小説を勝手にくくって20選

8 天下城 佐々木 譲（2004）

子供の市太郎は武田信玄に囚われて奴隷として、鉱山の発掘という過酷な作業を強いられる。しかし武田軍の敗戦で逃亡してしばらくすると、石垣積みの穴太衆と出会う。

2024/11/30 07:02

7 洛中洛外画狂伝（狩野永徳） 谷津 矢車（2013）

狩野永徳は内なる欲求を描くことを欲し、父と対立していた。その独自の画風は市井で広まることはなかったが、足利義輝、松永久秀、そして織田信長に注目される。、

2024/11/27 07:02

6 銀閣の人（足利義政） 門井 慶喜（2020）

八代将軍足利義政は政道に嫌気をさして文化に道を求めた。職人や文化人の知恵を集めて完成した銀閣だが、義政死後は荒れ果てる。それでも銀閣は意義を失わない。

2024/11/25 07:02

5 華の碑文（世阿弥元清） 杉本 苑子（1964）

「風姿花伝」を現わした世阿弥は、父が起こした曲舞を芸術の域に高めようと邁進する。そのためには屈辱も厭わず、権力者に取り入って、家族も顧みない生涯を送る。

2024/11/23 07:02

4 荒仏師運慶 梓 澤要（2016）

若くして仏像を彫る運慶は、兄弟子快慶が持つ、従来のたおやかな曲線を描く作風と一線を画し、力強さ漲る作風を作り上げ、武家が権力を握った鎌倉創設期で認めらた。

2024/11/20 07:02

3 西行 月に恋する 三田 誠広（2008）

文武に秀でた佐藤義清は璋子に仕えて運命が変わる。白河院をも魅了した容色は年を重ねても衰えることなく、義清も虜にする。悩んだ義清はついに出家を決意する。

2024/11/18 07:02

2 散華 紫式部の生涯 杉本 苑子（1991）

下級貴族の娘に生まれた小市（紫式部）は、学識に優れるも容姿は人並みを自覚し、文で身を立てたいを望む。すると周囲の女性が日記や随筆を書き、評判が聞こえてくる。

2024/11/16 07:02

1 逢坂の六人（紀貫之） 周防 柳（2014）

古今和歌集の選者に抜擢された紀貫之。抜擢に喜び、その思いは幼少のころ美しい母と過ごした逢坂で体験した不思議な物語、六人の歌人と出会いが思い出される。。

2024/11/13 07:02

番外 近代（幕末～昭和編）で取り上げなかった本たち

幕末から昭和編で、20選で取り上げなかった作品を紹介します。この時代は植松三十里さんが、21世紀になってから旺盛な創作活動で多くの作品を発表しています。

2024/11/11 07:02

20 聖断 昭和天皇と鈴木貫太郎 半藤 一利（1985）

海軍に入隊した鈴木貫太郎は出世が遅れ不満を抱くも、黙々と仕事をこなすと、最高位まで出世する。が、突如侍従長のポストを命じられ、昭和天皇と関係を深くする。

2024/11/09 07:02

19 米内光政 阿川 弘之（1994）

米内光政は海軍で「グズ正」と言われながらも人望があり出世していく。海軍大臣では「金魚大臣」と揶揄されるも、終戦に際し筋を曲げず、海軍と内閣をまとめていく。

2024/11/06 07:02

18 一死、大罪を謝す 陸軍大臣阿南惟幾 角田 房子（1980）

陸軍に入隊した阿南惟幾は、実直な人柄で政争が激しい陸軍内で注目を浴びる。侍従武官の際に侍従長だった鈴木貫太郎内閣で陸軍大臣を勤め、終戦を迫られる。

2024/11/04 07:02

17 夕陽将軍（石原莞爾） 杉森 久英（1977）

頭脳明晰だが奇行が目立った石原莞爾は、陸軍で頭角を現わし、満州事変を成功させた。しかし陸軍は派閥抗争と戦線拡大が進み、石原の思いからは離れていく。

2024/11/02 07:02