あまり自分のことをよく知らない。 どこで生まれたのか?についても、自分の戸籍を取得して初めて台東区だと知った。台東区のどこかの病院だろう。なんという病院かは知らない。 いつの間にか親や親せきと疎遠になって、いまは孤独を楽しんでいる身だが、だれもが言うように、年を重ねると昔の自分の不確かさを確認したくなる。なぜそうなるのかというと、ある日ふと子供の頃や大昔のことがよみがえるときがあるからだ。しかも...
浅草は昭和の香りがする。いや、それは我々世代が勝手に感じていることだ。そして勝手に作っている話だ。高校時代の友人などは、母親に連れられて浅草で映画を見た、と言っている。ちなみにいま浅草に映画館はない。自分も下町の生まれだが、記憶を遡っても浅草は思い出せない。せいぜい開発前の錦糸町楽天地ぐらいだろうか。浅草の六区を歩けば必ず寄席のノボリが目に入る。このあたりを歩くだけで興奮する。ふらふら歩いて食事を...
『シング;ネクスト・ステージ』を公開週に字幕鑑賞。日本の英語教育のことをつべこべ言うつもりもないが、吹き替えが多すぎて困る。吹き替えは吹き替えで素晴らしいのだが、この映画は字幕で見るべきだと思うよ。だってあれでしょ?あれですよ。ハリネズミがライオンを歌わせるシーンですよね、なんといってもね。あのクライマックスでかかるあの曲はやっぱりボノでしょう。ボノがあの曲を歌うか歌わないか。観客が彼に期待するも...
土曜日にひとりで動いていたので、たまにはにんにくがっつりのものが食べたくなったのね。だから日比谷で映画を見た後、天気もいいのでてくてく歩いててくてくてくてく神田まで歩いてしまった。日比谷から神田まで。案外歩けるものだ。いつ以来の二郎だろうか。池袋かどこかの二郎以来。ラーメン二郎。にんにくも何もかもがっつり。でも意外なことに全部たいらげることができた。スープも全部飲み干した。体重が減らないこともあっ...
『アンネ・フランクと旅する日記』を鑑賞。KINENOTEのレビューはこちら。『アンネ・フランクと旅する日記』 アンネ・フランクが主人公ではない。アンネが日記の中で想像したイマジナリーフレンドのキティが大活躍する物語。監督は『戦場でワルツを』で世界に衝撃を与えたイスラエル人のアリ・フォルマン。なぜフォルマンがこの映画を作ろうとしたのか?については、主人公のキティが最後にとんでもないことをするまでわから...
この日は天気がよくなかったんだよなぁ・・・傘をさして雨の中歩いて馬喰町に向かい、地下鉄に乗ってのんびりどこかでランチしようととぼとぼ歩いてたら、炭焼のいい香りが煙とともにやってきた。これで一気にお腹がぐーぐー。串八珍。我慢できず傘をたたんで店内に入ると満席!でも店員さんが心得ていて「もうすぐカウンターが空きますから」と教えてくれる。今思い出しても名古屋ではこれがなかった。「空いてませんね。」(ぴし...
またお茶の水だ。2度めの検診。おなかぺこぺこ。いつも行列を見かける店が神保町にあって、検診の後迷わず向かうことにする。まだ11時台なのにこの行列だ。店内の撮影は不可。でも事前に店員の方がメニューを持ってきてくれる。初めての店って何を注文するか迷う。ネットを見るとここに記載されていないメニューもあるようだが、迷いに迷って結局これ。こっそりおにぎりまでつけてしまった。これは確かに行列ができるわけだ。本...
はどこの店も落ち着く。そして美味しい。定番料理ははずれがないし、申し分ない。長い歴史があって、それなりのステータスがある場所で営業している店は不変だ。この変わらぬ美味しさに加えて、店員さんの応対もまた重要だ。一流の店は店員さんのコミュニケーションがよくできている。アイコンタクトで連携し、客のオーダーも的確に受ける。名古屋ほどではないが、東京あたりでも気分が悪くなる店はある。しかし気持ちよく料理をい...
深沢七郎の『東北の神武(ずんむ)たち』という地方の性的な血族をめぐる話がある。高島屋で夏まで催されている「まれびとと祝祭」を見て、直感的に「神武(ずんむ)」が浮かんだ。淀川長治さんが高く評価した映画にもあった。映画塾で紹介していた。これは今村昌平の『人間蒸発』が深沢七郎の『楢山節考』へ変化する過程でもありとても興味深い。深沢の土着性を任じさせる流れである。『まれびとと祝祭』は、深沢がフォーカスした...
日本橋高島屋で催された「メゾン・エ・オブジェ・パリ展」に行くことにした。専門外の全く知識がないデザインという分野を覗いてみると、アートとの境目がほとんどないことを知る。あるいは建築の分野とも密接な関係を持つデザインという分野は、そこに存在する必然性があるようだ。いくつかのカテゴリーに別れているこの展示は、作者の紹介と作品を並べるだけでなく、テーマについても説明がされている。面白いと思ったのは、展示...
『明日の献立』という短編映画が世界の映画賞50カ国以上で招待されて、次々と受賞しているという木内一裕監督の全作品を一気に見る機会に恵まれた。場所は高円寺のシアターバッカス。小さなビルの小さな劇場だが熱気ムンムン。詳細はほかのブログに記録したが、その記事のちょっと補足をしておこう。自分の意見として。木内監督がアメリカで初めて映画と撮ったときのエピソードが実に印象的で、彼が在学していたUCLA近くのカフェ...
『ザ・バットマン』を鑑賞。この記事がリリースされる頃はもうピークアウトしているだろうが、バットマンシリーズ大復活劇はそれなりの波及効果を生んだようだ。ネットなどでも盛んに議論されている。(キネノートのレビューはこれ『ザ・バットマン』)過去のバットマンと少し雰囲気を変えている。バットスーツがまず汚れている。過去のバットマンは戦ってもほとんどスーツは汚れていない印象だが、この映画ではそういう現実的な表...
最近神保町をうろつくことが多いのだが、そうだそうだ、忘れている店があった。いもやである。天ぷら屋だ。靖国通り沿いにあった店を見かけなくなったので、ついにいもやも終わりかと心苦しく思っていた。このあたりで学生時代を過ごした方ならおそらく知らない方はほとんどいないだろう”いもや”。ところがよく調べると、通りから少し入った店はまだ健在だと知って、躊躇なくすっ飛んで行った。まだ寒い日の昼前だったがもう列がで...
ベトナムかぁ、あのパスポートを盗まれた瞬間が今もよぎる。財布も携帯も盗まれたあの日。今は笑って話せるけど、あのときは笑い事ではない。予定も何もかも全てキャンセル。パスポートがないから帰れない。旅券も買えない。領事館は休みでやってない。仕方なくホテルで過ごしたあの日・・・ベトナムというと我々世代は戦争映画をたくさん見ていているから思い入れが少し違う。『地獄の黙示録』で描かれたベトナム(実際はフィリピ...
ある日、あてもなく西川口へ向かう。聞くところによると、本場の中国料理が味わえるときいて飛ぶように向かった。駅を降りて目的のエリアに向かうと、町行くひとたちはほとんど中国語で会話している。そういうことか。ダーリンがマッサージに行く間に、ひとりでぐるぐる町を歩くと、たしかに中華料理店が多い。ぐるぐる歩いて歩いて、結局こちらのお店に入ることにした。中国人の方がメニューを詳しく説明してくれて、結局思い切っ...
しょうもない毎日を過ごすdalichokoだが、またしてもしょうもないことにCT検査を受けることになった。癌性の膿が上顎のあたりにある。歯医者に行ったのにCT検査だと。名古屋で検査を受けたこともあったが、なんとも面倒な話である。次の週はMRI検査だ。でもまぁたまには仕事をさぼってこういう日があってもいいのだろう。検査も長かったので、終わってからの食事だけが楽しみだった。このあたりは目移りするほど飲食店が並...
銀座にきたら「GSIX」だ。何をおいても「GSIX」。この空間にならいつまででも居座ることができる。知性とアートが合流する。 まずエスカレーターを登って最初にみかける展示。 これは週単位で入れ替わるようだが、この日はまるでガラクタのような世界。ポップが昭和に遡る。昭和のデジタル。ナムジュンパイクを彷彿とさせるモニターも、今は想像もできないブラウン管。パソコンのモニターも奥行が厚く、いまでは想像もできない。...
渋谷の兆楽に寄った。渋谷で食事をする店は限られているうえ、ほとんど一人で歩く場合が多いので、気の利いた店に縁がない。その意味でこの「兆楽」は極めてすぐれている。朝は早くからやってるし、頼んだ料理はすぐ出てくるし、本場中国の料理人さんが料理して比較的値段もお手ごろだ。日本に果たして何軒の中華料理屋があるか知らないが、いわゆる庶民の味方としての中華料理はとてもありがたい。 麺類もチャーハン類もはずれが...
少し前の話題だが、佐野元春さんが芸術選奨に選ばれた。芸術選奨ってのは1950年に発足した由緒ある賞のようだ。よく知らないが。佐野元春さんに大臣賞 21年度芸術選奨、濱口竜介監督も 日本経済新聞文化庁は9日、芸術分野の優れた業績を表彰する2021年度芸術選奨の文部科学大臣賞を、ロックミュージシャンの佐野元春さん(65)や映画「ドライブ・マイ・カー」の監督の濱口竜介さん(43)ら16人に贈ると発表した。新人賞は「...
春風亭柳昇師匠の『与太郎戦記』を読む。友達の友達である、春風亭柳之助師匠と食事に行った時紹介されて、ずっときになっていたのだが、神保町の古本コーナーで見つけて躊躇なく購入する。1,100円とは当時の値段そのままだ。これは古本ではない。挿絵もいいね。貪るように読んであっという間に読み終えてしまったのだが、移動中の電車の中で思わず吹き出してしまうようなシーンもある。落語家とはいえ、それを文章で示す才能...
ケネス・ブラナー版の『ナイル殺人事件』 ユスチノフの『ナイル殺人事件』も見たが、あまり記憶がない。しかし驚いたのはテレビ版、デヴィッド・スーシエ版の『ナイルに死す』のキャスティング。エミリー・ブラントとJJフィールズだった! 同じ原作が色々な解釈でリメイクされるのはいいことだと思う。時代も変われば人も変わる。シェイクスピアだってトルストイだって色々な解釈があっていいはずだ。クリスティーの原...
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あまり自分のことをよく知らない。 どこで生まれたのか?についても、自分の戸籍を取得して初めて台東区だと知った。台東区のどこかの病院だろう。なんという病院かは知らない。 いつの間にか親や親せきと疎遠になって、いまは孤独を楽しんでいる身だが、だれもが言うように、年を重ねると昔の自分の不確かさを確認したくなる。なぜそうなるのかというと、ある日ふと子供の頃や大昔のことがよみがえるときがあるからだ。しかも...
脈絡のない、しょうもないブログを初めてしまった。このままだと収集がつかない。ただ60歳になって、ほんの少し自分の歴史を振り返ってみるか、という気持ちもある。思えば父が日記をつけていた。何度か罪悪感にかられて覗いたことがあるが、ほとんど仕事のメモだった。日記ってほんとうはとても貴重なものだと思う。もちろん個人が自分に向けて綴るものが多いかもしれないが、時々誰かに宛てた手紙調の日記もある。「アンネの日...
Nの話題が続く。 彼は替え歌が得意で、その場で意味不明の替え歌をつくるのだが、それが実に面白くて的を射ている。 彼とは高校、予備校、大学まで一緒で、最も近しい存在だったのが予備校のとき。高田馬場にあった予備校の隣に喫茶店があって、勉強なんかしないで毎日うだうだたむろしていると、Nが次から次へと知らない友達を連れてくる。男となく女となく次から次へと・・・ 同じ高校からこの予備校に通う別の友達がい...
アラカンのど真ん中になって振り返ると、アラフィフ、アラフォー、アラサーと、どんな自分だったか考える。結論はどんな自分でもない。ただその時々でのほほんと生きてきた。今も同じ。 何か変わったことがあったかというと、あったといえばあったし、何もなかったといえばなかった。平凡でもあり、そうでないような気もする。でも若い頃はやはり平凡を求めてなかったかもしれない。何か特別な自分を感じていた。自分はとてつもな...
浅草は昭和の香りがする。いや、それは我々世代が勝手に感じていることだ。そして勝手に作っている話だ。高校時代の友人などは、母親に連れられて浅草で映画を見た、と言っている。ちなみにいま浅草に映画館はない。自分も下町の生まれだが、記憶を遡っても浅草は思い出せない。せいぜい開発前の錦糸町楽天地ぐらいだろうか。浅草の六区を歩けば必ず寄席のノボリが目に入る。このあたりを歩くだけで興奮する。ふらふら歩いて食事を...
『シング;ネクスト・ステージ』を公開週に字幕鑑賞。日本の英語教育のことをつべこべ言うつもりもないが、吹き替えが多すぎて困る。吹き替えは吹き替えで素晴らしいのだが、この映画は字幕で見るべきだと思うよ。だってあれでしょ?あれですよ。ハリネズミがライオンを歌わせるシーンですよね、なんといってもね。あのクライマックスでかかるあの曲はやっぱりボノでしょう。ボノがあの曲を歌うか歌わないか。観客が彼に期待するも...
土曜日にひとりで動いていたので、たまにはにんにくがっつりのものが食べたくなったのね。だから日比谷で映画を見た後、天気もいいのでてくてく歩いててくてくてくてく神田まで歩いてしまった。日比谷から神田まで。案外歩けるものだ。いつ以来の二郎だろうか。池袋かどこかの二郎以来。ラーメン二郎。にんにくも何もかもがっつり。でも意外なことに全部たいらげることができた。スープも全部飲み干した。体重が減らないこともあっ...
『アンネ・フランクと旅する日記』を鑑賞。KINENOTEのレビューはこちら。『アンネ・フランクと旅する日記』 アンネ・フランクが主人公ではない。アンネが日記の中で想像したイマジナリーフレンドのキティが大活躍する物語。監督は『戦場でワルツを』で世界に衝撃を与えたイスラエル人のアリ・フォルマン。なぜフォルマンがこの映画を作ろうとしたのか?については、主人公のキティが最後にとんでもないことをするまでわから...
この日は天気がよくなかったんだよなぁ・・・傘をさして雨の中歩いて馬喰町に向かい、地下鉄に乗ってのんびりどこかでランチしようととぼとぼ歩いてたら、炭焼のいい香りが煙とともにやってきた。これで一気にお腹がぐーぐー。串八珍。我慢できず傘をたたんで店内に入ると満席!でも店員さんが心得ていて「もうすぐカウンターが空きますから」と教えてくれる。今思い出しても名古屋ではこれがなかった。「空いてませんね。」(ぴし...
またお茶の水だ。2度めの検診。おなかぺこぺこ。いつも行列を見かける店が神保町にあって、検診の後迷わず向かうことにする。まだ11時台なのにこの行列だ。店内の撮影は不可。でも事前に店員の方がメニューを持ってきてくれる。初めての店って何を注文するか迷う。ネットを見るとここに記載されていないメニューもあるようだが、迷いに迷って結局これ。こっそりおにぎりまでつけてしまった。これは確かに行列ができるわけだ。本...
はどこの店も落ち着く。そして美味しい。定番料理ははずれがないし、申し分ない。長い歴史があって、それなりのステータスがある場所で営業している店は不変だ。この変わらぬ美味しさに加えて、店員さんの応対もまた重要だ。一流の店は店員さんのコミュニケーションがよくできている。アイコンタクトで連携し、客のオーダーも的確に受ける。名古屋ほどではないが、東京あたりでも気分が悪くなる店はある。しかし気持ちよく料理をい...
深沢七郎の『東北の神武(ずんむ)たち』という地方の性的な血族をめぐる話がある。高島屋で夏まで催されている「まれびとと祝祭」を見て、直感的に「神武(ずんむ)」が浮かんだ。淀川長治さんが高く評価した映画にもあった。映画塾で紹介していた。これは今村昌平の『人間蒸発』が深沢七郎の『楢山節考』へ変化する過程でもありとても興味深い。深沢の土着性を任じさせる流れである。『まれびとと祝祭』は、深沢がフォーカスした...
日本橋高島屋で催された「メゾン・エ・オブジェ・パリ展」に行くことにした。専門外の全く知識がないデザインという分野を覗いてみると、アートとの境目がほとんどないことを知る。あるいは建築の分野とも密接な関係を持つデザインという分野は、そこに存在する必然性があるようだ。いくつかのカテゴリーに別れているこの展示は、作者の紹介と作品を並べるだけでなく、テーマについても説明がされている。面白いと思ったのは、展示...
『明日の献立』という短編映画が世界の映画賞50カ国以上で招待されて、次々と受賞しているという木内一裕監督の全作品を一気に見る機会に恵まれた。場所は高円寺のシアターバッカス。小さなビルの小さな劇場だが熱気ムンムン。詳細はほかのブログに記録したが、その記事のちょっと補足をしておこう。自分の意見として。木内監督がアメリカで初めて映画と撮ったときのエピソードが実に印象的で、彼が在学していたUCLA近くのカフェ...
『ザ・バットマン』を鑑賞。この記事がリリースされる頃はもうピークアウトしているだろうが、バットマンシリーズ大復活劇はそれなりの波及効果を生んだようだ。ネットなどでも盛んに議論されている。(キネノートのレビューはこれ『ザ・バットマン』)過去のバットマンと少し雰囲気を変えている。バットスーツがまず汚れている。過去のバットマンは戦ってもほとんどスーツは汚れていない印象だが、この映画ではそういう現実的な表...
最近神保町をうろつくことが多いのだが、そうだそうだ、忘れている店があった。いもやである。天ぷら屋だ。靖国通り沿いにあった店を見かけなくなったので、ついにいもやも終わりかと心苦しく思っていた。このあたりで学生時代を過ごした方ならおそらく知らない方はほとんどいないだろう”いもや”。ところがよく調べると、通りから少し入った店はまだ健在だと知って、躊躇なくすっ飛んで行った。まだ寒い日の昼前だったがもう列がで...
ベトナムかぁ、あのパスポートを盗まれた瞬間が今もよぎる。財布も携帯も盗まれたあの日。今は笑って話せるけど、あのときは笑い事ではない。予定も何もかも全てキャンセル。パスポートがないから帰れない。旅券も買えない。領事館は休みでやってない。仕方なくホテルで過ごしたあの日・・・ベトナムというと我々世代は戦争映画をたくさん見ていているから思い入れが少し違う。『地獄の黙示録』で描かれたベトナム(実際はフィリピ...
ある日、あてもなく西川口へ向かう。聞くところによると、本場の中国料理が味わえるときいて飛ぶように向かった。駅を降りて目的のエリアに向かうと、町行くひとたちはほとんど中国語で会話している。そういうことか。ダーリンがマッサージに行く間に、ひとりでぐるぐる町を歩くと、たしかに中華料理店が多い。ぐるぐる歩いて歩いて、結局こちらのお店に入ることにした。中国人の方がメニューを詳しく説明してくれて、結局思い切っ...
しょうもない毎日を過ごすdalichokoだが、またしてもしょうもないことにCT検査を受けることになった。癌性の膿が上顎のあたりにある。歯医者に行ったのにCT検査だと。名古屋で検査を受けたこともあったが、なんとも面倒な話である。次の週はMRI検査だ。でもまぁたまには仕事をさぼってこういう日があってもいいのだろう。検査も長かったので、終わってからの食事だけが楽しみだった。このあたりは目移りするほど飲食店が並...
銀座にきたら「GSIX」だ。何をおいても「GSIX」。この空間にならいつまででも居座ることができる。知性とアートが合流する。 まずエスカレーターを登って最初にみかける展示。 これは週単位で入れ替わるようだが、この日はまるでガラクタのような世界。ポップが昭和に遡る。昭和のデジタル。ナムジュンパイクを彷彿とさせるモニターも、今は想像もできないブラウン管。パソコンのモニターも奥行が厚く、いまでは想像もできない。...
あまり自分のことをよく知らない。 どこで生まれたのか?についても、自分の戸籍を取得して初めて台東区だと知った。台東区のどこかの病院だろう。なんという病院かは知らない。 いつの間にか親や親せきと疎遠になって、いまは孤独を楽しんでいる身だが、だれもが言うように、年を重ねると昔の自分の不確かさを確認したくなる。なぜそうなるのかというと、ある日ふと子供の頃や大昔のことがよみがえるときがあるからだ。しかも...
脈絡のない、しょうもないブログを初めてしまった。このままだと収集がつかない。ただ60歳になって、ほんの少し自分の歴史を振り返ってみるか、という気持ちもある。思えば父が日記をつけていた。何度か罪悪感にかられて覗いたことがあるが、ほとんど仕事のメモだった。日記ってほんとうはとても貴重なものだと思う。もちろん個人が自分に向けて綴るものが多いかもしれないが、時々誰かに宛てた手紙調の日記もある。「アンネの日...
Nの話題が続く。 彼は替え歌が得意で、その場で意味不明の替え歌をつくるのだが、それが実に面白くて的を射ている。 彼とは高校、予備校、大学まで一緒で、最も近しい存在だったのが予備校のとき。高田馬場にあった予備校の隣に喫茶店があって、勉強なんかしないで毎日うだうだたむろしていると、Nが次から次へと知らない友達を連れてくる。男となく女となく次から次へと・・・ 同じ高校からこの予備校に通う別の友達がい...
アラカンのど真ん中になって振り返ると、アラフィフ、アラフォー、アラサーと、どんな自分だったか考える。結論はどんな自分でもない。ただその時々でのほほんと生きてきた。今も同じ。 何か変わったことがあったかというと、あったといえばあったし、何もなかったといえばなかった。平凡でもあり、そうでないような気もする。でも若い頃はやはり平凡を求めてなかったかもしれない。何か特別な自分を感じていた。自分はとてつもな...