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  • 草取り

     雨が降るごとに雑草が伸びる取っても、取っても・・・ 昨日は麦わら帽子を引っ張り出しての作務なんせ、脳天に五月の紫外線が降り注ぐ禿げてはないが、ハゲだから沁みるゼ 今日は、キレが悪いなま、まあいい・・・ 何でも解決出来るスーパーマンのお大師さんでも「草取りには弱った」とこぼされたらしい「薬を蒔けば?」と言われるが、それだけは絶対に出来ない 「雑草という名の植物はありません」と叱られそうだがご勘弁いただいて雑草と記させていただくが・・・雑草には強くて逞しい印象があるしかし弱い植物だと以前記した好条件のもとでは他の植物に居場所を追いやられてしまったそこで過酷な条件下に身を置き、逆境を乗り越える知恵を身につけて生き残った植物湿度、日照、気温などのストレスに耐えるそんな弱い雑草は逆境の中で耐えて生き残っている 我が身に...草取り

  • 苦茶

    夏も近づく八十八夜、新茶の季節 子供達はお茶と言えばペットボトルで飲むものと思っているそのため入れ方によって味わいに差があるということを知らない そこで、昨日はロクにお作法も知らない坊主と一緒に実験をしてみた 信者さんのお茶の先生からいただいた超高級煎茶を使う先生が見たら、目を剥くかも知れない まあいい・・・ 内容は「お茶は三煎して味わう」を実験する一煎はややぬるめの湯を注ぐ子供達の反応は「甘〜い」だった甘さはお茶の味としては初歩的なものなので「まだまだ甘いの〜」と言ってみたが、通じない ニ煎は少し熱い湯を注ぐここになると甘さを超えた渋さが出るが、子供達にとっては「普通〜」 三煎は熱湯を注ぐここまで来ると苦みが出るのでみんな「にが〜」と言ってるから「苦み走ったイイ坊主」と言ったが、無視されたしかしお茶の深奥はこ...苦茶

  • 山吹

     桜の花と相前後して咲く山吹 山吹は淡泊、そして静かな花少し冷たいくらい、冷静で浸し難い気品がある 山吹のよさは何といっても、この黄金色いわゆる「山吹色」とすっきりした花の形それに葉の色も茎の色もよく、傾く枝の風情もよい広く自生し、しかもよく愛育されて、静かに育つジャパン・ローズ 二十四番花信風啓蟄第二候「棣棠」並びに穀雨第二候「酴釄」  知っていて犯す過ちと知らずして犯す過ちさて、どちらが重いのか 普通は知らないで犯したのだから、しかたがないだから知らないで犯す過ちより、知って犯す過ちの方が重いそう思う人は多いと思う ところが、そうではない知らないで犯した過ちのほうが重いと考えるのが仏教だ何故かというと、これが悪いことだと知っていればブレーキがかけれるしかし知らなければアクセルは踏みっぱなしで、どんどん進んで...山吹

  • 笑顔

    「松葉海蘭」 朝、子供達から苦情が寄せられたマスクが線香臭い、お寺の匂いがすると・・・塵も積もればマウンテンマスクに移り香とはやはり線香の香りは強烈だしかし見えぬものが香りとして残ることで、マスクの重要性が分かったようだ さて先日「笑顔でため息」などと綴っていたからか笑顔の女王から連絡があったかれこれ二十年、毎年御祈祷の依頼を受けている「今年はこのような状況だから伺えませんが」と・・・ 彼女はメダリストである何の競技かと言うと、水深3mのプールで音楽に合わせ技の完成度や表現力などを得点で競うシンクロナイズドスイミング技術と同時にその美しさも競うわけなので、派手な水着を纏って、厚化粧をし肺に空気をためて浮力が維持できるようにノーズクリップをして競技する この競技は見た目より想像以上に過酷らしいそれなのに水面ではに...笑顔

  • 嘘格言

    「山藤」 やってきました嘘シリーズ第四段嘘というものに、まったく興味が尽きない、この坊主既に三度投稿しているが、まだまだまだまだ物足りないそして将来は嘘概論で博士号を取得して、嘘の権威を目指している「嘘をつくな」「噓ではないホラだ」  (ま~たやっちマッタ)まあいい・・・今振り返ると十五、十六の時は人の話を鼻クソをほじりながら聞き流した二十代になってからは聞き流してはいたが、無礼だと知って鼻クソをほじることだけはやめた三十代になって、ようやく人の話に耳を傾けるようになった四十代で人の話と現実社会との間に横たわる嘘を知ったそれから嘘について考え続けているが、昔の偉人までもが嘘についての記述を多く残している昔も今も人の本性というものは変わっていないということか・・・そこで偉人達の嘘についての言葉を適当に並べてみたそ...嘘格言

  • 装飾

    孫がピアスをするとかで親子で揉めているからどうしたものかと思ってと、婆さんから連絡があった何もこのような状況で、と思ったが・・・  ピアッシングに対して「身体を傷つけなくても」「親からもらった身体に・・・」と考えているのだろうしかし髭を剃り、爪を切り、髪を切る、眉を剃り、髪を染め、唇に色を塗る、下着で体型を矯正したりもするよくよく眺めると、もって生まれたままの人は少ない このような身体装飾は生者と死者、大人と子供といった通過儀礼として使われてきた成人儀礼としてのお歯黒もそうだろうまた任侠の世界では一端の男になるための儀礼、「ガマン」として刺青があるこれを野蛮なものとして政策として排除したため、そこから刺青を忌避し「親からもらった身体に・・・」との考え方が生まれた 昨年墓参で訪れたシベリア地方では刺青の模様はその...装飾

  • 迷惑

     昨夜、風が回って寒気が抜けた瀬戸 学校では「人に迷惑をかけてはいけない」と教える確かに世の中を生きてゆく上で、大切な事である特に子供達には道徳教育として必要な教えだ また「誰にも迷惑をかけていない」と言い張る方もいるなるほど、日常会話として考えれば、別に不自然ではないしかし、本当にそうなのか?迷惑をかけずに生きられるのか? これは現代社会においては絶対に生きられないそもそも迷惑かどうかは他人が感じるものであって自分で決めれるものではないだから気づかぬうちにかけている迷惑というものは必ずある要はそのことを認識しているかどうか、ここが分かれ道になる つまり迷惑をかけてはいけないという道徳迷惑をかけずには生きられないという仏教この二つが必要だということ道徳はしっかり守らなければならないしかし守れない自分が居るという...迷惑

  • 溜息

    世の中にため息が充満している子供達もだ 「ため息をすると運が逃げる」とは言われているしかし逆の説もある「ため息は癒しの妙薬」とも言われているどちらも正しいような気がする そこで本当はどうなのかと確かめてみたくなり、意識してため息をついてみた 暇だから・・・ 結論としては心の問題だった不平不満のため息をつくと、間違いなく運が逃げるような気がするしかし、反対に何かを発散させる気持ちでため息をつくと、これは実にいい特にお風呂に浸かったその瞬間は絶好のチャンス そして一つ閃いたどうしても不平や不満の心でため息が出る時は秘伝!「笑いながら、ため息をつく」やってみて下され、中々むずかしい ん?ここに書いたら秘伝じゃねぇな まあいい・・・ 要は、何をするにも心しだいという、ありきたりのお話しかしため息よりも甘い吐息の方がいい...溜息

  • 躑躅

    山で赤いのはツツジにツバキ、と言われているようにこの国の山には、どこにに行っても躑躅と椿が見られるそればかりか庭園や公園などにも何本かは躑躅は見られるこう見ると躑躅は一番大衆向きの花、花樹と言えそうだ 躑躅の花の色はどれも明るく、美しくまるで美の世界を閉じ込めたようでもある  瀬戸内海沿岸では藤色が圧倒的に多い 人生はどうにかなる、という考えを持っている思い通り、願い通りというわけではないが、どうにかなる 多くの方と出会ったその中でどうしてこんな人生を背負ったのかどうしてこんな苦しい人生を課せられたのかと、思った方が何人かいらっしゃる その中のおひとりは他界されたが病弱な方だった体調が良いということがない離婚、二人の子供はどこに住んでいるのかわからない働ける状況でもないため生活保護を受けていたしかしこの方には、...躑躅

  • 友よ

     「暇だぞ!貴様一週間も飲まず食わずでよくお堂に居られるな」「本尊さんがいらっしゃる」東京に住む、元活動家からの電話だった「ところで貴様知ってるか」「何を」「ネットを見てみろ」パソコンを立ち上げ、言われたサイトを見たそしてネズミをカチカチと押した 目を疑った、愕然としたにわかには信じ難い文字があった連休中の航空会社の空席状況そこには満席の文字が踊っていた 「何か会社で制限かけているのかも」「そうかも知れない。それでも貴様これをどう思う。俺には理解出来ない。教えろ!」「反権力でも善悪は別ってことか」「当たり前だ!で、どうなんだ」「そうさなぁ、不倫と一緒だ」「はぁ?何で不倫と」「善悪は分かっていても、欲が止まらない」「でも、人をキズつけるかも知れないんだぜ」「不倫も家族をキズつける」「自分が感染するかも知れないから...友よ

  • 路傍の花 6

    路傍に咲く花は飾られた花にはない素朴な美しさがある ただ、そこで咲いているそれだけで力強い美しさがある しかし花の命は短い一週間か二週間また見に行こうと思う頃には散っている来年も咲くだろうと考えていると夏が来る・・・ 「灯台草」 「蔓日々草」 「透かし田午房」路傍の花6

  • 境界

     休校となったため子供達が再び登山してくることになった運動会も難しいだろうな・・・ 今度は行儀作法の根拠を伝えようと思っているがその中で物理的な根拠のない禁忌がある「襖や障子の敷居、畳の縁を踏んではいけない」だいろいろ言われている根拠は全て後付けで考えられたものと、なると子供にとっては叱られ損ということになる ただ心理的「境界」という考え方があるどっちつかずの曖昧で不安定な状況、これが「境界」でありここは不気味で危険な場所、立場としての禁忌が集中している 時間的には夕方の黄昏時は不気味な時間帯とされている空間的には橋のたもとや集落のはずれには不気味な話がまつわりついているそのため石仏や祠といったものがある人間の場合でも失礼ではあるが妊婦さんは一人なのか二人なのかどちらでもない「境界的」立場となっているためいろい...境界

  • 香草

    「メタセコイアの若葉」 梅が散り、桃の花が褪せ、桜も散りつくせば文字通りの百花繚乱の春の終わりが近い次は緑一色の若葉が野山を蔽う ところで植物を植え、育て、収穫するという行為は先祖代々から受け継いだ本能のようなものだろうか?それに香草というものが含まれるのか?ただ単なる生活の中のほんの少しのアクセントに過ぎないのだが・・・ まあいい 休耕田の一角に香草畑を作らせてもらっている毎年、その殆どは虫さんにお召し上がりいただいているがそれでも浅ましく残り物をいただく根性だけはしっかりと持っているバジル、ミント、レモングラス、タイム、ラベンダー、チコリ、セージetc.香草茶に香草風呂、香草料理・・・ 👂ん?👧📢素直にハーブティー、バスハーブと言え! 😁フッ、こだわりってヤツだ😂🔨👧おだまり! いや、失礼m(__)m絵文字...香草

  • 翻訳をしていると文化の違いによって困ってしまうことがあるこの度は日本語の「恩」に困った 徐々にではあるが絶滅しそうな気配を漂わせている言葉この「恩」という字は「因」の字に「心」と書くつまり、この自分のためになされたことを知ることが「恩」元々は仏教の中から生まれた言葉なので、翻訳の時は同じ意味の単語がない ギブ・アンド・テイクの契約文化の中では育たなかった言葉なのだろうしかしこの国でも全てが合理化され、金銭を支払えばその分の見返りを得られるのが、当然の世になったギブ・アンド・テイクという世界では、自分のために粛々となされてきた「恩」は見えなくなりつつある「恩」は見返りを求めていないからだ そして「恩」に報いるのがギブ・アンド・ギブ「恩」が廃れば「感謝」も廃る ・・・って、ま〜た内職をネタにしちまった おっと、締め...恩

  • 親指

    随分と前になるが、子供達に「今でも霊柩車を見たら親指を隠すの?」と聞いてみたことがある答えは「やっとる、やっとる」だった 全国津々浦々に存在する、このおまじないそして、なぜ隠すのかも「親が早死にする」「親の死に目に会えない」など親に災いが降るかも知れないという意味で共通している親指を隠すという行為は親を隠す意味のようだ 実はこの呪術的なしぐさはかなり古くから色々な場面で行われていた霊柩車の登場以前は「葬列に出会ったら」だったその前は「夜道を歩く時、狐に化かされない」とか「疫病をよけるため」などもあるこれは邪霊などが親指の爪の間から出入りするという考え方からである親指が何かと接触する所であり、その出入口と意識されていたからだろうしかしこれは疫病予防という観点からは理に叶っているのかも知れない親指を握りしめていれば...親指

  • おまじない 皐月

    吹いてくる風の中に緑の匂いがして圧倒されるような新緑の勢い、皐月 さて三月、四月はこれといったおまじないがありませんでしたからお休みさせていただきましたが、五月のおまじないです 先ず八十八夜、今年は五月一日です農作業の目安としてちょうど良い日で作物の安全を祈る地域もあります山からやってきた神様が田んぼの神様になる日でもありますまたこの日に摘んだ新茶で不老長寿、無病息災を祈ります そしておまじない盛りだくさんの五月五日の端午の節句こどもの日であり男の子の節句となっていますが元々は若い女性が菖蒲の力で穢れを払い清める女性の節句でしたその後武家社会になって男の子の節句に変化しました変わっていないのは菖蒲という植物を使うということだけです 五月四日の夜には邪気を払う菖蒲を枕の下に敷いて菖蒲枕にしますこの菖蒲枕の菖蒲を翌...おまじない皐月

  • 黄昏桜

     春嵐がおさまり、快晴の瀬戸しかし春霞に映え、爛漫に咲く桜が終わろうとしている 料理を器と調和させるようにこの国では花の鑑賞でも、ただ花を眺めるのではなく自然の風景との調和を「美」と感じる心があるのだろうしかし桜の花の命は数日今日散るか、明日散るか風が吹くだび、雨が降ると心を乱される いっそ桜がなければ、心は安らいでいるものを・・・しかしその乱れ心を楽しんでいる微妙な心理がある なんて・・・思っていたら、ま~た安っぽく悟っちまった楽しみを形あるものに求めると、限りあるものになる 黄昏桜黄昏桜

  • 春雨

    中学生の頃からラジオの気象通報を聴いている最近まで布団に潜り込み、頭の中で天気図を描くのが楽しみだったが夕刻に一度だけの放送になったので、それが出来なくなってしまった残念過ぎて涙が出た 一時は気象予報士の資格を取得しようかと本気で考えたしかしハズレた時に軒下に吊るされてリアルなてるてる坊主にされそうだから断念した 何故、気象に興味があるかと言うと、雨が好きだからだ雨が好きな人は、雨を見ている人綺麗さっばり、雨に洗い流してまた何かを新しく始められるからかも知れないそう思いながら、何もしないで雨と雨の向こうの景色を見ているのが好きなのだ 春の煙るような、やわらかな雨が地面に吸い込まれ植物の芽吹きを促す生きとし生けるものの素直な喜びだそしてこの雨の水は空から落ちて来たものに違いないしかし、いつ、どこの水か思いを馳せる...春雨

  • 牡丹

     春の雨が静かに大地を潤している心にも潤いが戻らんことを・・・ 原産国の中国では牡丹のことを「花王」とか「富貴花」というらしい 花の色は紅紫色が元で、濃艶濃麗ただ豪華の一語に尽きる この牡丹に似た芍薬があるしかしこの坊主は二つの違いが分からないついでに珈琲の違いも分からないだから生産国の方々と同じように塩を一つまみ入れていただくん?それはどうでもいいな・・・ 立てば芍薬、座れば牡丹とは言うが牡丹は木で、芍薬は草らしい 何はともあれ、たんたんとして散り際の良い、牡丹の花 境内の牡丹  これもついでに石楠花牡丹

  • 百花

     境内、裏山で花が次々と咲いている どんな花が咲いてもその中にひそむ生命力を感じる地に落ちた種が芽を吹きやがて蕾をつけ花を咲かせるしかし、それもひと時また朽ちて自然の中へと還る 「大王茱萸」 清らかな花、可憐な花人はそれぞれによって見方は違うしかし、蕾が膨らみ、花が開いて香りを漂わせる時これを見る者は「無言の説法」を聞く 「黄花碇草」 「花はなぜ美しいか」を感じた時人の心は温まり、やすらぎを覚えるそして純真なものとなる 「木五倍子」 「里桜」百花

  • 殺生

    境内に咲く「菊桃」 仏教では殺生を禁じているしかしそれは何故なのか?「命はかけがえのないものだから」これは答えになっているようで、答えになっていないでは「法律により処罰されるから」いや、それなら法律がなければ良いのかということになる 殺生は人間に害になるものであってもそれを禁じている先般も記したが物理学で説明するところのエントロピーざっくりと言えば無秩序、乱雑というのかも知れないこのエントロピーというのは、例えば部屋を一か月放置すると散らかった状態になるこれをエントロピーが増大するという散らかった状態を止めるには片付ける必要があるつまり部屋の秩序を保つためにエネルギーを加え続けなければならない、ということになる あらゆる生物は、生きている限り外部からエネルギーを取り入れて維持するそこで弱肉強食という食物連鎖が発...殺生

  • 憑依

    今日も麗らかな陽気となりそうな、翡翠の波敷く瀬戸の海しかしストレス系の波が去ったと思ったら、今度は恐い波が来た 不思議なこと、いや、恐い思いをしたことが幾度かある信じられない、お前の好きな嘘だろう、と思われるかも知れないが詳細は控えるが、昨日の祈祷は恐かった 何年か前、見えないものが見えたり誰も居ないのに声が聞こえるという女性の依頼で拝んでいたすると、いきなり後ろから両の手で首を絞めつけられた必死に抵抗したが、物凄い力で息も絶え絶えになったころ異変に気付いた同僚の僧侶が駆けつけてくれたので今日までおめおめと生きている それから寝たきりのお婆さんが仏壇を拝んで貰いたいとの依頼で拝んでいた寝たきりのはずのお婆さんが起き上がり、これまた物凄い力で羽交い絞め同席されていたご家族三人の方々に助けていただいた 他にも、祈祷...憑依

  • 反省

     人間の煩悩まぁ、欲と言ってもいい結晶がウイルスという形になって表れたと思っている 煩悩によって生まれ煩悩によって運ばれ煩悩によって広がり煩悩によって人が病み、そして死ぬ不思議なことではない当たり前のこと 「私は関係ない」とは誰も言えないと思っている安全、快適、能率、便利、利潤といった価値観の現代そして今、不安、危険、不便、不足、苦痛を手に入れた 自分は煩悩だらけだと笑っていた人がいた煩悩があって何が悪いと開き直る人もいたしかし煩悩を甘く見てはいけない人間の行き過ぎた煩悩によって物理学でいうところのエントロピーが増大した自然界の均衡が乱れた、秩序が乱れたのだろう 薬が開発されたとしても、それは一時のもの再び歴史は繰り返すだろう 今は祈る時ではなく、願う時でもない煩悩を辛抱と我慢、気配りで抑えただひたすらに反省す...反省

  • 犠牲

    花曇りの瀬戸・・・ 子供達が去ったと思ったら今度はストレス系のご相談で来寺される方が何故だか続いた お話を伺ったところ、どうも煩悩に苛まれた結果のように思えたこういう場合だと孔雀明王さんに煩悩を食べていただくお作法があるがお話だけに留めた どのような煩悩かというと無益な感情や想いから自分の行っていることが善いことと思い込んでいるのだ犠牲的精神や必要以上の義務観念犠牲的精神と言えば浪花節だが、止むに止まれぬものはともかくとして日常や会社でのこの精神は本人が気づかぬまま「こんなことまでしてあげている」「こんなことをするのは私だけ」という自己主張、負のアピールをするしかしこれが無用なのであるそして認められないとなると陰に籠った「犠牲心」により悪循環を起こし、心を患ってしまう犠牲的精神というものは、どこかで補償作用を求...犠牲

  • 疫病

    春の瀬戸 昔の人達は疫病に対してどのような、おまじないを使っていたのかそこから疫病をどのように捉えていたのか・・・ 疫病と言えば祇園祭りですこれは蘇民将来の説話に由来しているお祭りで街中の疫病を山鉾や花笠で集めて京都の場合は八坂神社へ奉納しますそこには疫病の元締めさんが鎮座されているので、子分達の悪戯を鎮めて貰います同じお祭りは全国に多数存在しています この蘇民将来の説話から出来たおまじないのお札が下の写真ですこれは江戸時代のまじない本です写真は身に着けるお札で、他には家の戸に立てる木札、紙札疫病を除く札、疫病消除の札、疫病人の枕に立てる札、疫病人の乱心を留める札疫病の薬の処方等もありとあらゆる場面に対してのおまじないが記されています  特に蘇民将来のお札は「我が家は蘇民将来の子孫です。ですからご先祖様同様に疫...疫病

  • 鬱金香

     チューリップに和名があるとは知らなかった「鬱金香」なぜ「鬱」という字があるのか悩んでしまったまあいい・・・ 春の数多い草花のうち、チューリップほど世界に広がった花も少ないだろう地中に埋もれている球根から出る数枚の白粉を塗ったような葉 その真ん中からスーッと出る一本の花茎その花茎の先に着く、ただひとつの花はじめは口を結んだ貝のようこれが陽気に誘われ、おもむろに口を開いて開花する 花は淡いピンクに深い紅、黄に紫、黒に白しぼりにぼかし、染め分け・・・淡泊ですっきりした姿はモダンでスマート透き通りそうな色合いで、しとやかでなごやか上品で気品もあり、しかも堅からず 春風が吹くと、右と左、前と後ろに揺れる花壇の群生もいいが、一輪挿しもいい オランダで数々品種改良され、アメリカへそしてこの国へ渡って来たらしいしかし今では莫...鬱金香

  • 珈竰

    春霞の瀬戸・・・ 約一か月の子供達の登山が昨日で終わった最終日ということなので、子供達と一緒に千巻心経を行った千巻心経とは1080÷人数=??巻の般若心経を読誦するものある意味、参加型のちょっとした「行」とも言える子供達とこの坊主で七人だから各々百六十巻一昨日写経したものをみんなで声を揃えて読み上げる所要時間は約五時間途中に休憩はない手洗いに行く者は本尊さんに一礼して出堂し、再び入堂するこの時世もあってか、子供達は真剣であった、そしてよく頑張った 昼食は中学生の呼びかけで各自が食材を持ち寄り坊主へのお礼として精進カレーを作ってくれたお肉の代わりに豆腐を乾煎りしたもの、蒟蒻、油揚げ、野菜どうやらネットで調べたらしいが素晴らしい・・・と、ここまでは良かったがいつも通りのてんやわんやの大騒ぎで完成したのは昼の3時過ぎ...珈竰

  • 応援

     大学時代、応援部に所属していた昭和の時代である今のようにチアリーダーや吹奏楽といった華やかさや鳴り物もなくただ、ただ声だけの応援 そして応援部は理不尽の固まりだったまず入部と同時に強制的に寮へ入れられるそこでは一年はゴミ、二年は奴隷、三年でやっと人間、そして四年は神様だ黒いものでも上級生が白と言えば、白で、何かの組織のようだった 学内では当然のことながら不気味で迷惑な存在である真夏でも擦り切れた学ラン一丁の着た切り雀ベルトの代わりに何故だか女性物の腰巻角帽はたばこの灰を塗りつけて、床で擦ってテカテカにした足元は不必要に先の尖ったヨーロピアンと呼ばれていた革靴頭髪は角刈りこんな輩だから女子学生は目を合わさないか汚いものをみるような目で通り過ぎていた 練習は天気、時間を問わない河川敷休み、という言葉はない応援の依...応援

  • 桜花

    桜の花を見ると思い出すこの坊主をこの寺に誘った今は亡きシベリア帰りの爺さん遺言が二つある一つは戦友の眠るバイカル湖畔への墓参もう一つは寺の解体、そしてお金はないと・・・一つ目は昨年約束をはたしたもう一つは再来年に実現できるだろう 晩年、杖に顎をのせてよく話してくれた 眉毛が白く凍り、寒さに加えて食糧が乏しいのには参った戦友達はバタバタと肺炎で死んだよシベリアの春はなかなか草が生えないんだ空腹を押さえるために空缶を腰に吊るして野草摘みが仕事だった四月頃だったか川辺に行くと白い花が咲いていたんだ風にそよいでたよ「辛いけど、辛抱したら帰れるよ」と話しかけているように見えたそうしたら気持ちが軽くなってな、異国の地に果ててなるものか何としても生きて帰る、生きて桜を見る、と勇気が湧いたよ河原で見た、あの白い花が桜に見え、力...桜花

  • 断つ

     戦前までは願掛けには断ち物という一種の法則があった何かの願い、即ち何かを得るために、何かを断つという考え方である例えば、大学合格を願うのならばゲームを断つこれは誰が考えても理屈が通ると思うようは仏様や神様に大好きな物を断つことを誓い、迷いを断っていたのだ 有名なのは上杉謙信の「女断ち」、これは生涯不犯だったらしいまた春日局は「薬断ち」、病気がちの家光を助けるためだったらしい何だか話がおまじないになったなまあいい・・・ このように何かに願いをかけた場合、同時に願いごとに対する自分自身の責任と覚悟がなければ祈りにはならない交通安全・商売繁盛など、これらは偽らざる願いだろうしかし自分さえ安全であれば良いのか、自分さえ儲かれば良いのか、ということになるそうであれば仏様や神様は実に不公平だそうではなく、商売繁盛を祈るの...断つ

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