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音楽なら入れ食いですが何か? https://muzik-und-katze.hatenablog.jp/

東京の片隅に生息する野良ネコ音吉(おときち)がお気に入りの音楽を紹介するブログです。音吉は入れ食いネコなので、ジャンルはクラシックからJ-POPまでハチャメチャです (^^;;;

音楽ならほとんどのジャンルを聴きカジるジイさんです。聴かない音楽っていったら… む~思い浮かばないですねぇ! そんなジイさんが気に入った音楽はバッハからずとまよまで何でもピックアップしていきますぞなもし。

野良ネコ音吉
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2020/05/14

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  • ミューズに見初められたフランコ・ファジョーリ

    イタリア・オペラを観ると、「こりゃ日本でいえば歌舞伎か新国劇ってところだな」 と音吉は思うんです。オペラの化粧も、時代を遡るほど歌舞伎の隈取りにも似た独特のものになりますし、熱狂的に「ブラボー(ブラバー、ブラビー)」と声のかかる様は、「成駒屋っ」「松島屋っ」と絶妙なタイミングで声をかける大向こうにそっくりです。 内容的にも、歌舞伎や新国劇が仇討ちや悲恋ものなど明確なタイプ分けができるのと同じく、その国の人々の心のツボともいうべき浪花節に沿った類型化がオペラにもみられます。大衆文化には、日本の時代劇にみられるようなステレオタイプが必須なのかもしれません。 今回は18世紀に活躍し、生前は超売れっ子…

  • 近代オペラの基となったカストラート

    映画『カストラート(Farinelli Il Castrato)』はご覧になりましたか? ベルギーの監督ジェラール・コルビオ(Gérard Corbiau, 1941 - )が1994年に製作した映画で、18世紀のカストラート、ファリネッリ(Farinelli[本名]カルロ・ブロスキ(Carlo Broschi), 1705 - 1782)の生涯を描いています。 カストラート(castrato)とは何でしょうか? "castrato" はイタリア語ですが、語源のラテン語 "castratus" は「去勢された」と言う意味で、英語でも宦官のことを説明するときに "A eunuch is a ma…

  • ナゲシュワラ・ラオとヴィーナ

    1960年代の後半から1970年代の前半にかけて、インドは一部の若者にとっては憧れの国でした。 これは当時、ベトナム戦争や公民権運動などで露呈した社会的・国家的な矛盾に対するカウンターカルチャーとして脚光を浴びたヒッピー(Hippie, Hippy)・ムーブメントの影響だったと思います。「どうしてヒッピー文化って言わないの? その頃はそう言ってたと思うけど」 そう思う人がいるかもしれません。たしかに日本ではヒッピーを文化として捉えていました。ヒッピーの好む音楽や思想、フリーセックス、ドラッグ解放、エコロジーやヴィーガニズムをファッションとして受容していたわけですから、たしかに文化という括りでよ…

  • ミュージシャンに大人気のミュージシャン ゲイリー・ハズバンド

    2018年8月1日は、音吉と妻さんにとって忘れられない日となりました。名古屋のジャズ・クラブ「STAR EYES」で、ゲイリー・ハズバンド(Gary Husband, 1960 - )のソロ・ライブを観る機会に恵まれたからです。 当日の夕方は曇っていて風も吹かず、むっとする熱気が街に籠もっていました。早めにクラブにたどり着くと、入り口の脇にしつらえてあるベンチにちょこんと座り、レターサイズほどの紙に何かを書き込んでいる初老のおじさんがいました。音吉は一見してゲイリー本人だと気付き、声をかけたい衝動に駆られたんですが、たぶんライブの準備をしているんだろうと思い止まりました。暑いせいでしょうか、と…

  • バンド『プラスチックス』の軌跡

    ふと思い出して、高校時代に買ってホコリを被っていた楽器を引っ張り出していじってみた。SNSでそれを呟いたら、「あー、自分もやったことあるわ」 という友達のコメがちらほらと。気まぐれに、「一緒に楽器で遊んでみね?」 と声をかけたら、たちまちギターにベース、キーボード、ドラムと、形だけはバンドのメンバーが揃った。「スタジオ借りよう!」 と提案したものの、皆からあっさり却下。「なに血迷ってんの。オレら、ほとんどスキルないし。ついでに金もないし」 ド正論。身の程を知り、ドラマーの家に集まることにした。 こうして楽器とメンバーを集めてみたものの、レッド・ツェッペリンやエアロスミスのナンバーに挑戦し忽ち玉…

  • 大震災の被災地を慰問した合唱団『アヌーナ』

    東日本大震災が発生した2011年12月、放射能汚染を恐れて海外のアーティストが次々に来日を取りやめる中、アイルランドからコーラス・グループが日本を訪れ、被害の爪痕も生々しい被災地の慰問を行いました。被曝の危険性を日本人以上に強く感じていた海外の人々が被災地を訪れるのは、どれほどの信念と勇気の要ることだったでしょうか。動画は福島第一原子力発電所から40キロに位置するいわき市小名浜第一小学校で行われた慰問コンサートの様子です。 この混声合唱団の名は「アヌーナ(Anúna)」。ダブリンを拠点として活動していた作曲家のマイケル・マクグリン(Michael McGlynn, 1964 - )によって19…

  • 17世紀のイギリスをを生き抜いた作曲家マシュー・ロック

    イギリスにとって17世紀は、清教徒革命と王政復古という国家の屋台骨を揺るがす事態が続いた激動の時代でした。 この凄惨な時代を生きた人々の中に、マシュー・ロック(Matthew Locke, 1621頃 - 1677)という名の作曲家がいました。 音吉がマシューの音楽に触れたのは小学生のときのこと。父の持っていた音楽全集のレコードにたった一曲、収録されていた『パルティータ第7番ニ短調(Partita VII C minor)』でした。 当時の音吉は、目を閉じて気に入った音楽に聴き入ると、誰かに頭を撫でられるような幸せを感じたんですが、この曲もそうした音楽のひとつでした。誰の演奏家かも覚えていない…

  • ハービー・ハンコックで聴くクロスオーバー、フュージョン、そして今

    音吉が10代の頃(1970年代)は、洋楽ポップスの世界、特にジャズの世界が大きく変わろうとしていた時代でした。今回は、この変化をジャズ・ピアニストで作曲家、そしてプロデューサーでもあるハービー・ハンコック(Herbie Hancock, 1940 - )の音楽を通じて楽しんでみたいと思います。 ロックは若者の反乱ともいうべきカウンターカルチャーに根ざした変化だったのに対して、ジャズは楽器の電子化という文明的なファクターに後押しされての変化であったと思います。 1960年代には、エレクトリック・ギターやハモンド・オルガンなどは既に市民権を得た楽器でしたが、1970年前後から頭角を現してきたシンセ…

  • イスラエルとアラビア語圏で愛された歌姫オフラ・ハザ

    イスラエルで生まれ、イスラエルで生涯を終えながらも、自身のルーツに根ざしたイエメンの歌を歌い、「イスラエルのマドンナ」と称えられた歌手がいます。 オフラ・ハザ(Ofra Haza, 1957 - 2000)は、テルアビブで暮らすイエメン難民の貧しい家庭で生を受けました。 9人兄姉の末っ子だったオフラは、イエメンでプロの歌手として活躍していた母(Shoshana Haza, 1920 - 2000)にイエメンの歌と歌唱法を学び、12歳で地元の劇団「ハティクバ(Shechunat HaTikva)」に入団。劇団マネージャーのベザレル・アロニ(Bezalel Aloni, 1940 - )に才能を認…

  • チェット・ベイカー 人生の痛みに寄り添う音楽

    2015年に公開された映画『ブルーに生まれついて BORN TO BE BLUE』をご覧になった方はいますか? ウェストコースト・ジャズを代表するトランペッターでヴォーカリストのチェット・ベイカー(Chet Baker, 本名:Chesney Henry Baker Jr., 1929 - 1988)の生涯を描いた映画です。 チェット・ベイカーとジャズの出会いは1947年の夏、17歳のときのことでした。軍隊に入隊し、ベルリンに赴任した折に、軍の放送(Armed Forces Radio Service [AFRS])で当時流行っていたビバップ(bebop)を聴いたチェットは即、「感電」してしま…

  • フライング・リザーズと『Money』

    以前にジャケ買いの話を書いたことがあるんですが、今回はそれでいちばん当たった(と音吉が思っている)アーティストを紹介したいと思います。 ご存知ない方のためにカンタンに説明しますと、ジャケ買いとは、ダウンロード販売もないレコードの時代に、曲もアーティストも知らないのにジャケット(レコードのケース)だけで善し悪しを見定めて買う、ある種の博打です。国内盤より3~5割は安く買える輸入盤がターゲットでしたから洋楽POPS専用のお遊びだと思い込んでいたんですが、国内盤でも、「アーティストは知ってるけど曲は分からない。けどジャケットが気に入ったから買ってみよう」 なんていうのもジャケ買いと呼んでいるみたいで…

  • ニコライ・カプースチンはジャズ? クラシック?

    少年の頃から物事を整理するのが苦手だった音吉にとって「分類」とか「仕分け」と呼ばれる作業は苦行以外の何ものでもありません。グラデーションがあるとはいえ所詮はひとつの塊であるものを切り分けるわけですから、これはある意味、暴挙なんだと思うんです。 本棚やCD/DVDケースを整理するときや洗濯物をしまうとき、パソコンのフォルダに溜まった文書や画像を整理するときに、音吉は分類項目を決める段階で煮詰まってしまいます。日々アップしているブログの記事をどのジャンルに仕分けすればいいのか、という場合も同じです。 今回取り上げるウクライナ出身の作曲家、ニコライ・カプースチン(Nikolai Girshevich…

  • アンリ・デスと『テトペッテンソン』

    大人になっても絵本や児童文学が好きな人は多いですね。大きな本屋さんでは児童書のコーナーが充実していて、親御さんと小さなお子さんが思い思いに試し読みができるように土足禁止のスペースが設けられているところがあります。面白いのは、そんなスペースで靴を脱いだ大人が一人、黙々と絵本に目を通している姿をみかけることです。サン=テグジュペリの言う「 かつて子供だったことを忘れずにいる大人」は、意外に多いんじゃないんでしょうか。 そんなこんなで、今回は自分が子どもだったことを思い出せて、しかも元気がもらえる名曲をピックアップしましょう。 2002年10月から11月までNHK「みんなのうた」で放送されていた『テ…

  • 安西腰鼓(安塞老腰太鼓)

    いつのことだったか、どんな番組だったかもロクに覚えていないのですが、NHKのドキュメンタリーか歴史番組だったと思います。オープニング・シーンに総毛立ったんです。中国内陸部の礫漠と思しき荒れ地に、腰に結わえ付けた太鼓を両手に持ったバチで叩きなら乱舞する大集団が忽然と現れる様は圧巻というほかはありませんでした。 番組をみて随分経っていたか、もうすでにネットが使えたかも定かじゃないんですが、最初に調べたときはまったく引っかかりませんでした。今のように情報量が潤沢ではなかったんだと思います。それが何であるのかを音吉が知ったのも、たかだか数年前のことです。 安西腰鼓(あるいは安塞老腰太鼓)。それが謎の正…

  • 神々を召喚するガムラン

    世界には無数の民族音楽があります。もっとも民族音楽というコンセプトは、何かスタンダードなものを想定して、それから外れたものが民族音楽と括られているわけで、音吉的には「なんだかなぁ」なんですが。これは大きなテーマなので、改めて別の機会に考えてみたいと思います。 さて今回は、そんな民族音楽のひとつであるガムラン(Gamelan)を取り上げたいと思います。 日本人に大人気のバリ島でガムランが盛んなせいか、ガムランがバリ島に特有の音楽であると思う人は少なからず。実際は、ジャワ島とマドゥラ島、バリ島を中心とするインドネシア全域を始め、マレーシアやフィリピンの一部を含む広域で演奏される打楽器と鍵盤打楽器に…

  • 琴と筝 雅楽の楽しみ

    和琴(わごん)という楽器をご存知でしょうか? 雅楽の、それも国風歌舞(くにぶりのうたまい)という歌舞で使われ、「むつのを(六つの緒)」という俗称でも呼ばれています。見た目は筝(いわゆるお箏[こと])と似たような格好をしていますが、琴と筝は起源も系統も異なる楽器なんです。どちらにも「こと」と「そう」と読むので、よけいにややこしいんですが。 琴と筝の違いでいちばん分かりやすいのは、弦の数と柱(じ)と呼ばれる支柱の有無です。 現在の筝の弦の数は基本13本(17本なんてのもあります)で、琴は6本。琴については、中国二十四史の『隋書』倭国伝に、 『春日権現験記絵』巻二。右上に和琴を立奏する姿が描かれてい…

  • ヴラド・ペルルミュテールとラヴェル

    人は思わぬところでトンでもない人物に出会っているものです。 何年であったのかがどうしても思い出せないのですが、おそらくは1970年前後であったと思います。 木枯らしの吹きすさぶ冬の夜で、コンサートとなれば嬉々として出向く音吉が気後れしてグズるという大珍事が発生。説得されて渋々、行くことにはなったんですが、コンサートホールに着くまでは機嫌の悪かったのなんの。 というのも音吉は寒いのが大の苦手。雪がコンコンと降ればコタツで丸くなるほうでしたから、真冬の、しかも寒風が街を吹き抜ける夜にYシャツ&半ズボンで出かける(昭和に男の子だった人は分かってもらえますよね)なんて、拷問以外の何物でもありませんでし…

  • アンドレ・マルシャルと『パッサカリアとフーガ ハ短調 BWV582』

    以前に、演奏者と作曲家の文化的な違いが音楽に反映することがあるという投稿をしたことがありますが、今回もそんな類のお話です。 アンドレ・マルシャル(André Louis Marchal, 1894 – 1980)というフランスのオルガニストをご存知でしょうか。 ドイツのヘルムート・ヴァルヒャ(Helmut Walcha, 1907 – 1991)と並んで前世紀を代表する偉大なオルガニストなんですが、録音が古い上に状態が良くないこともあってか、残念ながら日本では一部の熱烈なファンを除いて知名度はそんなに高くありません。 マルシャルは、シュヴァイツァー博士(Albert Schweitzer, 1…

  • 作曲家による自作自演の録音とロウ管蓄音機

    自作自演というと、なんだか嘘つきのアリバイみたいですが、今回は作曲家が自分の作品を演奏するという本来のお話です。それも19世紀末から20世紀初頭にかけての作曲家が遺した自作自演の録音なんです。 管の表面にロウを塗ったロウ管(wax cylinder)を機械にセットし、シリンダーを回転させながら表面に音の振動を針で刻むことによって録音し、再生する時はこの音溝を針でトレースしながら音を拡声させるというロウ管蓄音機をエジソン(Thomas Alva Edison, 1847 - 1931)が開発したのは1877年のことです。 音楽ではありませんが、1877年の記念すべき録音を聴いて頂きましょう。エジ…

  • ブクステフーデ『シャコンヌ ホ短調 BUXWV 160』

    音楽の好みは人それぞれ。親子といえども好きな作曲家や演奏者が一致するのは稀なことです。 音吉の家族もそうで、バロック音楽に限っていえば、父はJ.S.バッハ、母はパーセル、そして音吉はラモーと、てんでバラバラでした。 それでも例外はあるもので、唯一、3人が一致して好きだった作曲家がいます。デンマーク生まれのディートリヒ・ブクステフーデ( Dieterich [Dietrich] Buxtehude, 伝1637 - 1707)です。 1600年代から1700年代の前半にかけて、バルト海沿岸地域やプロイセンを含む北ドイツで活躍した作曲家とオルガニストは「北ドイツ・オルガン楽派(Norddeutsc…

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