異動して2年目の春を迎えた。 これまで今の学校を長く支えてこられた先生が一気に3人抜けた。 でも、いつだってできることはあるし、組織をより良くしていくことはできるはずだ。 そして、組織は人だけど、人じゃないよなあとも思う。 大事なのは、今、組織にいる人そのものであって、その人が、スーパーマンかどうかは関係ない。 RADWIMPSが野田洋次郎4人のバンドだったら、もっとすごいバンドになっていたかと考えると、おそらくそうではないのと似ているかもしれない。 最近、そんなことをずっと考えている。 「雨垂れ石を穿つ」という言葉がある。 現実は、「穿つ」って言葉のインパクトよりももっと静かでゆっくりとした…
昨日は、R2年度最後の出勤日だった。 前回の記事で書いたサプライズを行うのが、最大の目的という出勤日。 (あと片付けと) サプライズは11頃から行われた。 直前の先生たちでの作戦会議で、みんな職員室の後ろの休憩スペースに隠れておくことにした。 隠れた後、教頭先生が「緊急の打ち合わせしたいんで、職員室にお願いできますか?」と校長先生を呼びに行く。 職員室に入ってきた校長先生は、「あれ?みんなどうしたん?誰もおらへんやん。」とつぶやいていた。 笑いを押し殺し、隠れるぼくたち。 「あれ?さっきまでいてはったんですけどねー…?」とすっとぼける教頭先生。 そして、少しして、みんなで拍手と共に姿を現した。…
前回の記事で、学校長が定年を迎えたあいさつについて書いた。 yamanyo.hatenablog.jp 実は、この記事で書いたあいさつの終わった直後、用意していた花束を職員からプレゼントした。 学校長は、そのサプライズを全く知らなかったから驚いていた。 サプライズは成功である。 しかし、今回のサプライズは、2段階構成になっている。 宇宙への打ち上げロケットみたいだ。 本当の勤務最終日である今日、その第2弾サプライズを決行する。 サプライズが2段階構成になっているのにはわけがある。 間に合わなかったからである。笑 3月21日の夜、同僚から電話があった。 職員室でサプライズ企画を思いつき、協力して…
先日、勤務校の修了式があった。 異動1年目。 激動の一年を何とか終えられたという安堵感が一番大きかった。 子どもたちを帰した後の職員室にも、そんな緊張から解き放たれたゆるやかな空気が流れていた。 打ち合わせを終えると、学校長からのあいさつがあった。 ひとしきり職員への感謝を述べた後、「私事ではありますが…」と切り出した学校長。 今年で定年を迎えるので、そのあいさつだった。 そのあいさつが忘れられない。 ここでも、しきりに周りの方への感謝を述べられていた。 そして、その後に語られたのは、ご自身のこれまでの管理職としての苦悩だった。 教諭としての経験がなく、管理職になったからこその葛藤や悩み。 「…
先日、この本を読んでいて、マリアブル(malleable)という言葉に出合った。 プレイフル・シンキング[決定版]: 働く人と場を楽しくする思考法 作者:上田信行 発売日: 2020/08/30 メディア: Kindle版 日本語にすると、「可鍛性」というそうだ。 これは、「鋼を熱して叩いていくと、強度や靭性(粘り強さ)が向上していく」 という意味の専門用語らしい。 この言葉が引っかかったのは、なぜだろう。 引っかかったルーツをたどっていくと、いくつか思い浮かんだ。 一つ目は、「書けるようになるためには、書くこと。」という言葉。 毎週参加しているオンラインサークルのメンバーでの会話の中で出てき…
「思い立ったが吉日」 そんな言葉を久々に思い出した今朝。 物事にはタイミングがある。 最近、そう思うことが多い。 きっかけは、何だろう。 あれだ、昨年12月の仕事におけるうまくいかなさ。 あそこから始まってたんだろうな。 今はそう思える。 あの時は、それこそ「終わりだ」くらいに思ったこともあったけど。 U字型の二次関数グラフの底から少しずつ這い上がってきた感じ。 人は這い上がっていって、少しずつ上向いていると実感できると、不思議なもので、触れる人やもの、ことがポジティブな意味を持って自分に飛び込んでくる。 落ちているときって、自分の状態が良くないことを自覚して、「これじゃだめだ。」って、自分の…
実家は、今の家から来るまで20分ほどの場所にある。 とはいえ、互いの生活があるので、そんなにしょっちゅう行き来があるわけではない。 でも、盆や正月なんかには集まる。 あと、それ以外に、ふと気が向いたときに寄ることもある。 先日、そんなふと「顔を見に行こう」と思い立って、連絡をし、妻と二人で向かった。 「6時ぐらいに行くわ。」と言ったが、到着はそれより少し遅れた。 飲み物やデザートを買うのにかかる時間を逆算せずに家を出た分、遅くなってしまった。 玄関のチャイムを鳴らす。 「はい。」という父の声。 「はいはーい。」とそれに応じる僕の声。 3秒くらいのやり取りだが、よくよく考えると、全く何者か名乗っ…
昨日、久々に出勤した。 先生たち来てなくて、すっかすかだろうなあと思っていたら、案外出勤されていて、びっくりした。 でも、冷静に考えれば、来週から2学期がスタートする。 お盆にも入るし、ここで出勤するという選択肢は、「まあ、あるか」と思い直す。 午前中から、学年だよりやら、2学期に向けた授業の見通し何かを立てていると、あっという間にお昼に。 職員室で雑談しながら、ご飯を食べて、仕事再開。 学級園のサツマイモの水やりに行った。 午後の日差しは、一ミリの容赦もなく、ぼくの体を襲う。 今日のTシャツは、黒。 自分のチョイスを呪いたくなる。 でも、作業に来てた知らない工事のおっちゃんとおしゃべりしてち…
昨日は「学習する学級」講座第2期の1回目だった。 「学習」=「インプット」ではない。 これを第1期の時に学んだ。 学ぶことに終わりはない。 1期で学んだことも、それ自体をそこで「閉じてしまう」と学びは止まってしまう。 だから、実践し続けることを止めないために継続参加を決めた。 1人で学ぶことは大切だが、それだけでは厳しい。 人は低い方に簡単に流されてしまうから。 だから、コミュニティの力を生かす。 コミュニティの心地よい強制力で自分の学びをブーストさせる。 さて、昨日の第一回講座に戻る。 講師の福ちゃんからのインプットの部分は、第1期の時に聞いたことと大きくは変わらない。 でも、大きな気づきが…
昨日は、オンラインで開催された「みんなde『学び合い』フォーラム」に参加した。 別件で、午前中の基調講演は参加することができず、午後の分科会から参加した。 ぼくが参加したのは、分科会Aの古田先生×葛原先生のお話。 葛原先生のお話は、何度か伺ったことがあったが、古田先生のお話は今回が初めて。 どんなお話が聞けるのか、とても楽しみにしていた。 結果から言うと、内容はとても良かった。 でも、それ以上に、お二人が、どこまでも自分の言葉で語られていたのが何よりも印象的だった。 同時に、刺さった。 「お前は、自分の言葉で語れているのか?」 そんなことを強烈に投げかけられているように思えてならなかった。 相…
ここ一年ほど、オンラインセミナーや学習会に参加することが日常的になっている。 様々な場があるし、学ぶことはたくさんある。 その中で、オンラインの場に参加するようになって、初めて意識的に経験するようになったことがある。 「チェックイン」である。 その場に参加するにあたって、見通しを持ったり、緊張をほぐしたり、参加者同士の理解を促したり、心の準備をする時間だ。 オンラインだと、その場で「はじめまして」の関係が当たり前だったりするから、より重要になってくるのかもしれない。 そういう場に参加するたびに、「チェックイン」の重要性を感じるようになった。 そして、それは、もちろんオンラインだけじゃないよなと…
昨日は、空きの遠足の下見に1年のA先生と行ってきた。 コロナのことや人数が少ないことなど、いろいろと考慮しなければいけないことがあり、行き先も二転三転しそうになったのだけれど、結局、最初に考えていた行き先に落ち着いた。 朝8時半。行き先の最寄り駅の前にあるコンビニに集合。 集合時刻より5分早く到着。 外の暑さは、8時半にして、すでにじっとしていられないくらい。 ヤンジャンでも読んで少し涼もうかとコンビニに入る。 雑誌コーナーに行くと、ヤンジャンがない。 あれ、発売日間違えたかな…? と思ってコンビニを回ると、発見。 しかし、それはレジ前の平積み。 ああ、たまにある立ち読みできへんパターンのコン…
長期休みに入ってから、毎日のように近所のスタバに出かけている。 そこで、読書をしたり、課題をしたり、している。 家だとなかなか集中できない。 集中を妨げる誘惑が多いのか。 どうなんだろうか。 この辺、WELL-SPACEと関係してきそうだ。 そこを学んだら、家をもっと集中とリラックスの両立する環境にできるのかもしれない。 とりあえず、そんなわけで、今はスタバを使っている。 「スタバにいく」ということが、自分の中の「やるぞ!」って気持ちにスイッチを入れているところがある。 入り口を入ると、まず店内を見渡す。 それから、空いている席をいくつか見つけると、その日、やろうとしていたことを頭の中でイメー…
先日、友人の自宅に遊びに行った時に、下の子がストライダーに乗っていた。 ストライダー チャリンコのペダルがないやつ。 最近の子は、このストライダーに乗っているおかげか、自転車に乗れるようになるのが本当に早いそうだ。 自分が子どもの頃には考えられないことだ。 まず、こまつき自転車に乗り、自転車のペダルをひたすらこぐことを覚える。 それから、いよいよこまを外し、長い長い練習がスタートする。 何度もこけて、ひざやひじをすりむいて、痛くて涙する。 だんだん怖くなってきたりするときもあって、練習が嫌になる。 でも、自転車に乗れるようにはなりたい。 その感情の狭間で葛藤を繰り返し、ようやく乗れるようになる…
ご縁があって、ウェルビーイングの連続講座に参加している。 先日、その連続講座の第一回があった。 その中で、「あなたの乗り物はなんですか?」という問いがあった。 もちろん、今乗っている車の車種を聞かれているとかそういうことではない。 自分の人生を乗り物に例えるとすると、今どんな乗り物に乗っていますか?ということ。 ぼくは、少し考えて、スプレッドシートにこう書いた。 「原付」 もうちょいかっこいい乗り物に乗っていたかったと思わなくもないが、直感で決めた割には気に入っているし、確かに自分に合っているなあとふり返るたびに思う。 原付って、小回りが利く。 だから、いろんな小道に入っていける。 「小道に入…
31日で、1学期が終わった。 最初からペースがつかめず、最後までペースがつかめなかった1学期だったなあと思う。 だれが悪いというわけではないが、なぜか焦ってしまうような環境、ピリピリした雰囲気が学校全体を覆っていて、誰もが余裕のない中で、もがき続けた。 1学期が終わった今、ふり返ってみれば、「結構頑張ったんじゃないか自分」と思える自分がいる。 と同時に、突っ走っている最中に、自分をメタ認知することの難しさを感じた。 続けていたリフレクションが苦しかったのは、そんな枠組みの中からのリフレクションに過ぎなかったからなのかもしれないなと今では思う。 例えるなら、水中でおぼれているのに、「どうやったら…
先週から始まった分散登校。 子どもたちに会えた2日間は、たった2時間だったとはいえ、とても幸せな時間だった。 ただ、一つだけ関わり方で後悔していることがある。 そのことについてきちんと書き残しておいた方がいいと自分の直感が告げているので、その直感に従おうと思う。 それは、分散登校2日目。 「ふり返りジャーナル」の説明をして、書き始めた時だった。 ある男の子が少しおびえたような顔をして、ぼくのところにノートを持ってきた。 「先生、名前の漢字まちがっちゃって…。」 そこには、へんとつくりが左右入れ替わってしまったその子の名字の一文字がネームペンで表紙に書かれてあった。 それを見たぼくはすぐに笑顔で…
今週から分散登校が始まった。 二日間かけて、地区別でクラスの半分ずつ子どもたちが登校してくる。 会うのは2回目の子どもたち。 はじめこそ、緊張していたけれど、一緒に遊んだり、話したりするうちに、緊張もほぐれて、やわらかい笑顔を見せてくれるようになった。 そんな登校日のある男の子とのやり取りがもう最高におかしくって、今でも思い出して笑ってしまう。 それは、登校日の2時間があと10分ぐらいで終わる、というときに起きた出来事だった。 男の子「先生!俺の嫌いな食べ物何やと思う?当ててみて!」 ぼく「んー、そうやなあ。じゃあさ、3択クイズにしてよ。」 男の子「わかった!んー、じゃあ、いくでー!」 ぼく「…
先日、オンラインのショートショート講座なるものを見つけて参加した。 昨年度の三学期に、作家の時間に取り組んでいたこともあり、「教師がたくさん書かなければいけない」を積み重ねようと思ったのがきっかけだ。 Peatixで偶然見つけて、何だか面白そうだったから気づけば申し込んでいた。 当日、少し緊張して参加したが、始まってみると、講師の方の説明がとてもわかりやすい上に面白くて、ワクワクしながら書いている内にあっという間に2時間が過ぎてしまった。 2時間前には全くのゼロ状態だったぼくの頭の中に、ショートショートが完成していた。 子どもたちとやってみても面白いんじゃないかと思った。 以下が、全く事前に考…
近所によく行くパン屋がある。少しお高めの値段設定だが、その分、あまり普段見かけないようなおもしろいパンやおいしいパンがたくさんあって、パン好きのぼくにとってはたまらない。 先日も妻と二人でそのパン屋へと出かけた。コロナで外出もままならない中で出かけるパン屋はいつもと違ってどこか特別感があって、少し遠出をするようなワクワク感があった。パン屋へ入ると、いつものように様々なパンがならんでいた。ゆっくりと、まるで美術館で絵画鑑賞をするかのように店内を回る。 ふと目をやった先に、チーズパンがあった。商品名の書かれた札には「ラクレットパン」と書かれてあった。「ラクレット」といえば、スイスの、とかしたチーズ…
今年度4冊目の読了はこちら。 トップ1割の教師が知っている「できるクラス」の育て方 (〇✕イラストでわかる!) 作者:吉田 忍,山田 将由 発売日: 2014/10/18 メディア: 単行本 著者は、現役小学校教員の山田さんとプロビジネスコーチの吉田さん。 コーチングを活かしたクラスのつくり方についての一冊。 自分自身の学級経営を見直したときに、今まで以上にもっとコーチングのスキルを活かしてこれからのクラスづくりをしていきたいと思い、コーチングについての理解を深めるという意味でもぴったりな一冊だと思って読むことにした。 教員は、とにかく「教える」ことが好きで、それは自分にも当てはまる。 でもぼ…
今年度3冊目の読了はこちら。 「人間とは何か」はすべて脳が教えてくれる: 思考、記憶、知能、パーソナリティの謎に迫る最新の脳科学 作者:ノーデンゲン,カーヤ 発売日: 2020/01/10 メディア: 単行本 著者は、アーケシュフース大学病院の神経専門医で、オスロ大学で教鞭もとっている。 最近、脳科学や学習科学、認知心理学に興味がある。子どもたちの学びをもっと科学的なアプローチからも充実したものにしたいのと、学びが生起するメカニズムについてもっと理解し、それを取り入れて授業を組み立てられるようになりたいからだ。 そう思って手に取った本書だが、その内容は、人間生活全般について言及されていて、もっ…
今年度2冊目の読了本はこちら。 どの子も輝く教室のつくり方 作者:桑原 昌之 発売日: 2020/03/12 メディア: 単行本 著者の桑原さんは、自身の「好き」と「経験」を掛け合わせて、スポーツマネジメント×イエナプランというかけ算で、現在、長野県で「学校法人茂来学園大日向小学校」で学校長を務めている。 公立小学校で勤める身として、自分だったら自分のリソースの何と何をかけ算するだろうと考えた。 そのためには、まず自分のリソースが何なのか、それを明確に把握しなければいけない。 現在、「メモの魔力」巻末付録の自己分析1000問に毎日20問ずつ答えて、それを記録しているが、それをヒントに自分のリソ…
新しい年度になったので、冊数リセットしました。 今年度1冊目の読了本はこちら。 教師の力を最大限引き出すNLP 作者:丸岡 慎弥 発売日: 2020/03/18 メディア: 単行本 自分の中では、珍しく中身を長めに試し読みして、購入を決めた一冊。 NLPは、Neuro-Linguistic-Programmingの頭文字を取ったもので、日本語に訳すと、「神経言語プログラミング」。 その成立の経緯については、本書の一部を引用する。 1970年初頭、カリフォルニア大学の心理学部の生徒であり数学者だったリチャード・バンドラーと、言語学の助教だったジョン・グリンダーが心理学と言語学の観点から新しく体系…
41冊目「あなたの授業が子どもと世界を変える エンパワーメントの力」 243
今年度(2019年度)最後、41冊目の読了本はこちら。 あなたの授業が子どもと世界を変える: エンパワーメントのチカラ 作者:ジョン・スペンサー,A・J・ジュリアーニ 発売日: 2020/03/25 メディア: 単行本 amazonで注文したこの本が届いてから、貪るように読んだ。 「教師とは?」という問いは、この半年、自分の中をぐるぐると相変わらず回っている。 おそらくその問いに絶対的な答えはない。 なぜなら、時代が変われば求められる教師像も変わっていくから。 そんな教師に必要な力もこの先どう変化するかわからない。 でも、そんな中でも結構普遍的に大事で、理想だなあと思うことが、この本に書かれて…
本年度40冊目の読了本はこちら。 「未来の学び」をデザインする―空間・活動・共同体 作者:のゆり, 美馬,祐平, 山内 発売日: 2005/04/01 メディア: 単行本 しばらく前に買って途中まで読み進めていたのだけれど、他の本に興味が移ってしまってほったらかしてたところを、再び一から読んだ。 タイトルにあるように、「未来の学び」について、「空間」「活動」「共同体」という3つの視点から書かれてある本だ。 やっぱり、これまで自分はもちろん、日本の教育って、学校での学びと学校外での学びを分けて扱いすぎてきたんだなあと痛感した。 実は、学校外での学びに、とてもたくさんのヒントが隠されていたのに、そ…
39冊目「じぶんで考えじぶんで話せるこどもを育てる哲学レッスン」 241
本年度39冊目の読了本はこちら。 じぶんで考えじぶんで話せる こどもを育てる哲学レッスン 作者:河野哲也 発売日: 2018/06/22 メディア: 単行本 以前に、苫野先生の「ほんとうの道徳」を読んでからずっと「哲学対話」なるものが気になっていた。 自分の道徳の授業がゴリッゴリのワーク記入して発表して…みたいなワクワクしないものだったこともあり、頭の片隅で、道徳の教材や話に出くわすたびに、この「哲学対話」というワードが頭の中をふわふわと漂っていた。 とはいえ、「哲学対話」は数あるうちの一つのHOW TOだから、大事なのは、なぜこの哲学対話に惹かれるのか、というところ。 表紙を見ると分かる通り…
先日21日・22日の二日間、完全オンラインで開催された「みん職フォーラム」に、22日のみだが、参加した。 最初に参加したのは、上條晴夫先生の「協働的なリフレクションで授業をつくる」の講座。 朝一番で、前日の結婚式疲れがあったが、何とか参加できた。 最初に、上條先生から、協働的リフレクションとはどういったものか?ということについて、15分ほどレクチャーを受けた。 そして、その「協働的なリフレクション」に対する疑問を、PICAGIP法という手法で参加者で順番に質問にしていき、それを回すことで理解を深める、という流れで講座は進んでいった。 さらに、付け加えるなら、上條先生とぼくを含む9人がPICAG…
最近、「自分モード」ってことについて考える機会が多い。 まあ、自分の中でひっかかっている「自分モード」というキーワードに無意識に触れるものを取捨選択していってることもあるんだろうけれど。 全体的な傾向として、インプットが多くなっている時期に、他人モードになりがちな自分がいるなあと思う。 インプットした様々な情報や知識に自分が影響されるからなんだろう。 そして、他人モードになっている時の自分って、すごく思考があちこちに飛ぶ。 それがいいときもあるんだろうけれど、今は、ちょっと良くないなあって感じている。 1つのことについてじっくり考えて、アウトプットしたいなあって思っている自分がいる。 その一方…
今年度38冊目の読了本はこちら。 泣きたくなるほど嬉しい日々に 作者:尾崎 世界観 発売日: 2019/07/26 メディア: 単行本 バンド「クリープハイプ」のボーカル、尾﨑世界観のエッセイ本。 本人曰く、「自己啓発本」ならぬ「事故啓発本」だそうだ。 クリープハイプが好きだ。 最初に聞いたときは、「なんじゃ、この声!」と衝撃を受けたのを覚えている。 しかし、それからあれよあれよとクセになり、新譜は必ずチェックするようになって久しい。 150ページ程度でさっと読めた。 読んでみて思ったのは、「圧倒的な自分モードだなあ」ってことだった。 先日、37冊目に読了した「直感と論理をつなぐ思考法」の影響…
エデュシークまとめ、第三弾。 今回は、最後の登壇者、若松さんのお話について。 やっぱり今回も思ったことをそのまま、加工せずに書いていこうと思います。 若松さんの話を直接お聞きするのは、これが初めて。 著書は2冊とも読みました。 「深い学び」を支える学級はコーチングでつくる 作者:若松俊介 出版社/メーカー: ミネルヴァ書房 発売日: 2017/07/20 メディア: 単行本 対話を生み出す 授業ファシリテート入門 〜話し合いで深い学びを実現〜 作者:片山 紀子,若松 俊介 出版社/メーカー: ジダイ社 発売日: 2019/09/09 メディア: 単行本(ソフトカバー) 若松さんが、「子どもの姿…
エデュシークまとめ、前回の続きです。 今回は、二人目の登壇者 葛原さんのお話について。 また、うまくまとめようとか全然無視して、考えたことダダ漏れで書いていこうと思います。 葛原さんといえば、「けテぶれ」でよく知られています。 「けテぶれ」が何なのかについては、本を読んでください。 「けテぶれ」宿題革命! 作者:葛原 祥太 出版社/メーカー: 学陽書房 発売日: 2019/07/20 メディア: 単行本 今回は、このけテぶれの話ではなく、そのほかにも色々と編み出されている「NKS思考法」や「心マトリクス」などの考え方が、けテぶれなどとどう作用しあっているのかという全体の構造のお話中心でした。 …
1月5日に参加した「Educators Seeking Vol.4」のことを忘れないうちに(忘れられるわけがないけれど)、記録しておこうと思います。 この日は、3人が登壇。 一人目がとっくん。 二人目が葛原さん。 三人目が若松さん。 テーマは「子どもの姿から考える授業づくりとは?」でした。 三人の話を聞く前から、いや、何なら会場にたどり着くまでの電車の中でも、自分の頭の中でこの問いがぐるぐると渦を巻いていました。 で、「これだ!」って答えは出ないまま、会場に到着。 今までオンラインでしか顔を合わせたことがない先生たちとたくさん「はじめまして」ができて、とてもうれしかったです。 やっぱりFace…
前回の記事の続き。 義兄の娘ちゃんたちとのあっち向いてホイは続きます。 「もう一回!!」をもう何回言えば飽きてくれるのか。 そんな祈りが届くはずもなく、無限にあっち向いてホイは続きます。 さすがに疲れてきて、「じゃあ、今から先に5回勝った方の優勝な!」と提案しました。 快くOKしてくれたので、初めて見えた希望の光に少しほっとして、順調に勝っていきました。 そして、5連勝。 「やったー!!お兄ちゃんの勝ちー!!おしまーい。」 「強いねー、お兄ちゃん!」と無邪気にほめてくれる娘ちゃんたち。 そんな姿を見ていると、わずかながら罪悪感が芽生えます。 「もうちょっと相手してあげてもよかったかもなあ。悪い…
年明け2日まで、妻の実家がある広島に 帰省していた。 大晦日には、義兄の家族も合流して、賑やかな年末年始になった。 元日の夕方。 義兄の奥さんから話しかけられた。 「ねえねえ、にょんくん。うちの娘たちとあっち向いてホイしてあげて。指差した方についつい向いちゃって、それが爆笑なんよ。」 そんなに言われちゃあ、やるしかない。 横で何となく「あっち向いてホイ」というキーワードを耳にしたのだろう。 こちらから誘うまでもなく、小学2年生のお姉ちゃんと幼稚園年長の妹が勝負を挑んできた。 「私とやって!」と譲らない2人を宥めすかし、まずは妹とすることにした。 さてさて、義兄の奥さんの言う、あっち向いてホイの…
「真面目過ぎへん?大丈夫か?」 私が昨年末にお世話になっている3人に言われた言葉だ。 1人目は、大学の一つ上の先輩。 2人目は、前の職場の同僚の先生。 3人目は、父。 これは、すごく貴重な指摘だなあと、年明け早々、何度も自分の中で反芻している。 昨夏、learn × creationに参加してから間違いなく、それまでになかった視野が広がった。 みんなの職員室オンラインに参加したり、それとは別のzoom会にも継続的に参加したり、その他の学習会にも積極的に足を運んだ。 それらを通して自分の中に入ってくるものはどれも新鮮で、恥ずかしい話、これまで自分の意識の上に上がってきたことのないものばかりだった…
HAPPY NEW YEAR!! …ゆうて、書くの忘れてた、大事な大事なにょん家の忘年会について。 まあ、忘年会29日やって、翌日から奥さんの実家、広島にやって来たから書く間なかったっちゃあなかってんけど。 昨年12月29日、にょん家の忘年会がありました。 最寄駅から徒歩十分程の距離にある居酒屋が会場。 実家に両親を迎えに行って、みんな揃って忘年会スタート。 昨年のことをわいわい話しながら、宴は進んでいきました。 私の前には、私の父。 私の横には、妻。 妻の前には、私の母。 そんな隊形です。 お酒が入って盛り上がってくると、私は父との話に没頭していきました。 これからの教育の話、今の仕事の話、…
あと、15分ほどで2019年が終わる。 このぎりっぎりの今年度のうちに、今年のふり返りをしておこう。 でないと、明日からの2020年をすっきりとスタートできない気がする。 2019年のスタートは、このブログからだった。 インプットだけでなく、アウトプットをもっとしていこうということで始めたこのブログ。 誰に見せるわけでもなく、ただただ自分のふり返りのために書いてきた。 けれど、そんなブログをちょこちょこ読んでくれるもの好きな人も現れて、それはそれでまたすごく書くモチベーションになったりもした。 本当にありがとうございました。 今年度は、この記事を入れて221記事を書くことができた。 どうなんだ…
24日が終業式であることは、前回の記事で書いた。 24日はクリスマスイブである。 しかし、私の体は寝不足でボロボロだった。 スイミンダイジ。 4時ごろ、時間休を出して帰宅した。 妻は私より先に帰ってゆっくりしていた。 寝不足と2学期が無事終わった安心感で、家に帰ると猛烈な睡魔に襲われた。 そこで、私は仮眠を取ることにした。 イブだが、特に予定はない。 妻とは、晩御飯をどこかに食べに行こうかとは話をしていた。 その夜まではまだ時間がある。 アラームをセットして、仮眠を取った。 目が覚めた。 寝ぼけ眼で横を見る。 妻がいた。 妻はパンを食べていた。 時計を見る。 時刻は7時半を回っていた。 どうや…
12月24日、2学期が終了した。 昨年までは、12月23日が天皇誕生日だったので、2学期も大体22日とかに終わっていた。 インフルエンザもわずかだがその威力を発揮し、うちのクラスの子たちを襲った。 全員揃って終業式を迎えられなかったのが唯一残念なことだ。 まあ、仕方ない。 むしろ、ここまでよく頑張った。 他の学年の先生にも「5年生、ほんまに元気ですよね!」と言われるくらい、うちの学年は元気だった。 出席簿なんか、毎月、書き込むことがほとんどなくて、担任としてはほんま感謝感謝。 ここまで頑張ってきた疲れが出たのかもしれない。 欠席の子には、放課後直接成績表を届けにいって少し話すことができたから良…
昨日は丸一日、お楽しみ会だった。 運動会明けに企画会議をして決定し、担当を決めて、それぞれ準備を進めてきた。 私は、ほぼほぼノータッチ。 たまに、「先生、こんなことしたいんやけど、○○貸してほしい。」みたいな要請に応えるだけ。 当日は、子どもたち一人一人の様子を見ながら、自分も参加して、楽しんだ。 それは、4時間目のことだった。 体育館で二つ目のお楽しみ会のプログラムをしようとした時だった。 Aくんが、体育座りで顔をうずめて泣いている。 様子を見に行くと、周りの子が状況を教えてくれた。 どうやら、何かとお互いもめることの多いBくんにきついことを言われたのが原因らしい。 BくんはBくんで、自分の…
2学期がもうすぐ終わる。 ふり返れば、内面での大きな変化があった2学期だった。 その辺については、これまでにも書いてきたが、また終わってからゆっくりふり返りたいと思う。 各教科での学習もほぼ全て終了してきたのだが、国語だけ最後のもうひと踏ん張りと言ったところだ。 今、最後の教材である「百年後のふるさとを守る」で学習を進めている。 この教材では、問いづくりのアプローチをとることにした。 みんなで教材本文を読んだ後、グループごとに問いづくりをした。 2学期、社会や道徳で取り組んだ方法だけあって、ずいぶん慣れてスムーズにできるようになっていた。 頼もしい。 問いを出す時間は、あまり長いとだれてしまう…
AIMYON TOUR 2019 -SIX SENSE STORY- at 神戸ワールド記念ホール
12月14日(土)、あいみょんのライブに行ってきた。 10月23日のオリックス劇場でのライブ以来、一か月半ぶりのあいみょん。 今までで一番再会までのスパンが短かった。 こんな短いスパンであいみょんのライブに行けるなんて、なんたる幸せ。 しかも、今回、指定席の場所がめちゃくちゃ良かった。 一番前の真ん中から一つ右側のA5ブロックの7列目!! あいみょんが近い!! 前回は2階席の一番端っこあたりだったから、余計ありがたみを感じる。 会場には、幅広い年齢層のお客さんが詰めかけていて、あいみょんの国民的な人気ぶりがうかがえた。 ライブは、6時ちょうど、予定通りにスタート。 アリーナで初めて見るあいみょ…
今日の給食中。 毎日ローテーションで各グループを回りながら給食を食べていて、今日は2班のところだった。 私の前には、A君がいる。 A君は、一度給食を食べ始めると、一切しゃべらない。 食べるのが遅くなるのが嫌なのだという。 ちょこちょこ話しかけてみるも、全く反応してくれず。 徹底している。 そんなちょっかいをかけていると、A君はさっさと食べ終わってしまった。 A君は給食を食べ終わると、必ずぼくのところに来る。 A「にょん先生、ぼくが食べてる時に話しかけんとって。」 私「えー。あかんの?ちょっとぐらいいいやんかー。」 A「あかん。食べるの遅くなるから。」 私「そうなん?ちょっとはしゃべりたいなあ。…
12月ともなると、朝は冷え込みが厳しくなってきた。 バイク通勤のぼくにはものすごくきつい。 こんなにきついなら、いっそ電車通勤にしてしまおうか。 そしたら、電車に乗っている間、読書時間も確保できるし。 と、一瞬思うが、それはない。 最寄駅からの、最寄り駅という称号を返上してもらいたいぐらいの距離を歩かねばならないからだ。 この寒い中、あの距離を歩くくらいなら、やはり片道15分バイクで耐え忍んだ方が、総合的なメリットははるかに大きい。 そんなことを毎朝のように考えながら、出勤する最近である。 バイクに乗っている時に体感温度というのは、それはそれはもう、低い。 皮の手袋を貫通して指先はかじかむし、…
今朝は、朝学習の時間に、子どもたちが今まで準備してきたペープサートを1・2年生に見せに行くことになっていた。 それぞれのクラスに2グループずつ分かれて、発表に行く。 第一回公演とあって、子どもたちは思いのほか緊張していた。 朝、いつもより早めに教室へ行く。 黒板に大体のタイムスケジュールを書いた。 教室に来た子から、次々に黒板のメッセージを読んで、準備を始める。 この期に及んでバタバタと慌ただしいグループもいる。 「先生、セロテープどこ?」 今の今になって、ペープサートの細かいところが気になっているのかもしれない。 準備はやってもやっても、完ぺきになんてなることはないのかもしれない。 だから、…
日食なつこ「少年少女ではなくなった」、 この曲が一か月前とは、また違った響きを持って心に刺さる。 備忘録も兼ねて、この一か月をふり返る。 ☆11月16日…クラスのちからを生かすin大阪|クラスに働きかけるファシリテーションの視点 初めてPAJ(Project Adventure Japan)の学習会に参加した。 PAやりながら、それをふり返り、さらにそのふり返りのふり返りをするという貴重な体験だった。 「観察」の重要性をとても感じた一日だった。 このへんは、OODAループとつながるところもあるのかもしれない。知らんけど。 ☆11月17日…エデュコレin関西 Demoの武田緑さん主催のイベント。…
11月の朝の気温は、もう冬のそれで、まだ少し眠気の取れない私の頬を引き締めた。 その気温を甘く見積もった私は、バイクに乗ってからその身を切る寒さに少し後悔した。 もう一枚羽織ってくるんだったな。 肩にかけたウェアラブルスピーカーからは日食なつこの「少年少女ではなくなった」が流れている。 今日はやけにこの曲が刺さる。 鍵の開け方の分からない夢があったんだ 出会った頃には この手はまだ真っ白いまんまで 歩いていくうちにどこかで開けられるもんなんだって 未来の自分にひとまず答えをたくした それは、少し前の自分自身だった。 漠然と「いい先生になりたい」と思い続けてきた。 その「いい」って何だ? 「子ど…
今年度35冊目の読了はこちら。 「ほんとうの道徳/苫野一徳」 苫野先生の著書を読むのは2冊目。 オンライン講座を受講したり、前回の著書「『学校』をつくり直す」を読んで、すごく感銘を受けていたので、他の本も読んでみたいと思い、購入。 道徳…これまでの教員人生、はっきり言って、目をつぶってきたことだ。 「やる必要があるのか」と「やらなければいけない」のはざまで。 そんなスタンスの私が授業しているのだ。 子どもたちがこの「道徳」を実りあるものとして捉えられるわけがない。 今回、特別の教科化になった「道徳」。 授業といえば、教科書教材を読んで、登場人物の行動や心情を追っていき、道徳的価値について、思っ…
今年度34冊目の読了はこちら。 「MISSION DRIVEN/さる先生 こと 坂本良昌」 Twitterで大人気のさる先生の新刊。 実は、前作の「全バカ」は本屋で立ち読みしたバカやろうです…。 買ったその日に、あっという間に読めてしまった。 「教育の生産性を上げ、教師も子どももハッピーに」をミッションに掲げ、現役小学校教員として活躍しているさる先生。 「全バカ」は立ち読みだったけど、その恩恵はちゃっかり受けている。 テストをしたら、その場で〇つけしてしまって、返却・分析・やり直しまで終わらせる手法や、アーリーショケナー(普段から通知表の所見を少しずつ書き溜めてき、繁忙期をずらす)など、色々あ…
2学期に入って、週に1回、基本的に金曜日の朝に対話型鑑賞に取り組んでいる。 行事ごとの多い2学期なので、毎週欠かさずできているわけではないが、少しずつ回数も積み重なってきた。 鑑賞に使う作品は、「教えない授業」という以下の本の中で扱われている作品からスタートした。 yamanyo.hatenablog.jp そもそも対話型鑑賞を2回ほどしか経験したことがない。 当然、ファシリテーターなどやったことがない。 でも、とりあえず「やってみる」と決めて、始めた。 何事にも「初めて」はある。 だから、そこに戸惑っていては時間がもったいない。 プロトタイプ思考で、やってみて、そこから考えて、またやればいい…
先日、TwitterでTL上に情報が流れきて目に留まったのが、「平成31年度 杉並区 特定の課題に対する調査、意識・実態調査 報告書」。 気になって、アクセスしてみると、まあまあな文量。 隙間時間にサラッと読もうかと思ってたけど、ちょっと骨が折れそう。 ということで、TL上で、ぜひ「はじめに」と「編集後記」だけでも!とレコメンドされていたので、そこだけ読むことにした。 そこには、これからの教育への熱量がほとばしっていた。 圧倒的な熱量に当てられて、読み手である私の中にもその熱量は確実に伝播した。 以下、読んで考えたことを書いていこうと思う。 この報告書では、これからのVUCA化がさらに進む未来…
休み時間に職員室からグラウンドを見ると、うちのクラスの男子たちがサッカーをして遊んでいた。 最近、休み時間は再テストを受ける子たちを見ていて、なかなか外に出る時間をとれていなかった。 「ちょっと気分転換に体を動かしに行くか。」 私は職員室を出て、靴を履き替え、グラウンドへと向かった。 私の姿を認めると、「おっ!先生来た!」となんだかうれしそう。 そんな姿を見て、私もうれしくなる。 そして、頭の中にはイメージが膨らむ。 ドリブルで子どもたちを交わして、ちょこんとテクニカルなシュートでゴール。 「もう、先生上手すぎるって。手加減してかー。」 「ははは、ごめんごめん。次からはもうちょい手抜くわ。」 …
かなり前に読了した今年度33冊目はこちら。 「たった一つを変えるだけ/ダン・ロススタイン、ルース・サンタナ」 とてもシンプルなタイトルに惹きつけられて、購入を決めた本。 タイトルを見てまず思ったのが、「いったい何を変えるのか?」ということだ。 家に帰って読んでいくと、変えることが本当にシンプルで、かつ、本質的であることがわかった。 教師が「問う」のではない。 子どもたちこそが「問う」のだ。 言ってしまえば、それだけ。 非常にシンプルな主張である。 しかし、このシンプルな主張は、現在の日本の教育への強烈なパンチに感じられた。 もっと早くこの本に出会いたかった。 私たちが子どもの頃に受けてきた授業…
10月9日にみんなの職員室主催の岩瀬直樹先生のオンライン講座を受講した。 テーマは、タイトルの通り。 今年度、クラスで教室リフォームを実践している自分としては、以前からとてもとても参加したかった講座だった。 前回の第一回は8月だったので、あれから2か月ということになる。 前回の講座では、いわば、教室リフォームを実践するにあたっての教師の「在り方」に近い部分が中心だった。 共同修正、プロトタイプ思考、自由の相互承認…。 これらの在り方を踏まえて、この2か月がどうだったのか、実践をふり返り、飛躍させるためにも非常に重要な講座であると位置づけていた。 第二回となる今回は、前回からより具体的実践に踏み…
うひょー、サボったなあ、久々に。 前回の更新が15日で、今回が27日やから、約2週間ぶりかあ。 この間、わりかし、忙しかった。 でも充実した日々を送ってはいた。 ブログに書きたいことは、日々たまっていくが、それを書く時間を後回しにしてしまってた。 なぜ人はやろうと思っていることを後回しにしてしまうのか。 よく「モチベーションがあがらなくて…」ということを聞くが、個人的にはそれは関係ないだろうなと思っている。 今日は、久々の更新ってことで、その辺について思ってることをアウトプットしておこう。 人は、「やる気がないから行動できない」ということでは、どうもないらしい。 それは単なる思い込みで、真実は…
今年の夏は、私にとって、これから先もきっと「あの夏は転機だったな」と思い返すことになると思う。 自分自身の教育観のアップデートを迫られた夏だからだ。 この仕事が大好きだ。 だから、進んで仕事に取り組んできたし、楽しんでやってきた。 これからもずっとこの仕事を続けていきたい。 今もその考えは変わらない。 でも、その変わらない思いを実現するためには、今のままじゃダメなんだ。 そんなきっかけを得ることになった今年の夏。 あれから2か月が過ぎようとしている。 見える景色は、まだそんなに変わらない。 でも、今までは目にも気にも留めなかった小さなことにも意識が向かうようになってきた。 ずっと正面からばかり…
先週、現在公開中の映画「JOKER」を観に行った。 バットマンの悪役、ぐらいしかジョーカーについての知識がない。 というか、そもそもバットマン自体もほとんど知らない。 そんな状態で観に行って楽しめるのか、少しの不安もあったが、とても気になっていたので、思い切って観に行った。 『ジョーカー』心優しき男がなぜ悪のカリスマへ変貌したのか!? 衝撃の予告編解禁 悪のカリスマ、ジョーカーがいかにして誕生したのかを描いた本作。 何よりも、主演のホアキン・フェニックスの演技に飲み込まれた。 狂気に呑まれていく主人公アーサーを、文字通り狂気に満ちた演技で演じ切っていて、圧巻の一言だった。 アーサーは、精神に病…
けテぶれ開始から1か月と1週間が過ぎた。 子どもたちのけテぶれは、日々山あり谷ありだ。 人生と一緒で、ずっと右肩上がりの成長ばかりが続くわけではない。 成長したと思っても、油断しているとすぐに下り坂に差し掛かっている。 なかなか伸びなくても、失敗から学び、工夫を続けることで、ある日、急に上り坂に転じたりする。 そんなアップダウンをくり返しながら、子どもたちは少しずつ自分を知っていく。 自分がこういう試行錯誤を経て、少しずつ自分と向き合ったのっていつだろう。 ふり返ってみると、大学受験の時かなと思った。 そうか、あの頃の自分に近いことを今子どもたちはやっているのか。 そう思うと、1か月やそこらで…
32冊目「クラスが元気になる!『学び合い』スタートブック」 199
今年度32冊目の読了本はこちら。 「クラスが元気になる!『学び合い』スタートブック/西川純[編]」 『学び合い』については、その言葉自体は聞いたことがあった。 それに、読者登録しているブログの中にも、いくつか『学び合い』について書かれたものがあるので、空いた時間に目は通していた。 でも、『学び合い』が一体どういう授業で、なぜそのアプローチ方法がこんなにも支持されているのかについては知らなかった。 いや、知ろうとしていなかったのかもしれない。 でも、ある日、ある方とオンラインで話をしているときに、薦めてもらった。 「にょんさん、『学び合い』って聞いたことありますか?にょんさんの考え方とやったら、…
日曜日、運動会の打ち上げがあった。 打上げの中で、何人かの先生と話をしていて、成績表の所見の話になった。 運動会など、行事ごとがあったら、その都度所見を少しずつ進めていけたら所見も学期末にまとめて、苦しまなくてもいいんですけどね、と。 若手の先生たちが口をそろえて言う。 私は、数年前から、子どもたちが帰ったら、その日あったことをOneNoteにメモするようになった。 メモさえしておけば、勝手にPCとデータを同期してくれるので、このシステムのおかげでずいぶん所見を書くのが楽になった。 学期末にするのは、たまったメモを字数に合わせて削ったり、つなげたりたりする作業ぐらいだ。 2時間ぐらいあれば、終…
ある日の放課後―。 一人の男の子が、A君が私のところへやってきた。 心なしかしょんぼりしている。 どうしたんだろう。 私は、彼の発言を待った。 すると、私の前に来たA君はこう弱弱しくつぶやいた。 「先生、連絡帳を書くのを忘れてしまいました…。」 いやいや、そんな悲壮な顔せんでも…。 大したことちゃうやん。 そう思ったが、彼のその後を見守った。 黙って微笑んでいると、彼は子犬のようなまなざしで私を見てきた。 「これ絶対助け求めてるやつやん!」 しかし、これしきのこと、そもそも私に言いに来ずとも、いくらでも解決可能な問題である。 だから、もう少し考えてほしくて、私は口を開いた。 「連絡帳もう消して…
9月8日に、みん職のオンライン講座「『自分たちで学ぶ力』を育てる!実践コーチング講座」を受講したので、そのふり返りをしようと思う。 今回のテーマとして挙げられていたのが、「職員室でのコーチング」。 んー、すごく大事だ。 しかし、難しい。 それは、なぜか。 先生たちそれぞれに、それぞれの主義・主張があるからだ。 時に、それがぶつかったり、折り合いがつけられなかったりする。 だから、難しい。 でも、だからこそ、目的の確認が重要である。 互いの考えを対話し、問いかけながら、目的を共有していく。 目的を共有するためには、相手と自分のニーズを明確に強し、合わせていく作業が必須だ。 そのために、相手に寄り…
今年度31冊目の読了本はこちら。 「クジラアタマの王様/伊坂幸太郎」 前作「シーソーモンスター」を読了する前から購入して積読していた本。 実は、9月頭には読み終わっていたのだけれど、ブログに書くのを忘れていた。 まず目につくのは、小説の中に、漫画が入っているということ。 なかなか新鮮。 小説→漫画→小説→漫画…って流れ。 そして、この漫画、一切セリフがないのだけれども、まあ、内容が全然わからない。 序盤の消化不良感が半端なかったです。 でも、それでも、我慢して読み進めることができたのは、これまで伊坂作品を読んで来てのある種の信頼感があったから。 きっとこの消化不良感は、物語後半で回収されるに違…
昨日公開されたブラピ主演の映画「アド・アストラ」を観に行った。 思い立って今日観に行くと決めてチケットを取り、1時間後には映画館にいた。 「アド・アストラ」については、こちらを。 映画『アド・アストラ』予告編60秒 9月20日(金)公開 ロイ(ブラピ)は、常に冷静沈着な宇宙飛行士。 そして、彼の父クリフォード(トミーリージョーンズ)も宇宙飛行士。 しかし、父は、地球外生命体の探索へ出て、海王星で消息を絶つ。 そんな父が生きているという情報を得たロイは、父を探す旅に出る―。 ブラピ演じるロイは、物語の最初から感情がないように見える。 しかし、それは、宇宙飛行士としてその仕事に人生の全てを費やし、…
あっという間の3連休最終日。 【9月16日】 この日は、以前勤めていた職場の元同僚の後輩からお誘いがあって、京都文化博物館で開催中の「ニッポン×ビジュツ展」という特別企画を鑑賞しに行った。 メンバーは、元同僚のYちゃんとKちゃんと、Nさん、そして私と奥さんの合計5人。 3時に京都文化博物館で待ち合わせをして、約二時間鑑賞を楽しんだ。 気兼ねなく、なんでもいえる仲なので、ああでもないこうでもないと時折互いの感じたことを話しながら、作品鑑賞に没頭した。 特に、若冲や北斎、広重に応挙と、日本の有名な作品が多く見られたのが、すごくいい経験だった。 今、週に1回程度、朝鑑賞に取り組んでいることもあって、…
3連休二日目。 【9月15日】 この日は、いとこの結婚式だった。 私の母方のおばの息子。 今年28歳で、私の8つ下だ。 いとこと会うのは、年に1回か2回なので、改めて年齢を聞くと、8歳も離れていたのかと今更ながらに驚いた。 いとこが小さかった頃は、かわいくてかわいくて、会うとよく一緒に遊んだ。 ちょっと大きめのたまに会う弟のような存在だった。 それから互いに、互いの時間の中で成長し、心も体も大きくなっていく。 いとこは、小学校高学年から中学生、高校生となるにつれ、ゲームにのめりこんでいった。 ように見えた。 少なくとも、私には、そう見えた。 年に1・2回、ばあちゃんちで親戚みんなで集まっても、…
動き回った3連休。 体は疲れているけど、心はリフレッシュできた。 そんな3日間の記録。 【9月14日】 この日は、ある高校の文化祭。 6年生を担任したある卒業生が招待してくれた。 ダンス部に入ったそうで、毎日毎日練習に明け暮れていたそうだ。 そんなダンス部の発表があるから見に来てほしいとのこと。 何とありがたいお誘い。 事前に学校に持ってきてくれたチケットを持って、卒業生の出番の30分前にいい席を探して、陣取った。 そして、開演。 幕が上がり、卒業生を探す。 いた。 2列目の一番右。 何だか見ているこっちの方が緊張した。 うまくいきますように! と、私が祈ったところで何の足しにもならないが、祈…
けテぶれを始めて3週間が過ぎようとしている。 一人一人を見ていると、上がったり下がったり、ノートに子どもたちの葛藤や、やる気、様々な思いが透けて見える。 教師から一律の宿題を出していたころには、気付けなかったことだ。 毎朝の宿題交流会に加え、学級通信でのけテぶれ紹介の地道な効果なのか、一昨日・昨日・今日のここ3日間ほど、子どもたちのけテぶれが全体的に見て、爆発的に成長を遂げた。 本当に示し合わせたかのように、ブーストがかかった印象だ。 トップランナーたちは、互いに自分に合ったけテぶれを開発し始めた。 タ→この時間内にやり切る い→意味調べ ま→まとめ ふ→ふり返り 次→次からは 前→前に比べて…
8月末、2学期スタートの初日、みん職のオンライン講座を受講した。 今回のゲストスピーカーは、立命館小学校の正頭英和先生。 イギリスのバーキー財団が主催する「Gloval Teacher Prize(GTP)」のファイナリストの10人のうちの1人としてアジアから唯一選出されたスゴイ人。 最初に、GTPについていろいろとお話を聞かせていただいた。 立命館小学校は、現在日本で唯一のMicrosoftショーケーススクールとなっている。 世界では、全部で900校もある中で、日本にはたった一校。 この事実だけでも、日本のICT教育がどれほど遅れているかがよくわかる。 正頭先生は、勤務校でMicrosoft…
先日、星野源主演の映画「引っ越し大名」を観に行った。 星野源主演 映画『引っ越し大名!』引っ越し唄 8月30日(金)全国公開 なんか難しいこと考えずに、純粋にエンターテインメントとして楽しめる作品でした。 めちゃくちゃ引きこもりだった気弱でネガティブな春之介(星野源)が、外の世界と触れ合うことで、少しずつ自分に自信を持っていく様は見ていて、痛快だった。 勇気を出して踏み出した一歩が、新しい出会いを呼び、その出会いが、また新たな一歩を連れて来る。 そんな「人」の物語だ。 個人的には、春之介の幼馴染役の高橋一生がツボだった。 豪快な性格でありながら、周りからバカにされても、春之介のことを信頼してい…
三つ前の記事でこんなことを書いた。 yamanyo.hatenablog.jp 子どもたちとの給食時間における仁義なき戦い。 「英語使ったら、即アウト。」ルールはそれだけ。 この戦いは、私の完全勝利で幕を閉じた…。 はずだった。(デデスデッデデン) 今日、給食時間でのこと。 私は、今日も、前日からコマを一つ進め、次のグループの子たちと一緒に、のんびり給食を食べていた。 すると、「先生!先生!」と横から激しく呼んでくる子がいる。 一体なんだというのだ。 人の恋路、違う、食い路を邪魔するとは。 私「んー?」 ふり返ると、そこにいたのは、前日私と死闘を繰り広げたK君であった。 K君「先生、その時計な…
漢字の宿題を「けテぶれ」学習法に変えてから、一週間が経った。 子どもたちは、おおむねこの学習法を気に入ったようで、連絡帳の「宿題」の行から、漢字がなくなっても、ほとんどの子が自分のペースで学習を続けている。 中には、早くも「自分で計画して勉強するの楽しい!!」と感想まで書いてくる子もいる。 3つのかごを用意し、 めっちゃ見てほしい→赤 いつも通り、普通にやって来たよ→緑 おさぼりしました→青 と、取り組み方によって自分で選んで提出させるように準備した。 子どもたちは、毎朝(一応、毎日出すことにはなっている。やっていなくても)3つのかごの前で、「うーん、今日はどっちかなあ?」と悩んだりしながら、…
今年度30冊目の読了本はこちら。 「読みたいことを、書けばいい。/田中泰延」 シンプルにシンプルに、極限まで無駄を削ったような表紙が何とも気になる。 タイトルにあるように、「言いたいことはそれだけだ。」と宣言しているような潔さが漂っている。 著者の田中泰延さんは、元電通のコピーライター、勤続24年。 が、ある日、電通を退社する。 どうも、電通在職中に、ひょんなことから知り合いに頼まれて書いた映画評論が累計200万PBVをこえるほど多くの人に読まれたことがそもそものきっかけらしい。 ここで、急に「ひょんな」と言う言葉の語源が気になっているのだが、「とにかく一次資料にあたれ」と言う著者の言葉を思い…
2学期が始まって1週間が経った。 先週までの午前中授業による試運転期間も終わり、今日からがっつり6時間授業だ。 運動会の練習も始まっているので、給食の時間は、数少ないホッと一息付ける時間になっている。 給食時間は、毎日順番に子どもたちのグループを回り、そこに机を持って行ってくっつけ、一緒に食べている。 毎日、それぞれのグループで違う話題で盛り上がり、それに参加するのはとても楽しい時間だ。 今日は、「絶対に英語をしゃべってはいけない」という縛りで会話をした。 縛りが付いた途端、急に口数の減る子どもたち。 まるで、借りてきた猫。 初めての彼女の家に緊張する彼氏。 楽しもうとして設定した縛りが、この…
8月22日。 この日のみん職、ゲストスピーカーは、熊本大学教授の苫野一徳さん。 テーマは「現代教育の諸問題について」。 苫野さんは、哲学者で教育学者だ。 「哲学」…今までほぼ全くと言っていいほど自分の人生において、触れてこなかった。 いや、触れてはいたのだろうけれども、「哲学」という物差しで世界を眺めたことがないと言った方が正しいか。 苫野さんは言う、「哲学によって問題の本質が洞察できれば、そこからどうすればいいかが考えられる」と。 そんな話が最初に少しあり、その後、グループに分かれて話し合った。 お題は、「教育の問題、学校の問題は?」というもの。 グループ内でも様々な意見が出たし、全体に戻っ…
ちょうど10日前。 みん職オンラインで、イエナプラン教育についての講座があった。 ゲストスピーカーは、日本にイエナプランの考え方を広めたイエナプランの第一人者、リヒテルズ直子さん。 イエナプランについては、オランダの教育ということ、日本でも最近、大日向小学校や今後開校予定の軽井沢風越学園などのイエナプラン教育の学校ができてきていること、そして、名古屋や広島でイエナプランの導入が検討、あるいは、決定しているということ、それぐらいだ。 私が知っているこれらの情報は、しかし、イエナプランの本質にはたどり着いていない。 でも、興味はある。 すごく、ある。 なぜ、イエナプランなのか。 今の日本とイエナプ…
2学期が始まった昨日の今日で早速だが、 「けテぶれ」をついにスタートした。 Twitterで、その存在を知ってから色々調べて、でも、具体がイメージできなくて、調べて、そうこうしていたら、考案者の先生が本を出版された。 渡りに船とばかりに、すぐにその本をAmazonでポチり、夏休み中に読んで、自分のクラスでどう実践するか考えた。 そして、今日。 その「けテぶれ」を導入した。 実は、漢字ノートの宿題のやり方に関しては、毎回こちらで範囲は指定して宿題を出してはいたが、その取り組み方については、少しずつ子どもたちの裁量に任せる部分を大きくしていった。 そして、苦手なところを中心に練習したり、意味調べし…
昨日から2学期が始まった。 子どもたち、超絶かわいい。(いや、Twitterでせえ。)
人生で2度目の対話型鑑賞をしてきた。 知り合いの先生に教えていただいて、すぐに申し込みの連絡をすると、「まだ大丈夫ですよ。」ということで、参加を即決した。 今回の会場は、江之子島文化芸術創造センター「enoco」。 このenocoが開催している「おしゃべり美術館」という企画だ。 会場に入ると、展示会場に案内された。 展示会場は、ちょうど教室一つ分ぐらいの広さだろうか。 その部屋のぐるり回りと中央の柱になっている壁に、様々な作品が展示されていた。 後で聞いたが、どれも大阪府の所蔵品だということだった。 時間になって、担当の学芸員さんの声掛けで参加者が集まり、対話型鑑賞はスタートした。 今回の参加…
前回の「レア力で生きる」の読了記録記事の中で、「ストレングスファインダー」で自己分析したことを思い出し、久々に見返してみた。 2年前の4月に分析したのだけれど、2年経った今、振り返って、結構自分の本質をついてるなあとびっくりした。 なので、ここに記録して、忘れないようにしたい。 【強み①】 収集心 ・本能的にいつも優れた助言をする。 ・読む資料の選択は、人々の質問によって左右されることがよくある。 ・初めて読む場合でも、再度読み返して記憶をよみがえらせる場合でも、読書を楽しむ。 ・他の人に役立つ発見が大きな喜びをもたらす。 ・多読家と言われることがある。 ・並んで待たなければいけない場合、一人…
今年度28冊目の読了本はこちら。 「レア力で生きる/小宮山利恵子」 著者の小宮山さんは、スタディサプリ教育AI研究所所長・東京学芸大学大学院准教授という肩書き持つ。 この時点で、かなりのレア力を発揮して、生きているんだろうことがうかがえる。 ちなみに、レア力とは、「他の誰の真似でもない自分だけの「好き」を追求しながら、競争のない領域で生きていく力」と定義されている。 紆余曲折を経て現在に至る著者が、どのようにして、自身のレア力を鍛え、高めてきたのかが、大きく5つの視点から、分かりやすく書かれていた。 一つ一つのトピックが2~3ページにまとめられているので、非常に読みやすいし、気になったページか…
先日、みん職の中で知った「探求学舎」を主宰する宝槻泰伸さんが、大阪で探求ツアーをやるというので、調べると、午後の部のチケットがまだあったので、申し込んで行ってきた。 「興味開発」を掲げる教室として、情熱大陸でも取り上げられており、自分が今興味を持っている「探求学習」についてのヒントや学びがあるのではないかという思いからだった。 私が参加したのは、「音楽編」という授業だった。 テーマは「交響曲に隠された秘密を探ろう」で、なんだか「眠たくなる」ようなイメージがある交響曲だけれども、その秘密を知ると、絶対眠たくなくなるし、コンサートに行きたくなると、やっちゃん先生(宝槻さん)は話す。 約1時間半の授…
「天丼」とは…、 お笑いにおいて「2~3度同じギャグやボケをくり返して笑いを取る方法」を言う。 先日、日常において見事な天丼にでくわしたので、忘れないためにも残しておこうと思う。 昨日、久々に大学時代の同期と後輩の3人で飲んだ。 先に同期と二人で飲んでいて、三人目の後輩が揃ったので、店を変え、二軒目での飲み会がスタートした。 席についてすぐ、後輩が「にょんさんとお鼻さん(同期の仮名)にちょっとご報告がありまして…、実は、ぼく、結婚することになりました。」 その一世一代のような雰囲気を醸し出して、絞り出したような後輩の告白に、先輩としてふさわしいリアクションをした。 「あ、へええ。そうなんや。お…
「子どもと作る みんなでつくる 教室リフォームプロジェクト」 174
みん職講座、2回目に参加した。 軽井沢風越学園でも有名な岩瀬直樹先生がゲストスピーカー。 learn × creationでお話が聞けなかったので、直接こうしてお話が聞ける機会に恵まれ、本当にありがたかった。 自分も教室を子どもたち一人一人の居場所にしていくために、今年教室リフォームに取り組んでいるので、とても参考になった。 日本の学校における教室と言えば、黒板に向かって、全員の机が均等に並べられ、同じ学習内容を、同じペースで、同じ方法で学ぶというのが、一般的だ。 私もそういう小学校時代を過ごしたし、他の人にしても、そういう人が大部分だと思う。 これは、教えやすさや管理しやすさに特化した作りに…
前回の記事で書いた「みん職」の講座に参加した。 初めての参加となったこの講座は、 プロコーチの吉田忍さんと小学校教員の若松俊介さんがゲストスピーカー。 コーチングについて、その言葉は聞いたことがあるし、以前に「3分間コーチ」という本を読んだことがあるので、全く知らないというわけではないが、深く理論を学んだりしたことはない。 吉田さんは、コーチングの定義を、「自発的行動を引き出すコミュニケーションスキル」と言っておられた。 これって、「子どもを、子どもの力を信じる」っていうスタンスとすごく合致する。 信じているからこその「自発的行動の促進」だと思うから。 信じていなかったら、自発的行動の促進では…
この8月から、新たな場所に飛び込んだ。 「みんなの職員室オンライン」だ。 以前から、Twitterなどで、その存在は知っていたものの、参加しようというところまでは考えておらず、遠くから眺めているだけだった。 けれど、この夏、learn × creationに参加したこともきっかけになって、「もっと自分から飛び込んでみないとわからない世界がある。学べない世界がある。」と気付き、参加を決めた。 事務局スタッフさんからのDMをいただき、手順に沿ってなれないZoomやSlackをPCやスマホにインストールした。 8月9日に初めての方向けのガイダンスが行われた。 もちろんオンラインで。 こうして、Zoo…
たくさんのインプットができたlearn × creationは、あっという間に幕を閉じた。 2日目の最後には、PLAYGROUNDの中の一つ、日本初のイエナプランスクールのブースで、担当の宅明先生と、他の参加者の方と一緒に、大日向小学校の目指している教育や、開校までの経緯などのお話も聞くことができた。 2日間を通して、非常に強く感じたのは、どのワークショップでも、シンポジウムでも、「子どもを、子どもの持っている力を信じる」という姿勢がベースにあるということだった。 「信じる」と一言で言えばシンプルだが、その言葉を具体的に語るとなると、なかなか難しい。 「子どもを信じる」 とてもわかりやすい響き…
2日目の最後に選んだのは、 「対話的な問題解決力向上プログラム」体験講座。 参加してから気付いた。 これは、中高の先生向けのワークショップ。 でも、参加してしまったからには、もう後には引けない。 …というか、違う。 そんな後ろ向きな心持ちでは、 学べるものも学べない! そう、自分が「どう学ぶか」! それを忘れてはいけない。 そう自分に言い聞かせ、 当然中高の先生だらけの中、ワークショップはスタートした。 このワークショップはベネッセコーポレーションが主催。 実際に起きた裁判をモデルにして、 裁判で争う二人の主張を聞き、最終的に解決策を生み出す、 という流れ。 ワークの最後に明かされたが、これは…
lxc2日目は、聞きたい話がありすぎて、 昼ご飯を食べる時間も惜しくて、 昼ご飯抜きで、どんどん気になってたブースへ参加した。 次に参加したのが、サブアリーナのシンポジウム。 「自ら『好き』を発見し、粘り強く取り組む子どもを育てるには?」 登壇者は4人。 ①秋吉梨恵子さん(聖ヨゼフ小学校教諭) ②須藤直紀さん(HandiHouseProject/kopro建築士) ③山中裕人さん(ファンファンラーニング株式会社代表取締役) ④堀昌浩さん(一般社団法人LearningJouney代表) 山中さんがファシリテーター。 登壇者の紹介とそれぞれの取り組みについての説明があり、 テーマについて、トークが…
learn × creation2日目。 2つ目に選んだのは、ラウンジでの講演、 「学習指導要領が変わるだけじゃない! 未来をたくましく生きるための子育てに変わる」 講演してくださったのは、東京都小金井市教育委員会教育長の大熊雅士さん。 開始に間に合わなかったので、序盤の話を聞けなかったのが残念。 話は主に「子どもたちの自己肯定感を高めるには?」ということがテーマだった。 え?演題と違うんじゃあ…と思ったが、 いやいや、こちらがきちんと読んでいなかっただけ。 そして、すごくいいお話が聞けた。 大熊さん曰く、 今の社会は「総相対化の世界」だという。 FacebookやTwitterのイイねなどに…
ちょっとlearn × creationのまとめはいったんお休みして、 今年度27冊目の読了本はこちら。 「HELLO,DESIGN/石川俊祐」 「デザイン思考」についての話。 最近「〇〇思考」という言葉が飛び交っているなあと思う。 もちろん、その全部を知っているわけではないし、 知らなければいけないこともない。 どれが良くてどれが悪いってことではなくて、 場や状況に応じて、それぞれに最適なアプローチ方法は違うから、 その都度、選んだり、組み合わせたりしていくことが大切なんだろう。 その時に、いくつかそういう「〇〇思考」という視点を持っていれば、 解決に向けた視野も広がるのだと思う。 完全にシ…
lxc2日目の最初に選んだのは、 サブアリーナでのシンポジウム。 「『好きを探せる力』のための家庭×社会×学校の役割とは? ~小さな探究者から大人までの学びを考える~」 登壇者は以下の4人。 熊平美香(一般社団法人 21世紀学び研究所代表理事) 草本朋子(一般財団法人 白馬インターナショナルスクール設立準備財団代表理事) 堀田はるな(モンテッソーリ原宿子どもの家、モンテッソーリすみれが丘子どもの家教員/保育士) 山藤旅聞(新渡戸文化学園小中学校・高校教諭・学校デザイナー) 草本さんがファシリテーター。 まず、それぞれにテーマに沿って、 取り組んでいることなどを聞いた。 以下に、それぞれの話を簡…
対話型鑑賞のワークショップ後、 参加者の方やファシリテーターの方とあれこれお話をしていると、 ずいぶん時間が経ってしまい、 予定していたシンポジウムには、 終盤の質疑応答の部分しか聞くことができず。 早めの昼食をとり、 昼からもう一つのメインの目的であるワークショップの整理券をもらうために、 会場の教室へと向かった。 教室前に行くと、もうすでにたくさんの人が並んでいた。 何とか滑り込みセーフで参加するための整理券をもらうことができた。 昼から参加したこのワークショップは、 「アメリカプロジェクト型学習先端校ハイ・テック・ハイの 現役教師によるプロトタイプ体験ワークショップ」 以前から、対話型鑑…
learn × creation(以下 lxc)一日目の最初に選んだのは、 「対話型鑑賞(アーツ×ダイアローグ)体験会&ディスカッション」 以前から「対話型鑑賞」というものに興味があって、 少し前に、このブログでも読書記録として「対話型鑑賞」の本について書いた。 yamanyo.hatenablog.jp 授業でも、この「対話型鑑賞」のアプローチを取り入れて、 学びをデザインできるのではないかという期待感があり、 そのためにも、まず自分自身が「対話型鑑賞」を一度体験してみたい と思っていたので、プログラムを見て、早い段階から参加を決めていた。 lxcでのこのワークショップは、「アーツ×ダイアロ…
8月3日・4日の二日間、 東京の広尾学園で行われた教育イベント、 「learn × creation」に参加してきた。 教育関係者だけではなく、起業家やクリエイターなど さまざまな分野の人たちが集まって、 これからの教育についてじっくり考えるイベントで、 シンポジウムやワークショップなど、 たくさんのブースが用意されていた。 タイムテーブルでかぶったところも割とあって、 泣く泣く片方を選んで参加したところもたくさんあった。 でも、それってすごくぜいたくな悩みだ。 個人的に気になっていたPBL(Project Based Learning)や対話型鑑賞、 イエナプランやICT教育など、2日間でで…
今年度26冊目の読了本はこちら。 「永遠についての証明/岩井圭也」 いつ買っていたのだろう。 あまり記憶にない。 「次は何を読もうか。」と自宅の積読を漁っていて、 見つけたのがこの本だ。 意図せず、偶然掘り当てたような感覚で、再会した本。 そのシチュエーション自体が、 この本の内容と少しリンクしているようなところがあって、 何だか不思議な縁を感じた。 三ツ矢瞭司は、「21世紀のガロア」と称されるほどの天才数学者。 その才能を買われ、協和大学の小沼研究室に入る。 そこには、同世代で数学オリンピックで活躍した熊沢勇一と斎藤佐那の姿も。 三人は数学によってその結びつきを深めていくが、 瞭司の巨大すぎ…
25冊目「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」 161
今年度25冊目の読了本はこちら。 「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー/ブレイディみかこ」 よく行く近くの書店で、平積みにされ、猛プッシュされてたのと、 何だか目が離せない表紙も相まって、購入を決めた。 帯の一番下の「ノンフィクション」の文字を見落としていて、 てっきり小説だと思っていた。 お恥ずかしい…。 ま、とにもかくにも読み始めたわけだが、 二日で(正確には一日半で)読了してしまった。 こんなに早く読了したのには、二つ理由がある。 一つは、内容があまりに面白く、 非常に様々なことを考えさせられるものだったからだ。 もう一つは、筆者の文章にそれらの内容を非常に軽快 かつ鮮やかに描い…
夏休みに入って、研修が続いている。 中には、悉皆で内容的にも、 「うーん、これどうなの?」と 思ってしまいそうになるものも、 正直ある。 でも、そこはきっと受ける側のスタンス次第だと 強く自分に言い聞かせる。 前田さんの「メモの魔力」を以前読んでから、 今までに増して、そう強く感じるようになった。 結局は、その研修で講師の先生の話なり、 ワークショップなり、 その場で与えられる内容が研修の良し悪しを決めるのではない。 与えられた内容を自分なりに解釈し、抽象化し、 自身の人生や仕事に転用できるレベルにまで、どう落とし込めるか、 その一点にかかっていると言っても過言ではない。 逆に言えば、それさえ…
危ない危ない。 すっかり忘れてた。 あん時、飲んでた勢いもあったからなあ。 7月の終了まであと二日。 いやー、ぎりぎりでしたー。 やっぱりなんかあれやこれやとかんがえてしまった。 なんてったって、人生初作詞。 何でそんなことをするに至ったかは、こちらをご覧いただければ。 yamanyo.hatenablog.jp とはいえ、作り始めると、 結構集中して、一気に作り切れた。 まあ、出来は度外視での話やけど。 というわけで、こちらが人生初作詞です。 元気か。お互いあの時から、進む道は違うけど、後悔はしてないよ。そうだろ。道は違っても、二人の仲は違わない。そうだろ。元気でやってるか。 初めての後輩だ…
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