ホムダワケの帰還
神功皇后の自伝 21 「母上!ただいま戻りました!」 「おお、ホムダワケ・・・大きくなりましたね!こんなに立派になって・・・!」 そう、その日、我が皇子ホムダワケが角鹿(つぬが)から帰ってきたのである。稚児姿だったホムダワケは、それからも成長を重ね、今では立派な若者になっていた。 わたしは成長したわが皇子を祝い酒で出迎えた。 その祝いの席で、わたしは歌を詠んだのである。 酒の神の 祝い酒 常世の国に 鎮座なる 現世にては 磐座の スクナビコナの 祝い酒 さあいただこう 祝い酒 これにホムダワケにかわって建内宿祢が答えて歌を詠んだ 神が醸した この酒は 鼓を樽に 立てかけて 歌いながら 醸したる…
2023/06/24 19:25