週明け、学校で新卒くんを見るのが憂鬱だった。頭から消そう、好きという気持ちも無くそうとすればするほど、却って常に新卒くんのことばかり考えてしまうことになってい…
追い討ちをかけるように、私は風邪をひいた。さらに実家で飼っていたペットが死ぬというダブルショックパンチを喰らったため、一気に体調を崩したのだろう。週末は、少し…
この一か月弱の新卒くんへの恋は、私の心に様々な変化をくれた。そんなに簡単に消せるものではない、ということは薄々気付いていた。やはり、新卒くんの口から「彼女がい…
新卒くんに対する、こんな辛い恋ならしない方が良かったのかと自問自答してみた。でも、新卒くんに対して感じたこの七色の気持ちが無かったことになるのは嫌だった。世界…
「懐かしい…」思わず声に出てしまった。私は前に勤務していた高等学校の前を通り過ぎ、少し先にあるコンビニの駐車場に一旦駐車した。 転勤しなければ、新卒くんに対し…
新卒くんの、彼女の存在を否定しなかった一言により、マシンガンで弾丸が撃ち込まれたかの如き心を抱えたまま、私は前勤めていた高校に向かって夜の街をひた走った。 ひ…
一目散に新卒くんから逃げ、靴を履き替え車に走りこんだ。ドアを閉めた瞬間、涙が溢れてきた。私が駐車しているところはやや校門寄りなので、帰り際の生徒が通りかかった…
私は新卒くんに、祭りに一緒に行く相手について尋ねた。「まさか、彼女?」「いやいや~」嬉しそうに、目を細めて少し口角を上げ笑顔で答える新卒くん。その顔が作り出し…
私は新卒くんに、街のお祭りに行くのか尋ねてみた。「一人でいくの?」「まさか」そうだよな、さすがに一人で祭りに行くことはあるまい、と思ったので、「友達?」ときい…
好きが溢れ出しそうなのを必死に抑えて接する毎日が続いた。切なさを抱えたままで接すると、妙なテンションになってしまう。必死に取り繕おうと、彼に初めて会った、何の…
新卒くんと話している間中、視線が私に注がれることはなかった。それは朝会が終わっても、授業に行くときも、廊下ですれ違っても同じだった。つまり、私の髪型などに興味…
職員室のドアを開けた瞬間、真っ先に新卒くんの席に目を遣った。だがいつもの通り、彼はまだ来ていなかった。毎日かなり出勤時間ぎりぎりに出勤する彼は、周りの教員がみ…
月曜日、目が覚めた瞬間から、昨日散々想像した新卒くんの反応が浮かんできてどうしようも出来なかった。夕べだって、彼の肩甲骨や背中、シャーペンを持ち授業の予習をし…
今までは、人並みぐらいにしか服装や容姿を気にすることはなかった。だが恋をして、もう少し小綺麗になりたいと思ったのだ。そこでまず、美容院に行くことにした。ロング…
年上の先生、という認識。新卒くんにとっての私は今現在、それ以上ではないのだろう。少なくとも、私に好意的な何かしらの感情を抱いていれば出ない言葉に違いない。 シ…
彼に特定の相手がいるのかどうなのかきけず、悶々としたまま数日が過ぎた。その日の午後は全校で行う校外行事があった。 仕事をこなすのに手一杯だった私は、行事のため…
その日の放課後、部活から戻ってきた向かいの席の新卒くんは、隣の先生と雑談をしていた。話が進むにつれ、高校時代の過ごし方といったたわいもない話になっていたので、…
月曜日、目が覚めると同時に浮かんできたのは新卒くんの顔だった。朝食を摂るときも、着替えるときも、片時も彼の顔が離れなかった。 そしてずっと気になっていたことが…
新卒くんの名前や、それを少しアレンジしたもので検索してみたが、結局ほとんど何も見つからなかった。唯一見つけたのが、彼の名前が入ったツイッターの呟きであった。そ…
その日の放課後は、どうやって過ごしたのか覚えていないが、とにかく必死で運転して帰宅した。 自室に行き部屋の真ん中にある椅子にかけ、おもむろにパソコンをつけた。…
だが、無情にも一時間半程度で講演会は終了し、あっという間に新卒くんは担当クラスの最後尾について行ってしまった。 私はクラスがない教員のため、そのままフラフラと…
彼をずっと見ていたかった。新卒くんの後ろ姿を、少しでも詳しくはっきりと目に焼き付けておきたかった。 それと同時に、身体中に走る弱い電流のような感覚と、頭の中に…
彼の脚もまた長く独特の形をしていた。真っ直ぐではないのは高校時代にサッカーをしていたからだろうか、などということを思いながら、真新しい運動靴が覆う彼の足先まで…
目が奪われる。彼だけがはっきり浮き上がっており他のものがぼやけて見える。講演内容が写し出されているスクリーンを見ているふりをして、私は新卒くんの後ろ姿だけをた…
その日は、午前中に授業を行い、午後に体育館で全校生徒が講演会を聴くという日程だった。私は、担任の代理でクラスを引き連れる新卒くんの位置を意識しながら、生徒に続…
入学式の日も、彼に記録写真を撮る仕事を教えていたが、その時も特に恋愛に付随する感情は無かった。しかし1日、また1日と過ぎるにつれ、帰宅してからも彼が頭を離れな…
高校教師である私は、この春転勤したばかりで不安でいっぱいだった。一緒のタイミングで臨時講師として採用になった新卒くんは、すらりと背が高く顔もそこそこ整っていた…
あの一年間のことを、私は一生忘れないと思う。タイトル通り、私は既婚者だ。8年前に結婚して以降、波風が立つこともなく平和に過ごしてきた。それなのに、あんな激動の…
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