カナダの作家マーがレッド・アトウッドの『侍女の物語』『誓願』は、アメリカが神聖国家ギレアデ共和国となったディストピア小説です。女性の人権が剥奪された全体主義国家、「女性たちの1984年」。この記事では、アメリカ合衆国からギレアデ崩壊までを、政治学の知見で考察していきます。
本や映画を中心に哲学的に語っていきます。 ギリシア哲学と政治哲学を専攻したので、ややそちらに片寄るかも(笑) プラトンから神林長平まで! ソビエト映画からシン・ゴジラまで! 大人の社会科見学や、ゾイド、夜のキャバレーまで!
映画「日本沈没」(1973年)雑感~「なにもせんほうがええ」と天皇制
目次 1 【あらすじ】2 「なにもせんほうがええ」3 痛い、熱い、苦しい4 権威・権力観の変遷、あるいは天皇観の変遷 【あらすじ】 日本列島の地質的な異常を調査していた地球物理学者の田所(演:小林桂樹)は、恐るべき結論に達する。それは、「1
山田正紀『三人の「馬」』(旧題『虚栄の都市』)読後雑感~後の「機動警察パトレイバー2 the Movie」にも影響を与えた首都襲撃シミュレーション小説
突然現れたテロリスト、それも本格的な軍事訓練を受け、軍用火器を装備する数人のコマンドウに「攻撃」を受けた東京が舞台のシミュレーション小説です。著者は、『神狩り』で知られる山田正紀。1982年の出版当初は『虚栄の都市』というタイトルでした。サッカレーの『虚栄の市』を意識してか。それが、文庫発売時(1986年)に『三人の「馬」』に改題されたようです。後に様々な作品に大きな影響を与えたであろう、本作の雑感です。
伝説のラジオドラマ「あ、安部礼司」の思い出どぇす~刈谷勇を待ちながら
日曜日の黄昏時、TOKYO・FMリスナーを笑いと涙に包み込んでいる伝説の番組があることをご存じでしょうか?「NISSAN あ、安部礼司〜BEYOND THE AVERAGE」です。毎週日曜日、17時から17時55分までの50分間放送されている連続ラジオドラマです。今回は、そのファーストシーズンから聴いている不肖私が、その思い出を振り返りたいと思います。
砂川文次『小隊』(芥川賞候補)読後雑感~「北海道戦争文学」の新たな地平
異色の直木賞候補作となった現代戦争文学。北海道に突如、侵攻してきたロシア軍と戦うことになる若き自衛官(小隊長)の凄絶なる体験を描く。本作の持つ意味を考えてみました。
邦画・アニメに見る内閣総理大臣像~フィクションで描かれてきた「有事」の首相のイメージ
戦後半世紀以上、一応、平和を謳歌してきた日本ですが、フィクションの世界では数々の「有事」に見舞われ、その度に、苦渋の決断にさらされるのが、行政府の長たる内閣総理大臣です。今回は、邦画やアニメの中の「日本有事」の首相たちを見ていきます。そこには、お国柄や、国民の願望など、様々な深層が潜んでいそうです。
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カナダの作家マーがレッド・アトウッドの『侍女の物語』『誓願』は、アメリカが神聖国家ギレアデ共和国となったディストピア小説です。女性の人権が剥奪された全体主義国家、「女性たちの1984年」。この記事では、アメリカ合衆国からギレアデ崩壊までを、政治学の知見で考察していきます。
突然のローマ教皇の崩御で、首席枢機卿のローレンスは、教皇選挙(コンクラーベ)を取り仕切ることに。しかし、そこは、権謀術数渦巻く「戦場」だった…
「ウルトラマン」シリーズは、ほぼ見ないのですが、お付き合いで観ることになった、今回の「ウルトラマンアーク」は、いやはや面白かったですね。特に、第22話「白い仮面の男」には唸らされました。これ、子供に理解できるのか?という訳で、今回は、この22話の感想と考察をつらつらと。
2024年最大の問題作。現代アメリカの分断が臨界点に達して、内戦状態に突入したら?そんな衝撃作「シビル・ウォー」の背景を徹底解説します。
人類がキャッチした謎のパルスは、深宇宙から発信されたものだった!果たして、そこに書かれたメッセージは?驚愕の真実が明かされるファーストコンタクトSF
もし再びアメリカ連邦議会が襲撃されたら、一体どうなるのか?最悪の状況とは?米国で行われたシミュレーション・机上演習をドキュメンタリー化。その結末は、第二の南北戦争、内戦なのでしょうか?
もし再びアメリカ連邦議会が襲撃されたら、一体どうなるのか?最悪の状況とは?米国で行われたシミュレーション・机上演習をドキュメンタリー化。その結末は、第二の南北戦争、内戦なのでしょうか?
自衛隊批判で知られる3年B組金八先生スペシャル「贈る言葉」。政治学の見識から、この内容を解題しいく記事の2回目です。カール・シュミットや古代ギリシアを参考に考えていきます。
1980年代に放送された「3年B組金八先生」のスペシャル「贈る言葉」は、卒業生の自衛官任官を教師たちが全力で阻止しようとする異例の内容でした。今回は、この作品を政治学の知見を基に解題していきます。
児童文学の傑作、ミヒャエル・エンデ『モモ』。この物語には、古代ギリシアの哲学者プラトンの哲学との強い親和性があります。今回は、『モモ』の物語を、プラトン哲学で読み解いていきましょう。
2012年、米 バイオハザード・シリーズに出てくるアンブレラ社は、ゾンビの基本原則の中でも抜きん出た企業の無能さを晒している。この多国籍企業の政治力が明白なものである一方で、その組織 としての能力は非常に疑わしい。 D・ドレズナー『ゾンビ襲
新規開店やリニューアルする書店には、カフェテリアが付き物になりました。しかし、本当に、書店とカフェは相性が良いのでしょうか?
カルト的な人気を誇るオーストラリア映画のご紹介です。ピクニック先で、3人の美少女は、なぜ忽然と姿を消したのか?ミステリーと官能で彩られた傑作です。
「何人もによって書かれたものかね?」 「そうらしいです。―この、一番最初にのっているものは、一番筋が通っていて、内容は一番ショッキングです」 小松左京「お召し」より※1 目次 1 あらすじ2 最高傑作かもしれない3 伏線の巧みさ4 向こうの
埼玉を壮大にディスった映画「翔んで埼玉」。この作品を世辞額の視点から考察してやろうという無謀極まりない試みです。キーワードは「天皇制」(マジで?)
時代を色濃く反映する動画投稿サイトの世界。 従来の常識では考えられないような企画が次々生み出される世界ですが、最近、「私人逮捕系YouTuber」なるものが流行(?)しているようです。 これは、YouTuberが、痴漢をしていると思われる人
自衛隊に「統合司令部」を設置することになりましたが、これを「令和の大本営」と批判する声もあります。しかし、その批判は的を射ているのでしょうか?そもそも大本営とはどんな存在だったのでしょうか?
カルト的人気を誇った90年代のデンマークのテレビシリーズ「キングダム」が25年ぶりに帰ってきました!待望の完結篇を見届けに、いざ劇場へ!
津川雅彦=徳川家康の名演が光る、傑作NHK大河ドラマ「葵 徳川三代」(1995年)を、紹介します!
(2023年7月15日執筆) 無防備の国民には友しか存在しない、と考えるのは、馬鹿げたことであろうし、無抵抗ということによって敵が心を動かされるかもしれないと考えるのは、ずさんきわまる胸算用であろう。 カール・シュミット『政治的なものの概念
2012年、米 バイオハザード・シリーズに出てくるアンブレラ社は、ゾンビの基本原則の中でも抜きん出た企業の無能さを晒している。この多国籍企業の政治力が明白なものである一方で、その組織 としての能力は非常に疑わしい。 D・ドレズナー『ゾンビ襲
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