「いろはにほへと…」の47文字に乗せて、ほとけの道をやさしく分かりやすく解説します。道に迷った時、悩んでいる時、何が幸せか分からなくなった時…ふと、このブログに立ち寄ってみてください。大分県大分市にあるお寺の住職がほぼ毎日更新中!
不動さま・何と言っても・迦楼羅炎(かるらえん)・智火を表し・金翅鳥(こんじちょう)かな
お不動さまは、火生三昧にいつも居ます。その時の火焔を迦楼羅炎と言います。またそこには、金翅鳥がおられ、その炎も智火となるのです。お不動さまの周りにいるこれらの焔も、最終的には悪毒有情の龍を食べてしまうのです。ここでも、私たちの煩悩を絶滅してくれるのです
不動さま・念に恐れる・私なり・恐怖の心・畏敬(いけい)の今か
お不動さまの姿は、奮迅(ふんじん・はげしい勢いで突き進むこと)や忿怒(ふんぬ・おこりいきどおること)や猛威(もうい・すさまじい勢い)と言うようなものです。本当に怖い姿です。でも、お不動さまは如来の教令を実行するために忿怒の姿をしているのです。その恐怖心
お不動さまの一般的な色は、色醜(みにく)く青黒と言われます。しかし、黄不動(地)、白不動(水)、赤不動(火)、黒不動(風)、青不動(空)など、五色のお不動さまがいるのです。また( )の中は、五大にあてはめたものです。また目の色で、目黄・目白・目赤・目黒
不動さま・その上座り・落ち着けり・大磐石(だいばんじゃく)に・瑟瑟(しつしつ)と座す
お不動さま、大磐石に座っています。平らな大きい岩のことです。座ると、あるいは立つと足が痛いし、安定性も無くなると思いますが、お不動さまはそこを選んでくれるのです。私たちのために。私たちが平たんで穏やかな道を歩けるように、するためです。そして、この石には
不動さま・霊雲(れいうん)なるか・この道の・残食(ざんしょく)なれど・喜びて受く
お不動さまは、行者の食べ残した物を食べます。この話は、このことは、衆生の煩悩と悪業との重障を食べて、残った物が無いようにすることです。私たちを救い上げる為に奴隷と成り救い上げてくれることは、前にも述べました。こうすることが、衆生が菩提心を成じやすいから
不動さま・立ち処にと・煩悩を・菩提に変える・索(なわ)の糸かな
この左に持つ羂索(けんさく)も特徴です。言うことを聞かぬ者を右に持つ剣で切り、左手の持つ索で引っ張り回し、最後は菩提まで連れて行くのです。真理を教えたり物を与える「布施」と、優しい言葉使いをする「愛語」、自分の身口意で他の人に利益を与える「利行」、相手
不動さま・宜(よろ)しくお願い・いたします・貪瞋癡(とんじんち)をば・断ち切り給え
右手に剣を持つことは、不動明王の特徴の一つです。刃が二つあるのは、煩悩障(ぼんのうしょう:煩悩という悟りへの障害)と、もう一つが、所知障(しょちしょう:知るべきものに対する妨げ)を取り除くことを表します。簡単に言うと、貪(物にむさぼること)瞋(怒りて憎
この口を閉じることが、不動明王の有り難さなのです。つまり、私たち衆生の戯論や悪い教えを滅ぼす教えを表しています。詩(うた)の如く、煩悩を断ち切り、輪廻の原因である迷いを滅ぼすのです。そして口を噛む姿は、「空(くう)」の思想を表し、口を噛み閉じることは不
不動さま・わかる印(しるし)ぞ・ありがたし・上求菩提(じょうぐぼだい)に・下化衆生(げけしゅじょう)かな
ここでも、私たちのことを噛みしめてくれるのです。下にある犬歯が上唇を噛み、そして、上の犬歯が下の唇を噛んでいます。同時にこのことは、私たちに近寄る悪魔を恐れさせるためにしているそうです。我々に対する慈悲の力が、魔を滅ぼすことなのです。上求菩提・下化衆生
不動さま・恐るべき悪・遮断(しゃだん)して・善を保持する・目の動きかな
独特な目の動きです。右は上を見て、左は下を見ます。このことについては諸説ありますが、私たち全員を残すことなく見ていることを、上下にしたり、人間の位や年齢を上下にしたり、男女の別を上下にして見るのではないでしょうか。ですので、善悪の差や別も無いのです。私
不動さま・流転輪廻(るてんりんね)の・額(ひたい)なり・皺(しわ)は心配・それとも怒り
流転輪廻とは、お不動さまのことを知らずに、他の教えに惑わされる人たちを心配している姿です。また何度も教えてもそれをわかろうとしない人に対する、怒りでもあるのです。親が子供を育てる時に、優しくする姿もありますが、しつけの為には怒りとばすこともあります。そ
不動さま・奴婢(ぬひ)の姿を・そのままに・髪の毛まとめ・左に垂らす
左に一弁髪を垂れているのは、全ての衆生に対して、自分の子供を見るように、衆生を愛することです。喩え良い子であろうと、悪い子であろうと、全てがお不動さまの子供なのです。子供と言っても幼児だけではなく、老いたる人もお不動さまに比べれば、子供なのです。
不動さま・理屈は浅略(せんりゃく)・深秘(じんぴ)なり・七種の髪に・菩提あらわる
お不動さまの頭髪が七個の束になっています。仏さまの教えにも、いろいろなものがあります。お不動さまは、仏さまの教えの中でも深秘なものです。深秘な教えとは、特別に秘密めいてて、神秘的な教えです。浅略とは、普通の一般的な教えのことです。ここでは、深秘な教えで
お不動さまの持っている智慧も悟りの境地も、そして、その心も全てが私たち衆生のために働くのです。助けを求め、欲に満ちた私を、お不動さまは行者と呼んでくれるのです。本当にありがたいことです。私を行者としてくれて、その願いごとを一つ残らず受け入れてくれるので
不動さま・特長出せば・日の中ぞ・火生三昧(かしょうざんまい)・燃えて智火なり
お不動さまは火の中にいます。火を観想することにより自らが火焔を出し、あらゆる障害を焼き尽し、それを大智火とするのです。これを「火生三昧」と言います。これは、あらゆる衆生の煩悩を焼き尽し、無明煩悩の闇を滅ぼして、菩提へと向かわせるのです。
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