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認知症診療あれこれ見聞録 https://kotobukireha.hatenablog.com/

日々認知症診療に携わる病院スタッフのブログです。診療の中で学んだ認知症の診断、治療、ケアについて紹介していきます。

きた みちを
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2019/06/25

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  • 「お父さん!違うでしょ!」が症状を進行させる(6)

    前回は、認知症患者さんを不安にさせたり、興奮させるようなやりとりが病状を進行させてしまうので、認知症治療にとっては同居している方による適切なケアが不可欠なのですが、実は周りの方が本人を落ち着かなくさせる「スイッチ」を入れてしまっていることが少なくないというお話をしました。 そして「同居している相手の方が不適切なケアを改めることは難しい」と判断される場合には、その相手の方と2人だけでいる時間をできるだけ減らしていくようアプローチしていくとお話ししました。 今回はその続きになります。 まずは介護保険サービスの導入と拡充を 認知症患者さんと同居されている方が、どうしても本人の気持ちを逆なでしてしまい…

  • 「お父さん!違うでしょ!」が症状を進行させる(5)

    前回は、高齢夫婦2人暮らしではどちらか一方が認知症になったとしても、相手の方は毎日顔をつき合わせているためになかなか気づきにくく、症状に気づいた時には病状がかなり進行していたりするばかりか、一緒にいる相手の方も認知症を発症していたり、何かしらの心身の不調を抱えていることが多いというお話をしました。 そのため、患者さんの認知症症状を落ち着かせる適切なケアを相手の方にしてもらうためにも、ご夫婦とも治療介入するということも少なくなく、それによってケアがうまくいくようになると治療効果も目に見えて上がってくるため、認知症治療においては「投薬治療」と「ケア」はどちらも欠かせない両輪であるということもお話し…

  • 「お父さん!違うでしょ!」が症状を進行させる(4)

    前回は、認知症の人に対していわば「大人の対応」をすることに、少なからず抵抗感を感じてしまう身内の方もいらっしゃるかもしれないが、適切なケアの出発点というのは、今まで良いことも悪いことも、楽しいこともつらいことも一緒に乗り越えながら共に長い人生を歩んできた、自分のことを一番分かってくれているはずの相手のことを、一旦「あきらめること」であるかもしれないというお話をしました。 そして介護するこちら側が腹を決め、落ち着いて適切なケアができるようになると、相手も自然に落ち着いてくることが多いけれども、適切なケアを実践するのが難しいという家族も少なくなく、特に長年連れ添った高齢夫婦の2人暮らしの場合、もう…

  • 「お父さん!違うでしょ!」が症状を進行させる(3)

    前回は、認知症の人に対する適切なケアとしては、本人が「穏やか」に過ごせるようにすることが一番大事であり、いわば「子供返り」してしまったような認知症の人に対しては、同じ土俵に立って言い合ったり、感情をぶつけ合ったりすると病状をどんどん進ませてしまうことになるので、介護する側が一歩引いて、いわゆる「大人の対応」をする必要があること、そのためには本人に変化を求めるのではなく、こちらが変わるという意識を持つことが大切であり、あくまで「頑張るのは本人ではなく周りにいる人である」というお話をしました。 今回はその続きになります。 身内にとって適切なケアの出発点は一旦「あきらめること」 前回お話ししたような…

  • 「お父さん!違うでしょ!」が症状を進行させる(2)

    前回は、認知症を進行させないためにはデイサービスなどを利用しながら日常的に他人と接したり、会話する機会を持つことが大事だけれども、会話の中で本人の間違いを指摘して否定したり、怒ったり、理解が難しいのに理屈を説明して納得させようとしたりするのはやめた方が良いというお話をしました。 認知症の人はストレスに弱く、不安や怒りといった負の気持ちを増強させたり、感情を波立たせるようなやりとりを続けていると、どんどん病状が進行していってしまうからですが、それにも関わらず実際の臨床ではこのような症例が後を絶たない、ということもお伝えしました。 今回はその続きになります。 好ましいケアのキーワードは「穏やか」 …

  • 「お父さん!違うでしょ!」が症状を進行させる(1)

    人間は社会の中でこそ人間らしく生きられる 新型コロナウイルス感染症の対応で、1~2か月デイサービスがお休みになっていたり、通うのを控えていた患者さんが多くいらっしゃいます。 その結果、動作能力が低下してしまったり、認知症の症状が進行してボーっとすることが多くなったという方が少なくありません。 やはり認知症の方にとって、いかに家の中に引こもっていることが良くないことであり、身体を動かしたり色々な人と交わることが症状を安定させるためには大切なのか、ということを改めて認識させられました。 以前もお話しした通り、認知症の方を家に引きこもらさせて刺激のない生活を送らせたり、一人にして構わないでいると、坂…

  • ビタミンDが新型コロナ感染症の重症化を防ぐ可能性がある(10)

    前回は、体内にビタミンDを増やす方法としてサプリメントから摂取する方法とどれくらい摂取したら良いのかについてお話ししました。 ただビタミンDはマグネシウムがないと体内で利用できませんが、マグネシウムも不足しやすい成分なので、日常的に食事などから意識的に摂取する必要があることをお伝えし、1日の推奨摂取量やマグネシウムが豊富な食品の覚え方などについてもご紹介しました。 今回はその続きになります。 太陽光や紫外線が新型コロナウイルスを不活性化する!? 4月23日に米国土安全保障省は「太陽光や紫外線には、物質の表面と空気中の両方に存在する新型コロナウイルスを不活性化する作用があるとみられる」「特に直射…

  • ビタミンDが新型コロナ感染症の重症化を防ぐ可能性がある(9)

    前回は、体内にビタミンDを増やす方法として食事から摂取する方法についてお話ししました。 ただビタミンDが豊富な食品は限られていることや、そのような食品を摂取するだけでは、体内のビタミンDを充足させることはなかなか難しいかもしれないというお話もしました。 今回はその続きになります。 体内にビタミンDを増やすためには (3)ビタミンDのサプリメントを使う サプリメントの使用が便利 前回までにお話ししてきた通り、体内にビタミンDを充足させていくためには、日常的に日光浴をしたり、ビタミンDが豊富な食品を意識的に摂る必要があります。 ただビタミンDが豊富な食品は限られていることや、ビタミンDを含む食品を…

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