万葉集を分かりやすく解説~舎人皇子~
万葉集を分かりやすく解説~片思いの恋~舎人皇子(とねりのみこ)(巻2の117番歌)大夫(ますらを)や片恋ひせむと嘆けども醜(しこ)の大夫なほ恋ひにけり(訳:りっぱな男子たるものが片恋などしようかと思い、わが身を嘆くのだが、やはりふがいない男子は恋に苦しんでしまうのでしょうね。)舎人皇子(親王)は天武天皇の子で、「日本書紀」の最終的な編纂(へんさん)責任者と目されている人物なのです。今から1300年前の養老4年(720年)5月21日、舎人親王が「日本紀」を修(あ)んだという記述が「続日本紀」にあり、これが「日本書紀」が完成し奏上されたことを意味しているとされています。今回のこの歌は、その舎人皇子が、立派な男子たる「ますらを」が片恋に悩んだりするものかと嘆きながら、それでもやはり「醜のますらを」は恋に苦しんでしまう...万葉集を分かりやすく解説~舎人皇子~
2020/04/30 09:44