あまり自分のことをよく知らない。 どこで生まれたのか?についても、自分の戸籍を取得して初めて台東区だと知った。台東区のどこかの病院だろう。なんという病院かは知らない。 いつの間にか親や親せきと疎遠になって、いまは孤独を楽しんでいる身だが、だれもが言うように、年を重ねると昔の自分の不確かさを確認したくなる。なぜそうなるのかというと、ある日ふと子供の頃や大昔のことがよみがえるときがあるからだ。しかも...
新宿ほどではないが、なんと南越谷にもゴールデン街がある。このあたりに仕事で10年通ったとき、ランチに寄った記憶はあるがどこの店だったかは思い出せない。昼過ぎにダーリンと待ち合わせて、ここでランチをしようと約束する。雨がそぼふる日曜日。まぁ普通の居酒屋だ。しかしよーくみるとユニークなメニューがあるようだ。ブロッコリーならぬゴロッコリー。しかも数量限定だ。迷わずオーダー。ちょっとこの写真だとわかりにく...
しょうもない話題は続く。浅草で柳之助師匠の「時そば」を聞いて、あのじゅるじゅるというそばのシーンが残像として残り、そばを食べに行こうと思う。朝早くから映画を見る予定があるので、駅のそば屋に寄る。どこにでもある店だ。いろり庵きらく。朝早いので、誰もお客さんはいない。とても清潔なお店。時そばってこんなイメージでしょ?時そばみたいにお勘定をごまかすことはできない券売機。(=^・^=)★ にほんブログ村 ...
浅草から上野を経由して湯島まで歩き、さらにそこから池之端に向かう。途中に旧岩崎邸の赤レンガを横目に進むと、三遊亭好楽師匠のご自宅、池之端しのぶ亭がある。外から見る限り立派な家だ。そこから上野公園を経由して、御徒町方面に向かう。不気味なカラスの大群。初めて入るラーメン屋「ひむろ」。辛いラーメンと味噌ラーメンをいただく。かなり歩いたのでヘトヘトだ。(=^・^=)★ にほんブログ村 ブログサークルブログ...
ハンガリー動乱について、池上彰さんと佐藤優さんの対談本に日本共産党が当時のスターリン率いるソ連を支持したことが書かれていて興味深かった。日本左翼史の一節だ。特に佐藤優さんは社青同の立場なので共産党には強い抵抗感があるらしい。そんなハンガリーの生まれのタル・ベーラの作品を連日鑑賞する機会があった。自主制作で映画を撮っても当時この国は国の許可がないと映画公開できないということで、タル・ベーラは国立の芸...
落語がはけて、歩いて合羽橋から上野を目指すと、なんとなんと養老乃瀧を見つける。日差しは柔らかいが、まだまだ風が強い日だったので、吸い寄せられるようにこの店に入る。時間が時間だったので、客席はまばらだったが、店内を見るとそれなりに歴史を感じさせる。まずはこの養老ビールから。モツ鍋とやきとりをいただいて過ごす。最後はモツ鍋の出汁にラーメンを落とす。養老乃瀧というと、青春がよみがえる。なんどこの店で友人...
生まれて初めてプロ野球に開幕試合を観戦。東京ドームは大勢の人だかりで、中日ドラゴンズ側の11ゲート向かう。このゲートに横にはささやかな森林がある。不思議な空間だ。チケットの受け渡しがあって入場。初めての開幕戦。しかも巨人戦だ。いろいろなセレモニーが続くクライマックスに、なんと!先ごろ文化勲章を授与された長嶋茂雄終身名誉監督が登場!胸がいっぱいになる。涙が。。。子供の頃、どきどきしながら来た後楽園球...
神田伯山を初めて間近で見た。実は目的は柳之助師匠だったのだが、たまたま伯山が同じ日に出るというので思い切って浅草まで出向くことにした。伯山はこの日、講談ではなくて「三方一両損」を披露。まくらからネタと終わりまできっちりと客席を満足させて時間通り終わらせる。講談に限らず芸の幅広さと行き届いた配慮が素晴らしい。伯山目当ての女性客も目立つ。(伯山が終わって席を立つお客さんも多かった。)お目当ての柳之助師...
芥川賞作品は気が向いたときに時々読むようにしている。ある種の風俗体験だ。古くは先日お亡くなりになった石原慎太郎の『太陽の季節』だったり、自分たちの時代だと村上龍さんか。石原慎太郎については水道橋博士と町山智浩さんが的確な評価で振り返っている映像がある。三島由紀夫を拒絶した石原がその後右傾化してゆく歴史が説明される。 最近だと村田沙耶香さんの『コンビニ人間』なども風俗だ。そもそもコンビニなんか昔は...
大友克洋が復刻されている。彼の存在はもう日本にとどまらず世界を席巻して久しいが、残念なことに彼の作品がハリウッドで映画化される噂だけ、まだ実現に及んでいない。多くの傑作を世に放ってきた天才だが、個人的には「童夢」だ。 「童夢」の衝撃はいまもなお鮮明に蘇る。デヴィッド・リンチが映画化しようとしていたらしい。 このドラマがいったいどうやって構想されたのか?そこから物語は始まる。大友克洋の脳内がいったい...
GSIX スタバに隣接したスペースで、やましたあつこさんの個展が開かれていた。バイオグラフィはこちら。愛知県生まれ芸大出身。 なんという繊細さだろうか。 「邪魔のない幸せ」という彼女のテーマは、現代日本を象徴している。邪魔にならない自分。迷惑をかけたくない自分。ひいては他人との繋がりを消し去ってゆく自分。そういう繊細さはきっとデフレ社会が生み出した本来の日本人的謙虚さだったのではないだろうか。 戦後日...
久しぶりに「つばめグリル」に寄ってみた。この会社のホームページは見ごたえ十分だ。歴史とかも丁寧に書いてある。この日は、越谷で映画を見てから、わざわざ銀座まで出て天ぷらを食べる予定だった。銀座の路地裏にある、表通りからは全く目にすることが出来ない天ぷら屋があると聞いて赴いたが、残念なことにお休みだった。迷いに迷ってやっとたどり着いた店だっただけに、うなだれるほどがっかりしてとぼとぼ歩く。 結局わざわ...
イギリスのバーミンガムで開かれている全英オープンバドミントンで山口茜選手が見事優勝しました。権威ある全英オープンは去年奥原希望さんが優勝していますので、日本人による2連覇となりました。先週のドイツオープンはかつて茜選手が3連覇した相性のいい大会でしたが、今年は残念ながら三回戦であっけなく敗退するなど、今週の体調も心配しましたが、終わってみれば圧勝でした。 山口茜選手の持ち味は粘り強さ。相手が決めた...
今年のシックス・ネイションズはフランスが優勝した。全勝優勝のグランドスラム。フランスが12年ぶりに欧州制覇! イングランドを下しグランドスラム達成来年自国で開催されるラグビーワールドカップへ向けて着実に強化を進めるフランス代表が、2022年のシックスネーションズで全勝し、12年ぶりのヨーロッパ制覇をグランドスラムで飾った。最終戦は現地時間3月19日、パリ郊外にあるスタッド・ドゥ・フランスでイングランド代表と...
ものごころついてからいまだかつて野球という競技にこれほど興味がなくなったことはない。子供の頃の日常には毎日野球があった。このネタはまたいつかじっくり書くとして、決定的だったのは去年ライオンズが最下位に沈んだことだ。一昨年は優勝争い。去年は最下位。群雄割拠のプロ野球とはいえ、このあまりにもひどい体たらくなライオンズを見るのがいたたまれず、もう野球なんか見るまい、と思ってしまう。と、いいながら、先ごろ...
公園通りギャラリーからすぐ近くの渋谷パルコへと歩く。パルコでは2階のOILに寄るべきだ。美術手帖で紹介される新進気鋭の作家の作品を紹介している。TYM344と聞いても意味はわからない。それでもこの空間に伝わる明るさだけは感じられる。楽しい。兆楽で食事して帰宅。バンクシー展で買ってしまったトートバッグとシャツ。まんまとバンクシーの戦略にはまる。まさに『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』だ。ひどいもん...
基本的に消費意欲はない。物欲もほとんどない。むしろ経験や体験にはお金をかけたいところだ。そもそも自分に価値などないと思っているので、物の価値が自分に及ぼす影響など考えるつもりもない。 立川談慶師匠のエッセイで、人の値打ちは「当人がいない場所で何を言われているか」にかかると書いてあって、なるほどと思った。自分に置き換えると「誰も自分のことなど気にしていない。」という風に思っている。だから価値について...
いつも刺激の多い”渋谷公園通りギャラリー”だが、この度新しい展示がされていてふらりと寄ることにした。アール・ブリュット、いいね。これもまたまさにアール・ブリュット。豊かさの反対側にあるような展示なのにこれほどの感動があるのか。家のどこかにころがっていたようなものの寄せ集め。それがアートになるのか。すごい!すごすぎる!! キュレーターの都築響一氏が「アートは破壊だ」というのは、岡本太郎の「芸術は爆発...
名古屋で初めてイケアに訪れた。長久手のイケア。基本的にこの狭い家に家具は不要。本棚もない。本棚といえば、いとうせいこうさんが引っ越しで本を捨てたという話題があって、こちらは家庭の事情でもともと本棚など家に存在しない。その代わりにてこずるしアナログだが、1冊の本につきメモを残すことにしている。手書きのメモ。それはともなく、郊外型と思っていたイケアが原宿駅前にあると聞いて入ってみた。店員さんの背中に”H...
バンクシーは昨年の夏に寺田倉庫に見に行って以来だ。没入型の展示で、バンクシーが世界各地で展開した”落書き”というアートを再現する大きなサイズの展示で驚いた。没入型展覧会というだけあって、立体感と臨場感のある展示だった。対して今回、場所は原宿駅前「With HARAJYUKU」。このビルに入るのは初めてだ。このビルから見下ろす原宿もまたずいぶん変化している。ますますきれいになるのだろう。駅前のウィズ原宿という複合ビ...
ある日目の前で自転車に乗っている人が倒れるのを見て、そういえば過去にも同じようなことがあったなと思う。高齢の女性が自転車から降りるとき横転したのだ。駆け寄って起き上がるのをお手伝いしたのだが、はて?自転車も危ないなと思った。もちろん車やバイクはもっと危ないが自転車も危ない。たまたま読んだ芥川賞小説もメッセンジャーの話しで、自転車が横転するシーンから始まる。若いうちはいいが年とともに回復力も落ちる。...
このタイトルだけで何かわかる方は相当だ。ビートルズ最後のライブがロンドンのアップルスタジオの屋上で行われたときの映像である。これをIMAXの高画質高音質で鑑賞できることをありがたく思う。素晴らしい企画だった。そしてピーター・ジャクソンの才能あふれる演出が随所に展開されていて見事だ。『ザ・ビートルズ Get Back:ルーフトップ・コンサート』はとても丁寧に作られた映画で、冒頭の数分でビートルズの歴...
シックス・ネイションズ。日本のラグビーもちょっとずつ盛り上がっているが、欧州ではシックス・ネイションズが大変なことになっている。来年フランスで開催されるワールドカップだが、このシックス・ネーションズもまた全世界が見守る大イベントだ。そして今年は例年を上回る大混戦となっている。昨日の結果は以下の通り。前回優勝国で過去最多優勝の実績があるウェールズはフランスに敗れて今年優勝するチャンスはなくなった。対...
久しぶりの秩父宮は黄色く彩られていた。サンゴリアスのホームゲームとして行われたサンゴリアスとスピアーズの首位攻防戦を観戦。秩父宮に来たのも久しぶり。日中は18℃まで気温が上昇したので侮ってしまったが、夜はまだまだ寒い。好調スピアーズ(クボタ)には代表クラスのフォーリーが目を引いたが、ラブスカフニやマルコム・マークスといったフォワードの中心選手が不在だったが、このチームはフォワードが強い。世界レベル...
東洋経済新報社の試写会に応募したら配信試写会に当選した。試写会に当たるってとても嬉しい。『ゴヤの名画と優しい泥棒』かねてから愚痴を言うようだが、邦題のあまりの杜撰さに時として超がっかりすることがある。ひどい。この映画の原題は
大好きな街神保町。映画を2本見たらもう午後3時近く。このあたりはオフィスと学生が多く、週末やっている店があるか心配したが、それなりに営業していた。(さぼうるさんは相変わらず臨時休業中でした。)それでも店を決めきれず、御茶ノ水まで歩こうか、という時、道路の向こうに小さく「定食」の看板を発見。チェーン店ではなさそうだ。といことで恐る恐る入店。それなりに年季の入った店はそれほど広くなく、強気のおじさんが...
言わずとしれた『ウェスト・サイド・ストーリー』である。言わずとしれた偉大なるスピルバーグの最新作。言うまでもなく劇場鑑賞がベスト。家でこの感動はなかなか得られない。この日劇場は超満員。あ、昔の超満員てのは立ち見客も含めた超満員だったけどね。今は指定席だから満席が正しいかな。そんなしょうもない話しはともかく、まぁこれは映画館で見てからだ。それからじゃないと話しにならない。このダンスシーンを映画館の高...
9時から新宿で映画を見ようと思ったら、家を7時に出てもギリギリだった。朝食をゆっくり食べて・・・などという余裕はほとんどなく、ばたばたとほうばって映画に向かう。新宿ピカデリーは素晴らしい映画館だが上に劇場が高く配置されているので、少し間違えるとぎりぎりになってしまう。この映画はこの日最上階で上映されていた。客席は満席まではいかないが、7割以上は埋まってたのではないだろうか。土曜日の朝9時でこれだけ...
少し前のことなので話しずれてるが、湯島まで梅を見に行った。だいぶ寒さも和らいだと思って行ってみたのだが、まだまだつぼみが多かった。何度か来たことのある湯島天満宮。この日は浅草から合羽橋経由で上野を過ぎて歩いてここまで来た。結構な距離だった。ご覧のとおりまだつぼみ。それでも梅を目当てに写真を撮ったりしている方も多い。それでもささやかに咲いている梅を写真に収めてみる。悪くないね。さすが学業の神様だ。受...
テレビにかじりついて見ていた『サンダーバード』を劇場で鑑賞できるなんて夢のようだ。もう随分前のことにはなるが、公開三日目の日曜日に鑑賞したが、劇場は高齢者とそのご家族で満席だったのではないか?入場者サービスのハガキがプレゼントされる。ペネロープがパーカーに運転させるピンクのロールスロイスだ。ペネロープがパーカーをこきつかう映画だった。みうらじゅん氏曰く、これこそ格差の象徴。この基地を買える家と買え...
「ブログアクセスアップサークル」というサークルの管理人をしています。5年前に開設されたサークルを途中から引き継ぎました。基本的に何もしていませんが、ときどき「いいね」ボタンを押しているぐらいです。それがなんとこの度メンバーが800人に到達しました。キリ番はこちら。「また・いつか・どこかで・・・」のバンコクで修行中様でした。おめでとうございます。そしてありがとうございます!たまたまご縁があったサーク...
草加健康センターに行った。かなり刺激的なお風呂だった。特に効仙薬湯という漢方薬のお湯はすごい。顔がひりひりするほどの熱さ。他にも露天風呂にある草津の湯は草津から毎日運んで来るらしい。電気風呂や超音波風呂も慣れないときついだろう。お風呂のあとは大食堂で食事。激辛チャーハンを食べたが、熱いお風呂でかいた汗が再び吹き出すような辛さ。ぎょうざやもやしラーメンなどをみんなで食べる。コスタのコーヒーは最近よく...
『フレンチ・ディスパッチ』を先ごろ鑑賞した。『犬が島』を見たのは名古屋の映画館だった。野良犬の伝染病を防ぐための戦いは、まるでコロナを予測していたような話だ。そして今回も、、、それにしても不思議な映画だ。そして大スターが勢ぞろい。言葉では説明できない。いや言葉というよりも、何を言わんとしているのかわからない。本当につかみにくい映画だ。セリフが何か特別の意味を持つわけでもない。しかし、『犬ヶ島』の伝...
池上彰さんと佐藤優さんの対談本。お二人の共著はどうやらたくさん出されているが、「真説 日本左翼史」に続く第二弾がこの「激動 日本左翼史」ということになる。シリーズはこのあと第三弾まで予定されているようだ。とても刺激的な本だ。対談の中ではあまり強く強調されていないが、このシリーズは日本における”革命”について語っている。すなわち、”日本で革命は起こらない”という現実を示していると思う。フランスやロシアや...
「生き抜くためのドストエフスキー入門」ほかのブログで2回に分けて連載した。それにしても佐藤優さん。すごいねこの人。見かけはよくないよ。しかも一度刑務所に入っている。そうした経験の中でこの人の中に蓄積された情報はとてつのない量に膨らんでいるように感じる。なんでいまドストエフスキーなのか?ということだ。自分の理由はブレッソンだ。ドストエフスキー原作『やさしい女』鑑賞したからだ。まずは亀山郁夫先生の本を...
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あまり自分のことをよく知らない。 どこで生まれたのか?についても、自分の戸籍を取得して初めて台東区だと知った。台東区のどこかの病院だろう。なんという病院かは知らない。 いつの間にか親や親せきと疎遠になって、いまは孤独を楽しんでいる身だが、だれもが言うように、年を重ねると昔の自分の不確かさを確認したくなる。なぜそうなるのかというと、ある日ふと子供の頃や大昔のことがよみがえるときがあるからだ。しかも...
脈絡のない、しょうもないブログを初めてしまった。このままだと収集がつかない。ただ60歳になって、ほんの少し自分の歴史を振り返ってみるか、という気持ちもある。思えば父が日記をつけていた。何度か罪悪感にかられて覗いたことがあるが、ほとんど仕事のメモだった。日記ってほんとうはとても貴重なものだと思う。もちろん個人が自分に向けて綴るものが多いかもしれないが、時々誰かに宛てた手紙調の日記もある。「アンネの日...
Nの話題が続く。 彼は替え歌が得意で、その場で意味不明の替え歌をつくるのだが、それが実に面白くて的を射ている。 彼とは高校、予備校、大学まで一緒で、最も近しい存在だったのが予備校のとき。高田馬場にあった予備校の隣に喫茶店があって、勉強なんかしないで毎日うだうだたむろしていると、Nが次から次へと知らない友達を連れてくる。男となく女となく次から次へと・・・ 同じ高校からこの予備校に通う別の友達がい...
アラカンのど真ん中になって振り返ると、アラフィフ、アラフォー、アラサーと、どんな自分だったか考える。結論はどんな自分でもない。ただその時々でのほほんと生きてきた。今も同じ。 何か変わったことがあったかというと、あったといえばあったし、何もなかったといえばなかった。平凡でもあり、そうでないような気もする。でも若い頃はやはり平凡を求めてなかったかもしれない。何か特別な自分を感じていた。自分はとてつもな...
浅草は昭和の香りがする。いや、それは我々世代が勝手に感じていることだ。そして勝手に作っている話だ。高校時代の友人などは、母親に連れられて浅草で映画を見た、と言っている。ちなみにいま浅草に映画館はない。自分も下町の生まれだが、記憶を遡っても浅草は思い出せない。せいぜい開発前の錦糸町楽天地ぐらいだろうか。浅草の六区を歩けば必ず寄席のノボリが目に入る。このあたりを歩くだけで興奮する。ふらふら歩いて食事を...
『シング;ネクスト・ステージ』を公開週に字幕鑑賞。日本の英語教育のことをつべこべ言うつもりもないが、吹き替えが多すぎて困る。吹き替えは吹き替えで素晴らしいのだが、この映画は字幕で見るべきだと思うよ。だってあれでしょ?あれですよ。ハリネズミがライオンを歌わせるシーンですよね、なんといってもね。あのクライマックスでかかるあの曲はやっぱりボノでしょう。ボノがあの曲を歌うか歌わないか。観客が彼に期待するも...
土曜日にひとりで動いていたので、たまにはにんにくがっつりのものが食べたくなったのね。だから日比谷で映画を見た後、天気もいいのでてくてく歩いててくてくてくてく神田まで歩いてしまった。日比谷から神田まで。案外歩けるものだ。いつ以来の二郎だろうか。池袋かどこかの二郎以来。ラーメン二郎。にんにくも何もかもがっつり。でも意外なことに全部たいらげることができた。スープも全部飲み干した。体重が減らないこともあっ...
『アンネ・フランクと旅する日記』を鑑賞。KINENOTEのレビューはこちら。『アンネ・フランクと旅する日記』 アンネ・フランクが主人公ではない。アンネが日記の中で想像したイマジナリーフレンドのキティが大活躍する物語。監督は『戦場でワルツを』で世界に衝撃を与えたイスラエル人のアリ・フォルマン。なぜフォルマンがこの映画を作ろうとしたのか?については、主人公のキティが最後にとんでもないことをするまでわから...
この日は天気がよくなかったんだよなぁ・・・傘をさして雨の中歩いて馬喰町に向かい、地下鉄に乗ってのんびりどこかでランチしようととぼとぼ歩いてたら、炭焼のいい香りが煙とともにやってきた。これで一気にお腹がぐーぐー。串八珍。我慢できず傘をたたんで店内に入ると満席!でも店員さんが心得ていて「もうすぐカウンターが空きますから」と教えてくれる。今思い出しても名古屋ではこれがなかった。「空いてませんね。」(ぴし...
またお茶の水だ。2度めの検診。おなかぺこぺこ。いつも行列を見かける店が神保町にあって、検診の後迷わず向かうことにする。まだ11時台なのにこの行列だ。店内の撮影は不可。でも事前に店員の方がメニューを持ってきてくれる。初めての店って何を注文するか迷う。ネットを見るとここに記載されていないメニューもあるようだが、迷いに迷って結局これ。こっそりおにぎりまでつけてしまった。これは確かに行列ができるわけだ。本...
はどこの店も落ち着く。そして美味しい。定番料理ははずれがないし、申し分ない。長い歴史があって、それなりのステータスがある場所で営業している店は不変だ。この変わらぬ美味しさに加えて、店員さんの応対もまた重要だ。一流の店は店員さんのコミュニケーションがよくできている。アイコンタクトで連携し、客のオーダーも的確に受ける。名古屋ほどではないが、東京あたりでも気分が悪くなる店はある。しかし気持ちよく料理をい...
深沢七郎の『東北の神武(ずんむ)たち』という地方の性的な血族をめぐる話がある。高島屋で夏まで催されている「まれびとと祝祭」を見て、直感的に「神武(ずんむ)」が浮かんだ。淀川長治さんが高く評価した映画にもあった。映画塾で紹介していた。これは今村昌平の『人間蒸発』が深沢七郎の『楢山節考』へ変化する過程でもありとても興味深い。深沢の土着性を任じさせる流れである。『まれびとと祝祭』は、深沢がフォーカスした...
日本橋高島屋で催された「メゾン・エ・オブジェ・パリ展」に行くことにした。専門外の全く知識がないデザインという分野を覗いてみると、アートとの境目がほとんどないことを知る。あるいは建築の分野とも密接な関係を持つデザインという分野は、そこに存在する必然性があるようだ。いくつかのカテゴリーに別れているこの展示は、作者の紹介と作品を並べるだけでなく、テーマについても説明がされている。面白いと思ったのは、展示...
『明日の献立』という短編映画が世界の映画賞50カ国以上で招待されて、次々と受賞しているという木内一裕監督の全作品を一気に見る機会に恵まれた。場所は高円寺のシアターバッカス。小さなビルの小さな劇場だが熱気ムンムン。詳細はほかのブログに記録したが、その記事のちょっと補足をしておこう。自分の意見として。木内監督がアメリカで初めて映画と撮ったときのエピソードが実に印象的で、彼が在学していたUCLA近くのカフェ...
『ザ・バットマン』を鑑賞。この記事がリリースされる頃はもうピークアウトしているだろうが、バットマンシリーズ大復活劇はそれなりの波及効果を生んだようだ。ネットなどでも盛んに議論されている。(キネノートのレビューはこれ『ザ・バットマン』)過去のバットマンと少し雰囲気を変えている。バットスーツがまず汚れている。過去のバットマンは戦ってもほとんどスーツは汚れていない印象だが、この映画ではそういう現実的な表...
最近神保町をうろつくことが多いのだが、そうだそうだ、忘れている店があった。いもやである。天ぷら屋だ。靖国通り沿いにあった店を見かけなくなったので、ついにいもやも終わりかと心苦しく思っていた。このあたりで学生時代を過ごした方ならおそらく知らない方はほとんどいないだろう”いもや”。ところがよく調べると、通りから少し入った店はまだ健在だと知って、躊躇なくすっ飛んで行った。まだ寒い日の昼前だったがもう列がで...
ベトナムかぁ、あのパスポートを盗まれた瞬間が今もよぎる。財布も携帯も盗まれたあの日。今は笑って話せるけど、あのときは笑い事ではない。予定も何もかも全てキャンセル。パスポートがないから帰れない。旅券も買えない。領事館は休みでやってない。仕方なくホテルで過ごしたあの日・・・ベトナムというと我々世代は戦争映画をたくさん見ていているから思い入れが少し違う。『地獄の黙示録』で描かれたベトナム(実際はフィリピ...
ある日、あてもなく西川口へ向かう。聞くところによると、本場の中国料理が味わえるときいて飛ぶように向かった。駅を降りて目的のエリアに向かうと、町行くひとたちはほとんど中国語で会話している。そういうことか。ダーリンがマッサージに行く間に、ひとりでぐるぐる町を歩くと、たしかに中華料理店が多い。ぐるぐる歩いて歩いて、結局こちらのお店に入ることにした。中国人の方がメニューを詳しく説明してくれて、結局思い切っ...
しょうもない毎日を過ごすdalichokoだが、またしてもしょうもないことにCT検査を受けることになった。癌性の膿が上顎のあたりにある。歯医者に行ったのにCT検査だと。名古屋で検査を受けたこともあったが、なんとも面倒な話である。次の週はMRI検査だ。でもまぁたまには仕事をさぼってこういう日があってもいいのだろう。検査も長かったので、終わってからの食事だけが楽しみだった。このあたりは目移りするほど飲食店が並...
銀座にきたら「GSIX」だ。何をおいても「GSIX」。この空間にならいつまででも居座ることができる。知性とアートが合流する。 まずエスカレーターを登って最初にみかける展示。 これは週単位で入れ替わるようだが、この日はまるでガラクタのような世界。ポップが昭和に遡る。昭和のデジタル。ナムジュンパイクを彷彿とさせるモニターも、今は想像もできないブラウン管。パソコンのモニターも奥行が厚く、いまでは想像もできない。...
あまり自分のことをよく知らない。 どこで生まれたのか?についても、自分の戸籍を取得して初めて台東区だと知った。台東区のどこかの病院だろう。なんという病院かは知らない。 いつの間にか親や親せきと疎遠になって、いまは孤独を楽しんでいる身だが、だれもが言うように、年を重ねると昔の自分の不確かさを確認したくなる。なぜそうなるのかというと、ある日ふと子供の頃や大昔のことがよみがえるときがあるからだ。しかも...
脈絡のない、しょうもないブログを初めてしまった。このままだと収集がつかない。ただ60歳になって、ほんの少し自分の歴史を振り返ってみるか、という気持ちもある。思えば父が日記をつけていた。何度か罪悪感にかられて覗いたことがあるが、ほとんど仕事のメモだった。日記ってほんとうはとても貴重なものだと思う。もちろん個人が自分に向けて綴るものが多いかもしれないが、時々誰かに宛てた手紙調の日記もある。「アンネの日...
Nの話題が続く。 彼は替え歌が得意で、その場で意味不明の替え歌をつくるのだが、それが実に面白くて的を射ている。 彼とは高校、予備校、大学まで一緒で、最も近しい存在だったのが予備校のとき。高田馬場にあった予備校の隣に喫茶店があって、勉強なんかしないで毎日うだうだたむろしていると、Nが次から次へと知らない友達を連れてくる。男となく女となく次から次へと・・・ 同じ高校からこの予備校に通う別の友達がい...
アラカンのど真ん中になって振り返ると、アラフィフ、アラフォー、アラサーと、どんな自分だったか考える。結論はどんな自分でもない。ただその時々でのほほんと生きてきた。今も同じ。 何か変わったことがあったかというと、あったといえばあったし、何もなかったといえばなかった。平凡でもあり、そうでないような気もする。でも若い頃はやはり平凡を求めてなかったかもしれない。何か特別な自分を感じていた。自分はとてつもな...