『西遊妖猿伝 西域篇』諸星大二郎 その1
西域篇 入ります。 こちらはまったくの初読みです。 ネタバレします。 【第1回 校尉 意気に感じて客を通し 悟空 唐僧を追って烽を破る】 玄奘と悟空たちはそれぞれ別々に進み、大唐国の国境玉門関を遠くに望み瓠蘆河に木を倒して渡り禁忌である密出国を犯しなおも進んだ。 かつて西域貿易が華やかなりしころは大勢の商人や駱駝のキャラバンが行き来したこの区域も今は国境を守る守備兵が五つの烽火台に駐屯するばかり。 さらにその先には莫賀延磧という大砂漠が広がる。 この五烽が唐の目の届く一番外れなのだった。 その五烽の一番手前には王祥という校尉が烽官として詰めていた。 辺鄙なところにいるせいかもともとそういう素地…
2025/06/14 07:04