時代物に馴染めない人にも勧められる小説だなあという感じです。 木挽町のあだ討ち 作者:永井 紗耶子 新潮社 Amazon ここんとこ「なんじゃこりゃ」という時代物に当たる回数が増えていたので、こんなにわかりやすく読みやすく、小気味よい時代物に出会うと嬉しくなる。 遊郭や芝居小屋などを舞台にした時代物やミステリーが好きなので、読んでいて楽しかった。 ある年の冬、江戸の芝居小屋の側で美しく壮絶なあだ討ちが行われた。父を殺した下男をみごと討ち取った若侍の菊之助。 その派手なあだ討ちの一件は、菊之助が美青年であったことも相まって、民衆の注目や喝采を浴びた。 菊之助はあだ討ちを成し遂げ、国に帰って念願ど…