おもしろい本 重里徹也 助川幸逸郎 「教養としての芥川賞」(青弓社)
おもしろい本重里徹也助川幸逸郎「教養としての芥川賞」(青弓社)金澤ひろあき私より年下で小説家希望の男がいる。自分の苦しみや不運を題材に、同人誌に書き続けている。同人誌の人間関係も大変らしく、所属を何度も変えている。本人が言うには、「僕は文は上手だが、内容が一般人には面白くない」そうだ。ところで、一般人って何でしょう?そして、毎年2回、芥川賞の発表の時期になると、最高に不機嫌になっていた。2015年上半期に、又吉直樹さんの『火花』が受賞した時(第153回)には、これまで以上に不機嫌だった。「なぜ僕の小説が注目されず、漫才師の人が受賞するのですか」と私にくってかかってきた。なぜと言われても、国語教材か面白いと思う小説しか読まない私は、芥川賞の仕組みも知らなかったし、賞の選考にもかかわっていないし、(小説を書い...おもしろい本重里徹也助川幸逸郎「教養としての芥川賞」(青弓社)
2023/12/08 15:59