森浩美『家族の言い訳』を読む
森浩美著『家族の言い訳』(双葉文庫も-12-01、2008年12月14日双葉社発行)を読んだ。裏表紙にはこうある。家族に悩まされ、家族に助けられる。誰の人生だってたくさん痛み、苦しみ、そして喜びに溢れている――。作詞家・森浩美がその筆才を小説に振るい、リアルな設定の上に「大人の純粋さ」を浮かび上がらせた。「ホタルの熱」「おかあちゃんの口紅」はラジオドラマや入試問題にもなった出色の感動作。あなたの中の「いい人」にきっと出会える、まっすぐな人生小説をお届けします。8編の短編集。「ホタルの熱」夫が失踪し、お金もなく、追い詰められた和香子と6歳の息子・駿。体が弱い駿は、この日も旅の途中で発熱してしまう。困る親の姿を見続けた駿は「ママ、ごめんね」と繰り返す。覚悟を決めて電車に乗ったはずなのに、……どうせもっと“遠い...森浩美『家族の言い訳』を読む
2024/05/31 05:00