米シカゴ大学とフランスの研究チームが2015年に公表した「腸内細菌の違いによって、がん免疫治療薬の効果が左右される」というマウスを使った実験結果があります。同じ種類、同じ週齢のマウスなのに、飼育先の会社によって、がん免疫治療薬の効果が違うことに気づいたシカゴ大学の研究チームは、その原因を探り、エサなど飼育環境の違いが腸内細菌の違いとなってあらわれ、治療薬の効きを左右していることを明らかにされています。フランスの研究チームは、無菌マウスにがん免疫治療薬を与えても、治療効果があらわれないことを確認し、腸内細菌の存在そのものが不可欠なことを明らかにされています。これをきっかけに実際に薬を使っている患…