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ゲイなんすっけど、小説書いてみました http://gay-novel.blog.jp/

素人が書くゲイ系小説です。

ゲイ系の小説を書いてみました。素人が書く小説ですし、発表するほどのものでもないのですが。

いち
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2017/02/25

  • だって夏じゃない(5)

    もう夏も終わりだ。風も涼しくなって、すっかり秋めいてきた。クラゲが今年は異様に多いし、もう海に入るって陽気でもない。ただ、泳ぎにっていうわけではなく、海に来てパラソルの下で寝転んで、海の家で焼きそばをつまみに昼から生ビールをグビグビ飲んで一日を過ごすなん

  • だって夏じゃない(4)

    出っ歯は、ことの顛末を兄貴分にすぐさま報告した。興奮して、唾を飛ばしつつ早口で話した。兄貴分は、腕組みをしてずっと動かずに話を聞いていた。「で、テメエはどうしたんだ。」「やくざ者に手を出したらどうなるかってものをこの身で教え込ませないとなりませんぜ、兄貴

  • だって夏じゃない(3)

    裏にはもう一人、少しおつむが弱そうなランニング姿の奴がいて、出っ歯が、「そいつを捕まえろ!」というと、愚純な動作で腕を掴んだ。「離せ、バカ、うすのろ、コイツ!」ともう一方の手で顔面をガンガン殴ったが、そこは鈍重でありつつも命令には絶対服従、全然離さない。顔

  • だって夏じゃない(2)

    海の家にはガラの悪い連中だって訪れる。「ビール、全然来ないぞ。」と怒声が響いたので、淳平が持っていくと、出っ歯のやさぐれた感じの奴が、「遅えんだよ。」と言って余っていたビールをぶち撒けられた。「何すんだよ。」と思わず淳平はそのガラの悪い客の肩を押してしま

  • だって夏じゃない(1)

    門田淳平と定岡光和は、今日もこの逗子海水浴場で監視員の仕事をしていた。普通であればライフセーバーが携わる仕事であるが、ここ数年はライフセーバーのやり手がおらず、逗子海水浴場のような波も穏やかで遠浅の海岸は海難事故もここ数年ゼロが続いているということもあっ

  • ウルトラマンジャック(7)

    その日以降、ワイドショーも一切触れることがなくなり、CSの有料チャンネルで細々と放映されるだけとなった。今日は所沢の航空公園に現れた。近くに空軍基地があるものの、全く来る気配はなかった。経緯は分からないが、画面に映った時には既にウルトラマンはジャングルジム

  • ウルトラマンジャック(6)

    一番衝撃を与えたのは、久喜のイオンの屋上に現れたときだった。「おっと、現れました。ゼラブ星人に遅れること5秒、ウルトラマン、直近の戦いでは骨を少なくとも3か所は折られているのですが、全くダメージはないようです。」前回の戦いで、明らかにウルトラマンは骨折をし

  • ウルトラマンジャック(5)

    設置された防犯カメラは、有事に備えて一定数が内閣府の危機管理センターへとつながっているが、同時にメディアにも配信される。ただ、配信に当たってはモザイク処理がなされる。ウルトラマンが人間であるという根拠、それは、人間の体をボディペインティングのようなモノで

  • ウルトラマンジャック(4)

    直近だと、ゼラブ星人が西川口の、蕨市との境界に近いラブホテル街に現れた。出現スポットはどちらも栃木県から埼玉県にかけてが多く、たまに東京の北部や茨城県西部にも現れる。おそらくは北関東にその侵略拠点基地のようなものがあるものと推定されているが、これもまだわ

  • ウルトラマンジャック(3)

    隼人は漸く気が付いた。人間に戻ったところで、隼人の体を使っているのだが、どうやら隼人はそのウルトラマンでいるときの記憶もないし、また戦いによるケガも全くない。最初に説明しておかなければならないが、怪獣も宇宙人だ。ウルトラマンというのは伝説上のヒーローだ。

  • ウルトラマンジャック(2)

    「隼人、しっかりしろ、おい、隼人。」狭山湖のほとりで気を失っているのが見つかった。というか、いなくなったときは狭山湖のほとりで伸びている。彼の名は井手隼人。科学特捜隊隊員であり、ウルトラマンだ。彼がウルトラマンになったのはよくわかっていない。ある日、寝て

  • ウルトラマンジャック(1)

    「うぉっと、現れました。われらが正義の味方、ウルトラマンです。」実況中継の割には、淡々と話すアナウンサー。ウルトラマンとその相手、ゼラブ星人が荒川の湿地帯に現れた。出現する1時間前に時空が歪み、周囲の大気が急に不安定になるので、カメラは間に合わなくとも無人

  • 月光仮面は誰でしょう(5)

    と、考え事をしていたのでそのうちの一人が走り寄ってくるのに気が付かなかった。一瞬だった。ビリビリビリと衣を切り裂くような音がしたと思うと、その男は白いボロキレと化したものを持って反対方向に走っていく。もはや、顔は目鼻を除いて隠しているが、そこから下はすっ

  • 月光仮面は誰でしょう(4)

    常磐線の鉄橋下は、前は白髪の長髪のホームレスがいたのだが、いつの間にかどこかに行ってしまい、半ば壊れた段ボールと傘とかラジオとかのガラクタが残っていて、ひび割れたコンクリートから水が染み出していて、デコボコになった舗装に水たまりを作っていた。古びたサドル

  • 月光仮面は誰でしょう(3)

    数日後、いつものように荒川の自然堤防を、自転車は壊れたのでバイト先に向かって歩いていると、「月光仮面、おい、月光仮面。」という声が聞こえてきた。振り向くと、この前投げられたよりも太い、金属製の重量感のあるチェーンが飛んできた。顔のあたりに富んできたので、

  • 月光仮面は誰でしょう(2)

    その日も、普通に自転車で走っていると、ふいに衝撃を受けて自転車が止まったので浩輔は自転車ともども横倒しになった。「すいませーん」と何やら階段を上がってくる、茶髪の男が近寄ってきて「チェーン落としちゃって、これこれ。」金属製のチェーンが自転車のタイヤに絡ま

  • 月光仮面は誰でしょう(1)

    颯爽と走る自転車、白い布切れを巻き付けてたような風采で、サングラスをかけ、荒川の自然堤防の砂利道をひたすら走っている。本人、鈴木浩輔は月光仮面と周囲がら言われていることに全く気づいていなかった。なぜ、全身をそんな恰好にしているかというと、単に日焼けをする

  • 雑記帳(2022/11/20)

    どうも、小説をアップしていないのに雑記帳ばっかりアップして恐縮です。正直なところ、小説はアップしていないだけで結構書き溜めてあるのですが、イラストの方が・・卑猥になってしまっているのと小説とうまく噛み合わないというか、噛み合わせないイラストを描いているの

  • ブルースリーに恋して(6)

    エリック、無事に政治大学の修士号を取ったらしい。・・英語の論文。政治用語が難しくて全然わからない。今日はバスケ友達とワイワイやっている。俺に抱き着いてきた。香港のスターバックスはこんなうるさくしてても文句言われたりしないのだろうか。俺は大きな旅行カバンを

  • ブルースリーに恋して(5)

    おいしい店があるんだと言って、颯爽と歩きだす・・後ろ歩きして俺とぶつかったけど。あの、ボケが多すぎるんだよね。香港人のボケに、俺、東京出身なんでどう対処していいか分からないんだけど。「先生、やめてください。」ここで、彼が初めて日本語で言った言葉。なぜぶつ

  • ブルースリーに恋して(4)

    その翌日昼、早速尖沙咀のプール脇の公園で待ち合わせ。修士論文書いているところで、授業はないからいつでも会えるんだって。鳥がいるところでって言うけど・・たくさんいるんだけど。フラミンゴか。上に網がないけれど、フラミンゴって飛べないんだっけ?「グァァ、グァァ

  • ブルースリーに恋して(3)

    出会いは銅羅湾で。15時と遅い時間だったけれど、機内食だけしか食べていなかったから、下午茶セットのある適当な茶餐庁に入る。ガラガラだが、店員は全然寄ってこない。で、空いている席に座ると、ここじゃなくて向こうだという。最初に言えと思いつつも座るとその隣だと。

  • ブルースリーに恋して(2)

    15時、スターバックスで友達と合流。エリックは友達が多いらしく、毎回いろいろな友達に紹介される。エリックはその中でも格段にイケメンだし、盛り上げ役なのか、何か言うと皆が笑っている。俺は広東語が全然分からないからよく知らないけどさ。というか俺に抱きついてきた

  • ブルースリーに恋して(1)

    「何してんの?」「寄り目。」どこで覚えたんだ、そんな日本語。エリックと勝手に名乗っているが、彼は純粋な香港人、本名は何志強。まあ、香港人って元イギリスの植民地だったかなんだか知らないけれど、勝手に自分で英語の名前を付け、そしてそれを友達は普通にその名前で

  • 眠らない街バンコク(7)

    手と手を取り合って、踊っているというより踊らされている。熱気がすごい。昨日の店と違って冷房が効いてはいるんだけれど、ムッとする熱気がカラダから発散されてくるから結局暑い。サムット、シャツを前からめくりあげて、ほぼ半裸になった。なぜ、こんなにエネルギッシュ

  • 眠らない街バンコク(6)

    朝食を屋台で食べてからまたホテルに戻って寝転んで・・ハッと起きて時計を見たら、19時だ。バンコク来ているのに、昼間何にもせずに夜になっちゃった。起きたら起きたでまた・・精力剤欲しい。もう、今日一日セックスしかしていない。もう23時半・・だから、東京だったら25

  • 眠らない街バンコク(5)

    知っている限りのいろいろな技巧をお互いが繰り出して、心ゆくまで楽しみ、そして燃え尽き、二人して大の字に寝る。彼はここで寝てから帰ると言うから、寝るのはいいんだけど、喉だって渇いたし、小腹も空いたしさ。冷蔵庫に入れてあったのは飲むヨーグルトとか乳酸菌飲料と

  • 眠らない街バンコク(4)

    で、・・いや、俺は観光で来ていて、近くのホテルに泊まっているんだって言ったら、じゃ、遅い時間だから泊めてくれって向こうが言うから、全然、下心がないけれど、会ったばかりだけど、ホテルに連れだって戻って、シャワー浴びて、後のことは言うまでもないじゃない?友達

  • 眠らない街バンコク(3)

    熱気の中、冷めているのは俺だけかな、なんて俺が壁際で一人氷の溶けきった、最早ただの赤くて、味も感じないくらい薄くなった液体を飲んでいると、向こうから色白で、髪はかるくウェーブがかかって、カラダも無駄なところがどこもないんじゃないかというくらいキレキレ、モ

  • 眠らない街バンコク(2)

    彼とはスクンビットで出会った。日本人の友達とゲイ向けのゴーゴーバーに行って、ま、ゴーゴーバーって踊っている男の中から気に入ったのを品定めして連れ出すって言うシステムだから、俺みたいに純粋に(純粋か?)ショーを楽しむって客は胡散臭いらしくてね、毎日行ってい

  • 雑記帳(2022/9/1)

    どうも、俺の世界観で書いてしまっているので、伝わっているかどうかねっていうのが不安というか、まあもちろん読んでいる皆さんそれぞれの解釈に委ねていますけれど、きっと「こうじゃないんだよな」「もっとこうした方が良かったな」と思っている人も多いのかなと思います

  • 雑記帳(2022/8/30)

    どうも皆さん、1年ぶりに雑記帳を書きます。いちです。見返してみたら、この1年はあまり更新しなかったですね。ちょっと他でいろいろと忙しかったというのもありますが、いろいろな話を並行して書いているっていうのがいけないですかね。まあ、既に書き終えている作品も何個

  • 眠らない街バンコク(1)

    シーロムの路地をちょっと入ったところにあるゲイ向けのクラブにいく。もう深夜3時を回っているんだけど、外まで聞こえる大音量。平気なものなのかね?ご近所の人眠れなくない?入口で金を払うと腕にスタンプを押される。何かすぐ汗で取れそうなんだけど。すごい人ですごい音

  • 青陵大学応援団(11)

    俺は泣く子も黙る、天下の青陵大学応援団長、沢登大地だ。応援団員たちを引き連れて、新潟の街を我が物顔で風を切って歩く。楯突くものなどいない、わが応援団員を除いては。誰もいなくなった倉庫、真っ暗だけれど、曇りガラスからは外の外灯と月の光が差し込んで、周りより

  • 青陵大学応援団(10)

    その中では一番背の低く、猫背というよりも肩甲骨あたりから前屈みに曲がっていて顔をまともに見たことのない団員は、両足首をつかむと、電気あんまを始めた。電気あんま、この年になって初めてやられた。無表情で、革靴で直に縮こまった股間に加えられる振動、力比べだった

  • 青陵大学応援団(9)

    立ち上がると、今度は「手、どけろ。」という声が聞こえてきた。大地はしわしわのトランクスを脱いだ時点で、両手で股間を押さえるように隠していた。臍から比較的濃いめに、渦を巻くように生えていて、男らしさ、雄っぽさが出ているだけに、両手で股間を隠す行為は傍目から

  • 青陵大学応援団(8)

    周りの応援団たちが、手拍子をして、コールを始めた。「おー、青陵、青陵、青陵、青陵大学日本一、ハイハイ青陵NO.1、ハイハイ青陵ハイハイ青陵、やっぱり青陵No.1、青陵素敵、青陵素敵、われらが青陵No.1、おー、青陵、青陵、青陵・・」これを聞くのは2度目、団長就任以来だ

  • 青陵大学応援団(7)

    応援団の伝統儀式はいろいろある。団長になるとき、もらった盃(といってもグラスに入った生ビールだが)を必ず飲み干さなければならないというような儀式はあったが、序列を上げ下げする儀式は聞いたことがなかった。周りの団員は、両手を後ろに組んで、不気味に何も言わず

  • 青陵大学応援団(6)

    翌日、大地が普通に部室に入ると、いつもの半分くらいしか人がいなかった。他の団員はどうしたのか聞いても、誰も答えない。と、部室に置いてあったモニタに動画が映っていた。はっきりは見えないが、蹴られて蹲り、そして、土下座して「申し訳ありませんでした。」と何回も

  • 青陵大学応援団(5)

    知らないうちに輪ができていて、大地とあばた面のリーゼントが向かい合った。大地の方がカラダが二回りくらい大きく、相手を圧倒していた。学ランを着たもう一人は、携帯電話でこの様子を撮っているようだった。それを見た応援団員のうち一人も、携帯電話を取り出して動画撮

  • 青陵大学応援団(4)

    ここから少し離れた白山公園に移動し、夜になるとほぼ人気のない信濃川の河原で再び対峙した。「さてと、俺の相手は誰がしてくれんの?」と、高校生のうち、金髪で昔懐かしいリーゼントヘアーの、ニキビ跡が生々しく残った奴がまず口を開いた。タイマン、まあ負けるはずがな

  • 青陵大学応援団(3)

    「おい、どけよ、邪魔だろ。」「お前らがどけよ。」「お前、高校生だろ。」「それがどうしたってんだ、コラァ。」と競り合いが続く。揉め事があれば何が何でも止めなければならない、そう思って成り行きを見ていたが、「おい、チンピラ、お前、勝ち目ないんだから、謝るんだ

  • 青陵大学応援団(2)

    ある事件というのは、こうして古町を闊歩していたある夜のことだった。余所者なのかは分からないが、この辺では見かけない制服の二人組、もちろん与太者だ。なんというか、見た目からして頭は良くなさそうな、図体だけデカくなって持て余しているような、そして夜も塾に行く

  • 青陵大学応援団(1)

    沢登大地、青陵大学3年にして応援団長。青陵大学、知らないだろうが地元新潟ではだれもが知っている。地元密着型の大学、まあ良く言えばそんなところだが、新潟から一歩出てしまえば誰も知らないような大学だ。偏差値はないに等しく、新潟大学よりも便の良い立地から、全国津

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