「故人がいつも付けていたものだからよろしくお願いね」葬儀会社の方からポンと手渡された毛玉。これなんですか?聞くと、 「え?髪の毛だよ。」と当たり前のように答える。少々薄い髪の男性故人とそんな心配なさそうな担当者さんを交互に見返します。この毛をどんな風に付けていたのかいろいろ考え、広げてみたり縮めてみたり格闘しながら、どうにか今ある毛となじませて遺影の写真に近づけました。遺族には会えませんでしたが、喜んでくれるのを祈るばかりです。少なくとも写真の髪型に近づけたことを故人だけはちゃんと喜んでくれているのではないかと思っています。 納棺式では髪を整えるシーンがあります。特に問題がなければドライシャン…