エックハルトはキリスト教の趙州従諗か ー 仏教概論(13)(学び合いの会)
ここでは、上田閑照氏の「禅と神秘主義」という論文が紹介される(1)。この論文は、西洋思想の中では禅の思想に最も近いと言われるエックハルトを禅と比較し、両者の異同を明らかにした試みだという。つまり、エックハルトと趙州従諗(じょうしゅうじゅうしん)を比較して、キリスト教神秘主義と禅がどこで類似していて、どこが異なるのかを、明らかしようとする。【趙州従諗】【マイスター・エックハルト】Ⅲ禅と神秘主義1趙州従諗の問答趙州従諗(じょうしゅうじゅうしん)とは、中国の9世紀の禅僧である。中国の唐の時代の大禅匠(最も偉い高僧)と呼ばれるようだ。趙州の禅問答は前回すでに紹介したが、もう一度見てみよう。「如何是祖師西来意庭前柏樹子」(如何なるか是れ祖師西来意庭前の柏樹子)意味は、祖師(達磨大師)がインドから中国に来た目的や意義...エックハルトはキリスト教の趙州従諗かー仏教概論(13)(学び合いの会)
2023/01/29 15:24