トーベ・ヤンソン『ムーミンパパ海へいく』小野寺百合子訳
パパは地面を見つめて立ちつくしました。しかめた鼻づらは、しわだらけでした。それからきゅうにからだをのばすと、はればれとした顔になっていいました。 「じゃあ、わしは理解する必要がないぞ! 海ってやつは、すこしたちがわるいよ」(p.280) 理解されないことの悲しみ、みたいなものをなぜ人は感じるのだろうか。 自分の発言や行動が誰からも分かってもらえない時、なぜ寂しさが生じるのか。 これはたぶん、理解されない=認めてもらえないから、だと思う。 つまり、人は常に誰かから認めてもらいたいものなのだろう。 しかし、誰かを理解する、わかってあげる、ということはそう簡単ではない。 私なんかもよく、「何がしたい…
2022/03/21 23:33