言葉について⑦
7.言葉と記憶は密接な関係にある。米国の動物行動学者、R・ヤーキーズ(1876-1956)の実験に興味深いものがある。小さな窓のついた部屋にチンパンジーをいれる。その小さな窓に赤か緑の板が不規則な順序であらわれる。赤の板が出たときに側にあるレバーを押すと、その板は消えて一定時間がたってから餌が出てくる。緑の板が出たときにレバーを押しても板が消えるだけで餌は出てこない。次の実験は、板が消えてから餌が出てくるまでの時間を四~五秒以内にする。するとチンパンジーは、このしくみを覚えいつでも餌を手に入れることができる。ところが、餌の出てくる時間を、板が消えてから五秒以上になると、何回繰り返しても決して覚えられない。五秒以上になると、色と餌の関連性を忘れてしまう。最幼児期記憶―臨界年齢とその意味では、このような最幼児...言葉について⑦
2022/11/30 07:43