第2章-----(2)
「わあ」 アルシュは口をぽかんと開けた。 はぐれ者たちの里。あるいは魔法使いたちの里と呼ばれるそこは、確かに住む者が自慢してもおかしくないほど美しかった。 少し前まで殺風景な岩山でしかなかった場所に深い森と清涼な泉がある。 そして森の緑に溶けこむようにしてある古い石造りの家々。あたりは静謐に包まれていて、ほんの小さな音でも遠くまで響いてしまいそうな雰囲気だ。エラルドの雑多な、大勢の人間が活動する騒...
2024/04/18 08:07
1件〜100件
「ブログリーダー」を活用して、天瀬由美子さんをフォローしませんか?