chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
長内那由多のMovie Note https://blog.goo.ne.jp/nayutagp01fb-zephyranthes

映画レビュー、俳優論など映画のことを中心としたブログ

最新映画や海外ドラマ、Netflix配信作を中心とした映画レビュー。アカデミー賞予想記事も有り。半期毎に総括ベストテン記事も書いています。「ドラマも同じくらいの熱量で見ていなければ今の映画は語れない!」が最近の信条です。

長内那由多のMovie Note
フォロー
住所
未設定
出身
未設定
ブログ村参加

2017/03/20

arrow_drop_down
  • 『エミリー、パリへ行く』

    僕は定期的にラブコメ映画を摂取したくなる体質だ。お気に入りの女優が出演していて、ヒロインが恋や仕事に奮闘し、最後はもちろんハッピーエンドで終わって、明日からの活力につながったりひょっとしたら思わぬロマンスの到来があるかも?なんて夢想するのが好きだ。ついでに新しい何かが発見ができたら最高だろう。でもいざ90〜120分の映画を見ようとすると、さてどうしたものかとNetflixのマイリストを眺めたまま終わってしまうことも珍しくない。そんな僕のニーズに叶ったのが『エミリー、パリへ行く』だ。1話30分弱で全10話。アメリカからフランス支社への転勤が決まった主人公エミリーが、憧れの街パリで恋や仕事に奮闘するラブコメだ。本作は世界中で大ヒットを記録し、ゴールデングローブ賞やエミー賞では作品賞にノミネート。Netflixの新た...『エミリー、パリへ行く』

  • 『アナザーラウンド』

    血中アルコール濃度を一定値に保つ続ければ気持ちがおおらかになって仕事の効率も上がるのでは?酒飲みなら1度は考え、もしくは実践する者もいるであろうこの酔狂な仮説を実証すべく、しがない中年男4人が呑んで飲んでのみまくるコメディだ。マッツ・ミケルセンが演じるマーティンは不惑を迎え、かつての活力は今やなく、授業は教科書を朗読するだけのダメ教師。ところが血中アルコール濃度を0.05%に維持し始めると話術に冴えが出て、生徒のウケもいいではないか。彼はもともと研究職を目指していた知性の人であり、往々にしてこういう人は適度なアルコールが入ると面白いもんである。長年、ディスコミュニケーション状態だった妻や息子たちとの関係も良好となり、路頭に迷っていたマーティンの人生が再び輝き出す。しかし血中アルコール濃度を保ち続けるような飲み方...『アナザーラウンド』

  • 『ケイト』

    いきなりヴァニラのトラックが現れ、中から殺し屋メアリー・エリザベス・ウィンステッドが登場する冒頭にのけぞった。海外の観客はこの奇妙なトラックがいったい何を意味するか知る由もないだろうが、東京観光をした外国人なら印象に残るものの1つかもしれない。ウィンステッドはゴールデン街風の路地街でヤクザと死闘を繰り広げ、(おそらくセット撮影なのだが)ここの看板がいちいち実在しそうな名前ばかりで可笑しい。プロダクションデザイナーが実際に見て惹かれたと思えるロケーションの数々に、これがコロナショック直前のハリウッドにおける最新東京ランドスケープかと思った。もちろん、渋谷の公道を走り抜けるカーチェイスを都知事が許すワケもなく、おもちゃみたいなフルCGになっているのはご愛嬌。話が六本木近辺に移動すると途端に『ブレードランナー』になる...『ケイト』

  • 『モンタナの目撃者』

    観客を飽きさせないために次から次へとイベントを起こすMCU映画の後では、テイラー・シェリダン監督の映画は遅すぎるかも知れない。劇中、アンジェリーナ・ジョリー扮する主人公ハンナは高所からロープ1本で飛び降り、映画はその後、何度も手の平のケアをする様子を映し続ける。「小川は河川に、河川は街に通じる」というセリフが物語の重要な道標となるように、小川の水で手を冷やす彼女はここで命を狙われる少年コナーと出会う。ハリウッド映画にはないこの“遅さ”こそ、作家の映画たる所以だ。事実、マイケル・コリータの原作小説を脚色した本作は紛れもないテイラー・シェリダン映画になっている。舞台となるモンタナの山中は前作『ウインド・リバー』の舞台から程なく、本作はまるでアイデアノートから採用されなかったネタを集めたような感触がある。大自然は常に...『モンタナの目撃者』

  • 寄稿しました『エミー賞ノミネート解説〜コメディシリーズ編』

    リアルサウンドにエミー賞コメディシリーズ部門についての解説記事を寄稿しました。一連のエミー賞解説特集もこれで最後…なのですが、日本未公開作も多く、ちょっと企画倒れ気味な記事でもあります。こちらからお読みいただけます。記事中で触れている各作品のレビューはこちら↓『フライト・アテンダント』『コミンスキー・メソッド』『テッド・ラッソ破天荒コーチがゆく』寄稿しました『エミー賞ノミネート解説〜コメディシリーズ編』

  • 寄稿しました『エミー賞ノミネート解説〜ドラマシリーズ編』

    リアルサウンドで来週発表されるエミー賞TVドラマシリーズ部門について書きました。例年、HBOの牙城となってきたこの部門も今年は本命不在。毎年最多ノミネートを記録しながら一向に主要部門に絡めないNetflixにとって千載一遇のチャンスとなりました。受賞の行方に注目です。↓記事はこちら記事中で触れている各作品のレビューはこちら↓『ザ・クラウン』シーズン4『マンダロリアン』シーズン2『ラヴクラフトカントリー』『ブリジャートン家』『ゲーム・オブ・スローンズ』シーズン8『キング・オブ・メディア』シーズン1〜2『ハンドメイズ・テイル』シーズン1『POSE』シーズン1寄稿しました『エミー賞ノミネート解説〜ドラマシリーズ編』

  • 『シャン・チー テン・リングスの伝説』

    さぁ、いよいよMCUフェーズ4の本格スタートだ。新ヒーロー、シャン・チーが初登場する本作は全米でレイバーデイ興収記録を塗り替える大ヒットをマーク。コロナショック以後、アジア系に対するヘイトクライムが蔓延る中、アジア系俳優たちがフロントラインを張る本作の意義は言うまでもないだろう。今や世界的ポップカルチャーへと成長したMCUには、新たなロールモデルを創出する社会性も求められている。そんな本作には多様な文化を包括するMCUの真骨頂がある。主人公シャン・チーの父にして本作のヴィランである名優トニー・レオンを通じて、アメリカ映画にまさかの香港電影が合流。バス内でのファイトや竹製の足場を使ったアクションにはジャッキー・チェン映画を思わせるユーモアがある。格闘ゲームの影響も色濃いガジェット"テン・リングス”の動かし方や、ア...『シャン・チーテン・リングスの伝説』

  • 『メア・オブ・イーストタウン/ある殺人事件の真実』

    ※このレビューは物語の重要な展開に触れています※2000年代、ケイト・ウィンスレットがアメリカ郊外住宅地に住む主婦の内に見出した虚無は僕たちを何度も呑み込んだ。『リトル・チルドレン』『レボリューショナリー・ロード』『とらわれて夏』…その熟れ落ちんばかりの肉体には人生の敗残を知った挫折と孤独、こんなハズではなかったという欲望と情動があり、それは10年後の『女と男の観覧車』にも引き継がれる彼女の1つの“作家性”となった。そして2020年、45歳を迎えた彼女が『アンモナイトの目覚め』で新たな肉体言語を獲得している事に僕は目を見張った。節くれ立った指、厳しい顔付きに刻まれた皺、余らせた贅肉…それはひなびた港町で己の性的アイデンティティを隠し、ただただ化石と向き合う採掘家の孤独を体現していた。この偉大な女優はキャリアの新...『メア・オブ・イーストタウン/ある殺人事件の真実』

  • 『レリック 遺物』

    ジェニファー・ケント監督による『ババドック』から6年、またしてもオーストラリアから女性監督によるユニークなホラー映画が登場した。『ババドック』がシングルマザーの子育てに対する恐怖を描いた“ワンオペ育児×ネグレクトホラー”なら、ナタリー・エリカ・ジェームズ監督による『レリック』は“認知症介護ホラー”だ。聞けばエリカ・ジェームズの最愛の祖母がアルツハイマーに冒され、かつてとまるで人柄が変わってしまった事にショックを受けたのが創作動機だと言う。長らく疎遠だった老母エドナの失踪を聞き、娘ケイと孫サムがやって来る。家の様子からエドナは夫に先立たれて以後、認知症に苦しんでいたようだ。程なくしてエドナは帰宅。しかし、どこへ行っていたのか頑なに語ろうとせず、何か様子がおかしい。そして彼女の身体には不気味な黒斑が…。ゴミ屋敷が出...『レリック遺物』

  • 寄稿しました『エミー賞ノミネート解説〜リミテッドシリーズ部門編』

    リアルサウンドで今年のエミー賞リミテッドシリーズ部門を解説しています。映画監督、映画俳優の作品が揃った今年最大の激戦区にして真の主役。ぜひ御一読下さい。こちらからどうぞ記事中の各作品については↓でレビューしています。『ワンダヴィジョン』『クイーンズ・ギャンビット』『地下鉄道』『ホルストン』『フレイザー家の秘密』『ハリエット』『ムーンライト』『マインドハンター』『ローガン』寄稿しました『エミー賞ノミネート解説〜リミテッドシリーズ部門編』

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、長内那由多のMovie Noteさんをフォローしませんか?

ハンドル名
長内那由多のMovie Noteさん
ブログタイトル
長内那由多のMovie Note
フォロー
長内那由多のMovie Note

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用