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若手神経内科PTの自己学習ブログ https://neurologypt.hatenablog.com/

神経内科領域、神経難病(筋萎縮性側索硬化症、脊髄小脳変性症、多系統萎縮症、パーキンソン病など)を主に診療している理学療法士のブログです。医療職向けの専門的な内容から、患者さんやそのご家族向けの内容まで幅広く発信していきたいと思っています。

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2019/06/08

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  • ALS患者の胃瘻を作るタイミング・条件を医学的目線で考える

    ALS患者になると直面する問題、胃瘻造設をどうするか? 少し整理して考えました。 ALS患者は遅かれ早かれ、経口での栄養摂取が困難となります。 そのため胃瘻造設について考えなくてはなりませんが、麻酔を使用した手術になるために呼吸不全が進行してからでは作成自体が難しくなるということで、早めの決断を迫られるケースがたびたびあります。 ですがお腹に穴を空ける決断をすることは容易ではなく、少なからず身体を傷つける恐怖やALSという病気と向き合い続ける覚悟を持つ恐怖・悩みと向き合わなければなりません。 参考になるかわかりませんが、PTとしても胃瘻の相談を受けることが多いので考えてみました。 1.胃瘻とは…

  • ALSの人工呼吸器装着について考えること

    こんにちは。 ALS(筋委縮性側索硬化症)の人工呼吸器装着について、日々考えていることをちょっと書き下ろしたいと思います。 ALSは運動ニューロンの変性により全身の骨格筋の筋力低下が急速に進行する病気で、一般的には3~5年で呼吸不全のために死亡してしまいます。 そのため、発症早期から人工呼吸器の装着をどうするかについて決断を患者本人も家族も迫られます。 ただ人工呼吸器をつけてからも症状は進行し、最悪の場合はTLS(閉じ込め症候群)となってしまい目も動かせず開眼することもできず、一切の表出をすることもできない状態となってしまう可能性もあります。 そのような中で人工呼吸器の決断をすることはとても困…

  • 成人ALS患者の機能維持・QOL向上にどんな運動療法・リハビリがいいの?

    こんにちは。 ALSの運動療法に関するシステマティックレビューが出たので紹介します。 成人ALS患者に対する有酸素運動、レジスタンストレーニング、その他通常のリハビリ、専門家による他動運動、呼気筋トレーニング、日常活動の指導の6つの介入を組み合わせて効果を検討するネットワークメタアナリシスを行った結果、有酸素運動+レジスタンストレーニング+通常のリハビリの組み合わせがALS患者のQOL・疲労の改善に寄与し、有酸素運動+レジスタンストレーニングが全般的機能の改善に寄与する可能性を示唆する結果が得られたとyining zhu氏らより報告されました。 2022年に公開されたfrontiers in …

  • 呼吸機能良好なDMD児に対するlung volume recruitmentには効果がない?

    こんにちは。 lung volume recruitmentについて、RCTが新しく出たので紹介します。 今回紹介する論文は "Shirri L Katz, jean K mah, hugh j macmillan. Routine lung volume recruitment in boys with duchenne muscular dystrophy: a randomised clinical trial. Thorax. 2022.CC BY-NC http://dx.doi.org/10.1136/thoraxjnl-2021-218196 です。 abstract 背景 目的…

  • ALS患者に対する加速度計を用いた新しい評価方法

    こんにちは。 今回もALSに関する論文の紹介をします。 紹介するのは ”Ruben P.A. van Eijk , jaap N.E.Bakers,etc : Accelerometry for remote monitoring of physical activity in amyotrophic lateral sclerosis: a longitudinal cohort study ; journal of neurology.2019"CC です。 それではさっそく紹介させていただきます。 背景 目的 方法 結果 結論 臨床応用・さらなる研究へ 背景 進行性で疲弊性を伴うALS患…

  • ALS患者に対する筋力運動の効果

    こんにちは。 今日はALS患者に対する運動について比較的質が高く、最も有名な論文の一つであろうと思われる論文を紹介します。 その論文は Drory VE, Goltsman E, Reznik JG, Mosek A, Korczyn AD. The value of muscle exercise in patients with amyotrophic lateral sclerosis. Journal of Neurological Sciences; 2001;191(1-2):133-7 CC-BY-NC-ND (「ALS患者に対する筋力運動の効果」) です。 詳細は割愛しますが、…

  • 多発性硬化症患者の活動量のモニタリングは有用か否か?

    こんにちは。 神経難病に関する論文で興味深い論文があれば、このブログ内で紹介していきたいと思います。 今回はその記念すべき第一弾です。 本日紹介したい論文は Ulric S Abonie, John Saxton, Katherine Baker, et al. 2021 ”Objectively-assessed physical activity and self-reported activity pacing in adults with multiple sclerosis: A pilot study.” clinical rehabilitation 35,no12,1781-1…

  • 認定理学療法士指定研修テーマ➀ 協会が目指す専門・認定理学療法士の役割 -科学と倫理-

    こんにちは! 認定理学療法士取得において必須の指定研修でまず最初に挙げられるテーマ「協会が目指す専門・認定理学療法士の役割 -科学と倫理-」について、資料だけではいまいち理解が深まりにくいところがあったので、自己理解を深めるついでに少し補足知識をくわえながら、一部まとめてみました。 メモ書きみたいな感じなので読みにくいとは思いますが、参考になればと思います。 ヒポクラテスの誓いと現在 ヒポクラテスって? ヒポクラテスの誓い 認定理学療法士指定研修資料に書かれた4原則について 医学研究の流れ ヘルシンキ宣言 リスボン宣言(患者の権利宣言) 患者の人権と個人情報の保護 人格(person)概念 日…

  • 顔面神経麻痺に対するリハビリテーション

    こんにちは! 今回は顔面神経麻痺に対するリハビリテーションについてまとめていきたいと思います。 新人の頃に急ピッチでまとめた資料で、主に国内誌の内容をメインにまとめたものになるので、海外誌なんかも目を通したほうがいいと思うのですが… その気力はないので、今回はそのまま記事にしていきます(笑)。 それでは始めます! 顔面神経麻痺って? 顔面神経・顔面筋の解剖 診断・評価 柳原法 House-brackmann Sunnybrook法 リハビリテーション リハ適応基準 リハ開始基準 リハの意義 リハ介入 顔面筋マッサージ・ストレッチ 温熱療法(9 バイオフィードバック療法 CI療法(Constra…

  • 慢性痛のリハビリテーション

    こんにちは。 前回の記事では疼痛の基礎についてまとめていきました。 neurologypt.hatenablog.com 今回は慢性痛のリハビリテーションについて、まとめていきます。 前回同様、三輪書店「ペインリハビリテーション」から主に抜粋しています。 痛みの多様性 痛みの恐怖-回避モデル(fear-avoidance model) 痛みの情動的側面 偏桃体 島皮質・前帯状回 痛みの認知的側面 疼痛抑制系 ① Gate control theory ② 広範性侵害抑制調整(DNIC:diffuse noxious inhibitory controls) ③ 下行性疼痛抑制系 ④ 内因性オピ…

  • 慢性痛って?痛みの基礎について、まとめてみた。

    こんにちは 三輪書店より出版されている書籍「ペインリハビリテーション」を中心に読んで、疼痛の基礎について学んだことをまとめがてら書いてみようかと思います。 ペインリハビリテーション 三輪書店 疼痛の定義 現在の疼痛概念 疼痛の基礎 痛みの情報伝達系 液性情報系(免疫系や炎症系) 神経性情報系 痛みの伝達経路 痛覚受容器 ・一次侵害受容ニューロン 二次侵害受容ニューロン 脊髄視床路 外側脊髄視床路 内側脊髄視床路 包括的リハビリテーションにおける慢性痛の治療対象は? 疼痛の定義 1994 国際疼痛学会(IASP:International Association for the Study of…

  • 地域ケア会議推進リーダー・介護予防推進リーダーを取得するメリット

    こんにちは 「2025年問題」、「地域包括ケアシステム」、「地域ケア会議」などなど、現在日本が直面している少子高齢化問題に伴って、新しい言葉や新しいシステムが出来上がってきている昨今です。 我々理学療法士(PT)もこの分野を避けて通ることはできず、この世界で生き残ることを考えれば、知っておかなくてはいけない部分だと思います。 が、団塊の世代が75歳以上となる2025年へ向けて急ピッチで色々な取り組みがされ、ついていけていない人も多いのではないでしょうか? かく言う私もそんな一人です。 今日はその中でもPTが取得することができる資格、「地域ケア会議推進リーダー」、「介護予防推進リーダー」について…

  • パーキンソン病を理解するための基礎的な神経回路

    こんにちは! 今日はパーキンソン病(以下、PD)によく関わる解剖・生理学的な神経回路についてまとめてみようと思います。 大脳基底核の解剖学 大脳(皮質)基底核ループ(corticobasal ganglia loop) 運動系ループ 眼球運動ループ 前頭前野系ループ(prefrontal loop) 辺縁系ループ 基底核-脳幹系(basal ganglia-brainstem system) 直接路・間接路 ストリオソーム・マトリックス構造 大脳基底核の解剖学 大脳基底核は小脳と共に錐体路を修飾し、運動を遂行するための大脳核で、前脳および中脳の基底部に分布する互いに密接な連絡をもつ神経核群の総…

  • duchenne型筋ジストロフィーの脊柱側彎

    こんにちは! 最初に投稿する記事に悩んでいたら、日付がだいぶ経ってしまいました… 最初の記事はduchenne型筋ジストロフィー(以下、DMD)に必発する変形・拘縮について、以前に自分が学んだことを整理しながらお話していこうかと思います。 と言っても、なかなか臨床では見かけない疾患ではあると思うので、内容としてはコアなものになります。 筋ジストロフィーとは? 脊柱側彎 脊柱側彎に対するリハビリテーション 立位練習 ストレッチについて 装具療法 短下肢装具(Ankle Foot Orthosis:AFO) 体幹装具 ステロイド まずはDMDという疾患の簡単な概要から説明します。 筋ジストロフィー…

  • はじめまして!!

    はじめまして!! 私は普段、神経内科領域(いわゆる神経難病)の患者さんを中心に診療を行っている理学療法士(PT:Physical Therapist)です。 基本的には神経内科領域・理学療法について自分が学んだ内容、最新のトピックス、医療・福祉制度に関する新しい情報、治験情報などなどを定期的にアップしていけたらと考えています。 仕事やプライベートの合間で行っていきますので、更新が滞ることや内容の不備、誤字脱字など出てしまうかと思いますが、ご了承ください。 また読者の方々の中で具体的なテーマで疑問等がありましたら、お答えできるものであれば発信もしていきたいと考えています。 トップページにも記載は…

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