カイロのタクシーに乗るための「勇気」 <トラキチ旅のエッセイ>第15話
カイロの中心街・タフリール広場から、イスラム地区のハーン・ハリーリ市場まで。 「5ポンドで乗せてくれ」 「いやだ。10ポンドだ」 「6ポンドでどうだ」 「ガソリンが高くなっているんだ。勘弁してくれ」 「7ポンドだ。いやなら他を探すよ」 「仕方ない。乗れ!」 カイロではタクシーを停めたら、まずこのように運転手と交渉する。 メーター式のタクシーもあるにはあるが、数が少なく、街角に立ってどれだけ待っていても目の前にやってくる気配は無い。 代わりに、プープー!と、けたたましくクラクションを鳴らしながら、件の「交渉式タクシー」がひきもきらず登場、 「乗れ!乗れ!」 と、さかんに商売をアピールする。 なお…
2023/02/28 15:34