「いらっしゃいませ」新卒くんと二人で行った焼きそば屋は、小さな個人経営の店だった。すぐに注文をする。私は中、新卒くんは大を注文し、席に着いた。そこまでは良かっ…
夏休みのある日、ダメ元で新卒くんに「一緒にお昼食べよう」と誘ってみると、まさかのOKが出たので、もう一つお願いをしてみた。「新卒くん先生の車に、乗せてってくれ…
夏休みに入って、新卒くんと一度だけ一緒にお昼ご飯を食べに行った。 夏休みは、弁当を持ってくる先生もいるが、悪くなりやすいので持ってこずに外に食べに行く先生も結…
新卒くんの教員採用試験の前の日、定時で帰る新卒くんに声をかけた。「健闘を祈ってるよ。頑張って」「はい、ありがとうございます」素直に新卒くんは答えてくれた。普段…
新卒くんの教員採用試験の一次試験は、ある週の土日に行われることになっていた。その数日前に、新卒くんは帰り際、教員採用試験を受けるもう一人の男の先生と、どうやっ…
新卒くんのことが未だに好きな私としては、ぜひ受かってほしい、と7割ぐらいは思っていた。しかし、残りの3割は落ちて欲しい、と思ってしまっていた。 その理由は、採…
新卒くんの教員採用試験が近づいていた。臨時講師である彼は、当然本採用を目指しているので試験勉強を重ねている様子であった。その日も新卒くんは、遅くまで残って専門…
新卒くんも参加した飲み会は金曜日だったので、土日はまた新卒くんの謎の行動について様々検索をしていた。 彼女の存在を隠すような変な嘘をつく理由や、既婚者だと知っ…
新卒くんの前で、斜め向かいの女性の先生から、夫の職業についてきかれてしまった。ついに新卒くんに、私が既婚者であるという事を知られてしまった。 次の瞬間思わず、…
新卒くんに私が既婚者だと知られてしまったのは、ある飲み会の時であった。その飲み会に行く前の日、新卒くんに「飲み会の後、どうやって帰るの？」と尋ねてみると「朝は…
新卒くんは普段私に対してだけ無愛想で冷たく接してくるのだが、何故かたまに、自分の事や悩み事を打ち明けてくれることがあった。 その、冷たいときと優しいときのギャ…
私に対してだけ無愛想で冷たかった新卒くんだが、たまに私に打ち明け話をしてくれることがあった。私の事が嫌いだったらそんなものはしないはずなのに、そこが不可解なと…
まだ大好きな新卒くんに、そっけない態度で冷たくあしらわれるのは本当に悲しかった。自分だけ他の人と態度が違うということが、本当に辛かったし、笑顔で話せる他の先生…
新卒くんの彼女が作った弁当から意識を逸らせたいがために、毎日音楽を聴きそちらに意識を向けることで、やっと弁当を食べていた。そんな日々はひと月ほど続いただろうか…
新卒くんの彼女が作った手作り弁当を見た次の日、私は出勤途中に泣いてしまった。勝手に涙がこぼれおちるのだ。さすがに朝に泣くのは初めてだったので、涙が出て来た瞬間…
新卒くんが呼び寄せて同棲を始めた女のことを、私は心の中でこっそり、こう呼ぶことにした。飼われ女、と。 無職で新卒くんに養われているだけの結婚もしていない女なん…
これから毎日目の前で、新卒くんと同棲し始めた女が作った弁当を、彼が食べるのを見る羽目になるのか、と思うとその時間だけ逃げたい気持ちになった。 しかし、何処かに…
新卒くんが、彼女と一緒に住み始めたと告げた瞬間、私はその言葉に耳を疑った。何故なら彼は、今年臨時講師として地元ではないこの高校に採用されたばかりである。臨時、…
新卒くんに彼女の有無を尋ね「彼女います」という返事が返ってきてから、彼を意識から消したい、でも消せない、という気持ちの狭間で苦しみながら、必死に仕事をしていた…
新卒くんから「彼女、います」という言葉を聞きだした私は、逃げるように走り去った新卒くんに一人取り残された。仕方が無いのでそのまま一人で職員玄関に向かった。 今…
私は思い切って、新卒くんにきいてみた。「そういえばさ、先生って彼女いるの？」「いやー、あー…」 新卒くんはいきなりそんなことをきかれて戸惑っているようだった。…
新卒くんとたまたま一緒のタイミングで、しかも2人きりで職員玄関まで向かうことが出来たことに、私は浮かれていた。最近は、冷たかったり優しかったりという不可解な態…
新卒くんに冷たくされたり、と思ったらいきなり優しくなったり、といった不可解な態度を取られて困惑していた日々がしばらく続いた。また、彼女の有無もはっきりとはきけ…
新卒くんの態度がころころと変わるようになったのは、最近だった。普通の態度で笑顔で話してくれたな、と思ったら、また夕方には冷たい態度で、話しかけても素っ気なく、…
新卒くんのフェイスブックから、昔か今か分からない女とのデート写真を見つけてから、また数日が過ぎた。ここ最近、違和感を覚えるようになっていた。何への違和感かとい…
新卒くんのフェイスブックにある、3年前の彼女らしき女とのツーショット写真を見て、私はある事実に気付いてしまった。「この二人、似てる…」 きっとこの女と、今でも…
新卒くんの衝撃のものを、私は自宅で見つけてしまった。それは、検索でたまたま引っかかってきたフェイスブックのページだった。 フェイスブック内で新卒くんの名前をロ…
時々、新卒くんと帰りが一緒になることがあった。大概は私の方が帰りを合わせていたのだが、彼が帰りそうな気配を察知してすかさずパソコンを消す、という芸当をしていた…
好きという気持ちを抱えたままである日、私は勇気を出して新卒くんに一つお願いをしてみた。「ライン、交換しない？あ、仕事の連絡とかあるかもしれないし」「ああ、いい…
新卒くんが座席に座ってからは、天国と地獄を行き来しているかの様だった。忘れなければいけないという思いから、彼を見ないようにする。しかしまだ好きなので見てしまう…
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