“世界の学者が語る幸福”(西村書店)について、続き。リンク今日は僕にとって個人的にいいなと思った知見を、箇条書きにして紹介する。()内は内山のコメント。・一方、悪い形の「中毒性の」幸福もある――アルコールと薬物、成功と地位への固執、くだらない娯楽、そして孤独な社会生活に浸るような幸福である。(気をつけよっ 笑)・結局のところ、私の幸福は私自身と私自身の考え方次第なのである。その他のことは全て、二の次な...
伝統仏教愛好家の僕が、「1冊だけ」と言われれば、お薦めするのはズバリこの本だ。
以前にも書いたが、伝統仏教が好きだ。特定の宗教団体に属すことはない。信心深くもない。個人的には伝統仏教は「宗教」ではなく幸福への道を説く「哲学」だと思っていて、その内容に共感しているのだ。仏教の本はかなり読んだ。一番多く読んだのはアルボムッレ・スマナサーラ氏のもので、山ほど本が出ている。次は小池龍之介氏。「考えない練習(小学館)」がベストセラーになったし、一時期はマスコミにも露出していたので、ご存...
働きすぎたことを「死ぬ間際に」後悔する人も多いって、知ってました?
今日はオーストラリアで緩和ケアに長く携わってきた看護師、ブロニー・ウェアによって書かれた「死ぬ瞬間の5つの後悔」(新潮社)が題材。リンク緩和ケアの仕事をしていれば、当然、多くの死にゆく人と接点、交流をもつことになる。著者が仕事から得た経験によると、後悔トップ5の内容は、「自分に正直な人生を生きればよかった」「働きすぎなければよかった」「思い切って自分の気持ちを伝えればよかった」「友人と連絡を取り続...
“幸せの3要素は、①自分自身が好きであること ②よい人間関係を持っていること ③人や社会に貢献していること”
幸福の名言。今日は、アルフレッド・アドラー(1870年 - 1937年)。数年前、「嫌われる勇気」のベストセラーによって日本でも一躍有名になった、『アドラー心理学』のアドラーだ。オーストリア出身の精神科医であると同時に、心理学者、社会理論家でもある。その彼の残した名言は、これ。“幸せの3要素は、①自分自身が好きであること ②よい人間関係を持っていること ③人や社会に貢献していること”もちろん間違っているなどと言う...
この結婚は損? 得? なんて考えてると、それこそ人生損しちゃうかもよ!
4年前にツイッターを始めたら、様々な価値観に触れるようになった。驚くべき発言も多く、自分がいかに保守的な人間か思い知らされたりもする。たとえば結婚。藤沢数希著「損する結婚 儲かる離婚」(新潮新書)の影響もあって、通常の結婚に二の足を踏む高所得者(多くは男性医師)が大いことに気づいた。リンクこの本は僕も読んだことがあって、「婚姻費用(コンピ)」という言葉を初めて知った。これは収入が多い方が相手に自分と...
アーリーリタイアして、途中で資金が枯渇したらどうしよう?~今日は計画的偶発性理論を紹介する。
途中で資金が枯渇したらどうしよう?アーリーリタイアを検討している人なら、誰でも一度は抱える不安だろう。そんな人のために、今日は計画的偶発性理論を紹介する。これは、20世紀末、スタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授によって提唱されたもので、個人のキャリアの8割は予想しない偶発的なことによって決定されるとした上で、その偶然を利用して自分のキャリアをより良いものにしていこう、という考え方だ。従来...
「感応度逓減性」を知らないと、せっかくの節約が吹っ飛んじゃうよ
今日はアーリーリタイアのための節約術を新たに紹介する。5000円でスニーカーを買おうとした時、200メートル先の店で同じものが1000円安く、4000千円で売られているという情報を耳にしたら多くの人がそれなら安い方の店で買おうと考える。ではこれが200万円の車で、違う店ではそれが1000円安い、1999000千円で売られていたとしたら?おそらくほとんどの人は気にもとめないだろう。ものごとをシンプルにして理解しやすくするために...
自著「4週間で幸せになる方法―Twenty-eight tips to create joyful life」では、幸せに生きるための行動術や思考法を、幸福学、医学、心理学、哲学、伝統仏教といった幅広い分野から選び出し、その中から特に重要で、比較的簡単に実行できる28のアイディアを紹介している。リンク毎日ひとつずつ課題をこなしていけば、4週間後には今よりずっと幸せになっている……はずだ。今日はお気に入り記事のひとつを抜粋して紹介したい。【人...
多くの研究によるとバカはかなり高い頻度で自己評価を一定レベルに維持するテクニックを駆使するという。。。
ジャン=フランソワ・マルミオン編「バカの研究」(亜紀書房)をとても楽しく読んだ。例えばこんなところ。“多くの研究によると、バカはかなり高い頻度で自己評価を一定レベルに維持するテクニックを駆使するという。<偽の合意効果>〔他人は自分と同じように考えるとみなす認知バイアス〕に関する研究結果によると、わたしたちは、自分と同じ悪習を持つ人間の数を誇張する傾向があるらしい。だから、バカに一時停止違反を指摘す...
このコスパの良さはある意味問題?―「お釈迦さま以外はみんなバカ」を読んで
なんともコスパのいい本をみつけたのでご紹介。高橋源一郎著「お釈迦さま以外はみんなバカ」(インターナショナル新書)。稀代の目利き高橋源一郎が、自分が面白いと思った本の面白いところを紹介していくという、どう考えても面白くしかなりようのない本だ。例えば「ドクター・オジーに訊け!」(シンコーミュージック・エンタテイメント)の紹介。リンクブラック・サバスのフロントマンで酒、クスリ、女遊びと三拍子そろったオジ...
自己実現のためにはアーリーリタイアが ”ほぼ必須” なのかもしれない
「自己実現」という言葉は、皆さんも聞き覚えがあると思う。自分探しをして、自分のやりたいことをみつけ、それを実現させるような意味に使われる。では「自我実現」はどうだろう? こちらの方は、あまり馴染みがないかもしれない。実はこれらの言葉は、スイスの心理学者ユングが最初につくったものだ。自己実現は、自分が通常考える自分(自我)を超えて、無意識の自分をも含めて自己と捉え、それを開花させること、つまり自分で...
今の若者は結婚するにも車を買うにも「年収600万円はないと」と考えているらしい。
今日はSMBCが定期的に行っている意識調査「20代の金銭感覚についての意識調査」について書く。file:///C:/Users/uchiyama/Downloads/d39964-17-fa2b37eb324805f5ed4391be5fbd6731%20(1).pdf「半数以上がが●●しようと思えるシリーズ」では、・ 20代の半数以上が結婚しようと思えるのは「年収600万円」・ 20代の半数以上が自家用車を購入しようと思えるのは「年収600万円」とのこと。結婚と自家用車が600万円と同額であった。ちなみ...
数年前、H会長という地元経済界の重鎮に講演を頼まれた時の話。会場はとあるホテルの宴会場。集まったのは地元の人間なら誰もが知る有名な企業の経営者ばかりだ。講演に先駆け、事情通の友人からは、「ロータリーやJCの活動では飽き足らない、選りすぐりの人材が集まるすごい会だよ」とか、「なんせ大物ばかりだから、値踏みされているような気分になるかも」と脅されていた。しかし自分がそのような理由で緊張することはないだろ...
最近、やや金遣いが荒い。自分でも理由はわかっている。インフレだ。去年の物価上昇率は3%。ただし、一般的な買い物の範疇にある商品群での上昇率はもっと高く、実感としてのインフレは数字以上らしい。僕自身はほとんど買い物をしないので、それを体感することはほとんどないのだが、貯蓄に目を向けて計算すれば目減りのほどがはっきりと見えてくる。銀行預金の金利は若干上がったとはいえ限りなくゼロに近いから、実質金利は大...
幸福の要素を箇条書きにしてみました!~“世界の学者が語る幸福”続き。
“世界の学者が語る幸福”(西村書店)について、続き。リンク今日は僕にとって個人的にいいなと思った知見を、箇条書きにして紹介する。()内は内山のコメント。・一方、悪い形の「中毒性の」幸福もある――アルコールと薬物、成功と地位への固執、くだらない娯楽、そして孤独な社会生活に浸るような幸福である。(気をつけよっ 笑)・結局のところ、私の幸福は私自身と私自身の考え方次第なのである。その他のことは全て、二の次な...
いつか人生を終える日がやってくるという事実から、僕らは目を逸らしてはならい
よく取り上げられる名言なので、知っている人も多いとは思うが・・・。アップルの創始者、故・スティーブ・ジョブズは毎朝、鏡に映る自分にこう問いかけたそうだ。「もし今日が最後の日だとしても、今からやろうとしていたことをするだろうか?」と。そして「違う」という答えが何日も続くようなら、それは生き方を見直すサインだと捉えていた。僕自身、現役時代、医師としての仕事に誇りもやりがいも感じていたが、それでも年を追...
愛する人が殺害されたとき、僕らは犯人を憎まずにいられるだろうか?
今日紹介するのは今枝由郎著「ブッダが説いた幸せな生き方」。リンクとあるエピソードに感銘を受けたので記したい。p221~ブッダのメッセージを自らの行動で示したフランス人がいます。彼は仏教徒ではありませんが、いかなる宗教的観点から見ても、これが人としての崇高な行動であることは誰もが認めるものです。2015年11月13日にパリで起こったイスラム教過激派組織による同時多発テロで、妻を失ったアントワーヌ・レリスさんは...
今日は昨日の記事の続きで、サピエンス全史(河出書房新社)、下巻からの抜粋。農業革命で人類が農耕・牧畜の手法を習得したとき、周囲の環境を整える、集団としての能力は増大したが、多くの人間にとって、個人としての運命はより苛酷になった。農民は、種類の面でも栄養の面でも劣る食料でなんとか生き延びていくために、狩猟採集民以上に働かなければならなかったし、病気になったり、搾取されたりする危険も格別に増した。同じ...
昨日の記事の中で、サピエンス全史(河出書房新社)に触れた。ずいぶん前のベストセラーであり今さらという感じもするが、いまだ古びた感はまったくないので、一部を引用の上、自分の考えを述べたい。今回は、主に上巻からの抜粋。狩猟採集民は、地域ごと、季節ごとに大きく異なる暮らしをしていたが、後の農民や牧夫、肉体労働者、事務員よりも、全体として快適で実りの多い生活様式を享受していたようだ。狩猟採集民が未来を考慮...
豪・メルボルン大学の研究機関で、年齢が40歳以上である6000人以上の男女を対象にして、週に何時間働くと認識能力に影響が出るのかを測定したところ、男性にとって最適な労働時間は週25〜30 時間、女性の場合は週22〜27時間ということがわかったそうだ。これ以上になると認識能力の働きに悪影響を与える可能性があるとのこと。https://papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=2737742そして、これは自著 “幸せの確率~あなた...
少し前にREITは買いの好機では? との記事を書いた。https://fire-earlyretire.com/blog-entry-1421.html以下は2月26日の大和アセットマネジメントによるレターから。(REITはこの後3月中旬に上昇するも下旬~4月上旬に下落したため、紹介されている数値はあまり変わっていない)。ポイントは、• J-REIT市場は2020年12月以来の水準まで下落• J-REITが保有する不動産の賃貸市況は良好。配当は成長続く• 高い利回りと資産価値からみ...
子供たちの春休みが終わった。一番上は大学2年生で上京しており、下に高校1年生、中学2年生の3人の息子がいる。リタイアした身なので一般の方々ほど月日の流れが早いわけではないが、それでも子供たちとべったり過ごせる時間はあと何年も残されていないわけで、1日1日は実に貴重。もちろんこの春休みもたっぷり遊ばせてもらった。家族全体として一番の思い出になったのは、長男の帰省に合わせて訪れたリゾートホテル。株式市場が順...
幸福のあり方は年とともに変わり、だんだんとお金がかからなくなる!(はず)
今日は幸福について、加齢の観点から述べてみる。年を重ねると共に、若い頃とは幸せの感覚が変わってきたと感じることはないだろうか? ペンシルバニア大学のビジネススクールであるウォートンスクールの研究で、若い頃は特別な経験からより大きな幸せを感じる傾向があるが、年をとるとともに、何ということもない普通の経験が幸せにつながるようになることがわかっている。そのような変化が起きる原因は、人生において、あとどの...
「死とは何か」という大問題には早めに(そして真摯に)向き合っておいたほうがいいかもよ
今日紹介するのはシェリー・ケーガン著「死とは何か―イェール大学で23年連続の人気講義(文響社)」。リンクまずはアマゾンでの書籍紹介。○死とは何か○人は、死ぬとどうなるのか○死への「正しい接し方」――本当に、恐れたり、絶望したりすべきものなのか○なぜ歳をとるごとに、「死への恐怖」は高まっていく...
現役時代に楽しみにしていた趣味を実際思う存分やってみると3日で飽きてしまうってホント?
千田琢哉著「超一流のマインドフルネス」(徳間書店)の紹介。リンク瞑想に興味があり、日課にしているため手に取ったのだが、残念ながら内容は僕が知りたかった分野ではなく、著者自身の哲学という趣だった。相当な自信家らしく、次から次へと上から目線で持論を展開してくる。「確かに」と思えるものから、「はなはだ疑問」と言わざるをえないものまで様々だったが、盛りだくさんの内容で楽しく読むことができた。そんな中、目に...
今後、日本では貧富の差が拡大する可能性大 ~ ぬるま湯時代の終焉を予想する
新年度ということで予測記事でも書いてみようと思い立ったのだが、明るい内容になる気がまったくしない。とはいえ僕なりの切り口で日本の近未来を予想してみる。まずは円安(昨日の記事でも触れているので、もし興味があれば)。短期的には米利下げ、日本利上げにより多少の円高局面もあるだろうが、中期的に円安トレンドは続く可能性が高い。これだけ円安になると通常輸出産業が盛り上がり、貿易収支が黒字化するのだが、日本の20...
「ブログリーダー」を活用して、内山直さんをフォローしませんか?
“世界の学者が語る幸福”(西村書店)について、続き。リンク今日は僕にとって個人的にいいなと思った知見を、箇条書きにして紹介する。()内は内山のコメント。・一方、悪い形の「中毒性の」幸福もある――アルコールと薬物、成功と地位への固執、くだらない娯楽、そして孤独な社会生活に浸るような幸福である。(気をつけよっ 笑)・結局のところ、私の幸福は私自身と私自身の考え方次第なのである。その他のことは全て、二の次な...
“世界の学者が語る幸福”(西村書店)の紹介。編者であるレオ・ボルマンスはポジティブ心理学において、彼が考える「最も著名な専門家100人」にコンタクトをとり、それぞれの研究を世界中の人々に向けてのメッセージとして1000語以内にまとめてほしいと依頼した。その結果、レオ・ボルマンスは50の異なる国々から原稿をうけとることに成功し、この本を取りまとめることになったというわけだ。僕は自著“幸せの確率~あなたにもできる...
今日紹介するのは、デール・カーネギー(1888年 – 1955年)による名言。アメリカの作家で教師にして、自己啓発、セールス、スピーチおよび対人スキルに関する各種コースの開発者、と肩書満載のお方だ。現代風に訳すと、企業研修の講師・コンサルタントといったところか。自己啓発系作家のハシリと言ってもいいかもしれない。彼が残した名言は、これ。“世の中の人は誰でも幸せになりたいと思っている。それを手に入れる方法が1つあ...
今日は、岡本太郎(1911年- 1996年)。「芸術は爆発だ!」の、あのお方である。幸せに関する言葉も、これと感じが似ている。“ニブイ人間だけが「しあわせ」なんだ。ぼくは幸福という言葉は大嫌いだ。ぼくはその代りに「歓喜」という言葉を使う。“「しあわせ」という言葉は、確かに「歓喜」に比べたらニブく聞こえる。でも、もし「幸せがニブイ人間のもの」と考えるのなら、「歓喜を求める生き方は、スルドくはあるが不幸な人間をつ...
豪・メルボルン大学の研究機関で、年齢が40歳以上である6000人以上の男女を対象にして、週に何時間働くと認識能力に影響が出るのかを測定したところ、男性にとって最適な労働時間は週25〜30 時間、女性の場合は週22〜27時間ということがわかったそうだ。これ以上になると認識能力の働きに悪影響を与える可能性があるとのこと。https://papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=2737742そして、これは自著 “幸せの確率~あなた...
今回は資産額と幸福との関係について。今まで地位財による幸せは持続時間が短いことや、収入が幸福に直結しないことを紹介してきた。「お金で幸せが買えない」以上、一定以上の資産が幸福面では意味がないことは容易に推察できることと思う。さらに人は資産額が増えるほど、それを失いたくないという不安感が強くなっていく。そう、資産は常に、「失う恐怖」と表裏一体の関係にあるのだ。実際に多くの人が富を手に入れた途端、日々...
少し古い本だが、世界的ベストセラー「ライフシフト(東洋経済新報社)」を取り上げる。ちなみにこの本からきた「人生100年時代」という言葉は、その年の流行語大賞にノミネートされた。現在まで人類の平均寿命は伸び続けてきており、データ上はそれが頭打ちになる兆しはない(つまり、伸び率の鈍化がみられない)。このまま寿命が伸び続けるとすると、現在50歳未満で先進国に住む人は、100歳くらいまで生きる公算が高くなるのだそ...
今日紹介するのは「格差は心を壊す 比較という呪縛」。リンクまずはプロローグから引用。“所得格差が大きな社会では人々が健康を害しがちである。平均寿命が短くなる一方で、幼児死亡、精神疾患、違法な薬物使用、肥満などの比率が高まる傾向がある。不平等はさらに社会問題を悪化させる。たとえば不平等が高まれば(殺人率の比較から分かるように)暴力犯罪が増え、刑務所への収監率が上昇する。住民の間では不信感が強まり、地...
自著“幸せの確率―あなたにもできる!アーリーリタイアのすすめ”の著者紹介欄には、このように書かれている。“1968年生まれ。医学博士。2004年に独立し、自分のクリニックを立ち上げたところ、多くの患者さんを集め、「行列のできる診療所」として有名に。しかしその後、激務と重圧から、人生のあり方をみつめ直すようになり、幸福学、心理学、伝統仏教など学んだ結果、家族や友人とより多くの時間を過ごしながら、自己実現に腰を据...
清原達郎著「わが投資術―市場は誰に微笑むか(講談社)」の紹介も今日で最終回。今日は清原氏から個人投資家への実に有意義なアドバイスをいくつか引用したい。リンクまずはショート(空売り)についてp255リーマンショックを経て、我々はようやく「ショートって何の意味があるの?」と気づきました。特に相場が暴落した時、ショートを維持するのはとても有害です。ここで多くの投資家は口をあんぐりと開けるのではなかろうか? ...
昨日予告したとおりベストセラー、清原達郎著「わが投資術―市場は誰に微笑むか(講談社)」から、REIT以外の箇所もご紹介したい。リンクp50 アクティブ・ファンドについて個人投資家が「今後のパフォーマンスが良くなるアクティブ運用のマネージャーを見つけ出す」のは「TOPIXの成績を上回る大型株を見つけ出す」のと同じぐらい難しいことだと思います。従って私の結論は「個人投資家が日本の大型株に分散投資をしたいなら...
今日紹介するのは清原達郎著「わが投資術―市場は誰に微笑むか(講談社)」。リンクまずはアマゾンの紹介欄から。■話題沸騰 連続重版たちまち15万部突破!個人資産800億円超。長者番付1位となった伝説のサラリーマン投資家・清原達郎。咽頭がんで声帯を失い、引退を決めたいま、全人生で得た株式投資のノウハウを明かす■新NISA完全対応! すべての投資家のバイブル誕生私には後継者がいない。ならばすべてのノウハウを全部世の中に「...
“人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ” という本がある。名著として知られているらしい。僕はその本を実際に読んだことがないが、自分の子供たちのことを考えたとき、それはその通りかもしれないと感じた。砂場では道具の貸し借りをする。そしてお互いに、ある程度相手のテリトリーを守らなければならない。人の陣地を脅かす子は、嫌われたり、叱られたりする。砂をかけるような暴力行為はもちろんだが、その意図がなく...
再三書いてきた通り、僕は2016年の2月にFIREした。手法は自著“幸せの確率~あなたにもできる! アーリーリタイアのすすめ”や本ブログで書いてきた通り。目的はというと、のんびりしたかったのもあるが、「本当に自分がやりたいこと」のための時間がほしかったから。やりたいことはその当時からいくつかあったし、その後多少の入れ替わりを経て、やはり今でも複数ある。そんな中最優先課題だったのは本を出すことで、それが前述し...
というわけで最終回、セブの「シャングリラ マクタン リゾート&スパ セブ」について。旅のヒントをいくつか紹介しておきたい。もしあなたが、昨日、僕が提案したとおり、オーシャンウィングのスイート、あるいはオーシャンクラブルームに宿泊するなら、チェックイン、チェックアウトともにレセプションではなくオーシャンクラブラウンジでできる。だから空港からのタクシーも、「メインウイングでなくオーシャンウイングへ」と伝...
昨日に引き続き、セブについて。2016年2月にFIREした直後は、それまでは開業医として、ろくに休みが取れなかった恨みを晴らすかのように、3年連続でグアムに滞在した。https://fire-earlyretire.com/blog-entry-1670.htmlグアムに立て続けに通ったのは、単に「一番アクセスが楽だったから」。成田やセントレアで乗り換えが必要ではあるが、グアムなら地元の空港から出発することができ、小さい子供も連れている身としてはとても楽...
子供たちの春休みに合わせ、8泊9日でフィリピン・セブ島へ行ってきた。滞在は「シャングリラ マクタン リゾート&スパ セブ」。すばらしい経験になった。2016年2月にFIREした直後は、それまでは開業医として、ろくに休みが取れなかった恨みを晴らすかのように、3年連続でグアムに滞在した。https://fire-earlyretire.com/blog-entry-1670.html当時は長男、次男が小学生で、三男はまだ幼稚園。僕が以前から望んでいた、「子供たちの...
今日は佐々木閑、宮崎哲弥両氏による著書 「ごまかさない仏教(新潮社)」を紹介する。リンクまずは宮崎氏による「はじめに」から、少し長めに引用する。ユヴァル・ノア・ハラリによる世界的ベストセラー『サピエンス全史』には、仏教に関する興味深い記述がみえる。「心はたとえ何を経験しようとも、渇愛をもってそれに応じ、渇愛はつねに不満を伴うというのがゴータマの悟りだった。心は不快なものを経験すると、その不快なもの...
以前書いた記事の中で、読者の方から矛盾点を指摘されたことがある。「クラブのお姉さんと朝まで梯子酒をしたりしていた」と言っておきながら、違う日のブログでは、「金がもったいないからクラブは好きじゃなかった」と書いていた……らしい。それにしても、しっかりと読んでくださっている人がいるものだ。ありがたや。さて、説明をすれば簡単な話で、クラブ遊びをしたのは開業医になったばかりの時の話。ありがたいことにクリニッ...
セミリタイアブログを眺めているとよく目に留まるのが「節約術」についての記載。リタイアした人、あるいはリタイアを目指している人にとって、とても重要なポイントだと思う。そこで今日は僕自身が実践している節約術のうち、自信をもってお薦めできる3つのやり方を紹介したい。① 外食にお金をかけない僕は週に1度、妻とランチを食べに行くが、その他は友人と約束がない限り外食をしない(そして僕に友人は多くない)。そもそ...
4年前にツイッターを始めたら、様々な価値観に触れるようになった。驚くべき発言も多く、自分がいかに保守的な人間か思い知らされたりもする。たとえば結婚。藤沢数希著「損する結婚 儲かる離婚」(新潮新書)の影響もあって、通常の結婚に二の足を踏む高所得者(多くは男性医師)が大いことに気づいた。リンクこの本は僕も読んだことがあって、「婚姻費用(コンピ)」という言葉を初めて知った。これは収入が多い方が相手に自分と...
途中で資金が枯渇したらどうしよう?アーリーリタイアを検討している人なら、誰でも一度は抱える不安だろう。そんな人のために、今日は計画的偶発性理論を紹介する。これは、20世紀末、スタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授によって提唱されたもので、個人のキャリアの8割は予想しない偶発的なことによって決定されるとした上で、その偶然を利用して自分のキャリアをより良いものにしていこう、という考え方だ。従来...
今日はアーリーリタイアのための節約術を新たに紹介する。5000円でスニーカーを買おうとした時、200メートル先の店で同じものが1000円安く、4000千円で売られているという情報を耳にしたら多くの人がそれなら安い方の店で買おうと考える。ではこれが200万円の車で、違う店ではそれが1000円安い、1999000千円で売られていたとしたら?おそらくほとんどの人は気にもとめないだろう。ものごとをシンプルにして理解しやすくするために...
自著「4週間で幸せになる方法―Twenty-eight tips to create joyful life」では、幸せに生きるための行動術や思考法を、幸福学、医学、心理学、哲学、伝統仏教といった幅広い分野から選び出し、その中から特に重要で、比較的簡単に実行できる28のアイディアを紹介している。リンク毎日ひとつずつ課題をこなしていけば、4週間後には今よりずっと幸せになっている……はずだ。今日はお気に入り記事のひとつを抜粋して紹介したい。【人...
ジャン=フランソワ・マルミオン編「バカの研究」(亜紀書房)をとても楽しく読んだ。例えばこんなところ。“多くの研究によると、バカはかなり高い頻度で自己評価を一定レベルに維持するテクニックを駆使するという。<偽の合意効果>〔他人は自分と同じように考えるとみなす認知バイアス〕に関する研究結果によると、わたしたちは、自分と同じ悪習を持つ人間の数を誇張する傾向があるらしい。だから、バカに一時停止違反を指摘す...
なんともコスパのいい本をみつけたのでご紹介。高橋源一郎著「お釈迦さま以外はみんなバカ」(インターナショナル新書)。稀代の目利き高橋源一郎が、自分が面白いと思った本の面白いところを紹介していくという、どう考えても面白くしかなりようのない本だ。例えば「ドクター・オジーに訊け!」(シンコーミュージック・エンタテイメント)の紹介。リンクブラック・サバスのフロントマンで酒、クスリ、女遊びと三拍子そろったオジ...
「自己実現」という言葉は、皆さんも聞き覚えがあると思う。自分探しをして、自分のやりたいことをみつけ、それを実現させるような意味に使われる。では「自我実現」はどうだろう? こちらの方は、あまり馴染みがないかもしれない。実はこれらの言葉は、スイスの心理学者ユングが最初につくったものだ。自己実現は、自分が通常考える自分(自我)を超えて、無意識の自分をも含めて自己と捉え、それを開花させること、つまり自分で...
今日はSMBCが定期的に行っている意識調査「20代の金銭感覚についての意識調査」について書く。file:///C:/Users/uchiyama/Downloads/d39964-17-fa2b37eb324805f5ed4391be5fbd6731%20(1).pdf「半数以上がが●●しようと思えるシリーズ」では、・ 20代の半数以上が結婚しようと思えるのは「年収600万円」・ 20代の半数以上が自家用車を購入しようと思えるのは「年収600万円」とのこと。結婚と自家用車が600万円と同額であった。ちなみ...
数年前、H会長という地元経済界の重鎮に講演を頼まれた時の話。会場はとあるホテルの宴会場。集まったのは地元の人間なら誰もが知る有名な企業の経営者ばかりだ。講演に先駆け、事情通の友人からは、「ロータリーやJCの活動では飽き足らない、選りすぐりの人材が集まるすごい会だよ」とか、「なんせ大物ばかりだから、値踏みされているような気分になるかも」と脅されていた。しかし自分がそのような理由で緊張することはないだろ...
最近、やや金遣いが荒い。自分でも理由はわかっている。インフレだ。去年の物価上昇率は3%。ただし、一般的な買い物の範疇にある商品群での上昇率はもっと高く、実感としてのインフレは数字以上らしい。僕自身はほとんど買い物をしないので、それを体感することはほとんどないのだが、貯蓄に目を向けて計算すれば目減りのほどがはっきりと見えてくる。銀行預金の金利は若干上がったとはいえ限りなくゼロに近いから、実質金利は大...
“世界の学者が語る幸福”(西村書店)について、続き。リンク今日は僕にとって個人的にいいなと思った知見を、箇条書きにして紹介する。()内は内山のコメント。・一方、悪い形の「中毒性の」幸福もある――アルコールと薬物、成功と地位への固執、くだらない娯楽、そして孤独な社会生活に浸るような幸福である。(気をつけよっ 笑)・結局のところ、私の幸福は私自身と私自身の考え方次第なのである。その他のことは全て、二の次な...
よく取り上げられる名言なので、知っている人も多いとは思うが・・・。アップルの創始者、故・スティーブ・ジョブズは毎朝、鏡に映る自分にこう問いかけたそうだ。「もし今日が最後の日だとしても、今からやろうとしていたことをするだろうか?」と。そして「違う」という答えが何日も続くようなら、それは生き方を見直すサインだと捉えていた。僕自身、現役時代、医師としての仕事に誇りもやりがいも感じていたが、それでも年を追...
今日紹介するのは今枝由郎著「ブッダが説いた幸せな生き方」。リンクとあるエピソードに感銘を受けたので記したい。p221~ブッダのメッセージを自らの行動で示したフランス人がいます。彼は仏教徒ではありませんが、いかなる宗教的観点から見ても、これが人としての崇高な行動であることは誰もが認めるものです。2015年11月13日にパリで起こったイスラム教過激派組織による同時多発テロで、妻を失ったアントワーヌ・レリスさんは...
今日は昨日の記事の続きで、サピエンス全史(河出書房新社)、下巻からの抜粋。農業革命で人類が農耕・牧畜の手法を習得したとき、周囲の環境を整える、集団としての能力は増大したが、多くの人間にとって、個人としての運命はより苛酷になった。農民は、種類の面でも栄養の面でも劣る食料でなんとか生き延びていくために、狩猟採集民以上に働かなければならなかったし、病気になったり、搾取されたりする危険も格別に増した。同じ...
昨日の記事の中で、サピエンス全史(河出書房新社)に触れた。ずいぶん前のベストセラーであり今さらという感じもするが、いまだ古びた感はまったくないので、一部を引用の上、自分の考えを述べたい。今回は、主に上巻からの抜粋。狩猟採集民は、地域ごと、季節ごとに大きく異なる暮らしをしていたが、後の農民や牧夫、肉体労働者、事務員よりも、全体として快適で実りの多い生活様式を享受していたようだ。狩猟採集民が未来を考慮...
豪・メルボルン大学の研究機関で、年齢が40歳以上である6000人以上の男女を対象にして、週に何時間働くと認識能力に影響が出るのかを測定したところ、男性にとって最適な労働時間は週25〜30 時間、女性の場合は週22〜27時間ということがわかったそうだ。これ以上になると認識能力の働きに悪影響を与える可能性があるとのこと。https://papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=2737742そして、これは自著 “幸せの確率~あなた...
少し前にREITは買いの好機では? との記事を書いた。https://fire-earlyretire.com/blog-entry-1421.html以下は2月26日の大和アセットマネジメントによるレターから。(REITはこの後3月中旬に上昇するも下旬~4月上旬に下落したため、紹介されている数値はあまり変わっていない)。ポイントは、• J-REIT市場は2020年12月以来の水準まで下落• J-REITが保有する不動産の賃貸市況は良好。配当は成長続く• 高い利回りと資産価値からみ...
子供たちの春休みが終わった。一番上は大学2年生で上京しており、下に高校1年生、中学2年生の3人の息子がいる。リタイアした身なので一般の方々ほど月日の流れが早いわけではないが、それでも子供たちとべったり過ごせる時間はあと何年も残されていないわけで、1日1日は実に貴重。もちろんこの春休みもたっぷり遊ばせてもらった。家族全体として一番の思い出になったのは、長男の帰省に合わせて訪れたリゾートホテル。株式市場が順...
今日は幸福について、加齢の観点から述べてみる。年を重ねると共に、若い頃とは幸せの感覚が変わってきたと感じることはないだろうか? ペンシルバニア大学のビジネススクールであるウォートンスクールの研究で、若い頃は特別な経験からより大きな幸せを感じる傾向があるが、年をとるとともに、何ということもない普通の経験が幸せにつながるようになることがわかっている。そのような変化が起きる原因は、人生において、あとどの...
今日紹介するのはシェリー・ケーガン著「死とは何か―イェール大学で23年連続の人気講義(文響社)」。リンクまずはアマゾンでの書籍紹介。○死とは何か○人は、死ぬとどうなるのか○死への「正しい接し方」――本当に、恐れたり、絶望したりすべきものなのか○なぜ歳をとるごとに、「死への恐怖」は高まっていく...