新旧問わず、見た映画のレビューをするサイトです。 だいたい5~10分で読める1500~2000文字でまとめています。
どこの国にも歴史を紐解いていくと凶悪犯が潜んでいるものです。 アメリカのチャールズ・マンソン、イギリスの切り裂きジャック、フランスのジル・ド・レetc... ある意味、その国を象徴するものともなっています。 そんな凶悪犯はオーストリアにも潜んでいました。 名前はヴェルナー・クニーセク。彼の犯行を追った作品が、今回レビューする『アングスト/不安』です。 感想 そもそもチラシやポスターを見てホラーだと思っていた本作。 蓋を開けてみればシリアルキラーの動向を追った作品で、面食らいました。 しかし、私はこうした作品は割と好き。 『ヘンリー』や『バニシング 消失』、『ハウス・ジャック・ビルト』、『屋根裏…
「ナイアガラの滝」といえば、日本でも有名な観光名所ですよね。 今も昔も愛されるのは、その雄大な自然が感じられるからなのかもしれません。 そんな「ナイアガラの滝」の雄大さを生かした映画が、今回レビューする『ナイアガラ』です。 ストーリー ナイアガラの滝を臨むロッジに訪れたカトラー夫妻。 二人はそこで、ローズとジョージの夫妻に出会う。 ローズいわく、ジョージは従軍したことにより精神を病んでおり、その静養のためロッジを訪れていた。 ある夜、カトラー夫妻はジョージがロッジ客の前で暴れるのを目撃し、彼をなだめる。そこでローズに出会ってからの彼の追い詰められた境遇を知った。 その数日後、ジョージは行方をく…
サメ映画の続編というと、かなりの有名作か、あるいは斬新さで話題にならないと実現しないものです。 ましてや、ワンシチュエーションによる効果で盛り上げた作品ならなおのこと無謀と言えるでしょう。 そんな中『海底47m』からほぼ丸3年。前作同様ヨハネス・ロバーツ監督によって製作されたのが、今回レビューする『海底47m 古代マヤの死の迷宮』です。 ストーリー 高校生のミアは、義理の姉妹になったサーシャと馴染めずにいた。 そんなある日、二人は船中からサメを見るツアーへと出かける。 しかし、サーシャの友人アレクサとニコールに誘われ、4人で海底洞窟を探検することになった。 人気のない場所から潜り始めた彼女らは…
子供というのはみるみるうちに成長するものです。 教えたことを次々に取り込み、自由な発想でそれを応用する姿は、時に大人をも驚かせます。 そんな子供の可能性をフランスの抱える難民問題に触れつつ描いた作品が、今回レビューする『ファヒム パリが見た奇跡 』となります。 ストーリー 2011年。バングラデシュで暮らすファヒムは、チェスを愛する少年であった。 ある日、彼は父親ヌラに「チェスのグランドマスターに会いに行くか」と言われ、フランス・パリへと飛ぶ。 ヌラは、とある理由からファヒムとパリで定住することを臨んでおり、職を探すも言葉が話せないことから上手くいかなかった。 難民センターへと保護された二人は…
ブライアン・デ・パルマといえば『キャリー』(1976)、『スカーフェイス』(1983)、『アンタッチャブル』(1987)、『ミッション:インポッシブル』(1996)などなど、多くの名作を生み出してきた監督です。 しかし、デ・パルマ監督も2000年代に入ってからはメガホンを取る回数が減ってきていました。 そんな彼による2012年『パッション』以来の新作が、今回レビューする『ドミノ 復讐の咆哮』です。 ストーリー デンマークコペンハーゲン。 刑事であるクリスチャンは、相棒のラースと共に通報のあった現場へ向かう。 そこでクリスチャンが銃を忘れたことがきっかけとなり、ラースが重傷をおってしまう。 犯人…
安請け合いをしてしまい、損をしてしまうということは珍しくありません。 大抵の人はその場合、後悔し、二度と安請け合いはしません。 しかし、中にはズルズルとその安請け合いを続けてしまう聖人のような人間がいます。 そんな変り者を主人公とした作品が、今回レビューする『シンプル・フェイバー』です。 ストーリー 夫を事故で亡くしたステファニーは、一人息子のマイルズを育てつつ、動画サイトへ生活の知恵を投稿するシングルマザーであった。 ある日、マイルズと同じ小学校へ通っているニッキーを預かったことから、エミリーと仲良くなる。 それを期に、ステファニーは仕事で忙しいエミリーのためにニッキーの迎えを代行するように…
【レビュー】レイニー・デイ・イン・ニューヨーク(ネタバレあり)
雨の日というのは、たいていナーバスな気分になるものです。 じとじとしていて薄暗い感じがそうするのかもしれません。 そんなナーバスな気持ちを吹き飛ばし「雨の日も悪くないかも」と思わせてくれるのが、今回レビューする『レイニー・デイ・イン・ニューヨーク』です。 ストーリー 大学生カップルであるギャッツビーとアシュレーは、とある週末をニューヨークで過ごすことにする。 それは大学新聞を作っているアシュレーが、有名な映画監督へのインタビューをする機会を得たからであった。 週末、ニューヨークに着いた二人。 アシュレーがインタビューをしている間に、ギャッツビーは故郷の街を回り昔の友人たちと再開する。 やがて、…
日本で「サボり」というと「面倒くさくてやらなくてはいけないことをやらない」ことを指しますよね。 この語源は「サボタージュ」から。 しかし、語源であるフランス語では「サボタージュ」の意味は少し違います。 「大衆や企業に不安や警告を与えるため意志を持ち 建物や機械を破壊する行為」 そんな語源の説明から始まるのが今回レビューする『サボタージュ(1936)』です。 ストーリー ある夜、ロンドン中が停電に陥った。「サボタージュ」による影響である。 犯人である映画館を営むヴァーロックは、妻とその弟スティーヴィーにバレないようひっそりと自宅に戻った。 その様子を目撃していたのは、ヴァーロックを見張るため映画…
人に物を奪われる、それはとても悔しく腹立たしいことです。 もし、その怒りを向ける対象がいればまだマシですが、知らない人間に知らないうちに奪われたりしたらそれは耐え難いことでしょう。 今回レビューする『4×4 殺人四駆』は、その奪う側の人間……車場荒らしが手痛い仕返しを受けるワンシチュエーションサスペンスです。 ちなみに、タイトルの「4×4」は車の4WDを指します。 ストーリー これまで多くの犯罪を犯してきた男シロは、一台の4WDに目を付ける。 ピッキングで鍵を開け、中の物を一通り盗んだ彼は、車を降りようとするが扉が開かない。 その車は、所有者が仕掛けた罠であったのだ。 防弾・防音・遮光ガラス。…
ストーリー 同性愛による痴情のもつれから自殺未遂を起こしてしまったフランク・ギンスバーグは、妹夫婦フーヴァー家に引き取られる。 妹シェリルは彼を心配するものの、義理の弟リチャードらの対応は冷たかった。 そんな折、フーヴァー家の長女オリーブに、少女たちのミスコン"リトル・ミス・サンシャイン"への参加の話が舞い込む。 ミスコンがカリフォルニア州で行われることを知ったリチャードらは、オリーブを参加させるべく一家総勢で出発する。 感想 名作と名高い作品ということもあって、ハードル高めで見ることとなった本作。 しかし、それを悠々と超えてきたのですから侮れません。 やっていることはおおまかにいえばロードム…
【レビュー】リターン・オブ・ジーパーズ・クリーパーズ(ネタバレあり)
23年とはかなりの年数です。 子供は大人になりますし、大人も初老に。年を取ってしまい昔のように動けなくなる人もいるでしょう。 23年とはいかずとも、シリーズ開始から19年経った現在。(1作目は2001年) シリーズ3作目として製作されたのが、今回レビューする『ターン・オブ・ジーパーズ・クリーパーズ』です。 ストーリー 23年ごとに23日間現れるというモンスター、クリーパーがポホ郡に現れ、トリッシュとダリーの姉弟を襲った少し後。 現場で捜査をしていた巡査部長デイヴィスのもとに、23年前にクリーパーと対峙した過去を持つ保安官ダンが現れる。 この後もクリーパーによる脅威が続くことを知ったデイヴィスは…
たいてい、モンスターの登場する続編作品は、モンスターが新たな能力を見せてきたりするものです。 今回レビューする『ヒューマン・キャッチャー』も例に漏れずそのパターン。 新たな能力と新たな一面によって、我々観客を楽しませてくれます。 ストーリー 23年ごとに23日間、復活するモンスターがとある田舎に現れる。 その22日目。農場を管理しているタガートは次男をモンスターに連れ去られた。 23日目。バスケットボールチームを乗せたバスがパンクし、道路上で立ち往生してしまう。 そこへモンスターの魔の手が迫る。 一方、モンスターに復讐を目論んでいたタガートは、バスからの救助要請を聞きつけ現場へ向かう。 感想 …
ストーリー とある田舎。そこでは23年間ごとに23日間人が消えるという噂があった。そこへ帰省する途中、姉トリッシュと、弟ダリ―は、怪しげなトラックに遭遇する。二人はそのトラックが道中にあった教会へ止まり、人間と思しき袋を捨てているのを目撃した。もし人間であったら助ける必要があるという考えに至った二人は、教会へ訪れる。しかし、袋を確認する最中、ダリーは教会の地下へ落ちてしまう。 感想タイトルは聞いたことがあるけれど、あらすじも詳細も知らなかった本作。何やら最近シリーズの3作目の話題をチラホラ見かけていたので、これを機に見てみました。で、この作品モンスターホラーだったんですね。冒頭では『激突』やら…
アメリカにはState ID(ステートID)なるものが存在しています。身分証といえば免許証が主流ですが、もちろん車に乗らない人もいるわけで……そんな人のために存在しているのがステートIDなわけですね。要はただ身分を証明するだけのもの。人が人であることを証明し得るものです。今回レビューする『ミッシングID』は、自身の生まれが別にあったことが判明し、自分が何者なのかを追い求めるサスペンス、ややアクション映画です。 ストーリー高校生であるネイサンは、厳格ながらも献身的な両親の支えもあって不自由のない平穏な生活を送っていた。ある日、高校の課題で消息不明になっている子供について隣人のカレンと調査をしてい…
人が夢をあきらめるべきタイミングなんて決まっていません。 本人が「まだやれる」と思うのであれば、不可能はないと言えるでしょう。 しかし、もし自分以外の人生も掛かっているとしたら……? 今回レビューする『ワイルド・ローズ』では、シングルマザーが歌手を目指す、一風変わった夢追い人の物語です。 ストーリー イギリス、グラスゴー。 ドラッグ密輸の疑いで1年の刑を科せられていたシングルマザー、ローズ=リン・ハーランは、その刑期を終え出所した。 彼女の2人の子供を預かっていた母親マリオンは、これからは子供たちのために堅実に生きるよう説得する。 しかしローズは、アメリカ、ナッシュビルで歌手になる夢を諦めきれ…
3D映画といえば今となっては珍しくありません。 しかし、2010年にはまだ普及し始めの段階。3D映画というだけでも売りとなっていました。 そんな3Dとして公開された『ピラニア3D』からさらにパワーアップしたのが、今回レビューする『ピラニア リターンズ』です。 原題も3DにDを追加した『Piranha 3DD』とパワーアップ! ストーリー ヴィクトリア湖でのピラニアによる大惨事から1年。 湖は封鎖され、ピラニアたちの駆除が行われていた。 しかし、ピラニアたちは地底湖を通じて移動をしていたのである。 ピラニアたちは、数日後にオープンする予定のウォーターパーク「ビッグ・ウェット」へとたどり着くのであ…
リュック・ベッソン監督といえば、有名なフランス人映画監督です。 彼が手掛ける作品の傾向として、孤独に戦う暗殺者を描いた作品があります。 そうした作品は、登場人物名がそのままタイトルに反映されているものです。 『ニキータ』や『レオン』、『LUCY/ルーシー』なんかがそれに当たるでしょう。 そんな、リュック・ベッソンが手掛けた3作品を彷彿とさせる作品が、今回レビューする『ANNA/アナ』となります。 ストーリー 1980年代後半。 ソ連KGBのエージェントであるアナは、1年間の過酷な訓練の後、現場に出るようになって数年が経過していた。 KGBは彼女に「軍事訓練1年、現場勤務4年、その後は自由」と伝…
悪人というのは私たち一般市民からしてみれば、犯罪を犯している裏社会に生きる人間全員のことを指すように思えます。ただ、そうした人間でさえ引くような悪人というのは存在しています。そんな、悪人たちの戦いを描いたのが、今回レビューする『悪人伝』となります。 ストーリー 2005年8月のある夜、一件の殺人事件が起こった。翌日、チョン刑事はナイフでめった刺しにされた死体から、この事件が連続殺人事件であると直感していた。一方、マフィアのボスであるチャン・ドンスは、同業者である の嫌がらせに苦しみながらも違法賭博場の経営を続けていた。ある夜、ドンスは帰宅途中に車をぶつけられる。そこから降りてきた男は、ドンスに…
ゲームをする人にとってSEGA(セガ)という会社名はよく耳にするでしょう。 そこの看板キャラクターであるのが、ソニックです。 音速で走る青いハリネズミの活躍をアニメーション以外で表現するのは不可能に思われてきました。 今回レビューする『ソニック・ザ・ムービー』は、その不可能に挑戦した実写化作品となります。 感想 公開前からキャラクターデザインの問題でいろいろと揉めていたこの作品。 「始まる前からこんなので大丈夫なのか?」と心配していましたが、なかなかこれが良かった! なんといっても、原作への愛が素晴らしい。 おしゃべりでお調子者で、生意気という原作の性格そのままに、彼の特徴でもあるスピードを生…
【レビュー】フランケンシュタイン(1931)(ネタバレあり)
「フランケンシュタインは実は博士の名前で怪物の名前ではない」という豆知識は今や多くの人が知るものとなっています。そんなフランケンシュタインの2回目の映画化作(初めての映画化は1910年)となるのが、今回レビューする『フランケンシュタイン(1931)』です。このユニバーサル作品はシリーズ化し、この後、5作品目まで続いて行きます。 ストーリー 科学者であるヘンリー・フランケンシュタインは、助手であるフリッツと共に墓から1体の死体を掘り返す。ヘンリーの婚約者であるエリザベスは、行方不明となっていた彼の身を案じていた。彼が研究のため、ある塔にいることを知った彼女は、友人のヴィクターとヘンリーの恩師であ…
インディアナ州コロンバスと聞くと、アメリカの都市ということがすぐに浮かぶかと思います。 しかし、「建築の街」と呼ばれるほど、アーティスティックな建築が多いことは知られていません。(私も知りませんでした) 今回レビューする『コロンバス』はそのタイトル通り、コロンバスの建築物の魅力を描きつつ、そこで生きる人々の姿を追ったドラマ映画です。 ストーリー 韓国で本の翻訳を仕事としているジンは、建築についての教鞭をとっていた疎遠の父親が昏睡状態に陥ったことを知り、コロンバスを訪れる。 彼は、病院近くの図書館で働くケイシーと出会い意気投合する。 ケイシーは、建築の職に就くためコロンバスを出たいと思っていたが…
一度根付いたイメージというものを覆すというのはかなり難しいです。 『ドクター・ドリトル』と聞くと、エディ・マーフィーが現代のアメリカで動物たちとコミカルなやり取りをするイメージがついています。 とはいえ、彼が出演しているのは(ナンバリングのついている)シリーズ5作中最初の2作だけです。 それでも彼のイメージが強いのは、純粋に作品が面白く記憶に残るからなのでしょう。 今回レビューする『ドクター・ドリトル(2020)』は、そんなイメージを払拭するべく、主人公のドリトルにアイアンマンのイメージがついたロバート・ダウニーJr.を起用した作品です。 ストーリー 動物と話せる能力を持つドクター・ドリトルは…
【レビュー】A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー(ネタバレあり)
「幽霊とは怖いもの」 ホラー映画をよく見る人こそそんなイメージがあるかと思います。 しかし、幽霊とは未練があるから存在するもの。何も悪さをしたくて現世にとどまっているわけではありません。 そんな幽霊の存在意義を考えさせられるのが、今回レビューする『A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー』です。 この作品、公開時に劇場に見に行ったはいいものの、仕事後に行ったために爆睡した悲しき過去を持っています。 そんなわけでリベンジとなった今回。すごい面白かったです! とはいえ、当時の自分が寝てしまったのも確かに納得。 それというのも、本作はかなりの頻度で長回しが多いです。 BGMもセリフない無…
数多くのゾンビ映画が存在する現在、ゾンビは一種の娯楽とも呼べるかもしれません。 そんなゾンビ=娯楽に結びつけた設定を見せているのが、今回レビューする『ゾンビ・サファリパーク』です。 ストーリーウイルスによりゾンビパンデミックが発生してから10年後。勝利した人類は復興を果たし、ゾンビはビジネスの道具として使われるようになっていた。中でも人気を博しているのが"リゾート"社がおくる、バカンス島に生き残っているゾンビを撃ち殺すツアーであった。パンデミックで父を亡くし、その出来事がトラウマとなっているメラニーは、それを乗り越えるため、恋人ルイスと共にツアーに参加する。 感想 タイトルから溢れ出るB級映画…
「エディ・マーフィーといえば『ドクター・ドリトル』か『ビバリーヒルズ・コップ』!」 そんな勝手なイメージがあります。 しかし、当然のことながらそれ以外の作品にも出演をしています。 今回レビューする『デイブは宇宙船』もその内のひとつ。 エディ・マーフィーは人型宇宙船であり、それを操縦するキャプテンでもあるという一人二役に挑戦したSFコメディです。 ストーリー自由の女神像のあるリバティ島に一人の男が空から飛来する。その男は一見すると普通の人間なのだが、体内で小さな体のニル星人たちがコントロールをしている宇宙船であった。彼らは惑星ニル存続のため、地球の海水を得ることのできる装置「オーブ」を探していた…
SF映画において、AIはたいてい敵となる存在です。便利すぎる力は時に危険であることを表現するためなのか、はたまたその方が刺激的で意外性があるからなのかは分かりません。とはいえ、本来なら人の生活を便利に手助けする存在です。そんなAI技術をもし人間の体に移植したら……?そんな夢のようで、あり得そうなSFを実現させたのが、今回レビューする『アップグレード』です。 ストーリー 自動操縦の車が事故を起こし、そこへ現れた謎の集団によって妻を殺されたグレイ。彼自身も、謎の集団による襲撃で四肢麻痺となる重傷を負っていた。苦しむグレイに、過去に仕事で知り合った最先端技術を有する男エロンがある提案をする。それは、…
「豪華客船が転覆する映画」と聞くと、おそらく真っ先に思い浮かぶのは『タイタニック』でしょう。 しかし、その『タイタニック』に劣らない知名度の「豪華客船が転覆する映画」があります。 それが今回レビューする『ポセイドン・アドベンチャー』です。 感想 テレビでもDVDでも劇場(午前十時の映画祭)でも見たことがあるこの作品。 やはり一番は劇場ですが、テレビで見るのもまたオツなものです。 何度見ても楽しめるのは、やはり本作が名作であるからでしょう。圧巻の転覆シーン、迫るタイムリミット、こじれる人間関係……そうした、リアルな状況の中、繰り広げられる脱出劇には目が離せなくなります。 そして、毎回感心させられ…
透明人間といえば、人類のロマンです。もし、姿を消すことが出来たら、誰に何をしようかと、おそらく多くの人が昔から考えてきたことでしょう。かくいう私もそのうちの一人です。そんなある意味親しみやすい題材だけに、古くから映画やその他創作物のネタとされてきました。最古の映画が制作されたのは1933年。それから87年の時を経て、現代によみがえったのが、今回レビューする『透明人間』です。 ストーリー 恋人エイドリアンの行きすぎた拘束に、恐怖を感じたセシリアは彼の家から脱出する。それから数日間、妹のエミリーとその恋人ジェームズに匿ってもらいながら、彼女は外に出ることもできない生活を送っていた。そんなある日、エ…
人間の恐怖という感情は、理解しがたいものを前にした時に感じるものらしいです。 そうして考えると、透明人間とはその恐怖に値する存在だと言えるでしょう。 もし目の前に突然なにかが存在していると分かればそれは理解しがたいことですからね。 そんな人間の根本的な恐怖を刺激するのが今回レビューする『透明人間(1933)』です。 ストーリー 田舎村アイピングに、顔に包帯を巻きサングラスをつけ、帽子を被った男が訪れる。 彼はとあるバーで長期宿泊することだけを告げて閉じ籠ってしまった。 数週間後、家賃を滞納しているばかりか態度も悪い男に激怒した家主たちは彼に出ていくように要求する。 しかし、男は激昂し身に付けて…
SNSが流行している近年。 映画業界でもそれらを取り入れた作品が見られるようになってきています。 そんな時代を踏襲し生まれたのが今回レビューする『ライブリポート』です。 誘拐事件を生配信で追うという、現代らしいスタイルの作品となっています。 ストーリー 警察官のペニーは逃走犯を追跡中、犯人を射殺してしまう。 その逃走犯は現在進行形で巻き起こっている、少女誘拐事件の身代金を取りに来た唯一の手掛かりとなり得る人物であった。 やがてもう一人の誘拐犯から少女の命のタイムリミットが64分であることが告げられた。 ペニーは配信サイトのリポーターをしているエイヴァから協力を得る代わりに事件を生配信することを…
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