自画像と補助線と気迫
自宅から200km離れた国立医療センター小児科での当直業務を終え、帰りの新幹線の中で秋晴れの空を眺めながら書いている。少し眠たいけれど、電子書籍を読みながら、読書の秋にふさわしい気付きを得たので書き留めておく。 小学校の卒業式で、尊敬する担任の先生が僕たち卒業生七人に授けてくれた詩を思い出す。瀬戸内海に浮かぶ島で育った私の小学生の時の同級生は少ない。しかし、いや、だからなのか、思い出は濃い。 高村光太郎の、道程の一節を黒板に書いて、教えてくれた。 この遠い道程のため。その時に教えてくれた一節には、後に知る『気迫』というワードはなかった。 私は医学部には学士編入で入学して今に至る。その過程で、同…
2022/10/23 10:40