星と風と海流の民#32/ラピタの文化と技術の後継者
華夏族が台頭し、その領土を拡大し始めたのはホロシーン気候最温暖期が終焉する時期(3000年前)に重なっている。とくに中原は気候変動を敏感に受ける地帯で、最温暖期の終焉は華夏族の拡大に少なからず強い影響を受けただろうと僕は考える。彼らが今のその勢力を潮州・・所謂"海陽"と言われた地域あるいは広東"南越"へ広げたとき、海岸域はオーストロネシア語族がいた。彼らは半農半漁を営んでいたが、航海技術の優れた人々だった。すでにアウトリガーカヌーやダブルカヌーを産み出しており、長距離航海が可能な技量を持っていたのだ。華夏族に追われた彼らが海に出たのは必然だろう。多くの人々が海岸沿いに海を通って南へ逃げ
2024/09/27 04:19