酒を覚えたばかりの猿の酩酊、崩れて溶けた頭で思案を巡らせる。今夜はブギーポップ、今宵が俺の関ケ原。留まらない心音が夜の帳を駆け抜ける。 事を遡れば数時間前の事、時刻は深夜の様相を呈していたそんな頃。自室で酒を喰らい、迸るテンションはダンスホールもかくやの心持ち。勢いの余り、はたまた若さの至りか、猛る激情を50音に変換し白紙を汚していた。 深夜、それは魔の時刻。部屋の明かりが消えると同時に、お天道様の下ではとても吐露できない、してはいけない劣情がベッドの下から這い寄る時間。 書き込んだアナグラムが電子の海を泳いで渡った先は気になるあの子。俺の、俺だけのユートピア。今なら少しだけ君の胸に飛び込める…