宮殿を建てた
イザナミの自伝 5 海の中にオノゴロ島ができた。 イザナギは天の浮橋を伝ってゆっくりとオノゴロ島に降りていく。わたしもイザナギについて天の浮橋を降りていった。 そこは海のしずくが固まっただけの、何もない島だった。 ここで何をすればいいのだろうか・・わたしは何とも言いようのない不安に襲われた。 すると、そのわたしの気持ちを察してか察せずか、イザナギはわたしのほうを振り返り、いった 「イザナミ、大丈夫か?」 その顔・・・自分も不安で仕方ないのだろう。しかしそれをわたしに感じさせまいとしているのがよくわかる。 わたしも努めて明るく振舞っていった 「ええ、大丈夫よ・・でも、これから何をすればいいのかし…
2024/10/30 18:30