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  • 乾いた少女

    その少女は干乾びていた。 植物の蔓のようなものに覆われたその奥薄暗い空間に、少女は横たわっていた。 いつかの日に少女を幽閉したものがいたのだろう。しかしその張本人もやがて居なくなり、そこに横たわるものがあることなぞ遥か昔に誰からも忘れられ、少女は生きたまま乾いていったのだった。 そんなことは決して珍しいことでは無かった。 彼女自身の欠片が、彼女を閉じ込める鍵となっておりそうなると欠片の気が付かないうちに、救出は遂行されねばならない。 少しの刺激で細かく散ってしまいそうな体は細心の注意のもと運び出された。 そして今は、この修復ルームに横たえられている。乾燥した体にすっすらと温もりが戻り始めている…

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