罪は人間の内にあるのか ー 原罪論2(学び合いの会)
Ⅱ旧約聖書における罪の理解1人祖の物語創世記第2・3章創世記は人類の発生をアダムとエバのドラマとして描く。神の計画により恵まれた原初の至福の状態と、堕罪後の神から見放された状態とを比較する(1)。人間は神の似姿として造られたが、すべてを許される自由が与えられたわけではなく、有限な存在である。しかし、人間は神のようになろうする欲求を持ち、自己の絶対性・全能性を求める。「禁断の木の実」は実は人間の有限性にもとづく制約のシンボルであり、「蛇」は悪の誘惑を表す。創世記の記述は、本来神により頼むべき人間の限界を踏み越えようとした人間の試みが、世界のすべての悪の根源であることを示す。創世記は、すべての人間にある罪への傾きとその結果を、人祖が自らの罪によって神との交わりを失ったことによって説明しようとする。神が創造され...罪は人間の内にあるのかー原罪論2(学び合いの会)
2022/06/29 09:19