三島由紀夫『ラディゲの死』新潮文庫 令和四年一月二十五日 二十二刷℘.139~161 『日曜日』 1950年7月中央公論に発表された『日曜日』。 財務省金融局に勤務する二十歳の幸男(幸男)と秀子(ひでこ)は「いずれ陰日向(かげひなた)のない働らき者」であり,「金
2020年07月10日(金)に ウェブリブログ https://4472752.at.webry.info/ 『銅のはしご』から継続
これからもよろしくお願いします。
1923年 関東大震災について,東欧の作家カレル・チャペックも語っていた
カレル・チャペックの作品では『山椒魚戦争』が日本で最も有名なんだろうと記憶するけれど,私がいちばん読み返したのは『園芸課12カ月』。『園芸課12カ月』は作家自身の手になるイラストをともなって,東欧の気候での庭づくりの楽しみや苦労や秘訣が軽快な筆致で表現され
トマ ・ ピケティ『21世紀の資本』第6回(3/3)再分配システムをどうつくるか~根本的に理想的な税制は累進的な資産課税
いよいよ講義は最終回です❏ 20世紀に相続税の累進性を高めたアメリカとイギリス下図は相続税の最高税率の推移だが,そもそも最高税率とは何だろう。累進税制の場合,所得や相続のレヴェルに応じて税率が異なってくる。最高税率とは,最も高い所得や相続資産の区分に対し
トマ ・ ピケティ『21世紀の資本』第6回(2/3)富裕層による資本主義の私物化 ~ もっともリッチな人たちほど公的支出の恩恵に与りやすい
21世紀の資本の規制Regulationcapital in the 21st century税制と再分配の仕組みを,格差=不平等の構造から検証するでは次に,資本の規制とその政策の問題に話しを進める。いよいよ,21世紀の資本規制の問題を考えていくことになる。ここでは,税制に的を絞って話そ
トマ ・ ピケティ『21世紀の資本』第6回(1/3)再分配システムをどうつくるか ~ 将来起こり得ることのひとつは強い不平等 ~ 資本の規制や最適な課税
将来起こり得ることのひとつは強い不平等大規模な資産投資ほど収益率が高い上位層の所得や資産や把握しておくのは重要だが,これまでのデータ・ベースの中には,在外資産やその資産が生み出す所得は含まれていなかった不平等の拡大を幾分過小評価していた【 資本の規制と不平
トマ・ピケティ『21世紀の資本』第5回(3/3)世襲型資本主義の復活 ~ 不平等の新しい形態「アメリカ大学基金 大規模な金融資産の運用の実態」
❏ アメリカの大学の投資先は,複雑な金融派生商品,商品デリヴァティヴ Financialderivative products(先物取引 オプション取引・スワッブ取引など)や,プライヴェイト・エクイティ PrivateEquity Fund = 未公開株 さらに資金管理アドヴァイザに多額の報酬を支払
トマ・ピケティ『21世紀の資本』第5回 (2/3 その2)世界資産の億万長者への集中度が100%になることが理論的に想定できる
The world dynamics of thedistribution❏ 資産不平等 資本収益率r > 経済成長率 g資産については,これまでの議論では十分に捉えきれていない。と言うのも,これまでの議論は,極めて国単位に限定して見てきたからだ。資産不平等の研究を 一国レヴェルで論じること
トマ・ピケティ『21世紀の資本』第5回 (2/3 その1)日本など人口減少が起きている国では 2030 年には相続がバルザックの時代のパリどころではないくらい重要となる
日本やドイツ,中国など,人口減少が起きている国では2030年には 相続がバルザックの時代のパリどころではないくらい重要となるだろう■ 相続する遺産が,下位50%が生涯かけて稼ぐ所得に匹敵することは,不平等は能力の差に基づくという戦後の通念に反する❏(相続資産
トマ・ピケティ『21世紀の資本』第5回(1/3)世襲型資本主義の復活 ~ 不平等の新しい形態:相続資産の実態 ・ 生前贈与が格差を大きくする
トマ・ピケティ『21世紀の資本』第5回(1/3)世襲型資本主義の復活~ 19世紀の格差社会に逆戻り? ~ 不平等を測る指標 :相続資産の実態 ・ 生前贈与が格差を大きくする 資産不平等資本収益率 r > 経済成長率 g資産所得 > 労働所得相続資産の実態 On
かなり粉っぽくて喉詰まりのおそれあり。 なので,小さい子どもさんや高齢の方にはあまりお勧めできません。材 料卵 1個サラダ油 40g薄力粉 100gきな粉 60g(なければ 薄力粉を150~160gに)きび砂糖(または白砂糖) 50g工 程① 粉類はぜんぶ混
トマ・ピケティ『21世紀の資本』第4回(3/3)資産の蓄積や分配と不平等の問題について,従来,研究者の間でどのように分析されてきたのか
トマ・ピケティ『21世紀の資本』第4回(3/3)強まる資産集中~所得データが語る格差の実態~資産集中の変化の重要な部分を説明する「ランダムショックモデル」❏ 理論「資産蓄積のメカニズム」理論の問題に移る。理論とは,資産形成のメカニズムの読解 つまり資産
トマ・ピケティ『21世紀の資本 』第4回(2/3)~強まる資産集中~不平等の国別ランキングは,未来永劫不変ではない。どんな政策を選ぶかで状況は一変する
第4回 (2/3)「 強まる資産集中 ~所得データが語る格差の実態~ 」第1次大戦以前に起きた資産の極端な集中は,現代と同じだった ❏ 資産不平等の歴史下の図は,パリ市民とフランス全体の上位 1%の資産シェア(占有率)を比較したものだ。パリとフランスの資産
トマ・ピケティ『21世紀の資本 』第4回(1/3)強まる資産集中 ~ 議会制民主主義が機能するためには,議会が税制を決め納税の資料を公表しなければならない
第4回 (1/3)「 強まる資産集中 ~所得データが語る格差の実態~ 」どれほど所得不平等が大きいと言っても,資産の不平等には遠く及ばない❏ 資産所有の不平等これまで所得の不平等について見てきたが,今日は資産所有の不平等をあつかう。私は,資本と資産とを同じ
トマ・ピケティ『 21世紀の資本 』第3回(3/3)「不平等と教育格差」労働所得の不平等。なぜ,きわめて最上位層への所得集中による不平等は起こるのか
❏ 極めて最上位層のみに集中する総所得所得下位層の賃金について見てきたが,次に所得上位層の賃金に目を向けよう。所得上位層内部の不平等の推移は,限界生産力理論や市場競争モデルでは,説明がつかない。また,教育と技術の追いかけっこの理論でも,なぜ,平等だった
トマ・ピケティ 『 21世紀の資本 』 第3回 (2/3)「不平等と教育格差」最低賃金が先進国で最も低い日本,所得下位層が沈み込んだアメリカ
❏ 不平等を生む 「 労働市場における制度的要因 」不平等を考えるには,他にも様々な重要な要素がある。給与体系や最低賃金制度,経営者の高額報酬の問題など,労働市場における制度的要因と呼ばれているものだ。Minimum Wage 最低額賃金 <各国の最低賃金制度>Maxi
トマ・ピケティ『 21世紀の資本 』 第3回(1/3)不平等と教育格差「教育の機会均等についてはどの国も偽善的な面が多々ある」
教育格差:近代以降,技術革新に伴い労働者に求められる技能が高まった。 高技能労働者の育成と教育の普及が不可欠だ。だが,教育による技能のレヴェルの違いが,さらに所得の不平等を広げる。 以下はすべて2015年当時のレート($1≒¥120,€ 1≒¥133)による計算のまま
『21世紀の資本』第2回(3/3)超富裕層が政治にも大きな影響力を持つ
❏ 所得不平等の歴史的変化 フランス(図表)フランス上位層(10%)の総所得と労働所得のシェア(占有率)このグラフは,フランスの例だ。1910年から100年間のフランスにおける不平等を対比させたものだ。上位10%の総所得に占めるシェアと,労働所得に占めるシェ
『21世紀の資本』第2回(2/3) 「所得不平等の構図」どの時代も極端に集中しがちな資産所有と,近年のアメリカ労働所得の不平等
❏ 資産分配の不平等(図表)時代と国別にみた資本所得格差資産の分配がどのような数字であるかを見てみよう。この表に示されているのが,資産分配のケースだ。上位層が,労働所得よりも大きなシェア,つまり占有率を持っていることが分かる。(図表・横列1段目 上位層1
『21世紀の資本』第2回「所得不平等の構図」 (1/3)格差とは不平等を固定化するための用語
『21世紀の資本』の日本語訳また放送中にあっては,不平等 inequality を「格差」 または「不平等」と,訳語を混在させているが,「不平等」とするほうが理解が進むと私は考える。では,「格差」と「不平等」は,どう違うのか。「格差」は,経済的不平等を固定化するた
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三島由紀夫『ラディゲの死』新潮文庫 令和四年一月二十五日 二十二刷℘.139~161 『日曜日』 1950年7月中央公論に発表された『日曜日』。 財務省金融局に勤務する二十歳の幸男(幸男)と秀子(ひでこ)は「いずれ陰日向(かげひなた)のない働らき者」であり,「金
アルベルト・アインシュタイン,数学者で哲学者のバートランド・ラッセルをはじめ,多くの科学者たちも訴えていた“非戦”“平和”。 21世紀になってもその実現に手の届かない私たちの世界とは,一体何だろう。 こうした科学者たちを「社会主義思想」に傾倒していたとす
2020年3月29日東京の雪NHKラジオ聞き逃しサービスが,昨日2月22日までだったので「海外マイあさだより」多田麻美さんのイルクーツクからの報告の概要をメモします。多田麻美さんhttps://x.com/asamitada_bj暖冬の影響でバイカル湖の湖面が凍らない。湖面がしっかり凍
83年前の1941(昭和16)年 日本時間12月8日(月)未明,旧日本軍がハワイの真珠湾を攻撃し,太平洋戦争が始められた。 そして今日2024(令和6)年12月8日(日)日本被団協 は,オスロに向かった。 では,開戦当時17歳,青春の時期のほとんどを戦争の真っただ
ときにあきれるような漱石の筆致は,自らの自己中心的な醜さを平気でそのまま書く漱石の天才が溢れている作品で,私は,繰り返し読んでいる。引用に当たっては,ルビの一部を省略した。 十月早稲田に移る。伽藍のような書斎にただ一人、片づけた顔を頬杖で支えている
『 情況 2024 Summer 』 特集 トランスジェンダー 白井 聡「トランスジェンダリズムとは何なのか?」p.35 そして、『ハリー・ポッター』原作者として知られる J・K・ローリングが、「トランス差別者」として過酷な非難にさらされていることや、・・・p.40 ・・・
下に引用した青字の部分は,漱石の英国留学中〔1900~02(明治33~34)年〕の「日記」とは別に書かれた「覚え書(断片)」を,吉本隆明が現代語訳した箇所。 文部省給費留学生の漱石は,先進国イギリス社会で,後進国日本を ‟ 嘆いた”かにみえる。120年以上前に,
日本が米国にいいように扱われている現状について,地理的な「極東」の「壁」として,米国が日本の国土と日本国民を維持しておこうとしたのが,その大きな一因なのだろうと,私が再考することになったChayBowesさんの投稿です。ChayBowes' post made me reconsider the cur
Chay Boweshttps://x.com/BowesChay/status/1818347178747957263 When it comes to what's happening in Venezuela, facts matter.No one claiming Maduro stole the election has provided any, not a single one. So, I've put together some irrefutable facts a
吉本隆明「芥川はもっとも切実なもっとも孤独なたたかいを、誰にも告げられずにたたかいながら、消耗の果ての死におもむいた。」芥川龍之介の命日 1927年(昭和2年)7月24日(日) 絵本や童話の類は二百や三百どころでなく読んでいたけれど,思想や評論についての何か
吉本隆明の言葉を要約すると フィクションは,現実の行動の前では簡単に吹き飛んでしまうほどのものでしかないという,そういう三島由紀夫の考え方,そういう考え方を批判します。文学作品の「価値」は、そんなことで吹き飛んでしまうほど軽いものじゃありません。
ドイツの深い森の匂いは,ときとしてひとの心を癒してくれるものだろう,というのは,わたしの想像でしかないのかもしれない。この物語の概略は,ドイツの深い森の,その奥にある満ち足りた暮らしに育てられたにもかかわらず,成長していくことによって得た知識の欠片が,わ
『吉本隆明歳時記』 廣済堂文庫 より抜粋春の章 中原中也p.16 詩に憑かれ、少年期を脱する頃じぶんを天才だとかんがえた詩人はたれも、中原中也のように詩をこしらえ、それ以外にはなにもしやる気がしないし能もなく、生活に適応できないじぶんを鍛えてゆくにちがいな
『吉本隆明歳時記』 廣済堂文庫春の章 中原中也 梶井基次郎夏の章 堀辰雄 立原道造 嘉村磯多秋の章 葛西善蔵 正宗白鳥 牧野信一冬の章 宮沢賢治 長塚節 諸詩人春の章 諸歌人終の章 季節について 文庫版のためのあとがき
❐ 紀元2058年。あと34年。 アイザック・アジモフの1950年作品『わたしはロボット』 冒頭にある「ロボット工学三原則」は,警鐘を鳴らした。 現在,私たちは,AIだのドローンだのを無責任に称賛するかのような日常を生きている。 が,要は人間の下僕であるはずの技術
吉本隆明『今に生きる親鸞』講談社α新書 2001年9月20日初版 吉本隆明『今に生きる親鸞』講談社α新書 2001年9月20日初版p.194あとがき文筆の上での原則もあって、啓蒙のためだけ文章は書かないと思ってきたp.161 人間は、目の前に苦境にさらされた人がいれば、それ
文庫本とりわけ古書店で入手したものには,作者の詳しい年譜や,かなり高次元の解説や解題が附録されていることが多い。 本文を読む楽しみとともに,読み応えの大きい訳者による解説には目を見張るし,研究論文と言っても間違いない高次元のものに悪戦苦闘することだっ
聞き逃しNHKラジオ第1 ラジオ深夜便 午前0時台〔ワールドネットワーク〕フランス・パリ 浅野素女 12月29日(金)午前1:00時配信終了https://www.nhk.or.jp/radio/player/ondemand.html?p=0324_04_3909049シャンペン産業の裏側❑ クリスマス,フランスではシャン
ガザでの人道目的での即時停戦を求める決議案は,アラブ諸国を代表して エジプトが提出した。国連総会は12日緊急特別会合を開き,人道的停戦,民間人の保護,全人質の即時無条件解放,人道的アクセスを要求する中東決議案を採択した。 FOR:153(賛成した国 1
国立大学法人化は2004(平成16)年4月に始まった。東京大学 法文1号館 2015年7月4日撮影(本文と直接の関係はありません)「行政改革」の呼び声の下,20世紀の終わりから今日まで,さまざまに新自由主義的な労働市場の壊変が進めれてきた。 古くは,大学の教官は「文
『吉本隆明歳時記』 廣済堂文庫 より抜粋春の章 中原中也p.16 詩に憑かれ、少年期を脱する頃じぶんを天才だとかんがえた詩人はたれも、中原中也のように詩をこしらえ、それ以外にはなにもしやる気がしないし能もなく、生活に適応できないじぶんを鍛えてゆくにちがいな
『吉本隆明歳時記』 廣済堂文庫春の章 中原中也 梶井基次郎夏の章 堀辰雄 立原道造 嘉村磯多秋の章 葛西善蔵 正宗白鳥 牧野信一冬の章 宮沢賢治 長塚節 諸詩人春の章 諸歌人終の章 季節について 文庫版のためのあとがき
❐ 紀元2058年。あと34年。 アイザック・アジモフの1950年作品『わたしはロボット』 冒頭にある「ロボット工学三原則」は,警鐘を鳴らした。 現在,私たちは,AIだのドローンだのを無責任に称賛するかのような日常を生きている。 が,要は人間の下僕であるはずの技術
吉本隆明『今に生きる親鸞』講談社α新書 2001年9月20日初版 吉本隆明『今に生きる親鸞』講談社α新書 2001年9月20日初版p.194あとがき文筆の上での原則もあって、啓蒙のためだけ文章は書かないと思ってきたp.161 人間は、目の前に苦境にさらされた人がいれば、それ
文庫本とりわけ古書店で入手したものには,作者の詳しい年譜や,かなり高次元の解説や解題が附録されていることが多い。 本文を読む楽しみとともに,読み応えの大きい訳者による解説には目を見張るし,研究論文と言っても間違いない高次元のものに悪戦苦闘することだっ