土門 拳
手元に2冊の写真集があると言っても文庫本サイズ数年前に酒田の『土門拳記念館』で買い求めたもの大型版を買わなかったのは経済的な理由と旅行中携行するにはその大きさにためらいがあっての事だがそして何より当時、土門拳にどこかしっくりこないものを感じていたからそのことに深い理由はないただ当時の写真仲間の〝風評”に惑わされていたから改めてこの二冊を眺めてみる『腕白小僧がいた』と『古寺を訪ねて』前者で「下町のこどもたち」「筑豊のこどもたち」に度肝を抜かされるされるそこに表現された子供たちのなんと伸びやかなこと赤裸々に写された貧しさそんなものを吹き飛ばす”底抜けの明るさが写真の持つ力で伝わってくる後者の仏像写真に当然ながらとても太刀打ちできないと感じた記念館で仏像の指先を畳一畳ほどの大きさに拡大したのを見せてもらったが機材の違...土門拳
2020/06/30 15:58