searchカテゴリー選択
chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

カテゴリーのご意見・ご要望はこちら
cancel
プロフィール
PROFILE

長内那由多のMovie Noteさんのプロフィール

住所
未設定
出身
未設定

最新映画や海外ドラマ、Netflix配信作を中心とした映画レビュー。アカデミー賞予想記事も有り。半期毎に総括ベストテン記事も書いています。「ドラマも同じくらいの熱量で見ていなければ今の映画は語れない!」が最近の信条です。

ブログタイトル
長内那由多のMovie Note
ブログURL
https://blog.goo.ne.jp/nayutagp01fb-zephyranthes
ブログ紹介文
映画レビュー、俳優論など映画のことを中心としたブログ
更新頻度(1年)

165回 / 365日(平均3.2回/週)

ブログ村参加:2017/03/20

本日のランキング(IN)
フォロー

ブログリーダー」を活用して、長内那由多のMovie Noteさんをフォローしませんか?

ハンドル名
長内那由多のMovie Noteさん
ブログタイトル
長内那由多のMovie Note
更新頻度
165回 / 365日(平均3.2回/週)
フォロー
長内那由多のMovie Note

長内那由多のMovie Noteさんの新着記事

1件〜30件

  • 『エミリー、パリへ行く』

    僕は定期的にラブコメ映画を摂取したくなる体質だ。お気に入りの女優が出演していて、ヒロインが恋や仕事に奮闘し、最後はもちろんハッピーエンドで終わって、明日からの活力につながったりひょっとしたら思わぬロマンスの到来があるかも?なんて夢想するのが好きだ。ついでに新しい何かが発見ができたら最高だろう。でもいざ90〜120分の映画を見ようとすると、さてどうしたものかとNetflixのマイリストを眺めたまま終わってしまうことも珍しくない。そんな僕のニーズに叶ったのが『エミリー、パリへ行く』だ。1話30分弱で全10話。アメリカからフランス支社への転勤が決まった主人公エミリーが、憧れの街パリで恋や仕事に奮闘するラブコメだ。本作は世界中で大ヒットを記録し、ゴールデングローブ賞やエミー賞では作品賞にノミネート。Netflixの新た...『エミリー、パリへ行く』

  • 『アナザーラウンド』

    血中アルコール濃度を一定値に保つ続ければ気持ちがおおらかになって仕事の効率も上がるのでは?酒飲みなら1度は考え、もしくは実践する者もいるであろうこの酔狂な仮説を実証すべく、しがない中年男4人が呑んで飲んでのみまくるコメディだ。マッツ・ミケルセンが演じるマーティンは不惑を迎え、かつての活力は今やなく、授業は教科書を朗読するだけのダメ教師。ところが血中アルコール濃度を0.05%に維持し始めると話術に冴えが出て、生徒のウケもいいではないか。彼はもともと研究職を目指していた知性の人であり、往々にしてこういう人は適度なアルコールが入ると面白いもんである。長年、ディスコミュニケーション状態だった妻や息子たちとの関係も良好となり、路頭に迷っていたマーティンの人生が再び輝き出す。しかし血中アルコール濃度を保ち続けるような飲み方...『アナザーラウンド』

  • 『ケイト』

    いきなりヴァニラのトラックが現れ、中から殺し屋メアリー・エリザベス・ウィンステッドが登場する冒頭にのけぞった。海外の観客はこの奇妙なトラックがいったい何を意味するか知る由もないだろうが、東京観光をした外国人なら印象に残るものの1つかもしれない。ウィンステッドはゴールデン街風の路地街でヤクザと死闘を繰り広げ、(おそらくセット撮影なのだが)ここの看板がいちいち実在しそうな名前ばかりで可笑しい。プロダクションデザイナーが実際に見て惹かれたと思えるロケーションの数々に、これがコロナショック直前のハリウッドにおける最新東京ランドスケープかと思った。もちろん、渋谷の公道を走り抜けるカーチェイスを都知事が許すワケもなく、おもちゃみたいなフルCGになっているのはご愛嬌。話が六本木近辺に移動すると途端に『ブレードランナー』になる...『ケイト』

  • 『モンタナの目撃者』

    観客を飽きさせないために次から次へとイベントを起こすMCU映画の後では、テイラー・シェリダン監督の映画は遅すぎるかも知れない。劇中、アンジェリーナ・ジョリー扮する主人公ハンナは高所からロープ1本で飛び降り、映画はその後、何度も手の平のケアをする様子を映し続ける。「小川は河川に、河川は街に通じる」というセリフが物語の重要な道標となるように、小川の水で手を冷やす彼女はここで命を狙われる少年コナーと出会う。ハリウッド映画にはないこの“遅さ”こそ、作家の映画たる所以だ。事実、マイケル・コリータの原作小説を脚色した本作は紛れもないテイラー・シェリダン映画になっている。舞台となるモンタナの山中は前作『ウインド・リバー』の舞台から程なく、本作はまるでアイデアノートから採用されなかったネタを集めたような感触がある。大自然は常に...『モンタナの目撃者』

  • 寄稿しました『エミー賞ノミネート解説〜コメディシリーズ編』

    リアルサウンドにエミー賞コメディシリーズ部門についての解説記事を寄稿しました。一連のエミー賞解説特集もこれで最後…なのですが、日本未公開作も多く、ちょっと企画倒れ気味な記事でもあります。こちらからお読みいただけます。記事中で触れている各作品のレビューはこちら↓『フライト・アテンダント』『コミンスキー・メソッド』『テッド・ラッソ破天荒コーチがゆく』寄稿しました『エミー賞ノミネート解説〜コメディシリーズ編』

  • 寄稿しました『エミー賞ノミネート解説〜ドラマシリーズ編』

    リアルサウンドで来週発表されるエミー賞TVドラマシリーズ部門について書きました。例年、HBOの牙城となってきたこの部門も今年は本命不在。毎年最多ノミネートを記録しながら一向に主要部門に絡めないNetflixにとって千載一遇のチャンスとなりました。受賞の行方に注目です。↓記事はこちら記事中で触れている各作品のレビューはこちら↓『ザ・クラウン』シーズン4『マンダロリアン』シーズン2『ラヴクラフトカントリー』『ブリジャートン家』『ゲーム・オブ・スローンズ』シーズン8『キング・オブ・メディア』シーズン1〜2『ハンドメイズ・テイル』シーズン1『POSE』シーズン1寄稿しました『エミー賞ノミネート解説〜ドラマシリーズ編』

  • 『シャン・チー テン・リングスの伝説』

    さぁ、いよいよMCUフェーズ4の本格スタートだ。新ヒーロー、シャン・チーが初登場する本作は全米でレイバーデイ興収記録を塗り替える大ヒットをマーク。コロナショック以後、アジア系に対するヘイトクライムが蔓延る中、アジア系俳優たちがフロントラインを張る本作の意義は言うまでもないだろう。今や世界的ポップカルチャーへと成長したMCUには、新たなロールモデルを創出する社会性も求められている。そんな本作には多様な文化を包括するMCUの真骨頂がある。主人公シャン・チーの父にして本作のヴィランである名優トニー・レオンを通じて、アメリカ映画にまさかの香港電影が合流。バス内でのファイトや竹製の足場を使ったアクションにはジャッキー・チェン映画を思わせるユーモアがある。格闘ゲームの影響も色濃いガジェット"テン・リングス”の動かし方や、ア...『シャン・チーテン・リングスの伝説』

  • 『メア・オブ・イーストタウン/ある殺人事件の真実』

    ※このレビューは物語の重要な展開に触れています※2000年代、ケイト・ウィンスレットがアメリカ郊外住宅地に住む主婦の内に見出した虚無は僕たちを何度も呑み込んだ。『リトル・チルドレン』『レボリューショナリー・ロード』『とらわれて夏』…その熟れ落ちんばかりの肉体には人生の敗残を知った挫折と孤独、こんなハズではなかったという欲望と情動があり、それは10年後の『女と男の観覧車』にも引き継がれる彼女の1つの“作家性”となった。そして2020年、45歳を迎えた彼女が『アンモナイトの目覚め』で新たな肉体言語を獲得している事に僕は目を見張った。節くれ立った指、厳しい顔付きに刻まれた皺、余らせた贅肉…それはひなびた港町で己の性的アイデンティティを隠し、ただただ化石と向き合う採掘家の孤独を体現していた。この偉大な女優はキャリアの新...『メア・オブ・イーストタウン/ある殺人事件の真実』

  • 『レリック 遺物』

    ジェニファー・ケント監督による『ババドック』から6年、またしてもオーストラリアから女性監督によるユニークなホラー映画が登場した。『ババドック』がシングルマザーの子育てに対する恐怖を描いた“ワンオペ育児×ネグレクトホラー”なら、ナタリー・エリカ・ジェームズ監督による『レリック』は“認知症介護ホラー”だ。聞けばエリカ・ジェームズの最愛の祖母がアルツハイマーに冒され、かつてとまるで人柄が変わってしまった事にショックを受けたのが創作動機だと言う。長らく疎遠だった老母エドナの失踪を聞き、娘ケイと孫サムがやって来る。家の様子からエドナは夫に先立たれて以後、認知症に苦しんでいたようだ。程なくしてエドナは帰宅。しかし、どこへ行っていたのか頑なに語ろうとせず、何か様子がおかしい。そして彼女の身体には不気味な黒斑が…。ゴミ屋敷が出...『レリック遺物』

  • 寄稿しました『エミー賞ノミネート解説〜リミテッドシリーズ部門編』

    リアルサウンドで今年のエミー賞リミテッドシリーズ部門を解説しています。映画監督、映画俳優の作品が揃った今年最大の激戦区にして真の主役。ぜひ御一読下さい。こちらからどうぞ記事中の各作品については↓でレビューしています。『ワンダヴィジョン』『クイーンズ・ギャンビット』『地下鉄道』『ホルストン』『フレイザー家の秘密』『ハリエット』『ムーンライト』『マインドハンター』『ローガン』寄稿しました『エミー賞ノミネート解説〜リミテッドシリーズ部門編』

  • 『ホルストン』

    Netflixとライアン・マーフィーによる最新作は1970年代に活躍したファッションデザイナー、ホルストンの伝記ドラマだ。彼の名を一躍有名にしたのは1961年、ジョン・F・ケネディの大統領就任式で妻ジャクリーンがかぶった「ピルボックス帽」のデザインだった。以後、帽子の流行が下火になると彼は洋服デザインへと転向し、その流麗でエレガントなスタイルが人気を集めていくことになる。『POSE』『ハリウッド』『ボーイズ・イン・ザ・バンド』同様、徹底再現された時代風俗が本作の見どころの1つだ。ホルストンのブランド初期メンバーには後に映画監督へ転身し、『バットマン・フォーエヴァー』や『オペラ座の怪人』など数々の大ヒット作を手掛けた故ジョエル・シュマッカー監督が在籍していた事に驚いた。ホルストンは映画界との繋がりも強く、ボブ・フ...『ホルストン』

  • 寄稿しました『エミー賞ノミネート解説〜TVムービー編』

    リアルサウンドに今年のエミー賞ノミネート作品の解説を寄稿しました。第1弾はTVムービー部門です。小粒ながら心に残る作品が揃いました。※記事はこちら記事中で触れている各作品のレビューは↓のリンクから読めます。『フランクおじさん』『シルヴィ恋のメロディ』『オスロ』『クリード』『ウエストワールド』寄稿しました『エミー賞ノミネート解説〜TVムービー編』

  • 『ザ・スーサイド・スクワッド "極”悪党、集結』

    2016年ワースト(この年のハリウッド映画は本当に酷かった)の1本『スーサイド・スクワッド』をディズニーから更迭されたジェームズ・ガン監督で再映画化する…これを聞いた時、DCらしい節操のない企画だなと思った。マーベルとDCの大きな違いはキャスティング1つとっても継続できない計画性のなさだが、『ザ・スーサイド・スクワッド』はリメイクでも続編でもなく、ただただ2016年版をなかったことにする再映画化だ。果たしてDCはジェームズ・ガンに全権委任し、新生『ザ・スーサイド・スクワッド』は死ぬほど笑えて、泣けて、しかもこれまでのDC映画にはない最もパーソナルでクリエイティブな(R15の)夏休み映画となった。期待しているものを期待通り作ってくれるMCUもいいが、まったく思いも寄らない傑作を投げ込んでくるからDCは侮れない。ジ...『ザ・スーサイド・スクワッド"極”悪党、集結』

  • 開設5周年

    いつも当ブログをご覧頂きありがとうございます。おかげさまでブログ開設から5周年となりました。コツコツと気ままに続けてきましたが、このブログをきっかけに4月からはリアルサウンドでの執筆の機会を得ることが出来ました。たくさんの方に僕の文章をお読み頂き、また配給会社、配信会社ともご縁を頂くことができました。僕の批評は既に作品を見た人を対象としており、固くてわかりにくい部分もありますがアメリカ映画、TVシリーズを中心に幅広く見てますので色々書けます。ぜひご依頼ください。ご連絡はこちらまで↓koi_otiあっとまーくyahoo.co.jp開設5周年

  • 『フリー・ガイ』

    ライアン・レイノルズ扮する主人公ガイは銀行の窓口係。今日も一張羅(いや、正確に言うと何枚も持っているのだが全て同じ)の青シャツを着て出勤だ。警備員のバディとダベりながら、決めの営業文句は「今日も最高の1日を!」。そんな彼の務める銀行を強盗が襲撃し…いや、強盗は今日で4組目で、ホールドアップされるのは毎日の日課だ。え?『フリー・ガイ』は嬉しいことに1998年の傑作『トゥルーマン・ショー』を経由した2020年最新バージョンだ(レイノルズは明らかにジム・キャリーの演技を参考にしている)。なんとガイは『グランド・セフト・オート』風バイオレンスゲームのモブキャラクターだったのだ!真実に気付いた彼はやがて(ゲーム)世界の命運を揺るがす大事件に巻き込まれていく。これをシリアスに振り切ったのが『ウエストワールド』ならコメディに...『フリー・ガイ』

  • 『オスロ』

    1993年、イスラエルとパレスチナの間で交わされた"オスロ合意”締結の裏側を描く本作は、再び両国の衝突が激化する今日こそ見るべき所が多い。彼らの調整役となったノルウェー人外交官夫婦に扮したアンドリュー・スコット、ルース・ウィルソン主演のように売り出されているが、史実同様に彼らは"裏方”であり(それでもウィルソンにはミニマルな見せ場がある)、真の主役は両陣営の代表を演じる熟練俳優たちだ。J・T・ロジャースの戯曲を得たサリム・ドゥ、ジェフ・ウィルブッシュらによる会話劇は熱を帯び、何度も交渉決裂の危機に瀕しながら互いに食卓を囲み、酒を飲み、語り合うべき隣人と認めていく代表団の姿からは時代が求めるヒューマニズムが浮かび上がる。製作にはスティーヴン・スピルバーグが名を連ね、本作もまた『ミュンヘン』で劇作家トニー・クシュナ...『オスロ』

  • 『地下鉄道〜自由への旅路〜』

    ※このレビューは物語の結末に触れています※【ラヴクラフトカントリー】"地下鉄道”とは南北戦争期の19世紀アメリカで、黒人奴隷を隣国カナダへと逃亡させた秘密組織のコードネームだ。奴隷たちを匿う各中継地点を「駅」、そこを担当する協力者を「車掌」と呼び、南部から北へと奴隷たちを逃し続けたという。この様子は自らも奴隷でありながら地下鉄道で逃亡後、車掌へと転身したハリエット・タブマンの伝記映画『ハリエット』でも詳しく描かれている。だがコルソン・ホワイトヘッドの原作による『地下鉄道』では19世紀の巨大な洞穴に本物の蒸気機関車が走る。時代考証は正確ではない。南部ジョージアの奴隷農園を脱出し、地下鉄道に乗ったコーラは第2話でサウス・カロライナに辿り着く。そこは高層ビルが立ち並び(歴史上、ありえないはずのエレベーターがある)、黒...『地下鉄道〜自由への旅路〜』

  • 『少年の君』

    中国映画は観測外ということもあって、ここまで垢抜けている事に驚いた。高度経済成長を遂げる中国だが、それが人の心をないがしろにし、弱者を切り捨てていくのは既に日本も見た光景だろう。苛烈な受験戦争に生きる少女と、暴力に明け暮れるストリートチルドレンの少年が出会い、社会の底辺で身を寄せ合っていく。美しい瞳を持つ主演の2俳優がその危ういまでのピュアネスを輝かせ、共に頭を剃り上げ、身も心も一心同体となる姿に息を呑んだ。中国では劇中で描かれるような陰湿なイジメが社会問題となっており、本作はその抑止を目的に作られている事がエンドロールで語られる。社会を啓蒙する重要な試みだが、過剰な受験戦争を根本的には批判しておらず、アウトローに法の制裁を課すことに相当な時間をかける終盤の展開はいささかくどく、"官製っぽさ”も感じる。アメリカ...『少年の君』

  • 『すべてが変わった日』

    トーマス・ベズーチャ監督の『すべてが変わった日』はとても2020年の映画とは思えないオールドスタイルの1本だ。1960年代、愛息を落馬事故で失った老夫婦には若くして未亡人となった嫁と、最愛の孫だけが遺された。数年後、嫁は再婚するが、その相手はノースダコタを牛耳る犯罪一家の息子だった。老夫婦は孫を救出すべく、住み慣れた土地を離れ、旅に出る。ベズーチャ監督はこの20年間で監督作4本目とは思えない円熟した演出手腕だ。セリフを極力排除し、間合いと省略の妙で見せる冒頭部から釘付けになってしまった。『マン・オブ・スティール』唯一の功績だったケヴィン・コスナーとダイアン・レインが再び夫婦に扮し、息子の死後、口に出されることのない彼らの溝を演技の行間から醸し出すことに成功している。元保安官のジョージは口数も少なく、方や妻マーガ...『すべてが変わった日』

  • 『カトラ』

    『カトラ』第1話のフィーリングは同じくNetflixの看板作品『ストレンジャー・シングス』『ダーク』に近い。舞台はアイスランドのカトラ火山山麓の村ヴィーク。1年前の噴火によって村は灰に覆われ、村民の大半は退去していた。残っているのは地質学者と警察、医師、寂れたホテルの老オーナーだけだ。そんなある日、火山から全身灰に塗れた女性が下りてきて…。カトラ火山はアイスランドに実在する。標高1493メートルの山を595平方キロメートロの氷河が覆う“氷底火山”であり、その噴火によって度々、甚大な洪水の被害がもたらされたという記録がある。切り立った岩山と一面、氷と灰に覆われたランドスケープはまさにSF映画のようであり、そんな最果ての地で人々は試されていく。火山から現れたのはグンヒルドという若い女性だった。彼女は20年前にヴィー...『カトラ』

  • 『ファーゴ シーズン4』

    ※このレビューは物語の結末に触れています※96年に公開されたコーエン兄弟による傑作『ファーゴ』を原作とした本シリーズは、シーズンを追う毎に兄弟の作風から離れ、ショーランナーであるノア・ホーリーの独自色を強めていった。このシーズン4は1950年代のカンザスシティを舞台にしており、もはやファーゴ地方の話ですらないのだが、そんなことはどうでもいい。今や"ファーゴ”とはコーエン兄弟に始まり、ノア・ホーリーによって深化した神話世界を指すのだ。シーズン3が終了した2017年当初、ホーリーは次シーズンの製作について「然るべきアイデアがまとまったら」といった旨の発言をし、これまでよりもブランクが開くことを示唆していたように記憶している。ホーリーは17〜19年に『レギオン』シーズン2、3も掛け持ちしていたが、思いの外早く2020...『ファーゴシーズン4』

  • 『ジャングル・クルーズ』

    なんせ10年に1回くらいしかディズニーランドには行かないので、ジャングル・クルーズには「時間潰しでしょうがなく乗るアトラクション」くらいの認識しかない。ディズニーはこの牧歌的アトラクションを『パイレーツ・オブ・カリビアン』の方程式で実写化をしており、まるで画面から企画書の文面が透けて見えるかのようだ。荒くれ者達が集う波止場町での活劇、敵船とのチェイス、伝説の秘宝と呪われた怪物たち…足りないのはジョニー・デップくらいで、どこを切り取っても既視感の連続である。監督は一連の“リーアム・ニーソン映画”やサメ映画の快作『ロスト・バケーション』を手掛けた職人ジャウム・コレット・セラ。彼の手際の良さが活かされているとは言い難く、ランニングタイム127分はまるでジャングル・クルーズの2時間待ちのような体感だ。プロデューサーも兼...『ジャングル・クルーズ』

  • 『イン・ザ・ハイツ』

    リン・マニュエル・ミランダが大ヒットミュージカル『ハミルトン』に先駆けること7年前、2008年に手掛けた人気ミュージカルの映画版だ。プエルトリコ系移民が多く住み、ミランダもまた生まれ育ったNYワシントンハイツを舞台に移民の苦難、若者たちの夢と希望が描かれる。安易なフランチャイズ展開ではない。ミランダは稀代のミュージカルスターであるのと同時に、ミュージカルの革命者だ。彼の人気を決定づけた『ハミルトン』はアメリカ建国の父アレクサンダー・ハミルトンの半生をオール有色人種のキャストで演じ、この"カラー・ブラインド・キャスティング”は時のBLMとも呼応してハリウッドのキャスティングに変革をもたらした。白人優位のジャンルであるミュージカルをラップミュージックで刷新し、作品の大ヒットは南北戦争に従事しながら建国の歴史から抹殺...『イン・ザ・ハイツ』

  • 『マスター・オブ・ゼロ シーズン1〜3』

    クロエ・ジャオ監督『ノマドランド』のオスカー受賞は、いよいよ"アメリカ映画”が次世代へと継承される象徴的なモーメントだった。『ノマドランド』はかつてのジョン・フォードやテレンス・マリックらが描いてきたアメリカの荒野と魂についての映像詩であり、これを中国系移民のジャオが創り上げた事に現在のアメリカ映画の多様性がある。インド系移民2世のアジズ・アンサリが主演、脚本、監督を務める『マスター・オブ・ゼロ』も"アメリカ映画”という言葉の定義を更新する作品だ。そもそも本作は1話完結のTVシリーズだが、他のNetflix作品同様、映画級のルックを持っており(カメラが素晴らしい)、シーズン1ではウディ・アレン映画が、シーズン2ではイタリア映画が参照され、シーズン3ではなんとベルイマン映画に接続する。その筆致は単なる模倣ではなく...『マスター・オブ・ゼロシーズン1〜3』

  • 『パンケーキを毒見する』

    オリンピック開催中の東京都で連日3000人超の新型コロナ感染者が確認され、去る7月30日に菅総理大臣が記者会見を行った。かねてから原稿の棒読み、事前に打合されたメディアとの質疑応答、フリージャーナリストからの質問に噛み合わない返答等、その内容は先進国とは思えない稚拙さだったが、この日の会見も危機感に乏しい、実に不誠実なものだった。本作はそんな菅政権の内幕に迫るドキュメンタリー映画である。内山雄人監督のユーモラスな語り口はアダム・マッケイ作品を思わせ、まるでバラエティ番組のようなわかり易さでこの絶対に笑ってはいけない暗愚の実像に迫っていく。ナレーションはかねてよりSNS上で政権批判を繰り返してきた古舘寛治だ。劇場には50代以上の観客の姿が多く、上映中には度々、笑い声が起こり、それはやがて失笑、そして嘆息へと変わっ...『パンケーキを毒見する』

  • おしらせ【記事を寄稿しました】

    リアルサウンドへ記事を寄稿しました。『僕らのままで/WEAREWHOWEARE』と『クワイエット・プレイス破られた沈黙』について書いています。まったく異なるタイプの2作ですが、現在(いま)見ることで僕たちと社会の距離について見えてきます。と、堅いこと書いてますが、要は「中学3年間のうち、2年間はマスクしたまま」という生活がいいワケないという話です。ご一読ください。各作品の字数多めのレビューはこちらから読めます↓『僕らのままで/WEAREWHOWEARE』『クワイエット・プレイス破られた沈黙』おしらせ【記事を寄稿しました】

  • 『僕らのままで/WE ARE WHO WE ARE』

    ※このレビューは物語の結末に触れています※『胸騒ぎのシチリア』『君の名前で僕を呼んで』で知られるイタリアの名匠ルカ・グァダニーノもTVシリーズ進出だ。夏の享楽を撮らせたら右に出る者はいない監督である。照りつける太陽、吹き抜ける海風…カメラから伝わるそれは僕らの個人史と結びつき、この物語が永遠に忘れられないあの夏だという事がわかる。グァダニーノは今回、初めてデジタルで撮影しているが、同じイタリアの夏を舞台とした前2作とまるで異なるルックを獲得している。いずれもグァダニーノによる夏なのに、暑さも風も違って見えるのだ。北イタリア、ベネト州の米軍キオッジャ基地にフレイザーがやってくる。母サラが駐屯司令に就任し、NYから転勤となったのだ。14歳、都会のトガッたセンスと自意識では田舎の生活に慣れた同世代の間で浮いてしまうの...『僕らのままで/WEAREWHOWEARE』

  • 『竜とそばかすの姫』

    本作が細田守作品初鑑賞という世間的にはレアな観客であるため、同じインターネットをテーマとした過去作『サマーウォーズ』などを参照したレビューは書けないのであしからず。初期の『時をかける少女』こそ"見逃してしまった”感があったが、以後はあまり惹かれず、今回は予告編のヴィジュアルを見てこれはIMAXの大スクリーンで見なければ、と足が向いた次第である。興味深いことにヴァーチャル空間を描いた『竜とそばかすの姫』の真価はヴァーチャル空間にはない。点と線が縦横無尽に伸び、無重力空間に異形のアバターが群衆を織りなす電脳世界には、期待したほどの映像的快楽は感じられず、宙を舞う巨大なクジラのデジャヴにアリ・フォルマン監督『コングレス未来学会議』のトリップが恋しくなった。かつて『攻殻機動隊』が"ネットは広大だわ”と来るインターネット...『竜とそばかすの姫』

  • 『フライト・アテンダント』

    先ごろ今年のエミー賞ノミネートが発表された。話題は最多ノミネートの『ザ・クラウン』や『マンダロリアン』に集中しているが、PeakTVにおいて真に多様で複雑な進化を続けているのはコメディ部門だ。昨今の受賞作を振り返っても殺し屋の主人公が演劇養成所に通うバイオレンスコメディ『バリー』や、山の手の奥様がお笑い芸人を目指す一代記『マーベラス・ミセス・メイゼル』など、単純に面白おかしいだけではなく"コメディ”の定義に挑み、キャラクターを掘り下げた所謂"ドラメディ”と呼ばれる作品が多い。『フライト・アテンダント』もソール・バス風のオープニングタイトルからして往年のヒッチコック映画を思わせるサスペンスだが(ブレイク・ニーリーのスコアが格好いい)、全米の各アワードでは"コメディ”としてカテゴライズされている。国際線のフライト・...『フライト・アテンダント』

  • 『ロキ』

    ※このレビューは物語の重要な展開に触れています※今年3本目となるMCUのTVシリーズは雷神ソーの弟、“悪戯の神”ロキが主人公だ。『アベンジャーズ/エンドゲーム』中盤、2012年のNYからインフィニティストーンを奪って逃走した彼のその後が描かれる。巻頭、ロキは言う「私の物語を定めさせん!」。ロキを再定義し、再びMCUに呼び戻す新章の始まりだ。だがこのロキは僕たちが10年間見続けてきたロキではない。僕たちの知るロキは『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』、『マイティ・ソー/バトルロイヤル』(『ラグナロク』にしておけばいいものを…)を経て、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』でソーをかばい、あっさりとサノスに殺されてしまったアンチヒーローのロキだ。第1話、異なる時間軸を垣間見たロキは自身に起こり得たもう1つの物語...『ロキ』

カテゴリー一覧
商用