振ると音がするのも良いらしい。的確な前足捌きで敵をとらえて嚙みついたが、ポテは全抜歯しているのでノーダメージなのであった。

  • 愛猫の猫らしくないところ

    私はポテと出会うまで猫と暮らしたことがなかったが、猫ってこんなふうかしら、聞いていた話と違うなぁと思うことがある。同居人は生まれた時から家に2匹の猫がいて、十数年を一緒に過ごしたが、やはりポテには猫らしくないところがあるという。 猫ですが? 例えば、ポテは吐かない。猫は自分を舐めて毛繕いをするのでちょくちょく毛玉を吐くものだと思っていたのだが、ポテは一度も毛玉を吐いたことがない。そもそもあまり熱心に毛繕いをしない。元々は歯肉炎が辛かったのだろうが、全抜歯して口内環境が改善してからも、ちょいと前足を舐めるぐらいで満足している。 それに、どこを撫でても嫌がらない。お腹も尻尾もヒゲも平気でいつまでも…

  • 野良卒業5カ月後の猫の日常

    前回 野良卒業1カ月後の猫の日常 05:30|起床 人間と一緒に寝ている布団を抜け出してトイレと爪とぎを済ませた後、キッチンをパトロール。朝食が出てくる一縷の望みにかけてしばしキッチンで待機するが、誰も起きてこないので諦めて布団に戻る。 早朝のポテ 07:30|再びの起床 二度寝後の起床。人間がバタバタと動き出してから悠然と起きてくる。 寝具の使い方も完璧 08:00|朝食 ここのところ定番になっている、シーバDUOに鶏ささみ餡かけの朝食。一気に食べて吐いてしまわないように数回に分けて出すのだが、皿を下げる度にニャーと鳴いておかわりを催促する。この間、同居人が仕事へ出かけていくが、食べるのに忙…

  • 猫ついにダメになる

    猫のポテが来る前から、うちには「人間をダメにするクッション」があった。あれは猫をもダメにするという噂を聞いていたのでポテも使うかもと期待していたのだが、近寄る気配がないまま5カ月近くが過ぎた。 そしてある日、不意にポテがクッションの存在を気にし始めた。熱心ににおいを嗅ぎ、ちょっと伸び上がって座面を覗いている。試しに抱き上げて載せてみたところ、そのままクッションにおさまってゴロゴロ言い出した。 これは良いぞ 思えばその数日前から、ポテはクッションの影からチラ見えするじゃらしに飛び掛かるという遊びにはまっていたので、それでクッションに慣れたのかもしれない。翌日には自分からのしのしと登っていき、半日…

  • 雪見猫

    10年に1度という寒波が襲来して、私が住んでいる街にも雪が積もった。大人になっても雪を見るとわくわくする。 同居人が仕事帰りに雪玉をこしらえてきた。 ポテ、雪だよ なんじゃこりゃ? ポテは雪に興味はないみたい。ちょっとにおいを嗅いですぐどこかへ行ってしまった。 家の中は暖かい

  • ガリガリソファ再購入

    窓辺に置いたガリガリソファはポテのお気に入りスポットのひとつである。 座り心地もヨシ トイレの前後、食事が出てくるまでの待ち時間など、何かにつけて立ち寄っては爪を研いでいる(ここ以外では全く研がない)。連日のヘビーユースによく耐えてくれていたソファだが、購入から4カ月ほどでさすがにボロボロになってきた。 4カ月使用後の表面 こうなると爪も引っかからないらしく、まだしも使用感の少ない端っこで縮こまりながらガリガリやっている。これは買い替え時だろうということで、今のと同じワイドサイズをAmazonでぽちった。せっかくなので新旧並べて超大型ガリガリソファにしてみよう。 おや、さっそくお客さん 検品お…

  • 映画版キャッツはジェリクルキャッツを知っているか(キャッツ)

    公開から3年が経ち、今更ではあるが、映画版キャッツは各方面から酷評されている。CGが酷いだのキャラクターが不気味の谷に落ちているだのサイズ感がおかしいだの…どれも頷けるものの、こうした諸々は個人的には致命的とまでは感じない。キャストの歌唱は素晴らしかったし、映画オリジナルのユニークなダンスも見応えがあった。キャラデザに関していえば、舞台版の全身タイツだって初見ではギョッとする人もいるだろう。 私が致命的だと感じたのは、ただひとつ、ジェリクルキャッツに対する無理解である。 舞台版の冒頭、案内役のマンカストラップは観客に問いかける―ジェリクルキャッツを知っているか、と。それをきっかけに個性豊かな猫…

  • コペルニクス的発想

    愛猫と一緒に眠るという野望は、あれ以来行き詰っていた。 ポテと暮らし始めて3カ月頃、夕食後は床に敷いたラグの上に集まり、体を寄せ合ってアニメや海外ドラマを観るのが日課になっていた(ポテはウォーキング・デッドがお気に入り)。深夜、そろそろ就寝時間なのでポテのそばを離れてベッドの上に移動する。するとポテはさっと起き上がり、うらめしそうにこちらを見上げてくる。その眼差しに耐えかねてベッドを降り床に戻ると、ポテはすぐさま腹ばいになってぴたりと体を寄せてくる。どう見ても一緒に寝たいのではないか。そう思ってベッドに抱き上げるとさっさと降りてしまう。そしてまた座り込んでじっとこちらを見上げる。 そんなことを…

  • 2022年に読んだ本

    すっかり猫ブログと化してしまったので珍しく本の話など…ということで、2022年に読んでおもしろかった小説を3冊紹介してみる。以下、読んだ順。 アンドレアス・エシュバッハ『NSA(上)・(下)』(早川書房、2022年) 第2次世界大戦下のドイツにもしインターネットが存在したら…という設定の改変歴史小説。本作が恐ろしいのは、「普通」の人間が「普通」に生きた結果、悲劇的な末路をたどるところにあると思う。 主人公は国家保安局(NSA)にプログラマとして勤務するヘレーネという女性である。プログラミングは作中で「プログラムニッティング」と称され、編み物と同じく男のやることではないと考えられている。不美人で…

  • 猫と過ごすクリスマス

    クリスマスイブの夜、我々は自宅でささやかな晩餐会を開催した。 メリークリスマス 人間の前菜はルッコラのサラダと小さなパイ。その後にオニオングラタンスープ。 前菜 オニオングラタンスープ テーブルの下でポテも晩餐会に出席している。前菜は大好きな猫ミルク。シニアキャット用の粉ミルクを缶で買っていて、普段からおやつにしたり、カリカリに粉のままトッピングして食べてもらっている。 ミルクおいしい 続いてメインの豚肉と、当日見かけて思わず買ってきたチキン。お腹がいっぱいになってきたので写真が適当。 豚肉の煮込み 皿に載せただけのチキン ポテのメイン料理はターキーを使った猫缶である。クリスマスらしいなと思っ…

  • 家猫の徴表

    野良だったポテが家に来てそろそろ3カ月という頃、この猫は家猫になったのだなぁと明確に感じる出来事がいくつかあった。 まず、帰宅時に姿を見せるようになった。以前のポテは鍵の音にびびって毎回ベッドの下に籠るので、部屋に入るとまずは腹這いになって姿を確認しなければならなかった。それがいつの間にか、ラグの上にちんまりと座って出迎えてくれるようになり、今では、人間が帰宅する気配がすると小走りで玄関に向かってくる。脱走防止のために玄関の手前の扉を閉めてあるのだが、その扉ギリギリのところにいることが多いので、おそるおそる扉を開く癖がついた。 早くごはんちょうだい また、頭上が覆われていない場所でくつろぐよう…

  • 伊勢海老のグラタン

    今日もホットカーペットの上に猫が落ちている。 お腹を温めているところ この見事なカーブ…反り具合…そうそれはまるで、伊勢海老のよう…! 伊勢海老(before) 話運びに若干の強引さが否めないが、ともかく家に伊勢海老がやってきた。ふるさと納税の返礼品である。立派なやつが3匹も入っていて嬉しい。 伊勢海老(after) グラタンになった。残った殻でとった出汁は後日パスタや天津飯になり、我々は伊勢海老を隅々まで堪能した。うちのポテは魚介より断然肉派なので、家で秋刀魚やら鯖やら調理していても全く反応しない。鶏を茹でていると自分のおやつだと思ってニャーと催促したことはあったのだが。海老はどうかなと思っ…

  • 秋の日の散歩(猫は留守番)

    この前の休日、気持ちのいい秋晴れだったので散歩に出かけた。 もみじ ススキ もみじは色づき始めたところで見頃はまだ少し先という感じだったが、秋らしい光景が見られた。子どもの頃ススキを集めて回ったことを思い出した。あんまり見事な金色だったので、集めて束ねたら空飛ぶ箒になるのではないかと思ったのだ。 猫は留守番 ぶらぶら歩いて銭湯に寄って、近くの寿司屋で秋刀魚の棒寿司を食べて帰った。良い休日だった。留守番していたポテの体に触るとホカホカしていた。ホットカーペットの上で夕寝していたのかな。 番猫のお勤めご苦労様です

  • 猫は何者でもない

    ある人が言った。 何者かにならなければいけないと思っていた。他人と比較したときにこれと言える何事かを成し遂げなければならないと思っていた。30歳も超えるとそれがどんどん難しいことに感じられて、苦しくなる。 人生は長い そう、猫の胴のように… でも猫を見ているとまぁ良いのかなと思えてくる。猫は寝て食べて排泄して、爪とぎをしてたまに空を見ている。生きるって、もうそれで良いんじゃないのかな。 ビー玉みたいな目 それを聞いてなんだか素敵だなと思ったのでここに書き留めておいた。猫は偉大だ。

  • 寝床コレクション2022AW

    暑かった夏が終わり、すっかり秋らしくなってきた。今年は猫の寝床の変化によって季節の移り変わりを実感している。猫飼いの特権である。 ポテが我が家にやってきたのは8月末で、その頃はフローリングの上でのびていることが多かった。 のびていても眼光は鋭い 9月に入り、ずっと床に直寝というのも味気ないかと思って小さなマットを買ってきた。いつも寝そべっているスペースに敷いてみたが、ポテは至極迷惑そうな顔をして、マットをよけて香箱を組んだ。初見で使ってもらえないのはまぁ想定内なのでそのままにしておく。翌朝見に行くとマットの上でくつろいでいた。しめしめ。 悪くないかも 以降このマットはポテの定位置となった。めち…

  • よだれエビ

    巷で人気のエビを買った。 よろしく ポテは慎重派なのですぐには近寄らないかなと思いつつ差し出してみたところ、スンスンとにおいを嗅ぎ、次の瞬間がっちりと抱え込んだ。 こうして… こう! 大喜びでべろんべろんに舐め回している。これは良い買い物をしたなと思った。そして数時間後、エビはよだれと毛にまみれた姿でベッド下に打ち捨てられているのが発見された。ポテはエビに対する一切の興味を失っていた。もはやにおいさえ嗅いでもらえないよだれエビを横目に見ながら、人間は夕食のよだれ鶏を食べたのであった。 ごちそうさまでした

  • 全抜歯後の猫の食事

    今回は全抜歯手術後のポテの食事について。獣医さんからは歯がなくても食事は問題なくとれますよと聞いており、実際によく食べてくれているものの、食べこぼしや食べ残しは増えた印象がある。以前のように歯で餌を咥えたり、舌ですくいあげた餌を前歯で受け止めるといったことができないためらしい。いくつかウェットフードを試したので、歯がなくても食べやすく、かつポテの食いつきの良かったものを以下に記録しておく。なお全て総合栄養食の表記のある製品である。 カルカン お肉シリーズ 上の画像左が袋から一部皿に出したところ、右はポテが食べた後。とろみ仕立ての表記の通り若干とろっとした質感のスープが入っている。大きい肉片は咥…

  • しがない猫の全抜歯の記録②(完)

    しがない猫の全抜歯の記録 ① / ②(完) 術後1日目の朝、開院と同時にポテを迎えに行った。お会計は98,230円。診察室でポテと対面し、口腔内を見せてもらう。口角部の炎症がまだ残っているので、これがどれだけ治まるかですねと先生は言った。今夜から1日2回痛み止めの薬を飲むこと。そして何より無理やりにでも食べさせること。今朝病院で食事を出してもらった際は手を付けなかったそうだ。今日中に何も食べないようであれば明日また連れて来なければならない。よく食べるようであれば2週間以上あけてワクチンを打ってもらうことになった。抜けた歯を記念にもらって我々は病院を後にした。 歯牙ない猫 帰宅。キャリーの扉を開…

  • しがない猫の全抜歯の記録①

    しがない猫の全抜歯の記録 ① 保護時の猫風邪の症状が落ち着いたポテは去勢手術を受けることになった。手術の際に麻酔をかけて同時に抜歯も行う予定である。ポテは重度の歯肉炎なので、獣医さんによれば去勢よりもむしろ抜歯がメインだという。 まだ歯牙ある猫 胃の中に物があると手術ができないため、前日21:00から絶食、深夜以降は水の器も下げた。そして当日の朝、大好きなささみを見せておびき出したところをひょいと抱っこしてキャリーに放り込む。ポテは怒ってわんわん唸り、扉を猫パンチした。前回の通院時は逃げるポテを部屋中追いかけ回した挙句タオルをかぶせて捕獲したので、それに比べれば前進した…といえるのだろうか。 …

  • 0.4m級登頂成功

    ポテとベッドで一緒に寝たい。そんな野望を抱いた我々は、床上0.4m級のベッド登頂に向けた挑戦を開始した。 登頂直前、覚悟と目やにを見せるポテ ポテは普段まったくベッドに登らないので、大好きなおやつで誘導することにする。以下は登頂成功までをとらえた動画から切り出した画像である。 順調なスタート おやつがベッドの上で供されることを察したポテが早速ベッドに前足をかけた。首を伸ばして獲物を奪取しては床に戻って食べることが何度か続き… 登頂成功! ついに後ろ足もベッドの上に。 登頂祝いを献上 0.4m級を制覇した猫には皿ごとのおやつが待っていた。そして食べ終えたポテはさっさと自分の寝床へ帰って行ったので…

  • 野良卒業1カ月後の猫の日常

    07:00|起床 アラームで目が覚めてベッドの下を覗くと、定位置に敷いたマットの上からポテがこちらを見返してくる。機嫌が良いときは人差し指を近づけると頭をこすりつけてくる。そうでなくてもチュールをちらつかせると伸びをしながら出てくるので、猫風邪の薬と一緒に与える。 目覚めたポテ 二度寝 07:15|朝食 キッチンに移動してお湯を沸かしながらポテの食事(1回目)の準備をする。お気に入りのウェットフードを皿に盛り、少しお湯を足して温める。においを嗅ぎつけたポテがベッド下から顔を出すので、餌皿を持って行くと食べ始める。それを横目に見ながら残りのお湯でコーヒーを淹れ、昼食用のサンドイッチを作り、朝食を…

  • 何てことのない食事風景

    とある日の昼下がり。猫に食事を出した私は隣に座り込み、カメラを構えてバシャバシャと連写していた。そして後で撮れたものを確認していたところ貴重な瞬間が捉えられていることに気づいた。 決定的瞬間 野性味あふれる表情で見事なかぶりつきを見せたポテだが… 落下! 獲物はあえなく牙の間をすり抜け… 着地! あざ笑うかのように餌皿に舞い戻った。本猫は何かありましたかと言わんばかりの澄まし顔である。 こういう発見があるから猫の写真は削除できない。すでにGoogleフォトの容量に不安を感じつつあるのだがどうしたものだろう。ちなみにポテを翻弄した餌はこの後しっかり完食された。

  • 猫と暮らすにあたって用意した物と費用③病院編

    猫と暮らすにあたって用意した物と費用 ①グッズ編 / ②餌編 / ③病院編 猫と暮らすにあたって用意した物と費用のまとめ、今回は保護してから約1カ月間の病院代について。 初診|34,342円 レントゲン、血液検査、駆虫薬のブロードラインは野良猫を保護した場合の標準的な処置かと思われる。ポテはひどい猫風邪だったので点滴をしてもらい、細菌性の風邪に効く粉薬も処方してもらった。ワクチンと去勢はある程度体調が回復してからということになった。 再診|7,040円 まだ鼻水が出てスピスピいうので、新たにウイルス性の風邪に対応した粉薬を処方してもらった。ちなみにこの粉薬は非常に苦いらしく、飲ませるのに苦労し…

  • 洗濯機下立てこもり事件

    野良猫だったポテを保護してそろそろ1カ月という頃、一緒に暮らしている人間2人が相次いでコロナに感染して計10日間の自宅療養となった。その9日目に起きた洗濯機下立てこもり事件について、今回は書きたいと思う。 立てこもり犯 ポテは人間がベッドに入った深夜に家じゅうをパトロールする日課がある。自宅療養が9日目を迎えた深夜0:30頃、いつものようにパトロールを開始したポテは普段閉まっている洗面所のドアが開いているのを発見して入っていった。ベッドで耳をそばだてていると、ジャラジャラと音がしたきり出てこない。これは洗濯機下だなと私は思った。 というのも、実は以前にも一度ポテが洗濯機の下に潜り込んだことがあ…

  • 黒猫の定義

    猫と暮らすまで分からなかったことがいくつもある。そのひとつが、黒い猫をブラッシングして採取できる毛は黒色とは限らないということだ。 うちのポテは一般的に黒猫に分類されると思う。白っぽいところや焦げ茶っぽいところもあるが、Wikipedia先生によれば「基本的に毛が黒ければ小さな白斑があっても黒猫と呼ばれる」そうなので、やはり黒猫ということで良いのだろう。ところがそんなポテをグルーミンググローブで撫でまわすと、このような色合いの毛が採れる。 黒より白に近いような? これが黒猫の毛だろうか。首を傾げながら採取した毛を集めて丸めてみる。ちなみにポテは最近このグローブがお気に入りで、これで撫でるとどん…

  • 投薬をめぐる猫との戦い

    うちのポテはFeLV陽性でなかなか猫風邪が完治しない。動物病院で抗ウイルス剤の粉薬を処方してもらったのだが、これがかなり苦いらしく飲ませるのに苦労した。以下、試した方法を記録しておく。 餌やチュールに混ぜる 失敗。以前に処方された粉薬はほぼ無味だったので餌に混ぜると問題なく食べてくれたのだが、今回はダメ。少しでも薬が混ざっていると、一舐めもしくは一嗅ぎで察知して食べるのをやめてしまう。これが原因なのかポテはロイカナを食べなくなり、皿に盛ったチュールには懐疑的な反応を見せるようになった。 蜂蜜に混ぜる 粉薬と蜂蜜を混ぜたものを、隙を見て鼻の下に塗る戦法。違和感からペロペロ舐めてくれるのだが、あま…

  • 猫の感情の起伏(物理)

    野良時代はおとなしい子だと思っていたが、一緒に暮らしてみればポテは感情の起伏の分かりやすい猫であった。感情の起伏というのは、文字通りというか、見たまんまの意味である。 例えば定位置であるベッド下にクイックルワイパーをかけると、ポテは隅っこで縮こまりこんもりと丸くなる。その体勢のまま非難の目つきでこちらを見てくる。仕事から帰宅した時も、鍵の音に毎回びっくりしてこの体勢になる。 こんもりとしたポテ このような場合しばらくそっとしておくのが定説だと思っていたのだが、ポテは構った方が早く落ち着くらしい。そばにいって手のにおいを嗅がせ、大丈夫だよと話しかけながら撫でていると、小さな山のようになっていたポ…

  • ききわけのいい猫

    物心ついた頃から猫が好きだった。家族に動物アレルギー持ちがいたため子どもの頃は猫を飼うなど夢のまた夢という感じだったが、進学を機に実家を離れてから夢が現実味を帯びてきた。とはいえ学生の身でひとつの命に責任を持つことができるだろうか。卒業後は(おそらく飛行機の距離を)引っ越さねばならないという事情もあった。それですぐには決断できずに市の保護猫サイトをのぞいたり、猫を飼っている方のブログを読んだりしていた。当時は自分も1人暮らしだったのでブログ村の「猫と一人暮らし」というカテゴリをよく見ていた。その中にリアノンさんの「ききわけのいい猫」というブログがあった。 quatour.blog.fc2.co…

  • 猫と暮らすにあたって用意した物と費用②餌編

    猫と暮らすにあたって用意した物と費用 ①グッズ編 / ②餌編 猫と暮らすにあたって用意した物とその費用のまとめ、今回は餌編。餌についてはポテの好みが分からなかったので少量ずつ色々と試した。以下ではこれまでに買ったものとポテの食いつき度を記しておく。 第1弾 CIAOちゅ~る 総合栄養食 まぐろ・まぐろ海鮮ミックス|1000円ぐらい ポテ食いつき度◎。ポテを捕獲する前に買ったもの。野良時代はなるべく栄養をつけてほしかったので総合栄養食の表示のあるものを選んだ。今も変わらず大好き。 CIAOスティック まぐろ|153円 ポテ食いつき度×。だいたい何でも食べてくれるポテだが、これだけは苦手なよう。試…

  • 我々はそれをポテチと呼ぶことにした③(完)

    我々はそれをポテチと呼ぶことにした ① / ② / ③(完) 家に来て2度目の夜が明け、3日目の朝、ポテはどうやら人間のベッドの下を居場所と定めたようだ。奥の方でうずくまっているので薬を混ぜたチュールを差し入れると完食。しばらく隣の部屋でパソコンに向かっていたところ、昼前になってペチャペチャという音が聞こえてきた。何だろう。ベッドの下を覗いてみると、何とポテが毛繕いをしている!公園で出会ってから2週間、毛繕いする姿を見るのは初めてである。これは嬉しかった。点滴や薬が効いて少し口内が楽になってきたのかもしれない。ヨダレももう出ていないようだ。ポテはずいぶん熱心に、覗いている私に気づいてからもじっ…

  • 我々はそれをポテチと呼ぶことにした②

    ポテがチュールを食べてくれたことで安心した私は少し出かけることにした。仕事はしばらく在宅に切り替えるつもりだったが、どうしても今日中に済ませなければならない用事があったのだ。1時間ほどで帰宅すると段ボール箱の中からポテの姿が消えていた。周囲を見回すと冷蔵庫と壁の細い隙間に黒い影が挟まっている。こちらにおしりを向けていて、大好きなチュールを見せても出てこない。仕方がないのでしばらく放っておくことにした。 断固として隙間に挟まるポテ 3、4時間が経過した頃、冷蔵庫の下に水溜まりができていることに気づいた。ポテが排尿していた。急きょ抱っこして外に出し、洗って乾かしたキャリーに再び入ってもらった。ポテ…

  • 我々はそれをポテチと呼ぶことにした①

    野良生活をしていたところを誘拐され我が家へやってきた猫のポテであるが、当然のことながら当初は大変動揺していた。誘拐した私としても、ポテがこの家と住んでいる私たちに慣れてくれるかどうか一世一代の賭けに出た心持ちであった。お腹を見せてほしいとか一緒に寝てほしいなどといった高望みはしない。そりゃいずれは…という気持ちはあるが、そこは気長にいきたい。私は「ポテが我が家を生活の場として認識すること」を当面の目標として設定した。生活の場として認識するというのは、要は食事をすることと排泄することの2点である。以下、我々がこの目標を達成するまでの経緯を記録しておきたいと思う。 家に来て12日目、この記事を書い…

  • 猫と暮らすにあたって用意した物と費用①グッズ編

    2022年8月に元野良猫を保護した。ここでは猫と暮らすにあたって用意した物とその費用をまとめておこうと思う。自分用のメモに過ぎないが、これから猫と暮らそうと思っている方々と猫たちのお役に立つ部分があればとても嬉しい。 家具 リッチェル|キャンピングキャリーファイン ダブルドアS アイボリー|3900円 ポテの捕獲に大活躍したハードキャリー。写真は側面扉を分離しバスタオルを敷いてベッド化した様子。分解して洗いやすく、上部にも側面にも扉があるのが大変便利。瘦せた成猫(3.5キロ)に必要十分なサイズ。持ち歩く際は重いのと万が一の落下が怖いので、ショルダーベルトで肩に掛けたうえで上部取っ手を持つ。 ミ…

  • 野良猫を保護するまでの顛末⑤(完)

    薬をもらい会計を済ませて動物病院を出た。時刻は19:30を過ぎている。近くにまだ開いているペットショップがあったのでそこまで歩き、トイレとフードを買った。生体販売をしているショップで買うことには抵抗があったが、とにかくポテが今晩過ごせる環境を作ることが最優先である。 ショップを出てすぐタクシーを拾うことができた。トイレ本体が入った大きな段ボール箱とキャリーを抱え、何とか乗り込んだ。運転手さんがキャリーに目を止めて「犬か何か買われたんですか?」と尋ねた。大荷物を抱えてペットショップの前から乗り込んできたのだから当然の反応である。野良だと言えば嫌がられるかも…と思いながら、近くで猫を保護したのだと…

  • 野良猫を保護するまでの顛末④

    猫の入ったキャリーは重かった。動物病院まで10分ほどの距離を歩くうちに私の腕はパンパンになり、興奮で手が震えているのか疲労で手がいうことを聞かないのか分からない状態となった。 病院に着いて受付で問診票を受け取った。猫の名前を書く欄があったので迷わずポテと書いた。毛色を書く欄もあった。ポテは一見黒猫のようだが、かき分けた内側の毛や喉元は白っぽく、腰のあたりは少し黒が褪せたような茶色である。少し迷って「黒、焦げ茶」としておいた。 動物病院に到着したポテ入りのキャリー 時間が遅かったこともあって他に患畜はおらず、すぐ診察室に通された。白衣の獣医さんが入ってきて「この子は…」と言いながら手元の問診票に…

  • 野良猫を保護するまでの顛末③

    リッチェルの新しいキャリーバッグが届いた日、私はキャリーを抱えて勇み足で猫の元へ向かった。通い始めて9回目か10回目だったと思う。 作戦はこうだ。あらかじめ小さく切っておいた複数の紙皿にチュールを分けてのせ、キャリーの入り口から奥へと並べて配置する。中に入ればたくさんチュールが食べられるという成功体験を積んでもらうのが狙いだ。これを数日繰り返し、中で食事をすることに慣れたところで捕獲を試みる。というわけで初日の今日はこの見知らぬハコの存在を認知してもらうだけのつもりだった。 いつもの場所に到着するとポテが寄ってきて、私が鞄からチュールを取り出すのを見てナァと鳴いた。さっそく作戦を遂行するべくキ…

  • 野良猫を保護するまでの顛末②

    猫のポテを発見して以来、仕事帰りや休日に時間を見つけては公園に通うようになった。出勤用の鞄に、チュール、洗濯ネット、ペットタオルとペットブラシ、虫除けスプレーが加わった。 ペットタオルやブラシを用意したのは猫の毛の状態が悪かったためである。ポテは自分で毛繕いをしていないようだった(結局捕獲するまでの間、毛繕いする姿を見ることは一度もなかった)。口腔内の状態があまりにも悪かったのだと思う。毛はパサついて毛羽立っていて、いつも落ち葉や枝がくっついていた。鼻水やヨダレも良くなる気配がない。目ヤニも出ていたので、顎を撫でる隙になだめすかしながら顔をぬぐった。ポテは顎の横っちょを撫でられるのが好きである…

  • 野良猫を保護するまでの顛末①

    最近、野良猫を捕獲して一緒に暮らし始めた。 その猫に出会ったのは8月初旬の朝、隣駅の公園を歩いていた時のことである。生垣の奥に黒っぽい猫が寝そべっているのを発見した。近寄っても逃げないので手を差し出してみると、すんすんとにおいを嗅いで顎を擦りつけてきた。 初めて見かけた時の姿 猫は雄猫だった。この辺りは地域猫も多いようだが、この子は去勢されておらず耳にも印がない。毛がもさもさしていて、しっぽは長くて細く、きれいなピスタチオ色の目をしている。近づいてから気づいたのだが、ずいぶん具合が悪い様子だった。瘦せていて、口回りは鼻水とヨダレでひどく汚れ、時折くしゃみをした。生垣に囲まれているからか蚊が大量…

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